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流石ウィドマーク。ただの格好いい主人公を演じていません。癖の強い主人公です。


『襲われた幌馬車』 The Last Wagon (1956年・米)
襲われた帆馬車
スタッフ
監督:デルマー・デイヴィス
脚本:ジェームズ・エドワード・グラント、デルマー・デイヴィス、グウェン・バグニー・ギルガット
原作:グウェン・バグニー・ギルガット
製作:ウィリアム・B・ホークス
音楽:ライオネル・ニューマン
撮影:ウィルフリッド・クライン
編集:ヒュー・S・ファウラー
助監督:ジョゼフ・E・リカーズ
録音:バーナード・フレデリックス、ハリー・M・レオナルド、ウィリアム・バフィンガー
表現演出:ルイス・H・クレバー、ライル・R・ウィラー
セット装飾:チェスター・ベイヒ、ウォルター・M・スコット
服飾デザイン:メアリ・ウィルズ
メイクアップアーティスト:ベン・ナイ
ヘアスタイリスト:ヘレン・ターピン
視覚効果:レイ・ケロッグ
撮影補助:チャールズ・G・クラーク
衣装監督:サム・ベンソン
カラーコンサルタント:レオナード・ドス
キャスト
コマンチ・トッド:リチャード・ウィドマーク
ジェニー:フェリシア・ファー
ビリー:トミー・レディング
ジョリー・ノーマンド:スーザン・コーナー
ヴァリンダ・ノーマンド:ステファニー・グリフィン
クリント:レイ・ストリックリン
リッジ:ニック・アダムス
ブル・ハーパー保安官:ジョージ・マシューズ
ケリー中尉:ジェームズ・ドルーリー
オリバー・O・ハワード将軍:カール・ベントン・リード
ノーマンド大佐:ダグラス・ケネディ
コール・ハーパー:ティモシー・ケイリー
公開
米本国公開:1956年9月21日
日本公開:1956年12月12日
配給:20世紀フォックス


 デルマー・デイヴィス監督「襲われた幌馬車」。原題は「The Last Wagon」。原題直訳すると「最後の幌馬車」といった感じですかね。

 デルマー・デイヴィス。「縛り首の木」(1959年)、「ディミトリアスと闘士」(1954年)、「決断の3時10分」(1957年)、「避暑地の出来事」(1959年)などの監督さんです。30年代は脚本家として、40年代からは監督もやり始めて60年代中期まで作品を作り続けました。

 主演はリチャード・ウィドマーク。私の中で彼のイメージは「オリエント急行殺人事件」(1974年)で殺された悪党のイメージが強いです。「襲われた帆馬車」では主役です。コマンチに育てられ家族を殺された復讐の殺人者であり、帆馬車をアパッチから助ける男を演じます。「荒野のガンマン」で復讐を諦めたブライアン・キースと違い、復讐を躊躇いません。良い意味でも悪い意味でも綺麗好きな帆馬車の人々と対照的な汚れ役です。

 ヒロインはフェリシア・ファー。ジャック・レモンの再婚相手で彼が死ぬまで奥さんであり続けた女優さんです。現在も生きていらっしゃるようです。他には「決断の3時10分」(1957年)などがあります。

 製作はウィリアム・B・ホークス。この人のお兄さんはかの有名な映画監督ハワード・ホークスです。従妹はキャロル・ロンバート。他に製作を手がけた作品には「偽将軍」(1958年)、「ゴーストタウンの決斗」(1958年)などがあります。

 物語の舞台は1873年。1861年~65年まで続いた南北戦争の約8年後。南北戦争終結後は南軍北軍の軍人ともに同胞となりました。つまり南北戦争は後に同胞となる人々による殺し合いだった訳です。南北戦争の戦果というものは、後に同胞となる人間たちを何人殺したか、という事になります。冷静に考えれば恐ろしいことだ、ということを考えさせられるシーンが出てきますね。



【あらすじ】

 家族を殺した三兄弟のうち二人に復讐を果たしたコマンチで育てられた男コマンチ・トッド。残る一人の保安官に捕らえられ町に連れて行かれる道中、複数の家族の馬車と遭遇する。その家族たちに情けをかけられ、トッドは多少自由が利くようになるともうひとりの保安官を殺害する。夜、家族たちの内の若者数名が川へ泳ぎに行った隙に・・・













【以下全文ネタバレ注意】














↓四行後にネタバレ文あり



1873年・アリゾナ準州

 コマンチ・トッド(リチャード・ウィドマーク)は復讐の相手である四兄弟の内の一人を射殺する。

 残りの兄弟三人がコマンチ・トッドを追いかけてきた。コマンチ・トッドは崖の上から撃ってくる兄弟の内の一人を射殺し再び逃亡する。

 兄弟の一人が死んだことを確認したコール・ハーパー(ティモシー・ケイリー)と保安官のブル・ハーパー(ジョージ・マシューズ)はコマンチ・トッドを追いかける。コマンチ・トッドはアパッチ族が多く出没する地域に逃げ込んでいった。

 コマンチ・トッドは岩場の影に隠れ不意打ちを食らわせてコール・ハーパーを殺すことに成功する。しかしブル・ハーパーに捕まり手枷を付けられ紐で引っ張られていく。まるで酷い仕打ちを受ける動物のような扱いだった。

 ブル・ハーパーはコマンチ・トッドを木に吊るして、水を少ししか与えない。コマンチ・トッドが処刑台に連れて行かれるまで生き延びていればトッドの身体の状態などどうでもよかったのだ。

 そこへ、幾つかの家族を連れて引越しをしていたノーマンド大佐(ダグラス・ケネディ)率いる数台の幌馬車が通りかかる。家族たちはアパッチ族だらけの通称「死の谷」を越えようとしていたのだ。ブル・ハーパーは案内役を申し出る。

 ブル・ハーパーによって地面を引きずられて、連れて行かれるコマンチ・トッド。その姿を見たジェニー(フェリシア・ファー)が非人道的な扱いをするブル・ハーパーを非難する。

 ノーマンド大佐も人道的な扱いをしろ、と忠告。ブル・ハーパーはコマンチ・トッドがコマンチ族で育てられた屑以下の人間だ、と差別的な発言を交えて罵る。

 クリントン夫人(ジュニー・エリス)が料理を作りそれをみんなが食べる。ジェニーの弟ビリー(トミー・レディング)がご飯の残り物である林檎をコマンチ・トッドにあげようとするが、それをブル・ハーパーが発砲して脅す。

 銃声を聞いたノーマンド大佐がブル・ハーパーに銃を向けて、コマンチ・トッドに飯と水を与えるように言う。ブル・ハーパーは最初は脅しに応じなかったがノーマンド大佐が本気で撃とうとしていたので、ブル・ハーパーが脅しに応じコマンチ・トッドの片手を車輪から外し、飯と水を与えるのを許可する。

 ノーマンド大佐の娘で潔癖症のヴァリンダ・ノーマンド(ステファニー・グリフィン)はコマンチ・トッドを不潔な男だと扱い、そのトッドを庇うジェニーを卑しい下心がある恥知らずな女、と悪態をつく。

 ヴァリンダの異母妹のジョリー(スーザン・コーナー)は、そんなヴァリンダを心の中が不潔な人だ、と本人に言う。二人は口論になり、ヴァリンダはジョリーを父が卑しいインディアンの女と汚らわしい愛で出来た産物だ、と悪口を言う。

 ノーマンド大佐がカッとなるヴァリンダを諌めジョリーに謝る。ジョリーはノーマンド大佐とインディアンの愛人の間で生まれた娘だった。

 リンゴをコマンチ・トッドに与えるビリー。トッドはビリーから姉のジェニーがトゥーソンに行き、結婚することを聞かされる。

 若者のクリント(レイ・ストリックリン)とリッジ(ニック・アダムス)はコマンチ・トッドに興味を持っていた。クリントがパイプを与えるが、ブル・ハーパーがクリントを殴りつける。

 男たちはブル・ハーパーの横暴ぶりについに我慢の限界でブル・ハーパーを追い詰めるが、その隙にコマンチ・トッドが解放された片手を使って、落ちていた斧をブル・ハーパーに投げて殺害する。

 ノーマンド大佐らはコマンチ・トッドによる殺害を許さず、コマンチ・トッドに両手で手枷をはめて車輪に紐を引っ掛けて両手を拘束する。

 夜。リッジがヴァリンダを説得して川に泳ぎに行くことになる。その川泳ぎに聞き耳を立てていたジョリーとビリーも同行することとなった。

 クリントはコマンチ・トッドに自分がタバコを吸わせなければこんなことにならなかった、と謝罪する。しかしコマンチ・トッドは最初からブル・ハーパーを殺害するつもりだったから、機会が早まっただけだと打ち明ける。

 ビリーが居なくなったのを心配したジェニーがビリーの居場所を聞きに来た。コマンチ・トッドはビリーがジョリー、リッジ、ヴァリンダと一緒に川へ遊びに行ったことを教える。

 見張りをするべきかビリーの所へ行くべきか悩むクリントに、コマンチ・トッドが見張りを引き受ける。

 川に着いたジェニーとクリント。リッジが、ビリーには川の下流で遊ばせた、と知らせた時、ビリーの助けを呼ぶ声が聞こえた。

 慌てて駆けつける一行。ビリーは下流の勢いに飲まれていた。すぐにジェニーとクリントがビリーを助け出して事なきを得る。クリントは無責任なリッジを殴り、リッジが殴り返す。

 ジェニーがその喧嘩を制止して一刻も早く戻らなければノーマンド大佐に怒られてしまう、と説得し二人は喧嘩をやめる。

 朝になりキャンプ地に戻ってみるとほとんどの幌馬車が燃やされ壊され、ノーマンド大佐やクリントの母や妹も無惨に殺されていた。アパッチの襲撃があったようだ。

 全員皆殺しかと思いきや、コマンチ・トッドを拘束していた馬車が崖下に落ちていてコマンチ・トッドが生存していた。コマンチ・トッドは馬車の車輪に手枷をかけられ、その車輪の上に馬車の床部分が乗っかってコマンチ・トッドは動けない状態にあった。

 ビリーがロープで崖を降りて、まずロープを車輪にかけてジェニーが馬を使って崖上からロープを引っ張る。コマンチ・トッドのかけられた車輪が崖上まで引っ張られた。

 その後でビリーをロープで崖下から崖上に引っ張る。

 コマンチ・トッドによればアパッチの大勢の襲撃でキャンプは壊滅させられ、自分は崖下に転落したがおかげでアパッチに死んだと勘違いされたようだ。しかし罪人であるコマンチ・トッドだけが生き残っていることにリッジ、ジェニー、クリントはコマンチ・トッドを疑う。

 コマンチ・トッドの引っ掛けられた車輪を壊して拘束を解き道案内してもらおうと考えたジェニーとビリーだったがそれをリッジが止める。リッジは拳銃をコマンチ・トッドに向けるが自分を撃てるわけがないと威圧。そしてジェニーが車輪を壊してコマンチ・トッドは手枷は残るものの拘束から解放される。

 コマンチ・トッドは早速、自分たちに残された唯一の脱出方法「死の谷」を越えるために出発しようとするが、リッジ達は死者の埋葬が先だ、と突っかかる。そんな連中を見放しコマンチ・トッドは恩義があるジェニーとビリーだけでも「死の谷」を無事に越えさせようとする。

 ジェニーはジョリー、リッジ、クリント、ヴァリンダを説得し今すぐに出発することに決まる。急いで幌馬車を組み立て、ノーマンド大佐らの遺留品である武器、食料や水をかき集め出発の準備をする。コマンチ・トッドはブル・ハーパーの保安官バッジを復讐成功の記念に持っていくことにする。

