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私はキートンがクールな顔しているところが好きなんです。


『セブン・チャンス』 Seven Chances (1925年・米)
セブン・チャンス
スタッフ
監督:バスター・キートン
脚本:ジーン・ハーベッツ、クライド・ブラックマン、ジョゼフ・ミッチェル
原作:ロイ・クーパー・メグルー
製作:バスター・キートン
製作会社:バスター・キートン・プロダクション
1995年公開版音楽:ロバート・イスラエル
撮影:バイロン・ホーク、エルジン・レスレー
編集:バスター・キートン
表現演出:フレド・ガブリー
照明:デンバー・ハーモン
キャスト
ジェームズ・シャノン:バスター・キートン
マリー・ジョーンズ:ルース・ドワイヤー
ビリー・ミーキン:T・ロイ・バーンズ
ジョーンズ夫人:フランキー・レイモンド
弁護士:スニッツ・エドワーズ
牧師:エルウィン・コネリー
使用人:ジュール・カウルス
ミス・スミス:ジーン・アーサー
公開
配給:ゴールドウィン・ピクチャーズ・コーポレーション
米本国公開:1925年3月11日
日本公開:1926年7月11日 ヤマニ洋行による配給


 バスター・キートン監督作品「セブン・チャンス」。原題は「Seven Chances」。日本での公開当時は「キートンの栃麺棒」なんていうタイトルで公開されてました。
 栃麺の栃麺とはトチノキの実を小麦粉やそば粉にまぜてうどんのようにした食品のことで、栃麺棒とは栃麺を伸ばすときに使う棒、という定義が一つ。もう一つの意味にあわてんぼう、という意味があるそうです。後者の意味で邦題つけされたのでしょうね当時は。

 バスター・キートン。ご存知でしょうか。全盛期はチャップリン、ハロルド・ロイドと共に三大喜劇王と称されていた方です。この人は他の二人に比べて表情の変化が薄いです。その代わりに自分の身体と周りの登場人物やモノによる活動で表現し、笑わすことができます。他人頼りじゃないか!という意見が出てきそうですが、キートンは他の登場人物も周りのモノもどうやって動かすかを自分で考えているわけですから、結局はキートンの才能なのです。

 原作はロイ・クーパー・メグルーによる同名のミュージカルです。1916年よりジョージ・M・コーハンの劇場で公演が始まりました。その権利をプロデューサーのジョゼフ・M・シェンクを通じてキートンが買って映画化することができました。

 ヒロインはルース・ドワイヤー。1898年にニューヨークのブルックリンで生まれ1978年にロサンゼルスで亡くなった女優さんです。1919年からウィスタリア・プロダクションの映画「The Lurking Peril」でデビュー。それから、翌年にはホールマーク・ピクチャーズ・コーポレーションなどと色んな製作会社の映画に出演しました。しかし彼女のキャリアの中で今、一番有名なのはやはりこの「セブン・チャンス」でしょう。

 この映画で女装ショーの館と知らず、劇場にキートンが入り込み、求婚するシーンがあります。その求婚相手は女装した男性で、そうとも知らず看板の綺麗な“女性”を見てその劇場に潜り込んだのですが、追い払われます。実際に追い払われるシーンはないのですが、看板に描かれている女装俳優はジュリアン・エルティンジ。有名な女装俳優だったようです。

 この映画で特に有名なのはキートンが傾斜を下るシーン。ゴロンゴロン転がってきますね。落石です。キートンはそれを巧みに避けたり、ぶつかったり。そのシーンはぜひ実際に自分の目で見てみてください。



【あらすじ】

 ジェームズ・シャノンには想い人がいた。だが告白しようとしてもできない。ある日、叔父が遺産をジェームズに相続させる、という遺言を遺す。しかしそれには今年の誕生日の7時までに誰かと結婚するのが条件だった。その日が誕生日だったシャノンは想い人に告白するが振られてしまい、会社のために他の人間と結婚しようとする。しかし想い人はシャノンのことを誤解していただけで、私と結婚して欲しい、という手紙を送るが・・・