 夜、コマンチ・トッドはアパッチ族の集会を遠くから覗く。

 翌朝、幌馬車に帰ってきたコマンチ・トッドは、アパッチ族は白人の兵隊に110人近くを殺されその報復に白人を殺そうとしていることをジェニー達に知らせる。2日で追跡態勢を整えるアパッチに対し自分たちは2日で出来る限り遠くへ行かなければならない。

 砂嵐の酷い昼。このまま幌馬車を進めると砂埃の動きでアパッチに気付かれてしまう、と昼に休息し夜動くことになる。

 休憩地点でクリントはキャンプ地に残してきた遺体がどうなってるか気になっていた。励ますためにもコマンチ・トッドはインディアンは仲間が死んだとき亡者は誇り高き地位にありつけ、天界へと召されると信じられていて仲間の死に悲しまない種族であることを教える。

 それは野蛮人だからだ、と馬鹿にするジョリーに対しコマンチ・トッドは自分の息子二人と妻を殺されたことを打ち明け、彼らが天国へ召されたと考えれば悲しみも落ち着くものだ、とコマンチ・トッドは言う。しかしヴァリンダはそんなインディアンの考えを受け入れることはできなかった。

 コマンチ・トッドは全員を集め食べ物になる植物などを集めるよう指示する。植物など汚らわしくて食べられない、と我儘しか言わないヴァリンダについに頭に来たコマンチ・トッドがヴァリンダと、同じく自分に反抗的なリッジを叱責し食べ物を探すように言う。

 ジェニーとコマンチ・トッドは二人でお喋りを楽しむ。コマンチ・トッドは自分の白人の実父が巡回説教師で、彼が殺されてからコマンチ族の首長に拾われ育てられた過去を話す。

 その後、コマンチ・トッドは鳥の巣がある洞穴で鳥を殺し、食べ物を確保する。帰り道で鉱石を発見し、矢の鏃に使用する。

 ビリーを連れてコマンチ・トッドはウサギの隠れる洞穴を発見し、ビリーに収穫させようとする。

 コマンチ・トッドが離れた隙に、ビリーを狙うアパッチ族の祈祷師(アベル・フェルナンデス)が。あと少しでビリーを殺そうとしたところでコマンチ・トッドが放った矢によって祈祷師は死ぬ。

 祈祷師はアパッチの集団に先行して一人で薬草などを取りに来るらしい。ということはアパッチの集団が近づいているということだ。

 丁度、植物をとっていたヴァリンダが毒蛇に手を噛まれて大声を張り上げ暴れまわる。

 コマンチ・トッドは毒を抜くのとアパッチに気づかれないために制止させようとするが止まらない。仕方なく殴って気絶させ、毒を取り出すために出血させる。

 暴れまわったせいで毒が回っているかもしれない。コマンチ・トッドはすぐに幌馬車にヴァリンダを移す。

 その時、銃声が聞こえる。リッジが毒蛇を殺すのに重要な拳銃を三発も放って殺したのだ。コマンチ・トッドは責めるがリッジはアパッチは居なかったから大丈夫だ、と言う。

 だがアパッチ族の男二人が近づいていた。コマンチ・トッドは仲間を呼ばれないためにその二人を呼び寄せて二人を殺し、その遺体をアパッチに見られないように隠す。

 日が傾くと同時に幌馬車を進ませるコマンチ・トッド。

 幌馬車で看護されるヴァリンダはジェニーから、ジョリー、コマンチ・トッドらが一度も水を飲まずヴァリンダのための水を工面していることを聞かされる。

 ヴァリンダはコマンチ・トッドを呼び、彼の手枷の鍵を渡す。ノーマンド大佐からずっと預かっているように言われていたのだ。

 手枷の外れたコマンチ・トッドは理由は分からないがアパッチの集団が後方に迫っていることを知らせ、崖からアパッチの集団を見張ることに決める。そしてビリーに自分の子供たちが生きていたらビリーを見習わせたい、と言い、ジョリーにもインディアンの誇りを忘れてはいけない、と残し馬で去っていった。

 崖上からアパッチ族を見張るコマンチ・トッド。そこにコマンチ・トッドを心配したジェニーがやって来る。

 ジェニーとトッドは家の話になる。風の軋む音が嫌で木造の家が我慢ならないトッド。星空を屋根にして自然のいい香りに包まれた自然での暮らしこそがビリーの心を育てることもできる、とジェニーにプロポーズする。

 二人はキスで愛を確認しあう。

 翌朝、小隊が行進しており、アパッチが集団で集まっているのはそれの襲撃が理由だと判明する。コマンチ・トッドは小さな鏡で太陽光をチカチカさせて小隊に気付かせ、幌馬車のところまで誘導する。

 しかし幌馬車の所に来た小隊は十数人程度の輸送部隊でしかなく、軍曹(ケン・クラーク)曰く本隊はいないようだ。

小隊がコマンチ・トッドを見てないか確認するが全員が庇い、誰も答えなかった。そしてコマンチ・トッドはビリーの父でジェニーの夫ということになる。

 コマンチ・トッドはその小隊と共に進行。しかし周りはアパッチ族に包囲されていた。

 コマンチ・トッドはアパッチ撃退のベテランとして輸送隊の隊長ケリー中尉(ジェームズ・ドルーリー)にアドバイスをする。まず馬車を一箇所に集めさせる。それから誘き寄せられたアパッチ族を何とか追い払う方法がコマンチ・トッドにはあるようだ。

 作戦を立てるうちにケリー中尉がコマンチ・トッドの持っている保安官のバッジを見つける。そのバッジでケリー中尉は自分たちを助ける男の正体がコマンチ・トッドだと分かり、脱出成功後に逮捕することを伝える。

 しかしケリー中尉はコマンチ・トッドに敬意を払っていて君がコマンチ・トッドで残念だ、と言いコマンチ・トッドの言うとおりに馬に乗り込み、部下にも馬に乗るよう指示する。

 コマンチ・トッドは一箇所に集まった馬車に火矢で火を放つ。すると馬車の中にあった可燃性の物質によって、馬車が爆発する。

 アパッチは大混乱し撤退していく。その隙にコマンチ・トッドらはひたすら西へ逃亡を開始。町にたどり着くことができた。

 町でオリバー・O・ハワード将軍(カール・ベントン・リード)が裁判長のもと、コマンチ・トッドの裁判が開かれる。コマンチ・トッドは四兄弟を殺したのは衝動的ではなく計画的な犯行だったことを認める。

 そしてハーパー四兄弟が、自分の妻を犯し止めようとした子供たちと妻を殺したので復讐のために四兄弟を殺害した、と自白する。

 コマンチ・トッドはハワード将軍に南北戦争で何人殺して英雄になったか聞く。南北戦争は結局、同胞同士の殺し合いのようなものだ、それに比べインディアンは同胞殺しはしないと訴えるコマンチ・トッド。ハワード将軍はそれが正義を信じての行為だ、と返すとジェリーがそれはトッドも同じことだと主張する。

 トッドは確かに四人を殺したが、それ以上の人間をアパッチの谷から救った。ジェニーはビリーと共にコマンチ・トッドを愛しているかと尋ねられ、その通りだと答える。

 コマンチ・トッドと同行したジョリー、クリント、リッジ、ヴァリンダらもコマンチ・トッドに救われたと答える。ハワード将軍はコマンチ・トッドが人を救ったことを重視し、彼の身柄をジェニーとビリーが引き受けるということを条件に無罪放免の判決を言い渡す。

 コマンチ・トッド、ジェニー、ビリーは幌馬車隊に別れを告げ、三人で新天地へと馬を走らせていく・・・







 インディアンの多くは西部劇で敵とされます。西部劇映画では大体が敵がアパッチ族含むインディアンか、あるいは悪党のガンマンだったりします。この映画では主人公がコマンチ族で育てられました。だからコマンチ族に同情的な発言をウィドマーク演じるコマンチ・トッドがインディアンに同情的な発言をしています。

 アメリカを作った人々にとってインディアンを追いやる形で建国した歴史というのはアメリカの暗い闇の一つです。この映画はその闇の一部に触れた気がしますね。「ソルジャー・ブルー」(1970年)ほど過激ではないにしろ、アメリカ人の大好きな西部劇で、自らの国の歴史を考えさせられた映画ではないでしょうか。

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Category: 洋画ア行
オードリー・ヘプバーンとピーター・オトゥールの共演ですね。オシャレ二人組。


『おしゃれ泥棒』 How to Steal a Million (1966年・米)
おしゃれ泥棒
スタッフ
監督:ウィリアム・ワイラー
脚本:ハリー・カーニッツ
原作:ジョージ・ブラッドショウ「100万の盗み方」
製作:フレッド・コールマー
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:チャールズ・ラング
編集:ロバート・スウィンク
配給:20世紀フォックス
キャスト
ニコル・ボネ:オードリー・ヘプバーン
シモン・デルモット:ピーター・オトゥール
シャルル・ボネ:ヒュー・グリフィス
デイヴィス・リーランド:イーライ・ウォラック
美術商デ・ソルネ:シャルル・ボワイエ
グラモント館長:フェルナンド・グラヴィ
パラヴィデオ:マルセル・ダリオ
警備責任者:ジャック・マリン
執事マルセル:バート・ベルトラム


 ウィリアム・ワイラー監督作品「おしゃれ泥棒」。原題は「How to Steal a Million

 原題を直訳すると「100万の盗み方」。100万ってのは映画見れば分かりますがオードリー・ヘプバーンの演じる貴婦人のお父さんが作った彫刻ですね。そのお父さんはヒュー・グリフィスが演じてます。で、ちょっと色々事情があってその彫刻を盗むことになるんですね。その盗み方っていうことです。

 ウィリアム・ワイラー監督。とっても有名な監督さんです。知らない人のために、「ローマの休日」の監督さんです。ワイラー監督を知らない人はいるかもしれませんが、ローマの休日を知らない人はまずいないでしょう。他にも「ベン・ハー」(1959年)や「大いなる西部」(1958年)、「我等の生涯の最良の年」(1946年)など挙げればキリがありませんね。

 製作のフレッド・コールマー。偉大なる映画プロデューサー、サミュエル・ゴールドウィンの秘書をやってました。自身も「アリゾナの決闘」(1948年)や「ピクニック」(1955年)などの製作を手がけています。サミュエル・ゴールドウィンに敵うほどの製作者ではないですけども。

 オードリー・ヘプバーンはもう語る必要もないくらい有名ですしピーター・オトゥールも前の記事「ラ・マンチャの男」でご紹介しました。そんな二人の共演作です。ちなみにヘプバーンはやっぱり「ローマの休日」でワイラー監督と組んでいました。

 二人はオシャレな洋服にオシャレな車に乗ってます。この映画は乗り物もオシャレですねえ。オードリーの愛車はイタリアの自動車ブランド、アウトビアンキの「アウトビアンキ・ビアンキナ スペシャル・ガブリオレ」です。ピーター・オトゥールは自動車ブランド、ジャガーの「ジャガー・Eタイプ」です。ついでにイーライ・ウォラックの乗った自家用ジェット機はブレゲー社の「ミスティア20」ですね。ブレゲー社は後にダッソー社に吸収されてしまいますが。

 イーライ・ウォラックのリーランド。「荒野の七人」(1960年)や「続・夕陽のガンマン」(1966年)でお馴染みのイーライ・ウォラックが演じる熱狂的なコレクターの役は予定ではジョージ・C・スコットがやる予定だったようですが撮影に一日遅れてワイラーにクビにされてウォラックになったようです。ジョージ・C・スコットはいい俳優ですが、オードリー・ヘプバーンにキスをするのは何だか想像できません(笑)