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり



 美しい花の彩る夏、ジェームズ・シャノン(バスター・キートン)は想い人のマリー・ジョーンズ(ルース・ドワイヤー)に愛を伝えたかったが伝えられずに居た。伝えようとしても伝えられないまま季節は秋、冬を越え春を迎える。マリーの愛犬もすくすく育っていく。

 ジェームズ・シャノンは共同経営者のビリー・ミーキン(T・ロイ・バーンズ)と共にブローカーをしていたが、詐欺に引っかかってしまい、経営状態が芳しくない。このままでは逮捕や破産のおそれまである。

 そんなタイミングで、ある老人弁護士(スニッツ・エドワーズ)がジェームズに良い情報を持ってオフィスに現れた。シャノンの叔父が死に遺産をジェームズに譲る、という手紙を持ってきたのだ。

 弁護士はシャノンのオフィスで受付嬢にシャノンを呼んでくるように言うが、裁判所からの督促だと勘違いしたシャノンはそれに応じない。

 弁護士は無理矢理にでも入ろうとするがシャノンとミーキンに追い払われる。頑として動こうとしない弁護士。シャノンとミーキンはカントリークラブに向かい、弁護士も追いかける。

 カントリークラブまで追いかけてきた弁護士だがシャノンとミーキンはクラブのガードマンに追い払うよう命じる。弁護士はガードマンの警備の目を潜って、レストランに居た二人に窓越しに手紙を見せる。

 オフィスに戻って手紙を読む三人。内容は条件付きでのジェームズに対しての700万ドルの遺産譲渡だった。その条件というのは今年の誕生日の7時になるまでにジェームズが結婚すること。三人は唖然。ジェームズの誕生日は今日だったのだ。

 急いで想い人のマリーに告白するジェームズ。マリーは一度は承諾しかけるも、ジェームズが「“誰か”と結婚すれば大金が手に入るんだ」ということを求婚の言葉の中に混ぜてしまい、マリーはジェームズにとって結婚する相手は自分以外の誰でもいいのか、と勘違いし結婚を断ってしまう。

 事情を聞いたマリーの母(フランキー・レイモンド)はもう一度ジェームズにチャンスを与えるべきだ、とアドバイスしマリーはオフィスに電話をかける。

 傷心したジェームズ。オフィスに戻ったジェームズは弁護士とミーキンに振られたことを伝え、自分は金よりも彼女の愛を失ってしまったことが悲しい、と漏らす。電話でそのことを聞いていたマリーは電話口にジェームズの名前を呼びかけるが、ジェームズは電話に気付かなかった。

 弁護士とミーキンはマリー以外の女性と結婚するように説得。拒むジェームズだったが会社を救うためだ、とミーキンに迫られ“マリー以外の誰か”と結婚することに了承する。

 マリーはすぐに「自分以外の女性と結婚しないでほしい」という内容の手紙を使用人(ジュール・カウルス)に届けさせる。使用人は手紙を持って馬でジェームズの下へと向かった。

 ジェームズ、弁護士、ミーキンの三人はカントリークラブに行き、花嫁探しを始める。そこにはジェームズの知り合いが7人居て、7回の機会があるということ。早速、知り合いの女性に求婚するが周囲で聞き耳を立てていた人間たちと共に大笑いする。馬鹿にされたジェームズはすぐにその場を退散する。

 帰ろうとするジェームズをなだめるミーキンと弁護士。次の候補である女性(ドリス・ディーン)に求婚しに向かうが、これもまた女性と聞き耳を立てていたゴルフを楽しむ家族たちに笑われてしまい失敗する。

 次に、自分の帽子を預かり所の女性(ロザリンド・バーン)に預け、2階席に座る女性に「結婚しません?」と書いた手紙を投げるが手紙をビリビリに破られてしまう。

 今度はミーキンがジェームズの代わりに告白に行く。彼女には結婚願望があるようで、ミーキンは結婚してほしい相手を女性に見せるが、その女性は自分にオススメされたのが弁護士だと勘違いし拒否する。

 続いて階段を上がっていく女、階段を降りていく女、電話ボックスの女に告白するもやはり失敗。ミーキンは自分と弁護士が花嫁を探しておくので5時に教会に集合するように言う。5時までの間にミーキンたちが一人、ジェームズが一人見つけてくるくらいの余裕で十分だろう。