 オードリー・ヘプバーンがピーター・オトゥールに家に潜入された時にベッドで読んでいた本が「アルフレッド・ヒッチコック ミステリー・マガジン」というヒッチコック表紙の本でした。それを見てその小ネタに私笑っちゃいましたね。ヒッチコックは他人の映画でもカメオ出演しているのか、と。これもヒッチコックにギャラ払ってるんですかねえ。


【あらすじ】

 パリで仕事をする贋作職人の娘ニコルは父が絵の贋作を売って儲けているのを見て何とか父に止めてほしい、と願っていた。ある日、家に忍び込んできた泥棒さんとニコルは出会う。また、祖父が作った彫刻が父によって美術品に展示される。鑑定さえしなければバレることは無いだろうけども・・・















【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




フランス・パリ

 とあるオークション会場にて。競売人(ロジャー・トレヴィル)が出品されたポール・セザンヌの「デネモア夫人の肖像」という絵を紹介する。出品者は芸術品コレクターのシャルル・ボネ(ヒュー・グリフィス)。これが51万5千ドルというオークション最高値を出し、カーラジオでそのニュースを聞いていたニコル・ボネ(オードリー・ヘプバーン)は仰天する。

 ニコルは帰宅し執事マルセル(バート・ベルトラム)からシャルルが二階にいることを聞き二階に上がっていく。そして洋服ダンスの隠し扉からシャルルのアトリエに入り込む。

 アトリエではシャルルがゴッホの贋作を作っている真っ最中だった。もう贋作を売るのはやめて、というニコルのお願いだったがシャルルは贋作を売りつけることの正当性を主張する。

 そのとき、ボネ邸に警察隊がやって来る。慌てるニコルだったが、それは美術館の館長グラモント(フェルナンド・グラヴィ)と護送警護部隊だったのだ。

 どうやらシャルルが美術館にベンヴェヌート・チェッリーニが作ったとされるヴィーナス像を貸し与えるようなのだ。しかしそのヴィーナス像というのは祖母をモデルに祖父が作った像、つまり偽物の彫像だったのだ。

 何とかそのヴィーナス像の受け渡しを阻止しようと妨害するニコルとその妨害を阻止しようとするシャルル。何とか無事に受け渡され、グラモントは厳重な警護のもと美術館まで運んでいった。

 鑑定されたら一発で分かってしまう、と主張するニコル。しかし売りつけるわけでは無いのだから鑑定はされない、と楽観的なシャルル。

 夜。ヴィーナス像の展示会が開かれシャルルも招かれた。その展示会で、資産家で美術品コレクターのデイヴィス・リーランド(イーライ・ウォラック)はヴィーナス像を見つけ、会社にボネ家やシャルルの過去の出品品目を調べさせる。

 ニコルは自宅に一人残りベッドで「ミステリー・マガジン」なる雑誌を読んでいた。しかし何者かが邸宅に潜入した気配を感じニコルは階段を降りて拳銃を手にかける。電気をつけると、泥棒らしき男が壁に飾られている絵を盗もうとしていた。

 男はシモン・デルモット(ピーター・オトゥール)。シモンが盗もうとした絵画がゴッホ作だと偽ってシャルルの描いた偽物だったので警察を呼んで検査でもされたらたまったもんじゃない、とニコルは許すことにしたが銃が暴発してしまう。ニコルはシモンが流血したのを見て気絶する。

 目が覚めたあと、ニコルは拳銃がかすめたシモンの左腕の傷口の治療をしてあげる。シモンはニコルに自分の車を運転して泊まっているホテルのリッツまで送って欲しいと頼む。ニコルはそれに応じるが、ただのコソ泥が高級ホテルのリッツに泊まっていることに驚く。

 ニコルの乱暴な運転でリッツに着いたシモン。シモンはニコルの帰り用のタクシーを呼ぶ。ニコルが乗り込む前にシモンはニコルに盗もうとした絵の額縁に触れた手の指紋を拭き取ってほしい、と頼む。

 図々しい、次はキスでも頼むつもり?と皮肉を言うニコルにシモンは本当にキスをしてしまった。

 ニコルの乗ったタクシーが去ったあと、シモンはボネ邸の絵画から抜き取った繊維のようなものを顕微鏡などでじっくりと観察していた。

 帰宅したニコルは父シャルルに先ほど起こったったことを全て話す。ニコルはシャルルに自分が何もされていないことを説明し、シモンの言われた通りに額縁の指紋を拭いてから寝てしまった。

 翌朝、ニコルは美術館で飾られている彫像を見ていた。そのニコルにシモンが話しかけてきた。シモンは彫像のセキュリティについて気になりグラモント館長から警備についての説明を受ける。

 どうやら彫像の周りに赤外線センサーがあるようで、センサーが反応すると警報が鳴る。センサーの電源は警備室にあるようだ。帰るとき、ニコルはシモンが重大な話がある、というのも聞かずに帰ってしまう。

 シモンは美術商のデ・ソルネ(シャルル・ボワイエ)にボネ邸に潜入して調べたゴッホの絵が本物だった、とウソをつく。デ・ソルネの依頼でボネ家の絵が贋作でないだろうか、と疑われてシモンは調べていたのだった。シモンはニコルも共犯者だったのだろうか、と気になる。

 ニコルはアメリカの企業の社長であるデイヴィス・リーランドからお食事に誘われていた。デイヴィスはかつてシャルルからアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックが描いたという贋作を購入したことがある。ニコルはそのことをシャルルから聞かされもしかしたらデイヴィスは絵が贋作だと気づいて探りを入れてきたのでは、と不安になる。

 いざお食事の時。デイヴィスはニコルから真意を打ち明けるように言われ、打ち明けようとした矢先に本社から電話がかかってくる。

 デイヴィスが退席した間にシモンがニコルに話しかけてきた。どうやらデイヴィスが本社から呼ばれた電話というのはシモンがかけた偽電話のようだ。シモンはニコルに大事な用件を話そうとするが、短気なデイヴィスはすぐに帰ってきてしまい今度会う場所として自分のホテルの部屋を教えて去っていった。

 帰ってきたデイヴィスは今回の食事の真意を打ち明ける。どうやらデイヴィスは美術館で展示されているチェッリーニのヴィーナス像に一目惚れしてしまい、何としても入手したいがために展示期間が終わってから手元に帰ってくるシャルルの娘ニコルと接近したかったようなのだ。

 ニコルはデイヴィスがシャルルの作品が贋作だと疑っていたわけじゃないのか、と安堵する。

 ニコルはシャルルにこのことを報告する。丁度そのタイミングで美術館館長の代理として保険署名証を持った男(エドワード・マリン)がやって来た。どうやらヴィーナス像に保険をかければ紛失・災害で倒壊など寄贈主の下に帰ってこない事態が発生した場合に署名すれば100万ドル入ってくるのだという。

 喜んで署名するシャルル。しかしその保険に署名してしまったことでヴィーナス像が鑑定に出されることが決まってしまった。シャルルとニコルは動揺する。しかも鑑定学の第一人者が鑑定することとなり、鑑定されれば一発アウト。シャルルはニコルを自分に巻き込まないようにアメリカへ逃亡させようとすらする。ボネ家、万事休す。

 悩んでいると、南米からやって来たパラヴィデオ(マルセル・ダリオ)という紳士が絵を売って欲しい、と頼みに来たので早々に追い払う。シャルルはもうヤケクソになっていた。

 ニコルはシモンのホテルのレストランに彼を呼び出した。ニコルは顔を隠す透けたレース、アイシャドウ、黒レースタイツを着込んで自分がニコルだとバレないような格好をしている。ニコルはシモンが泥棒だと信じ、美術館からヴィーナス像を盗んでほしいと依頼する。

 しかしシモンはそれを聞いてすぐに拒否。美術館は警備員の厳重な警備、そして彫像の周りには赤外線センサーという最新鋭のシステム。100万ドルの値打ちがあるだけに、とても簡単に盗める代物ではない。

 あれこれ話している内にシモンは折れてニコルに協力することに。明日、美術館へ下調べに行こうと言うのだ。

 翌朝、美術館の周りを下調べするシモンとニコル。警備員だけでなく近くに内務省の建物があり、内務省のガードマン、更には大統領のお屋敷に大統領の護衛兵士たちなどがいる。警報が鳴ったらすぐに飛んできそうだ。

 今度は美術館の中を下調べ。シモンはヴィーナス像の顔がニコルそっくりだ、と疑問に思う。祖父が祖母をモデルに作ったなんて言えるわけがないニコルは適当にはぐらかす。

 その後シモンは警備員が掃除用具を片付ける階段の左手のスペースの物置部屋を鏡越しに見つめる。警備員は物置部屋に箒を入れてから鍵を閉めて鍵を階段の段差下の鍵掛けに引っ掛ける。

 シモンは階段の段差下のスペースに忍び込み、鍵の場所と物置部屋のスペースの広さを巻尺で計る。更に消火栓と長い赤いバケツを発見する。

 それからシモンは警備員が交代するのを見て、休憩に入る警備員がどこに行くのか追いかける。警備員は警備室に入っていきシモンは警備室に入っていく。

 シモンは観光局の人間を名乗り、警備責任者(ジャック・マリン)に掃除の徹底を促す。シモンはさり気なく警備室から繋がる螺旋階段の脱出口を確認し、警備室を出る。

 シモンはヴィーナス像を盗む前に別の盗みで腕を慣らしたい、と言うがニコルにはそんな時間はない。教授が鑑定に来る日が迫っていた。

 シモンもニコルに、ヴィーナス像の展示期間が終わったらヴィーナス像はボネ家に戻るのだから、それから盗めばいい、と言うがニコルはそれでは遅いことだけ伝え、真実はどうしても伝えられなかった。それを言ってしまえばシャルルが贋作職人だとバラしてしまう事になる。

 ニコルとシモンは公園を歩きながら考えていた。シモンは公園で子供にブーメランを売っているオヤジがブーメランを飛ばして自分のところに戻ってくるシーンを見てブーメランを2個買う。どうやらシモンには考えがあるようだ。

 シモンの部屋に招待されたニコル。ニコルはシモンが買った掃除婦の服に着替えさせられる。美術館は明け方になると掃除婦がたくさんやって来て美術館の一斉掃除が始まるのだ。

 シモンはニコルが着替えている隙に、窓からブーメランを投げてちゃんと帰ってくるのを確認する。

 シモンは窃盗計画の理由を話さないニコルに嫌気がさしていて自分が計画に協力できない、と言う。ニコルがシモンの協力を仰げないと知ったことで泣いてしまい、シモンは協力を承諾し美術館での待ち合わせの時間を伝える。


 待ち合わせ時間に間に合うように家を出ようとしたニコル。そこへデイヴィス・リーランドがやって来て指輪を渡し一方的に婚約したいことを伝える。

 時間がかかって何とか到着したニコルはデイヴィスが鬱陶しかったので婚約だけした、ということをシモンに伝える。

 ニコルとシモンは美術館の中に入る。この計画には感情運動と機械の電源を切ることが重要だ、と伝えシモンはニコルに計画を実行する意志がまだあるか最終確認をする。

 計画は続行。美術館の閉館のベルが鳴りニコルとシモンは警備員の目を掻い潜ってホールの暖炉の中に隠れる。暖炉の前には衝立が置かれていて隠れるのに最適な場所なのだ。

 警備員たちが一斉にホールから居なくなってからシモンは物置部屋の鍵を取って二人で物置部屋に隠れる。

 警備員が確認のために、物置部屋の部屋の鍵を開けて中を確認した時には、奥の方に隠れてやり過ごした。だが外から警備員に鍵を閉められてしまった。しかしシモンはさして動揺していない。

 物置部屋に閉じ込められてから一時間ほど経った頃、警備員の見回りの音が聞こえる。中にはサボって主任に隠れて階段の下で酒を飲む警備員(ムスタッシュ【※1】)も居るようだ。
※1】ムスタッシュ:本来は「口ひげ」の意だが今回は人名。そういう名前で活動している俳優(1929–1987)

 シモンは警備が一時間間隔で行われていることを確認し、鍵かけにかかっている物置部屋の鍵を壁越しに強力な磁石を使ってドアの下まで持ってきて磁石で鍵を取る。

 しかしその鍵は部屋の中から開けることはできない。そこで鍵穴からロープを垂らし、垂らされたロープを一旦中に入れてからロープの先に鍵を繋いで今度はロープを引っ張る。

 中からロープを引っ張ることによって鍵が鍵穴に引っかかり、ちょっと出てきた鍵をペンチで回して鍵を開けることに成功した。

 外に出れるようになったシモンとニコル。シモンは作戦を説明する。何回も警報のベルを鳴らしていればその隙に嫌になった警備員が自分から電源を切るのではないか。つまり苛立ちという感情反応を利用し電源を切らせる作戦なのだ。

 その為に、まずシモンがブーメランを彫像の付近に飛ばして赤外線センサーを反応させる。さあ館内に一斉に警報が鳴り出し、警備員たちが警備室から出てきて館内を一斉捜索。警察の部隊も駆けつける。

 シモンはブーメランを回収し既に物置部屋に隠れていた。

 結局、泥棒は見つからずベルは停止され警察隊は撤収。警備責任者は内務省にうるさい、と苦情の電話を受け苛立つ。

 物置部屋に隠れたシモンはニコルを問いただしていた。シモンはすでにあのヴィーナス像が贋作であることに気付いていた。そして鑑定が迫っていて鑑定されれば贋作であることがバレてしまうことも最初から知っていたようだ。ニコルはそれを認めなぜ自分に協力するのか、と聞く。

 シモンはニコルに言葉の代わりにキスをしてその理由を説明した。ニコルは訳を知ってもう一度、“説明”をねだる。何度もキスを交わす二人。

 熱いキスの終わったあと、もう一度彫像に向かってブーメランを投げ赤外線センサーを反応させるシモン。再び大音量の警報ベルが鳴り警備員と更に警察隊も出動する。が、ニコルとシモンは物置部屋に隠れていて泥棒さんは警察隊にも見つけられなかった。

 警備責任者はベルを切り、今度は警備室の電話が鳴る。大統領からの苦情だった。苦情を受けた責任者は機械の不具合だと思い込み、ついに憤怒して赤外線センサーの電源を切ってしまう。

 あとはこっちの勝ちだ。シモンはヴィーナス像を手に取り、代わりにそこに酒瓶を置く。シモンはニコルに掃除婦たちが来たらそれに混じって掃除をして誤魔化し、警備員たちがヴィーナス像が無くなったことに気付き、大慌てで館内を捜索しはじめ警備室が空いたら、警備室へ行くように指示を出す。

 シモンはニコルの掃除用のバケツに、布でくるんだヴィーナス像を入れて一足先に去っていった。

 掃除婦たちの集団が掃除をしにやって来た。ニコルはそれに混じって掃除を開始する。

 警備の見回りの時間がやって来てホールに出る警備主任たち。警備員らはヴィーナス像の代わりに酒瓶が置かれていて大慌て。

 急いでベルを鳴らし大慌てで犯人とヴィーナス像を探すが掃除婦たちも居て館内はてんてこ舞い。その隙にニコルはバケツに入れたヴィーナス像と共に警備室に潜入する。

 警備室に一人警備員が残っていた。ニコルは逃げようとするが警備員に捕まってしまう。だがそれは警備員に変装したシモンだったのだ。二人は螺旋階段で美術館を脱出する。


 ヴィーナス像が盗まれパリは大騒ぎ。デイヴィス・リーランドは美術商のデ・ソルネにヴィーナス像を盗品でもいいので手に入れるルートを教えてほしい、と頼む。

 デ・ソルネは最初は拒否していたが、そういう方面に詳しい探偵のシモン・デルモットという男の連絡を教える。

 ニコルはシモンと電話で会話を楽しむ。ニコルは鑑定されずに済んでリラックスしていた。そしてホテルのバーでシモンと待ち合わせをした。

 グラモント館長はヴィーナス像の鑑定をしていないので紛失保険100万ドルが効く前だったのに盗まれた、と申し訳なくしていた。

 しかしシャルルは鑑定で自分の贋作がバレる前だったのでホッとしており大きな心で許したフリをする。グラモントが去ったあと、シャルルはニコルと喜び合う。

 シモンはバーでデイヴィス・リーランドからヴィーナス像を手に入れてくれ、という依頼を受けていた。シモンはこの窃盗にはフランスの裏社会のマフィアが絡んでいるとか適当なことを言い、鑑定を防ぐためにも絶対に誰にも見せず保管させることを誓わせる。

 極めつけにデイヴィスに作者の家族と接近を持つのは危険だからニコルからは手を引くように言う。デイヴィスは最後の忠告を最初は断ったが、シモンの言うとおりにする。

 デイヴィスが出て行くのと同時にニコルがやって来る。デイヴィスはニコルをあからさまに避けていった。

 シモンは自分が美術品鑑定士の資格も持っていて、大学で犯罪学の学位も貰った探偵で、絵を盗もうとしたのも繊維を回収して、贋作か贋作でないか調べるために派遣されたことを明かす。

 そこへシャルルもやって来た。シモンはシャルルにヴィーナス像が無事であり、どこかへ渡すことと自分はニコルという美女を所望しているということを伝え去っていった。

 デイヴィス・リーランドはヴィーナス像を、シモンから受け取り帰国するための自家用飛行機に乗り込んでいった。デイヴィスは一人でその彫像を眺めるが、その中に自分がニコルと婚約したときに彼女に渡した指輪も入っていた。

 シモンはシャルルに自分がタダでヴィーナス像をあげた事を伝え、自分は鑑定士、あなたは詐欺師。どちらかが引退するべきだ、とシャルルに迫る。シャルルは自分が引退することを承諾した。

 新婚旅行に向かうため、車に乗って家を出ようとするシモンとニコル。それと入れ違いにゴッホの贋作の絵を欲しがっていた南米のパラヴィデオがやって来る。シャルルはパラヴィデオが欲しがっている絵を売る意志があることを伝える。

 それを遠くで見ていたシモンはあの紳士は誰かと尋ねる。ニコルはパパのいとこだ、と嘘をついた。







 なんともオシャレな映画でしたね。ピーター・オトゥールのフワフワッとした軽妙な演技はなかなかの物だったと思います。オトゥールはこういうオシャレな役の方が私は好きなんです。

 オシャレな上に楽しめた映画でしたね。ワイラーは「ローマの休日」といい、街を撮るのがうまいですよねえ。この映画もオシャレな服、洒落た車、綺麗な建物、いろんな街の風景を楽しめましたねえ。

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※ストーリーの基になった小説
こちら
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アダムス一家にお兄さんが帰ってきた!?


『アダムス・ファミリー』 The Addams Family (1991年・米)
アダムス・ファミリー
スタッフ
監督:バリー・ソネンフェルド
脚本:キャロライン・トンプソン
ラリー・ウィルソン
原作:チャールズ・アダムズ
製作:スコット・ルーディン
製作総指揮:グラハム・プレース
音楽:マーク・シェイマン
主題歌:M.C.ハマー「Addams Groove」
撮影:オーウェン・ロイズマン
編集:デデ・アレン、ジム・ミラー
キャスト
モーティシア・アダムス:アンジェリカ・ヒューストン(沢田敏子)
ゴメス・アダムス:ラウル・ジュリア(池田勝)
ウェンズデー・アダムス:クリスティーナ・リッチ(小林優子)
パグズリー・アダムス:ジミー・ワークマン(亀井芳子)
ゴードン・クレイブン:クリストファー・ロイド(青野武)
グラニー・アダムス:ジュディス・マリナ(京田尚子)
執事ラーチ:カレル・ストルイケン
ランピー・アダムス:ライアン・ホウリハン
カズン・イット:ジョン・フランクリン
職安の職員:ケイト・マグレガー=スチュワート(達依久子)
スーザン・ファーキンス先生:レラ・アイヴィー(岡村明美)
ウォーマック判事:ポール・ベネディクト(大木民夫)
フローラ・アモール:モーリーン・スー・レヴィン(磯辺万沙子)
ファウナ・アモール:ダーリン・レヴィン(磯辺万沙子)
マーガレット・アルフォード:ダナ・アイヴィ(一城みゆ希)
タリー・アルフォード:ダン・ヘダヤ(辻親八)
アビゲイル・クレブン:エリザベス・ウィルソン(今井和子)


 バリー・ソネンフェルド監督作品「アダムス・ファミリー」。原題は「The Addams Family

 原作はチャールズ・アダムズの1コマ漫画です。その後にテレビドラマ化され「アダムズのお化け一家」が60年代後半に放送されたんですね。日本でも放映されてました。このチャールズ・アダムズの1コマ漫画がすごく面白くてたくさんのメディア展開がされたのでしょう。出演者のクリストファー・ロイドも大ファンだったそうです。

 バリー・ソネンフェルド監督はアダムス・ファミリー映画の監督を全て引き受けました。更に「メン・イン・ブラック」の3まで監督をしていました。ヒット作を作るのがうまい監督のようですね。

 主演はアンジェリカ・ヒューストン。「女と男の名誉」(1985)でアカデミー助演女優賞を獲得した女優さんです。この映画ではすっごいエロい役やってます。吹き替えの沢田敏子さんの声もエロかったですね。で、このヒューストンさんの演じる奥さんと旦那さんの両親がラッブラブなんですね。

 コメディ映画だけあって、なかなか面白い娯楽映画です。一番面白かったのはウェンズデーとパグズリーの演劇でしょうか。



【あらすじ】

 お化け一族として名高いアダムス家。顧問弁護士のタリー・アルフォードは莫大な借金があり、貸主のアビゲイル、ゴードン母子と協力してアダムス家の資産を狙おうとする。その資産を狙うためにタリーはゴードンがアダムス家の失踪した長男に似ていることに気づきそれを利用しゴードンをアダムス家に潜り込ませ金庫の在り処を探らせようとする。

予告編














【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 不気味で陰湿な邸宅アダムス家。家主のゴメス・アダムス(ラウル・ジュリア)は小間使いのハンドと共に喧嘩別れして追い出してしまった兄フェスターの部屋を見ながら憂鬱になる。

 ゴメスの娘ウェンズデー(クリスティーナ・リッチ)は弟パグズリー(ジミー・ワークマン)の咥えるリンゴに向けてボウガンを放って遊んでいた。

 ゴメスは寝室に戻り、妻モーティシア(アンジェリカ・ヒューストン)に朝の愛の会話を交わす。その内容はとってもアダルティな内容だが。

 さて子供ふたりは登校の時間。執事ラーチ(カレル・ストルイケン)から弁当の虫を頂きウェンズデーとパグズリーは登校する。ゴメスとモーティシアはバルコニーからゴルフの投げっぱなしを開始。ボールが向かいの家のウォーマック判事(ポール・ベネディクト)の家の窓を割ってもお構いなし。

 さてゴメスは25年前に追い出したきり行方知れずの兄フェスターのことを悔やんで悔やんで仕方なかった。そこへ顧問弁護士のタリー・アルフォード(ダン・ヘダヤ)とその妻マーガレット(ダナ・アイヴィ)の二人が金策のために家を訪問する。

 タリーはゴメスとフェンシングで戦う。ゴメスはフェンシングの名手だったがタリーは姑息な手が得意。さて打ち合いのお遊びが済んでから、ゴメスはタリーから“フェスター・アダムス海外留学基金”を作って欲しい、と依頼される。ゴメスは兄フェスターの名を残し思い出を作るためにもいい、と賛成しタリーは「私の名義で預入をさせてください」と言う。取引という名のタリーによる詐欺がうまく運ぶかと思いきや、ゴメスは新規の事業の企画開始は25年後に回すことになっていると聞かされ、タリーは今金を回収できないことに焦る。