 ジェームズはもうひとりに声をかけるがまた失敗。預かり所から帽子を返してもらい預かり所の女性に試しに求婚してみようとするが、失敗する。

 次に声をかけた女性に求婚してみると初めてOKがもらえた。今まで自分を振ってきた女性たちが見つめるなか、求婚に成功した女性と一緒に車に乗ろうとするがその娘の母親(ロリ・バラ)に止められる。

 母親は娘を連れて去っていく。娘はお母さんの服をめかしこんでいてまだお人形が好きな幼い女子だったのだ。ジェームズは観客たちに馬鹿にされ、憤慨しながら車を走らせて去っていく。

 ジョーンズ家の使用人は車を走らせるジェームズを踏切所の「STOP」の看板で止めようとするが構わずに去っていく。「STOP」の裏に「GO」と書かれていたのだ。

 車を走らせるジェームズは運転中の女性(マリオン・ハーラン)にも求婚してみるが前方を見てなかったので木に車をぶつけてしまう。

 ベンチで新聞を読む女性への求婚も失敗、その近くを通りかかった女性に求婚かと思いきや実は黒人の男でそもそも求婚せず、床屋に入って髪を切られている女性に声をかけようとしたらマネキンだったり、同じ床屋に居た女性をマネキンと疑い首を取ろうとして実は本物の人間だったので床屋(ジュリアン・リヴェロ)に追い出されたり、と散々な目にあう。

 舞台の楽屋入口にたどり着いたジェームズは看板に描かれた見目麗しい女優を見て、見張りの男に賄賂を渡し楽屋に入っていく。しかしその看板に書かれていたのは女装俳優のジュリアン・エルティンジ。

 そうとも知らず求婚して失敗したジェームズは腹立たしげに見張りの男から賄賂を取り返して去っていく。

 弁護士とミーキンは新聞で大金持ちになる予定のジェームズの花嫁募集の記事を載せる。その記事を見たチャンスを掴もうとした女性たちが教会に集まっていた。

 予定の5時頃になり、ジェームズは教会の一番前の席で仮眠を取る。その間にわれこそは花嫁になり金持ちになりたい、という夢を抱いた女たちが教会に集まっていた。

 大勢の女性たちは教会に押し寄せ、全員が教会に入りきれないほど集まってしまった。しかしその中に美人はあまりいない。ジェームズの存在に気づいた女たちはジェームズの取り合いになってしまう。

 見かねた神父(エルウィン・コネリー)は、ジェームズに金なんかない、と言ってしまう。詐欺師だ、と怒った女性たちはジェームズを問い詰める。

 教会を逃げ出したジェームズはジョーンズ家の使用人とバッタリ遭遇。彼からマリーに結婚する意思がある、という手紙を受け取りすぐにマリーの家へと向かう。

 現在の時間を確認しようとするが時間通りの時計がなかなか見つからない。アパートの窓から降ってきた時計を見たジェームズ。6時15分だった。

 ジェームズは早足で大通りを歩きジョーンズ家へ向かう。しかし後ろから多勢の花嫁候補今や暴徒と化した女性たちがジェームズに迫っていた。

 暴徒たちは各々レンガを手に取り、ジェームズを追いかけ投げつける。追いかける内にミーキンと合流し7時にマリーの家に行くので、牧師を呼んでおくように求めた。

 採掘場に逃げ込んだジェームズ。花嫁たちに捕まりそうになるがクレーンに掴まって空中に釣り上げられ難を逃れた。だが花嫁(ルイーズ・カーヴァー)にクレーンを占拠され滅茶苦茶な動きをする内に採掘場を脱出する。