 マーガレットの方はモーティシアとモーティシアの母グラニー(ジュディス・マリナ)にチャリティーのオークションに出すいらない物を欲しいと頼み込む。色々と高そうなものを、出品してくれるようでモーティシアは満足げ。もちろん、金はアルフォード氏の元に入るのだろうけども。出品してくれるモノの中で特に値打ちものに見えたのは皇帝時代の指錠だった。

 さて金庫に入っていたゴメス。どうやらでかい本棚の中のどれかの本を持ち出すと回転扉が回って金庫のある部屋につながっているようだ。回転扉の奥に入っていたゴメスを確認したタリーは覗いていたようで、自分も本棚の前まで歩くがどの本を取り出せばいいのやら。試しに「風と共に去りぬ」の本を開くと、本のページからゴーッと強い風が吹き荒れるだけ。更に執事ラーチが怪しそうにそれを見ていたのでそれ以上の迂闊な行動はタリーには取れなかった。

 さて事務所に戻ったタリーは莫大な借金を借りてる貸主アビゲイル・クレイブン(エリザベス・ウィルソン)とその息子ゴードン(クリストファー・ロイド)の待ち伏せを受ける。ゴードンの異様な怪力で持ち上げられ苦しむタリー。タリーはアダムス一家の資産を何とか狙えれば返済の目処は立つ、と話す。

 そしてタリーはゴードンが行方知れずのゴメスの兄フェスター・アダムスに瓜二つであることに気付き、ゴードンをフェスターが帰ってきたことにして、家に潜り込ませ金庫の在り処を探らせて資産を奪わせようという計画を提案する。アビゲイルはその金を金庫から持ち逃げし自分たちは一生暮らせるだろうと喜び合う。

 さてその日の夜、アダムス家で開かれる降霊祭に出席したタリーとマーガレットの夫婦。さてグラニーが水晶玉に呼びかける。行方知れずのフェスター・アダムス、家の前に立ってドアを三回叩きなさい。これは例年ならば、フェスターは現れないはずだったが・・

 ドアを三回叩く音が聞こえる。試しにもう一度、グラニーが呼びかけてまた家のドアを三回叩く音がする。ゴメスは急いでハンドにドアを開けにいかせる。そして立っていたのはフェスター・アダムスを装ったゴードン・クレイブンと精神科医Dr.ピンラーシュロスを名乗るアビゲイル・クレイブンだった。ゴメスらアダムス一家はフェスターだと信じ込み家に入れる。

 アビゲイルは口からでまかせを言いまくる。嵐の夜にマイアミの魚捕りの網に引っかかって見つかっただの、水産局のお偉いさんが身元をフェスター・アダムスと特定しただの。身柄を引き受けて届けに来たのがわたくしDr.ピンラーシュロスなんですの、だの。ゴメスは嬉しさのあまり泣き伏せる。

 さてあまりにも奇想天外な話しすぎて疑うマーガレット。ゴードンは1週間滞在したらバミューダ・トライアングルに残してきた仕事があるので去るという。しかしいたって冷静なウェンズデーは「バミューダ・トライアングルから出た人は、一人もいないのよ」と疑いをかける。

 さて部屋で金庫をぶっ壊すためのチェンソーだのダイナマイトだののチェックをするゴードン。そこへモーティシアが急に現われ、ゴードンの荷物をみて「牢屋破りでもするおつもりですの?」と言って退室していく。そのあとも疑っているウェンズデーがこちらの部屋をじっと見ているのが気になって仕方が無かった。

 さあ、ゴードンは眠りにつこうとして、ハンドらをはじめとするビックリトラップに大慌て。夜中ずっと悲鳴をあげる。ゴメスはその悲鳴を聞き、昔に何度も聞いた兄の悲鳴だ、と喜んでいた。

 さあ翌朝の朝食のとき。ゴメスは「よく眠れたか?」と聞くとゴードンは「まるで死人のようにな」と答える。しかしゴメスの知るフェスター・アダムスは全然眠らない人だったので、習慣が変わったのだろうか、と不思議がる。

 さあゴメスはフェスターとゴメスの二人の思い出の部屋へ連れて行くという。ゴメスとゴードンは本棚の前に行き、その中のある本を取り出すと回転扉がぐるっと回る。

 そしてたくさんのつり革がぶら下げられている部屋に来た。ゴメスはその中の一つのつり革を引くと二人は突如、落下。螺旋式の滑り台を降りて地下へたどり着く。地下には水が流れており、ボートに二人は乗り込みゴメスが漕いでドンブラコと流れていく。

 ウェンズデーとパグズリーの二人はフェスターおじさんが怪しい、と話し合っていた。さあそんな二人がいま遊んでいるのはパグズリーが電気椅子に座っての電気椅子ごっこだろうか。

 やがて金庫にたどり着きそれを開けるゴメス。金庫のドアを開けるとそこには!二人の思い出の部屋だった。ガッカリするゴードン。その部屋の中をウロウロしていたゴードンはふと化学薬品のビンを開けてみると、回転扉が作動する。ゴードンが回転扉の先についた部屋には溢れんばかりの金貨が置いてあった。これが金庫だった。

 さて元の部屋に戻ったゴードンはずっとフィルムを探していたゴメスに誘われて二人でホームビデオを観る。ゴードンとフェスターの二人の子供の頃、そして成長した頃の映像。ゴードンは調子を合わせようとして「初めてお前が葉巻を吸った日だ!」と言うがゴメスは5歳のころから吸っていてゴメスは不思議がる。

 さて映像に体がくっついた美しい双子が映る。ゴードンは自分に与えられたフェスターの部屋で二人の双子に見覚えがあったので名前を何とか言い当てる。ゴメスによるとどうやらフェスターとゴードンの喧嘩別れした理由はこの二人の双子を巡っての恋の争いから生じたものだったようだ。

 ゴードンはゴメスから争いで追い出してしまったことを謝られすべてを許す、と知ったかぶって言ってみる。ゴメスは喜びゴメスを抱擁し二人の合言葉を言ってくれ!と頼み込む。しかしゴードンは勿論、そんな言葉を知らないので合言葉を言えず気まずくなってしまった。

 夜、チャリティーオークションに出席したアダムス一家。モーティシアが出品した指錠が5千ドルから競りが始まるがゴメスが「なんとケチくさい!」と言って2万ドルの入札を呼びかける。ゴメスとモーティシアは二人だけで入札の呼びかけを初めてしまい、結局、持ち主のモーティシアが5万ドルで落札してしまった。二人は激情に駆られ、そこで愛の絡みをはじめる。

 帰りの車。ゴードンは指錠で指がハマってしまい、はずし方が分からなくなる。ゴメスは指錠を一番気に入っていたのはフェスターなのに!と帰ってから激怒しゴードンはフェスターじゃない!!偽物だ!と言い張り始める。合っているのだが。

 一方ゴードンは本棚の回転扉を開けてつり革の部屋にきたが、どのつり革を引き下げればいいのか分からない。結局、つり革を間違えて外に出されてしまった。そこにモーティシアが現れる。

 モーティシアとゴードンは二人で家の敷地内の墓地を散歩する。モーティシアは一族の次々と殺されていったご先祖様のお話をゴードンに聞かせ、最後に一族の重大な言葉「我らを征服せんとする者には受けて立つ」という言葉の意味が分かっているか、とゴードンを問いただす。ゴードンは少しおびえながらも分かっているとも、と答える。

 翌朝、ゴメスはゴードンがフェスターを騙った偽物だ、と憤慨しておりゴードンは母アビゲイルに助けを求める。アビゲイルは精神科医としてフェスターに問題があるのではなく喧嘩別れで追い出してしまった罪の意識が憎しみに変わってしまいフェスターだと認められないゴメスに問題があるのだ、と言う。ゴメスはそれを信じ込み、再びゴードンをフェスターだと信じたがモーティシアは信じていないようだ。

 一方、ゴードンはウェンズデーとパグズリーの二人がフェンシングで演劇の練習をしているのを見て、急いで駆け寄り二人のぬるいフェンシングに対し「きちんと頚動脈を狙うのだ」と忠告する。そして二人に怪しい本を読ませたりする。
更に二人にダイナマイトの威力を見せたりもした。その姿を見てアビゲイルは怪しむ。

 その日の夜、子供たちの劇を見に行くことになったゴードンだったがアビゲイルはゴードンを叱り自分が母親として愛しているのだ、ということを押し付けるように言い、劇で誰もいなくなる今夜こそ金庫の金を頂くチャンスなのだと言う。ゴードンは従ってしまう。

 その後、ゴードンはゴメスと仲直りをしてバルコニーでゴルフのショットを楽しむ。犠牲をくらうのはお向かいの家の判事の窓ガラス。

 さて劇が始まる夜。劇の手伝いをする約束をしていたゴードンだったが母の言いつけを守り呼びに来たウェンズデーとパグズリーを追い返してしまう。

 さあ劇が始まり、退屈そうにするアダムス一家。この一家は陰惨なものが好きなので平穏なお遊戯が大層つまらない。

 やがてウェンズデー、パグズリーのフェンシングのシーンが近づく楽屋に二人を励ましに来たのはゴードン。母の言いつけを破り、来てしまったようだ。その頃、母アビゲイルはアダムス家の植物に絡まれ、植物園に閉じ込められていた。

 さてウェンズデーとパグズリーのシーン。二人はフェンシングをして血をビシャビシャ観客席にまで噴出させながらシーンを終える。ブラボーと拍手するのはアダムス一家だけで他は血を浴びて呆然としていた・・

 就寝のとき。ゴードンはウェンズデーの劇が良かった、とウェンズデーを褒めていた。ゴメス・モーティシア夫妻は自分たちの死後のことを話しあっていた。なんでも自分たちの遺体が朽ち果てていくというのが二人にとって愉悦なことだそうな。

 翌朝、ゴードンはすっかり子供達と仲良くなってしまった。もう馴染めたゴードンに話しかけたのは植物園から解放された母アビゲイル。アビゲイルはゴードンにしっかり自分の役目を忘れないように、と釘を刺す。

 夜、フェスター・アダムスが帰ってきたということを親戚に知らせるため舞踏パーティを開くアダムス家。全身を髪の毛で覆われたカズン・イット(ジョン・フランクリン)、アルフォード夫妻、双子姉妹のフローラ・アモール(モーリーン・スー・レヴィン)とファウナ・アモール(ダーリン・レヴィン)の二人などが招待された。

 パーティに出席する準備をしていたゴードンとアビゲイル。計画のことを話し合っていたときに、ウェンズデーが聞き耳を立てており、ゴードンは彼女を追いかけるが見失ってしまう。彼女を見つけられないままゴードンはフェスターとしてパーティに出て行く。

 一方、フローラとファウナの二人と談笑していたタリーは、フェスターが帰ってきたことで邸宅は本来の相続人であるフェスターのものになるのでは、という姉妹の発言を聞いて計画を変更することに決める。すぐにタリーはお向かいの判事の家に駆け込み・・

 ゴードンはゴメスとアダムス家伝統の踊り、マムーシカを一緒に踊ることになる。その踊りがゴードンを興奮させ、彼から今夜にも金庫破りをする、という計画をさっぱり忘れさせる。そしてマーガレットはカズン・イットとダンスをしているうちにいい雰囲気になっていた。

 さてアダムス家ではパーティが終わったあともウェンズデーがいなくなったことですぐに探すことになる。一方、母アビゲイルに言われ計画を遂行させることにしたゴードン。ゴードンは家にウェンズデーが帰ってくるかも、と言って家に残りいざ金庫破りへ!ところが書斎でタリーがくつろいでいた。どうやら計画があるという。

 一方、墓場でウェンズデーを見つけたアダムス一家は家に戻ろうとするが門を締められている。タリーが正当な遺産の相続人であるフェスターに家が相続されたので、ゴメスら一家は入れないと言っている。まんまとハメられてしまった。

 ゴメスはすぐにウォーマック判事の元に駆け込むがウォーマック判事は日頃のゴルフの恨みがあったので私情を挟み込んだ判決によってゴメスたちの追い出しを決定する。ウェンズデーによって教えられたフェスターは偽物である、という訴えも聞かずに。

 わずかの家具と共に追い出されモーテル暮らしを強いられたアダムス一家。信じる者に裏切られたショックもあってかゴメスは落ち込んで自堕落的な生活を送る。ウェンズデーとパグズリーはモーテルの前で売り子。モーティシアは職業安定所の職員(ケイト・マグレガー=スチュワート)の紹介で幼稚園生への朗読のアルバイトをはじめる。読んでる本は幼稚園性を泣かせてしまうものだが。

 アダムス家がいなくなりアビゲイルとゴードンの二人きりのアダムス屋敷。ゴードンは寂しさをヒシヒシと感じ、タリーと三人で金庫に入る手段を考案するが、金庫に通ずるつり革がどれか分からずにいた。

 夫の堕落ぶりに耐え切れなくなったモーティシアはアダムス屋敷を訪問。しかしタリー、アビゲイルによって捕らわれ金庫の場所を吐け、と拷問を受ける。

 その一部始終を見ていたハンドは急いでモーテルに戻りゴメスにこのことを伝える。ゴメスはすぐに車で屋敷へ行き、妻を助けに向かう。

 モーティシアに危害を加えられないゴードン。アビゲイルは暖炉で燃やした鉄鉢を当てろ、と命じられたゴードンはできずにいた。

 そこへゴメスが駆け込んできた。タリーがフェンシングで応じるが、結局は負けてしまう。しかしアビゲイルが拳銃をゴメスに向けたことで形勢逆転。ゴメスは妻と愛の言葉を交わしてから本棚から本を取ろうとして、ゴードンに止められる。「ウソをつくな。その本じゃないはずだ!」と。

 そしてゴードンが取ったのは「ハリケーン」の本。ゴードンはタリーとアビゲイルにそれを向けて開けようとする。必死に説得し止めようとする二人。しかしアビゲイルの高圧的な命令口調や「あんたを拾うんじゃなかった!」という言葉についにゴードンはアビゲイルを見限り本をオープンする。

 部屋の中はハリケーンで大荒れ。やがて外に吹っ飛ばされたアビゲイルとタリーは落下地点で待ち構えていた棺の中に入れられウェンズデーとパグズリーによって埋められる。ゴードンの頭にハリケーンの小さな雷が直撃した。


七ヶ月後


 ゴードンは本当にマイアミで魚とりの網に引っかかりアビゲイルによって拾われたのだ。つまりゴードンは本物のフェスター・アダムスで「ハリケーン」の本の小さな雷の衝撃を受け、失われていたフェスターとしての記憶を思い出したのだ。

 今宵はハロウィン。いままで死んでいった先祖の墓を掘り起こし、先祖の蘇りを待つアダムス家。ちなみにタリーが死んだ(?)のちマーガレットはカズン・イットと結婚していた。その家族の姿を見ていたゴメスは「これ以上の幸せはないだろう」と言う。しかしそこでモーティシアが取り出したのは新しい赤ちゃん用の服。ゴメスは新たなアダムス家の誕生を知り大喜び。二人はその場でキスを交わす。








 娯楽映画としてはそこそこ面白い!といったところでしょうか。ただもうちょっと幽霊一家としてのアダムス一家の特色をうまく生かしていればよかったなあ、と思ったりもしました。生活の人間っぽさが抜けてない、というか・・まあそれがアダムス一家の良いところなのかもしれませんが。

アダムス・ファミリー [DVD]アダムス・ファミリー [DVD]
(2013/08/07)
アンジェリカ・ヒューストン、ラウル・ジュリア 他

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80年代の代表作、といえば私はバック・トゥ・ザ・フューチャーよりE.T.が浮かびます。


『E.T.』(1982年・米)
E.T.
スタッフ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:メリッサ・マシスン
製作:スティーヴン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:アレン・ダヴィオー
編集:キャロル・リトルトン
製作会社:アンブリン・エンターテインメント
キャスト
エリオット:ヘンリー・トーマス(村上想太)
ガーティ:ドリュー・バリモア(松野瞳)
マイケル:ロバート・マクノートン(林勇)
メアリー:ディー・ウォレス(藤生聖子)
グレッグ:K・C・マーテル
スティーブ:ショーン・フライ
タイラー:C・トーマス・ハウエル(宮野真守)
鍵をチャラチャラしてる男(キーズ):ピーター・コヨーテ(牛山茂)
E.T.の声:パット・ウォルシュ(真山亜子&一部、松本梨香)



 スティーヴン・スピルバーグ監督作品「E.T.」。原題は「E.T. The Extra Terrestrial」

 これはもうスピルバーグ監督の作品で世界的大ブームを誇った作品ですよね。スピルバーグはもう何年か前からどんな作品を作れば人が感動し、汚い話になってしまいますが儲けることができるのか熟知していました。そんなスピルバーグだからこそ、こんな素晴らしい作品を作れたんですね。

 スピルバーグは「未知との遭遇」(1977年)ですでに宇宙人との接触を取り扱った作品を作っているんですね。しかしこっちのE.T.は接触というより地球人と宇宙人の接触ではなく、交流を優しく暖かくした作品です。宇宙人というとかなり前は、もはや侵略者だとか怖いイメージでしたがスピルバーグがそれを払しょくさせたんですねえ。

 主演の子役はヘンリー・トーマス。このE.T.で彼はアカデミー賞新人優秀賞を獲得し、一躍世界の大スターです。この男の子の瞳がすっごい純粋でかわいいんですよねえ。でも子役って長続きしないような法則が多いんですがこの子は、まあ一時は低迷しましたが未だに俳優活動を続けている数少ない子役から出世した俳優さんですね。

 この映画、スピルバーグの友達のジョージ・ルーカスからヨーダを借りてヨーダが出演するシーンがありますね。カメオ出演という感じですか。

 吹き替えはDVDで観たのでDVD版のキャストです。これ以外に聴き取れたのは生物学の教師の吹き替えはチョーさんだった、ということぐらいですね。


【あらすじ】

 父親がメキシコの女のところに行き、母と兄、妹の四人暮らしをするエリオット。エリオットはある日、E.T.と出会う。兄、妹にE.T.を紹介し母に隠しながら家にE.T.を住ませていた。E.T.とエリオットは徐々に心が通じ合うようになり・・・


♪E.T.のテーマ/ジョン・ウィリアムズ














【以下全文ネタバレ注意】














↓四行後にネタバレ文あり




 アメリカ・カリフォルニア州・ロサンゼルス・サンフェルナンド・バレー付近。
 夜、町の裏山に一つの宇宙船が着陸した。中から宇宙人が大勢出てきて、植物を採取し始めるがそこへNASAの部隊が宇宙船着陸を確認してやってきた。宇宙人たちは急いで宇宙船に戻るが一匹の宇宙人が乗り遅れてしまう。

 同時刻、母メアリー(ディー・ウォレス)、兄マイケル(ロバート・マクノートン)、妹ガーティ(ドリュー・バリモア)と暮らしているエリオット(ヘンリー・トーマス)はマイケルの友達グレッグ(K・C・マーテル)、スティーブ(ショーン・フライ)、タイラー(C・トーマス・ハウエル)らにパシリを受け外から注文されたピザを運んでくる。

 家に入ろうとしたとき、物置で物音がする。エリオットは母メアリーにそのことを話す。興味を持ったマイケル達も物置を調べるがイヌのような足跡があるだけで大したものはなかった。

 深夜、エリオットは気になって畑に向かって、草むらをかき分けて探している。そして畑の草むらでエリオットは見たこともない生き物と遭遇してしまう。

 翌朝、森を調べ餌になりそうなものを撒くエリオット。夕食になり家族にそのことを話すが誰も信じずにバカにする。

 エリオットは不機嫌になり「パパなら信じる」とつぶやく。そのパパはメキシコの女のところへ行き、家族を捨てたのだった。メアリーは不機嫌になり、マイケルがエリオットを責める。

 夜、エリオットはテラスで畑で出会った宇宙人と再会する。宇宙人はエリオットが撒いたチョコレートを差し出してきた。

 エリオットは自分の部屋までチョコレートを撒いていき宇宙人を誘い込む。宇宙人はエリオットの部屋に見事、誘い込まれる。そしてエリオットは眠くなり、ついに寝てしまう。

 翌朝、エリオットは仮病を使って学校を休む。エリオットはクローゼットに隠していた宇宙人を部屋に入れる。エリオットは宇宙人におもちゃや食べ物を紹介する。また、宇宙人を風呂に入れたりもした。

 そこへマイケルが帰ってくる。エリオットは誰にも言わない約束でマイケルに宇宙人を見せる。そこへタイミング悪くメアリーと一緒に帰ってきたガーティも宇宙人を見てしまった。ガーティは悲鳴をあげ、エリオットは宇宙人とガーティをマイケルにクローゼットに隠してもらう。

 なんとか部屋にやってきた母メアリーを誤魔化し、エリオットはマイケルとガーティに緘口令を敷く。

 宇宙人に興味津々で話しかけるマイケルやガーティ。エリオットはまだ、宇宙人だと分かっておらず家はどこか尋ねる。宇宙人は空を指さし、更に粘土玉を浮かせて太陽系を表現して自分が地球の外から来たことを知らせる。更にエリオットは指をケガしたが、宇宙人が不思議な力を使ってそのケガを治してしまう。

 翌朝、エリオットは登校中、グレッグたちに宇宙人だった、と説明するとからかわれる。グレッグは
「宇宙人か!じゃあ、エクストラ・テレストリアル(Extra Terrestrial地球の外)でE.T.だな!」
 とからかうが、その後、その宇宙人はエリオット達からE.T.と呼ばれることになる。

 学校で、エリオットとE.T.はテレパシーで行動などが通じ合ってしまう。例えば、E.T.が酒を飲むとエリオットは酔っ払い、E.T.が漫画で「HELP!!」という文字を見ると解剖の時間でエリオットはカエルを逃がしてしまう。

 E.T.はテレビでやっていた洋画「静かなる男」(1952年、出演=ジョン・ウェイン、モーリン・オハラほか)のウェインとオハラのキスシーンを見て興奮。エリオットも感化されクラスのかわいい女子(エリカ・エレニアック)とキスをする。

 その後、E.T.はテレビで英語を覚える。そして問題を起こしてメアリーに迎えに来てもらって帰ってきたエリオットはE.T.がガーティにコスプレさせられているのを見る。E.T.は英語で「イエニ、デンワ」と話す。E.T.は故郷の星に電話して迎えに来てもらいたいようだ。

 エリオットとマイケルはE.T.に協力。ノコギリやら傘やら色んなものでE.T.は通信装置を作り始める。それをNASAの職員が盗聴していた。

 ハロウィンの日。エリオットとマイケルはE.T.を仮装に見せかけて外に連れ出す。E.T.はヨーダのコスプレをする子供に「イエ!イエ!」と近づこうとしたりしていた。



 マイケルは自転車でE.T.を森に連れて行く。道中、E.T.によりマイケルの乗る自転車が浮かびあがり、丘へと向かうのだった。



 そしてE.T.が作った通信装置は見事、E.T.の宇宙船と通信が行われた。E.T.の宇宙船はいずれ来るそうだ。エリオットはE.T.との別れを悲しむ。

 翌朝、森の中で夜を明かしてしまったエリオット。だが近くにE.T.がいない。具合の悪いエリオットは家に帰り心配し警察官を呼んでいたメアリーに泣かれながら叱られる。

 エリオットはすぐにマイケルにE.T.を探してほしいと頼む。マイケルは自転車でE.T.を探しに行き、NASA関係者の尾行も撒く。そしてマイケルは川で倒れているE.T.を発見して家に持ち帰る。