 女性たちはジェームズを追いかける。ジェームズは川をボートで逃げ、女性たちが泳いで追いかける。川を逃げ、ジェームズは荒山を登っていく。

 荒山と荒山の間をジャンプで飛び越えたりして、次は荒山の傾斜を下っていく。その傾斜の下り道でジェームズの邪魔をするかのごとく、どんどんと落石が転がっていく。

 雪崩のようにどんどん転がっていく落石。それを避けたり時々当たりながら下山するジェームズ。麓で構えていた花嫁の暴徒たちもこれには参って一斉に逃げ出してしまう。

 なんとかジョーンズ家にたどり着いたジェームズ。しかしミーキンが時計を渡したので見てみると7時を過ぎていたのだ。

 金などいらない、と励ますマリーだったが、金のない自分と結婚させて不幸せな想いをさせたくない、と結婚を断るジェームズ。

 家を出たジェームズは近くの教会の時計を見て驚きミーキンの時計が壊れていることに気付いた。まだ7時になっていないのだ。

 すぐに結婚を済ませたジェームズとマリー。ジェームズはマリーに接吻をしようとするが、タイミングが合わない。

 ジェームズはマリーを連れ出し庭のベンチでキスをしようとするが、今度はマリーの愛犬によってそれも邪魔されてしまったのだった・・・






 キートン作品の特徴はチャップリンに比べて説教臭くない、というか風刺的な要素が薄いです。しかし映画の背景は貧困を舞台にしているので、やはり貧しさを匂わせています。その点で上品なハロルド・ロイドとは違いますね。

 公開当時の貧しい時代だったからこそ貧困層の人々はこの映画で憂さを笑い飛ばしていたのではないでしょうか。喜劇は励ましでもありますから。
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Category: 邦画カ行
御久しゅう映画鑑賞。


『キートンのスケアクロウ』(1920年・米)
キートンのスケアクロウ
スタッフ
監督:エドワード・F・クライン、バスター・キートン
製作:ジョセフ・M・シェンク
脚本:エドワード・F・クライン、バスター・キートン
撮影:エルギン・レスリー
編集:バスター・キートン
配給:メトロ・ピクチャー
キャスト
農場労働者:バスター・キートン
同居人の農場労働者:ジョー・ロバーツ
犬:ルーク
モーターバイクの持ち主・アル・セント・ジョン
農場主の娘:シビル・シーリー
農場主:ジョー・キートン


 バスター・キートン監督作品「キートンのスケアクロウ」。別邦題は「キートンの案山子」。原題は「The Scarecrow

 久しぶりにキートン作品を観ましたが面白いですねえ。映画監督の実力としてはチャップリンの方が私は好きですが、喜劇俳優としてならバスター・キートンの動きの方が好きですね。それにしてもキートンやっぱイケメンですね。

 1920年といえばキートンが丁度、今まで師事しておりコンビを組んでいたロスコー・アーバックルことファーティから独立してソロで活動しはじめた年ですね。しかし別に不仲になったわけではありませんよ。例えば、モーターバイクの持ち主、アル・セント・ジョンはファーティのいとこですし、この映画で登場するワンちゃんはファーティの飼い犬ですからね。

 やっぱりキートンの動きはとっても鮮やかですねえ。洗練されています。そういえばこの映画に出てる農場主のジョー・キートンはバスターの実の父親なんですよ。


※以下、正確な役名ではありませんが農場労働者の主人公のことをキートンと表記させていただきます。

【あらすじ】

 農場労働者キートンは不思議な家での生活を送りつつ隣の家の農場主の娘さんに恋焦がれていた。同居人の男も娘さんに恋焦がれており、キートンは娘さんにアプローチをかけようとして、ワンちゃんに追いかけられたり、農場主さんに追いかけられたり・・・












【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり



 農場労働者キートン(バスター・キートン)は相棒(ジョー・ロバーツ)が農場主(ジョー・キートン)の娘さん(シビル・シーリー)に恋焦がれているのを見て不機嫌になる。

 キートンは虫歯にロープをくくりつけて、虫歯を引っこ抜く。その後、不思議な仕掛けが張り巡らされた家の中で朝食をとる。

 朝食後、外に出かけたキートンと相棒は農場主の娘さんが出てくるのを見て二人はケンカしながら駆け寄っていく。

 二人は必死にアプローチを賭けるがそれを見た農場主が駆け寄り二人を追い払って娘さんに家の敷地に戻るよう命令する。

 遊び盛りの娘さんは不機嫌になり仕返ししてやろうと父に胃が破壊されるくらいたっぷりとクリームを塗ったパイを父に食べさせようと窓際に置いておく。

 やがて娘さんは母親のダンスの本に興味を持ち庭でダンスをし始める。その姿を見た相棒が娘さんを褒めたたえており、その様子をキートンが目撃してしまう。

 ショックを受けたキートン。彼がその直後に出会ったのはパイを食べたワンチャン(ルーク)。彼は犬を見て狂犬かと疑って逃亡しはじめ、犬はその後を追う。

 キートンは狂犬から逃亡。しかしついに追いつかれたキートンだったが犬はキートンと友達になりたがっていただけで別に狂犬ではなかった。しかしキートンは下着しか着ておらず、その姿を娘さんに見られてしまう。