 E.T.は瀕死の状態。マイケルはメアリーにE.T.を引き合わせるがメアリーはE.T.と子供たちを引き離す。家から離れようとするメアリー達に宇宙服を着こんだ連中が押し入ってくる。

 彼らはNASAだった。NASAはすぐに衰弱するエリオットとE.T.の治療を開始する。鍵をチャリチャリしている男、通称キーズ(ピーター・コヨーテ)はマイケルからエリオットとE.T.がテレパシーで通じ合っていることを知らされる。

 キーズは早速、エリオットに自己紹介。エリオットは通信機のことを尋ねられるがE.T.の友達だから答えられないと言う。キーズは
「私だってE.T.の友達さ。私も10歳のころからE.T.を待っていたんだ」
 と言う。エリオットは故郷の星に帰る交信のための通信機であると話した。

 やがて、エリオットはE.T.との通じ合いが経たれたことで徐々に回復。一方、E.T.はついに心臓の活動を停止してしまう。

 エリオット、マイケルら家族は号泣。キーズはエリオットの悲しみを察して、彼と最後の別れをするといいとエリオットとE.T.の二人っきりにする。

 しかし何とそこでE.T.は息を吹き返したのだ。胸部を赤く点滅させ「イエ、デンワ」と叫ぶE.T.をとりあえず隠したエリオットはマイケルにE.T.が息を吹き返したことを話す。そしてE.T.を丘へ連れて行くことに決める。

 エリオットは手紙でメアリーに丘へ連れて行くことを伝える。それからE.T.が乗せられた救急車をマイケルが乗っ取り、運転し公園へと向かう。騒ぎになり野次馬として家を見つめていたグレッグ、スティーブ、タイラーに自転車で公園に来るよう言う。

 メアリーも宇宙船が到着するという丘へと向かうが、キーズもガーティがポロリと漏らしたのを聞きほかの職員たちに内緒で一緒に向かうことになる。

 うまくパトカーを撒いたマイケルは公園でグレッグたちと合流。救急車を乗り捨て、タイラーたちが用意したマウンテンバイクで丘へ向かう。

 そんなマイケルたちをパトカーは執拗に追い続ける。大通りに出たとき、パトカーが前の道を封鎖する。ここまでかと目を瞑ったエリオットだったがE.T.が能力を使い、エリオットたちの自転車は空へ浮かび上がり丘へと向かうのだった。



 やがて、E.T.を迎えに来た宇宙船が着陸する。メアリー、キーズ、ガーティも到着した。ガーティとマイケルはE.T.と別れを告げる。

 そして、エリオットとE.T.の別れのとき。二人は固く抱き合う。E.T.はエリオットの頭を指さし
「イツモ、ココニイル」
 と別れを告げる。

 そしてE.T.は宇宙船に乗り込み、入り口のところでE.T.は見送るエリオットをいつまでも見つめる。空高く経った宇宙船をエリオットもいつまでも見送るのだった・・・









 いろいろ心温まる宇宙人と子供の交流。これはスピルバーグうまく作ったなあ、と感心させられましたねえ。

 一番大好きなシーンはE.T.がいろいろ部屋のものをいじくるシーンですねえ。見たことないものばかりの部屋で、アイテムをいじるシーンの仕草がかわいいんですね。実は、E.T.が英語などを覚えて人間っぽい仕草をするシーンより、ヘンテコな行動をしてる時の方が私好きなんですね。

 あと気になったのはE.T.がサンフェルドナン・バレーの住宅街の夜景を見つめるシーンです。E.T.にとって、あれは進んだ文明に見えたのか遅れた文明に見えたのか、すっごく気になります。あれは撮影ではミニチュアを使ったようなんですね。意外とあ!ミニチュアだ、と気づくシーンはやっぱりいくつかありますね。

 この映画はスピルバーグの宇宙愛に溢れてますね。スピルバーグはきっと少年時代に宇宙人と出会いたかったんでしょう。彼の無垢な気持ちがこの映画を作らせたのかもしれません。そしてスピルバーグの願望、夢がエリオットという少年そのものなのでしょう。汚れた私にはスピルバーグがこれなら儲けられる、と考えた部分もあると思ってしまいますが・・

※吹き替えDVDバージョン
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※吹き替えはVHSの別バージョンが収録されてます。
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Category: 洋画ア行

汚名

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似てますよ。後に作られる「北北西に進路を取れ」(1959年)と。あっちはケーリー・グラントが接触する方ですが。


『汚名』(1946年・米)
汚名
スタッフ
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ベン・ヘクト
製作:デヴィッド・O・セルズニック
音楽:ロイ・ウェッブ
撮影:テッド・テズラフ
編集:スローン・ウォース
配給:RKO
キャスト
T・R・デヴリン:ケーリー・グラント
アリシア・ハバーマン:イングリット・バーグマン
ポール・プレスコット:ルイス・カルーハン
ウォルター・ビアズリー:モローニ・オルセン
給仕係ジョセフ:アレクシス・ミノティス
エミール・フプカ: エーバーハート・クルムシュミット
エリック・マティス:アイヴァン・トリーソール
レンスラー/アンダーソン博士:ラインホルト・シュンツェル
アンナ・セバスチャン:レオポルディーヌ・コンスタンティン
アレクサンダー・セバスチャン“アレックス”:クロード・レインズ

花嫁披露式でシャンパンを手に取った招待客:アルフレッド・ヒッチコック


 アルフレッド・ヒッチコック監督作品「汚名」。原題は「Notorious

 ヒッチコックが製作したスパイ物の映画ですね。後にケーリー・グラント主演で「北北西に進路を取れ」(1959年)という映画が作られますが、ヒッチコックはその映画の土台をすでにこの「汚名」で築いていたのでしょうね。だから多分、北北西の映画で主演をジェームズ・スチュアートにしなかったのもこの映画でケーリー・グラントが主演していたから、という部分もあったに違いないでしょう。ますます二人が共演した唯一の映画「フィラデルフィア物語」(1940年)が見たくなりましたよ。

 主演はケーリー・グラントとイングリット・バーグマン。グラントはまあヒッチコック作品の看板役者の一人だと「断崖」でも言った通りです。バーグマンは他に「白い恐怖」(1945年)、「山羊座の元に」(1949年)にも出演してますね。

 この映画はアカデミー賞を脚本賞がベン・ヘクト、助演男優賞をクロード・レインズがとってますね。クロード・レインズを一目見た瞬間、私はすぐに「カサブランカ(1942年)のレジスタンスの署長じゃないか!」と興奮しました。バーグマンもカサブランカに出てたので共演ですね。この人はこの映画では悪役なんですが一番、印象的なシーンはお母さんと妻アリシアを殺そうか、と相談する時のシーンです。この人の狂ったような恐ろしい目が忘れられません。

 実はこの映画の終盤と似た展開のお話をどこかで見たことあるなあ、と思いました。この映画は初鑑賞ですが、どこで見たかなあと考えてたら思い出しました。クローン・ウォーズですね。確かアミダラ議員が分離主義者と癒着しているスパイの議員と接触しスパイ活動を行ったというお話ですね。よくよく思い出すとこの汚名とまったく同じ展開ですね。間違いなくこの「汚名」を参考にしたのでしょう。ちなみにそのお話はクローン・ウォーズSeson2の「元老院のスパイ」というお話ですね。

 どっちかというと、ヒッチコックが大衆向けに製作した方の映画ですね。ヒッチコックっていうのは映画に大きく分けて2パターンがあり、感覚で恐怖を抱くものと、大衆向けのものがあるんですよね。

 それにしてもスパイとラブロマンスの混合物で見てる私としては、とってももどかしい気分でした。キスが長い!!実はRKOとの契約でグラントとバーグマンは3秒以上のキスは禁止されたんですね。それをヒッチコックが逆手に取って終盤のキスシーン含め、1回で3秒以内のキスを何回も数を重ねて男と女の熱愛を表現したわけなんです。しかも夫となったアレクサンダーとのシーンはセックスはおろか、キスすら映さない。せめてハグくらい。ヒッチコックのグラントとバーグマンの恋愛にのみ視聴者の意識を集中させる、という贔屓が垣間見えますね。

 個人的に好きなシーンはアリシアがドライブしているところで主観ショットが入るところです。まあ、そういう主観ショットは別に珍しくないですけど、問題はその主観ショットがうまいところですね。アリシアの髪がかかって視界がぼやけてる、っていうのを主観ショットでうまく表現したんですね。これうまいなあ、と思いました。


【あらすじ】

 反逆罪で獄死した父を持つアリシアは売国奴と罵られ、自棄になった生活を送っていた。ある日、FBIエージェントであるデヴリンはアリシアに接触。彼女の父の友人アレックスがナチスの残党と組んでいるのかどうか、調査をしてほしい、と協力を頼まれ・・・















【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ分あり




 アメリカ・マイアミ
 アリシア・ハバーマン(イングリット・バーグマン)の父親ジョン・ハバーマン(フレッド・ナーニー)はナチスのスパイとしてアメリカに対する反逆罪で逮捕された南フロリダ地裁で懲役20年の判決を受ける。

 数年後、アリシアはパーティをして酒に浸る生活を自棄に成り果てた生活を送っていた。目的もなく知人とハバナにでも行こうかとなっていた時、アリシアはパーティでT・R・デヴリン(ケーリー・グラント)という男と出会い彼とドライブに出かける。

 デヴリンは外に出たアリシアにスカーフを巻いてやるのだった。

 ドライブで酒の効果もあってか危険な運転をするアリシア。しかし警官のバイクが追いついてきてしまった。飲酒運転2度目のアリシアは捕まれば刑務所へ送られるだろう。

 バイクに止められ、アリシアは酔いつぶれていた。デヴリンはスーツのポケットから一つの身分証明書を警察官に見せる。すると白バイの警察官(ゲリー・オーウェン)はすぐに態度を改め、後をお任せしますと言って去って行った。

 警察の手先だと思ったアリシアはデヴリンにつかみかかり揉めあいになる。デヴリンはアリシアを寝かせてから車を運転してアリシアの家に戻っていく。

 ベッドの上で目が覚めたアリシア。アリシアはデヴリンにどういうことかと問い詰める。デヴリンはアリシアに、父親の旧友である男がリオにいるのでその男の様子を探ってほしい、スパイ活動をしてほしいと頼んだのだ。

「なぜ私がアメリカのために働かなければいけないの?」
「それは君が愛国心があるからだ」
 そういってデヴリンは父親のかつての旧友で、調査対象のアレクサンダー・セバスチャン(クロード・レインズ)とアリシアが別荘で盗聴された会話を聞かせる。それはアリシアがアメリカに対する愛国心を語り、アレックスの仲間になろう、という誘いを断ったのだ。

 アリシアはハバナへ行くのを取りやめ、デヴリンに協力することを決定するのだった。

 ブラジル上空
 飛行機の上でアリシアはデヴリンから上司ポール・プレスコット(ルイス・カルーハン)を紹介される。またデヴリンから父が死んだことも聞かされた。

 ブラジル・リオデジャネイロ
 カフェでアリシアは石頭だとデヴリンをからかう。アリシアは禁酒したことをデヴリンに打ち明け、自分は女として変わったんだ、という。無理だね、というデヴリンに対しアリシアは自分に冷たくするのは私のことが好きになったからでしょ、と更にからかうのだった。

 リオデジャネイロでアリシアに用意された邸宅に入るデヴリンとアリシア。ベランダで二人はついに熱烈なキスをしてしまう。これから夕食というときにデヴリンはポールに呼び出されてしまった。

 リオデジャネイロの現地支部で、ポールはデヴリンにまだつたえてなかった作戦内容を知らせる。どうやらアリシアはアレックスに想われているらしく、それを利用してアリシアをアレックスの傍に居つかせスパイをさせようとしているのだ。

 デヴリンは反対意見を唱えるが、関係のことは口に出せない以上、強く反論しきれなかった。

 家に戻ったデヴリンはアリシアに任務の内容を伝える。アリシアはデヴリンに任務を受けてほしいか、と尋ねるがデヴリンは君が選ぶべきだ、の一点張り。アリシアは冷酷だ、とデヴリンを突き放し、任務を受けることを決めてしまったのだ。

 乗馬会の日。デヴリンは航空会社の乗務員、アリシアは機内の乗客だったという設定で乗馬をしていた。そして前を馬で歩くアレックスの横を通り過ぎる。しかしアレックスは反応しなかった。

 アリシアは忘れられやすい女なのね、と自嘲的な笑みを浮かべるがデヴリンは諦めず、アリシアの馬を暴走させる。すぐにアレックスが反応し馬を止める。二人は無事に再会した、というイベントは成し遂げられた。

 その後、食事を共にするアレックスとアリシア。アレックスはアリシアとの再会をよろこび、彼氏がいるのだろうと探ってくる。アリシアはそんな人いないわ、と答えアレックスは自宅の夕食会に招待しアリシアはそれを受ける。

 翌日、アリシアは夕食会に行くためのドレスを着こむ。ポールは参加しているメンバーの顔や名前を覚えてくるように言うのだった。

 夕食会で。アリシアはアレックスの母アンナ・セバスチャン(レオポルディーヌ・コンスタンティン)と会う。しかしどうやらアンナはアリシアのことを良く思っていないらしい。

 アレックスは他のメンバーも紹介する。エリック・マティス(アイヴァン・トリーソール)、メガネをかけた小男エミール・フプカ(エーバーハート・クルムシュミット)、そしてリーダー格の初老の男アンダーソン博士(ラインホルト・シュンツェル)。

 いざ夕食会、というときエミールがワインのボトルを見て「これは中身が違う!」と言いながら座るのを躊躇っているシーンをアリシアは目撃する。

 夕食会の終わった後、アレックス、エリック、アンダーソン博士らはエミールを殺す算段を企てていた。書斎に入ってきたエミールはアレックスにすぐに帰りたい、と言いエリックがエミールを車で送ることになる。そして帰り道のカーブ道でエミールはエリックによって消されたのだった。

 リオデジャネイロ・ガベア競馬場。
 競馬場ではアンナがアレックスにアリシアは信用ならない、という心情を打ち明けていた。しかしアレックスは母への敬愛は変わらずともそれに対して嫉妬だ、と取り合わなかった。

 アリシアはデヴリンに夕食会の参加者について報告をしていた。またエミールがワインのことで何かいざこざを起こして以来、家に来たことがない、とも報告した。しかしそんなデヴリンはどこか冷たい。

 アリシアはデヴリンに報告する。
「私は寝たわ。アレックスと」
「手早いな。さすがだ」
「その言い方は何?お望みでしょう?」
 二人は口論になっていた。やがてデヴリンが
「僕は強制しなかった。君次第だと言ったはずだ」
「卑怯な言い方!」
「僕は愛で君が変わったと信じていたんだよ」
「愛してるって言ってくれれば!」
「代わりに彼が愛していると言ってくれるさ」

 遠くから見張っていたアレックスが近づいてきた。デヴリンが軽い挨拶をして去った後、アレックスはアリシアに
「君の発言を信用できるようになりたいものだ」
 と嫉妬が込められた発言をするのだった。

 報告を終えて会議をするポールやデヴリンの上司ウォルター・ビアズリー(モローニ・オルセン)。しかしその支部にアリシアが来たという。突然の訪問にウォルターが
「あの手の女は面倒だ。何を考えるかわからん」
 とつぶやき、その呟きにデヴリンが
「確かに貴婦人とは言えませんが家の中で優雅に暮らすだけのあなたの奥様と彼女は違うのですよ」
 と反発する。

 アリシアは会議室に通され、要件をいう。なんとアレックスに求婚されたらしい。どう返答をすればいいのか対応を仰ぎに来たらしい。

 しかし本当はアリシアはデヴリンにやめておけ、と言ってほしかったのだ。だがデヴリンは最初こそ
「結婚すれば新婚旅行が長引くでしょう。計画も遅れます」
 それに対しポールが
「じゃあアリシアさんが新婚旅行は短めに、と頼めばいいだけだ」
 と答える。デヴリンは素直になれずまたしても君に任せる、の一点張り。アリシアはデヴリンを見限りアレックスと結婚してしまうのだった。

 新婚旅行を終えて家に帰宅したアリシア。一通りの部屋のカギを渡され執事ジョゼフ(アレクシス・ミノティス)に部屋を案内されるが、ワイン貯蔵室の鍵だけはアレックスが管理しているようだった。

 そのことを繁華街の公園のベンチでデヴリンに伝えたアリシア。二人はお互い顔を向けようとせず真正面を見ながら会話をしています。デヴリンはワイン貯蔵室に何か隠されている、と怪しみ鍵を入手しワイン貯蔵室を調べるように言う。しかしアリシアはワインのことはさっぱりわからない。

 デヴリンはアリシアに花嫁のお披露目式を開いて鍵を入手し、自分を招待してほしいと言う。アリシアは関係を怪しんでるから無理だろう、と言うが
「君たち夫婦の仲の良さを見せつけ僕を諦めさせるためだ、と言えばいい」
 と提案。アリシアもそれに乗る。二人の会話は冷めていた。

 花嫁のお披露目式の日。デヴリンはアリシアと会話をするのを見て嫉妬深いアレックスは二人の動向を見張る。

 アリシアはワイン貯蔵室の鍵をアレックスから盗み、デヴリンを裏庭で待たせてワイン貯蔵室に招く。デヴリンはワイン貯蔵室の調査を開始するが、瓶を落としてしまう。

 その瓶の中身は砂だった。デヴリンはその砂を回収し割れた破片をワイン棚の下に隠す。更に誤魔化すために似たようなワイン瓶をその位置に置く。やがて下にアレックスが降りてきていた。

 アリシアとデヴリンは裏口から出ようとするがアレックスに出るところを見られてしまった。デヴリンはアレックスに見せつけるためにキスをする。

 アレックスは激怒しながら二人に近づく。デヴリンは
「諦めきれずに奥様を無理やりキスしてしまいました。しかしもう諦めるとしますよ」
 アレックスは去るデヴリンを睨み付けアリシアに
「話はパーティの後だ」
 と言って去って行った。

 アレックスは足りなくなったワインを補充するために執事ジョゼフとワイン貯蔵室を開けようとするが鍵がないことに気付く。アレックスはジョゼフに別の酒で補うよう言ってその場を去らせてから貯蔵室のドアが開いていることに気付いた。

 貯蔵室の中に入りアレックスは砂を入れるのに専用の瓶として使っていた1942年のラベルが貼ってある瓶を数える。しかしその棚に一つだけ別の年のワインが置かれていることに気付いた。

 アレックスは棚の下に砂がまかれていることに気付き棚の下から1942年ラベルのワイン瓶の破片を発見した。

 パーティの終わった後、アレックスはアリシアを許したフリをして、寝室に戻りキーリング(鍵を複数まとめるリング状のキーホルダー)をテーブルの上に置いておきベッドで寝る。

 翌朝、キーリングに昨晩はなかったワイン貯蔵室の鍵がかかっていることに気付いたアレックスは妻アリシアがアメリカのスパイだと気付く。すぐに母アンナの寝室に行きアリシアがスパイであることを報告し助けを求める。

 すぐに殺そう、というアレックスに対しアンナは
「焦ったらあなたの結婚みたいにまた失敗するわ」
 と止める。もしもアンダーソン博士らメンバーたちにバレればエミールのように消されてしまう。迂闊な動きはできなかったのだ。

 アンナはアリシアに複数回服用することで死に至る毒薬を毎日飲むコーヒーに盛って弱体化させ、情報も何も与えずやがて死に至らしめる、という計画を立てる。

 翌日から朝飲むコーヒーに毎回、毒薬を盛っていく。その日を機にアリシアは徐々に弱体化していった。またアリシアはポールからもうすぐデヴリンが任務を終えてリオを去る、ということを聞かされた。

 久しぶりにデヴリンと会った日。相変わらず衰弱したアリシア。アリシアはただ気分転換に訪れただけ。しかしアリシアはデヴリンにマイアミで借りたスカーフを返すのだった。そして「さようなら」と言って家へ帰っていく。

 アンダーソン博士はアリシアを心配し今度、一緒に山へ行って養生しないかという。どうやら博士はもうすぐアイモレス山地の小さな町に行こうとしているらしい。その町の名前を言おうとしたとき、アレックスがそれを制止する。

 やがて博士はコーヒーを飲もうとしてアレックスとアンナが「それは違う!」と強く止めた。アリシアは二人の視線によってコーヒーに毒が盛られていたことに気付き、逃げようとするが体が弱って逃げられない。やがて気絶し二階の寝室に連れて行かれる。

 その後、電話線が抜かれ助けも呼べない監禁状態となった。デヴリンはアリシアが来なくなったことに危機感を覚えポールに許可をとってアレックスの邸宅を訪れる。

 アレックスは会議中だと言われ待たされるデヴリンだったが、アレックスが母の寝室に入っていくのを見てアリシアの寝室に潜入する。

 ベッドには弱ったアリシアがいた。デヴリンはアリシアを抱き起こし本当の意味での再会のキスを熱烈に果たす。アリシアから砂がアレイモス山地の小さな町のものだと聞かされる。更に毒を盛られたことと、アリシアがスパイだとバレればアレックス自身が失態を犯したことになり消させるからメンバーには秘密にしていることを報告。

 そのあと、アリシアは
「来てくれたのね」
「この地を経つ前に君に本当の気持ちを打ち明けたかった。愛しているんだ。だからアレックスと君を見ていることができなかった。君をここから連れ出す」
 そこにアレックスとアンナがやってくる。

 デヴリンはもし手を出したら下の書斎にいる会議メンバーに教えるぞ、とアレックスとアンナを脅す。階段を降りていく四人にメンバーたちが話しかけてきた。
「妻が発作を起こしたので病院に電話してデヴリンに助けに来てもらったんだ」
 そうアレックスが説明する。

 デヴリンはアンナとともに車に乗り込む。一緒に乗せてくれと懇願するアレックスにデヴリンは
「ご愁傷様。二人しか乗れないんだ」
 そう突き放しアレックスを置いて車は去っていく。

 やがて他のメンバーたちは電話線が抜かれていることに気付いた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだ。こっちへ来い」
 メンバーに呼ばれアレックスは重い足取りで玄関に戻っていく。やがてドアが閉められた・・・









 この映画でアリシアが結婚した後、デヴリンに報告するときは公園のベンチが使われてました。このベンチは本当に二人の距離感をよく表していると思います。思いが通い合わない二人はベンチに座り互いの顔を向かず正面を向いて話す。アリシアとデヴリンの恋愛の距離がよく表れてました。

 まあ私的にはこの映画はストーリーというよりバーグマンの美しさにほれ込む映画だと思ってます。あとはヒッチコックの凝った演出。しかし私はバーグマンならやっぱりカサブランカの方が美しかったなあ、と思ったりもします。

汚名 [DVD]汚名 [DVD]
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ケイリー・グラント、イングリット・バーグマン 他

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Category: 洋画ア行
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