 娘さんに下着姿を見せて昏倒させたことを許せなく思った農場主はキートンを追いかける。キートンは畑に逃げ込み案山子になりすましてやり過ごそうとする。

 なんとかやり過ごしたものの今度は相棒と娘さんがやってくる。案山子になりすましたキートン。相棒は勝手に娘さんにプロポーズするが娘さんはどうやら取り合わないようす。

 見かねたキートンは娘さんに密かにキスして、娘さんはそれこそビックリして逃げ出す。

 やがてその地点に今度は農場主が。キートンは農場主と相棒のケツを交互に蹴って二人を喧嘩させるが揉み合いの内に案山子の棒を倒されてキートンはバレてしまう。

 農場主と相棒から逃れたキートンは道路で娘さんと再会。娘さんは「突然しないでよ・・・」と照れ臭そうにモジモジしていた。

 キートンは娘さんに肩を貸して抱くが、ゆっくりしている時間はないようで農場主と相棒が追っかけてくる。

 キートンはレンタル馬ショップの馬に娘さんを乗せて先に走らせ、自分もその隣の馬に乗るが一向に動かない。なんと看板だった。

 キートンは慌てて看板から降りて娘さんの馬に追いつき飛び乗ろうとするが、馬は先に走り出したりしてなかなか乗りつけることができない。

 一方、相棒と農場主は馬の持ち主に状況を説明し追っ手が3人になって車に乗ってしまう。キートンはなかなか馬に乗れず、仕方なく娘さんと共に持ち主(アル・セント・ジョン)からサイドカー付モーターバイクを奪って再び逃亡開始する。

 やがてバイクは車を撒いて、偶然で牧師さんを乗っけてしまう。キートンは牧師さんに頼み、二人は結婚を誓おうとして指輪がない。キートンはナットを代理にして娘さんの指にはめる。やがて牧師が二人は夫婦であることを誓おうとした。

「では私が宣言しよう。二人は ─」

 だがよそ見運転していたバイクは川に突っ込む。

 川から飛び出した牧師は「夫婦である」。二人は晴れて夫婦となり抱き合ったのだった・・・






 モジモジするところの娘さんことシビル・シーリーの仕草がなんともいえない可愛らしさですね。面白い駆け落ち劇でした。

 まさしく当時の貧困者層の希望になった映画ではないでしょうか。まあ当時の貧困者層が映画を観れていたのかまでは、さすがに分からないです・・申し訳ない。
Category: 洋画カ行
久しぶりにキートン映画を観ました。本当はサイレント映画のベン・ハーを観るつもりだったのですが、ちょっと時間がなかったので。


『キートンのハイ・サイン』(1921年・米)
スタッフ
監督:エドワード・F・クライン、バスター・キートン
脚本:エドワード・F・クライン、バスター・キートン
撮影:エルジン・レスリー
編集:バスター・キートン
配給:メトロ・ピクチャー(MGMの初期の名前)
キャスト
用心棒であり殺し屋の男:バスター・キートン
ミス・ニックルーザー:バーティン・バーケット
練習中に撃たれた男:アル・セント・ジョン
まばたきハゲ鷲団のボス:チャールズ・ドロシー


 バスター・キートン、エドワード・F・クライン監督作品「キートンのハイ・サイン」。原題タイトルは「The High Sign

 久しぶりのキートン作品鑑賞でございます。この作品はキートンが初めて監督として〝製作〟された映画です。ただしキートンが気に入らなかったのでその1年後に公開されました。初公開作品は「文化生活一週間」(1920)です。

 キートンが映画の撮影中に怪我をしたため、その埋め合わせとして公開されていたそうです。ですから、もしキートンが怪我をしてなければ公開されなかった可能性もあります。

 キートンが「文化生活一週間」で見せたセットの造形の凄さがこの映画でも目立っています。お得意のカラクリハウスとキートンのキレのある動きが観ている人々を笑いに誘いました。


※以下、キートンの役名は「キートン」と表示させていただきます。
【あらすじ】

 射的場のバイトで腕を見込まれたキートンは冷酷非道のギャング「まばたきハゲ鷲団」に加わる。初仕事の殺しはなんと、自分が用心棒として雇われた雇い主だった。護りながら殺す・・はたしてキートンにそれが可能なのだろうか。













【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 キートン(バスター・キートン)は大きな新聞を広げ射的場の求人募集を見つける。銃の腕が良いのが条件だった。

 キートンは警官の持っていた拳銃を盗みバナナと取り換えて、たまたま居た男(アル・セント・ジョン)に見てもらう。しかしキートンの腕は散々で男は笑いだす。ムッと来たキートンは男に向って撃つが逆にそれが的のビンに命中する。

 男に褒められ気を良くしたキートンはもう一つのビンを撃つが今度は男に弾が当たりそうになり男はすぐさま逃げ出してしまった。もう一発、今度こそとビンに当てようとしたら今度は空を飛んでいた鳥に命中してしまう。

 キートンは射的場に行き、店主(チャールズ・ドロシー)に客が来たらパフォーマンスで的に当てろ。鐘がなったら命中した合図だ、と言って地下室へ店主は地下室へ去った。

 キートンは練習するが全く当たらない。そこで裏口で犬をつかったトリックを使いパフォーマンスの際にさも銃の腕前が良いように装う(説明が難しいのでその辺は本編を見てください)。

 一方、店主は地下室でまばたきハゲ鷲団という冷酷なギャングのボスとしてある金持ちの命を狙っていた。殺されたくなければ金を払え、そう脅迫状を送ったのだ。

 送られたオーガニスト・ニックルーザーはパニック。娘(バーティン・バスケット)の用心棒を雇おう、という提案により射的場を訪れた二人は銃の腕が良いキートンを用心棒として雇う。

 射的場に戻ってきた店主はキートンを殺し屋として雇う。その殺す相手はオーガニスト。護りながら殺す、というのはどのようにすればいいのだろうか。

 キートンは他の仲間の動作を見てまばたきハゲ鷲団のサインポーズを真似て仲間入りを果たす。

 その後、キートンはニックルーザー家を訪れる。不安を抱えた二人は自分の家をからくり屋敷にしてしまった。

 キートンは何度か二人を落とし穴の仕掛けで穴に落とそうとするがことごとく失敗。仲間の密告によりボスはキートンへの信頼を失い総突撃をする。

 まばたきハゲ鷲団が近づいていることを知ったキートンは発砲するのでオーガニスト氏は死んだフリをしてくれ、と頼む。まばたきハゲ鷲団が窓の外から様子を見るなか、キートンは発砲しオーガニストは倒れこんで死んだふりをする。

 歓喜するまばたきハゲ鷲団たち。キートン達も死んだふりが成功したとしておもわずオーガニスト氏が立ってしまう。

 死んだふりだと気付いたボスたちは家の中に入り込んでくる。オーガニスト達はカーテンの中に隠れ、キートンは追われてからくり屋敷の中を逃亡を図る。

 屋敷のカラクリでことごとくやられるまばたきハゲ鷲団たち。その後、全滅したと思いオーガニストと娘がカーテンから出てくる。

 しかしボスはまだ生きていた。ボスは娘を掴み今にも殺そうとしている。

 そこへキートンが現れ、事態に気付いたキートンは落とし穴の仕掛けを発動しボスは穴に落ちて行った。娘とキートンは抱擁を交わした・・・





 やっぱりキートン、ロイド、チャップリン映画は面白いですよね。

↓のDVDに映画が入ってるようです。まあ、私はニコニコ動画に落ちていた日本語字幕つきの動画を観たのですが。
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世界三大喜劇俳優。そのうちチャップリンは何個か観たんで、次は二人目のバスター・キートンの作品いってみました。

市民ケーンは明日観る予定です。



『キートンの文化生活一週間』 (1920年・米)
キートンの文化生活一週間
スタッフ
監督:バスター・キートン、エディ・クライン
脚本:バスター・キートン、エディ・クライン
製作:ジョゼフ・M・スケンク
撮影:エルジン・レスリー
編集:バスター・キートン
キャスト
新郎:バスター・キートン
花嫁:シビル・シーリー
ピアノ運び:ジョー・ロバーツ


 バスター・キートン&エディ・クライン監督作品「キートンの文化生活一週間」。またの名を「キートンのマイホーム」とも呼ぶ。原題タイトルは「One Week

 いやぁ。バスター・キートン作品は初観賞ですね。チャップリンは風刺的というか訴えかけを喜劇として描いた方ですがこちらは純粋に楽しめるんですよね。そしてチャップリンは現実的な面白さを、キートンはファンタジック的な面白さを描くのがうまいのだと感じました。

 ヒロインのシビル・シーリーも可愛いですねえ。彼女とキートンは22年の「北極無宿」という映画まで付き合いがあったようです。20年に脚本家のジュールス・ファースマンと結婚し21年に息子を出産し22年にその「北極無宿」で彼女は引退したようですね。1984年にカリフォルニア州カルバーシティで84歳で逝去されています。


【あらすじ】

 ある結婚式を終えた新郎新婦。二人は叔父から貰った新居に車で向かうが、運転していたのは新婦にふられた男で男は二人の恋慕を邪魔したりする。しかし新居には土地しかなく、なんと家は自分で組み立てなければならない。さまざまな格闘の末、ボロボロの家になるがなんと新居の土地の番地を間違えていたのだった・・・














【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり



9日 月曜日

 結婚式をあげたばかりの新郎(バスター・キートン)と新婦(シビル・シーリー)。二人は叔父から譲りうけた新居へ車でいざ向かうが、途中運転手に邪魔をされる。運転手はかつて花嫁に惚れていたがふられたハンディ・ハンクで、ハンクは二人の恋慕を邪魔しようとしていたのだ。

恋慕の邪魔をするハンク

 新郎はひとまずハンクを追い払い、新居へたどり着く。しかしそこには土地と木材、そして建設用具だけが置かれていた。その建設用具で自分たちで家を組み立てろ、とのことだった。

組み立て説明書を読むキートン

10日 火曜日

 ハンクの嫌がらせにより新郎は建設段階を間違えてしまう。

11日 水曜日

 完成したのは平行四辺形のような奇天烈な家。引っ越し業者(ジョー・ロバーツ)が運んできたピアノを家の中に入れるのにも一苦労する。

完成したマイホーム

12日 木曜日

 煙突をとりつけようとした新郎は二階の風呂の浴槽に落っこちてしまい恥ずかしがる新婦に風呂場から追い出される。その際に新郎は出口かと思ったドアを開けて外に転落してしまう。

シドニー・シーリーのエロシーン

13日 金曜日

 家が完成したことで新郎と新婦は友達を家に呼びよせていた。新郎はいまだにつきまとうハンクをついに追い払うが、やがて家が暴風に見舞われ組み立てて作った家は回転し始める。なんとか回転し続ける家の中から脱出した新郎や新婦。二人は翌日まで外で過ごす。

14日 土曜日

 風もおさまり二人は振り向いて家を見る。マイホームはもはやボロボロといってもいい状態だった。やがて二人は自分たちが引っ越してきた土地が実は勘違いで違う番地に来ていたことを知る。二人は絶望しつつも車で本当の場所へ家を運び始める。

嵐のあとのマイホーム

転居

 道中の線路。家は線路につっかかってしまう。

 やがて汽車がこっちへ向かってきており新郎と新婦はひとまず家を放置して逃げ出す。なんとか汽車は家にぶつからずに回避した。安堵する二人だったが反対方向から来た汽車が家に直撃し家は跡形もなく崩れ去ってしまった。

 二人は家の残骸に「売家」と「説明書で組み立てる必要あり」いう看板を張り付けてその場を後にする・・・






 いやあ純粋に楽しめました。バスター・キートンもなかなかの喜劇俳優ですよねえ。

 とにかくこの映画にはファンタジーで破天荒な面白さを感じました。




日本語字幕あり
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