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ハリウッドの闇に杭を打ち込んだ作品とも言えるでしょう。


『サンセット大通り』 Sunset Boulevard (1950年・米)
サンセット大通り
スタッフ
監督:ビリー・ワイルダー
脚本:チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー、D・M・マシューマン・Jr.
製作:チャールズ・ブラケット
音楽:フランツ・ワックスマン
撮影:ジョン・F・サイツ
編集:アーサー・P・シュミット
表現演出:ハンス・ドライヤー、ジョン・ミーハン
セット装飾:サム・コメル、レイ・モイヤー
衣装デザイン:エディット・ヘッド
キャスト
ジョー・ギリス:ウィリアム・ホールデン
ノーマ・デズモンド:グロリア・スワンソン
マックス・フォン・マイヤリング:エリッヒ・フォン・シュトロハイム
ベティ・シェイファー:ナンシー・オルソン
アーティ・グリーン:ジャック・ウェッブ
セシル・B・デミル:セシル・B・デミル
受賞
アカデミー美術監督・装置賞
アカデミー脚本賞:チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー、D・M・マシューマン・Jr.
アカデミー作曲賞 ドラマ・コメディ部門:フランツ・ワックスマン
ゴールデングローブ賞 作品賞 ドラマ部門
ゴールデングローブ賞 主演女優賞 ドラマ部門:グロリア・スワンソン
ゴールデングローブ賞 監督賞:ビリー・ワイルダー
ゴールデングローブ賞 作曲賞:フランツ・ワックスマン
公開
米本国公開:1950年8月10日
日本公開:1951年10月5日
配給:パラマウント映画


 ビリー・ワイルダー監督作品「サンセット大通り」。原題は「Sunset Boulevard

 サンセットブルバードとはロサンゼルスにある通りの名前ですね。ロサンゼルス中心部から太平洋の浜辺まで続く大きな通りです。この通りではナイトクラブやら、スターの家やらが点在してます。ハリウッドを象徴する大通りの一つと言っても過言ではなさそうです。

 ビリー・ワイルダー。ハリウッドの監督さんです。「七年目の浮気」とか、「お熱いのがお好き」(1959年)、「アパートの鍵貸します」(1960年)など彼が手がけた名作を上げればキリがないでしょう。喜劇、シリアスなんでもござれの監督さんです。

 製作のチャールズ・ブラケットとワイルダーはずっとコンビを組んで映画を手がけてきましたがこの作品を最後にそのコンビが解消されてしまいますね。理由は喧嘩別れに近いようです。次の「地獄の英雄」(1951年)ではブラケットはもうワイルダーと組んでません。その後はブラケットはヘンリー・ハサウェイやジーン・ネグレスコ、ヘンリー・コスターなどと組んでいきます。

 主演はウィリアム・ホールデン。この人もハリウッドを象徴するような俳優さんです。この時は胸毛が凄かったので驚きました。この人の主演する私が大好きな映画「慕情」を見たときは胸毛が全然なかったんですね。ムードに合わせたのでしょう。

 ノーマ・デズモンド。往年の大女優という役です。これを演じたのはグロリア・スワンソン。サイレント映画時代からの本当の大スターです。このノーマ役は色んな人に声がかかりました。メイ・ウェスト、ポーラ・ネグリ、メアリー・ピックフォード。
 皆さん不吉な役を演じることに渋られてしまい、結果的に大スターのスワンソンに声がかかりそれにスワンソンが応じました。今思うとこの恐ろしいと思うほどの役はグロリア・スワンソンだからこそ完璧なノーマ・デズモンドになったのだと思います。ただスワンソン自身は確かに当時、映画にはあまり出てませんでしたが、その生活にはノーマと違い余裕があったようですね。

 ノーマの執事役はエリッヒ・フォン・シュトロハイム。ホールデン、スワンソンのコンビですら私にとってお腹いっぱいで満足なのにここにシュトロハイムを持ってこられて私は幸せになってしまいます。私はこの人を映画界の鬼と呼んでいます。スワンソンの熟成した演技と、シュトロハイムによる引き締められた演技が素晴らしくこの映画の主要キャスティングは完璧といえるでしょう。

 音楽はフランツ・ワックスマン。アカデミー賞とゴールデングローブ賞の作曲部門で受賞してますね。「断崖」、「レベッカ」や「陽のあたる場所」(1951年)など。ヒッチコックと3作品で組んでます。ただ「裏窓」(1954年)を最後にヒッチコックはバーナード・ハーマンとコンビを組むことになります。

 実はスワンソン以外にも往年の大スターが出演しています。バスター・キートン、アンナ・Q・ニルソン、H・B・ワーナー。この人たちはノーマとのカードゲームのシーンで本人役で出演しています。他にも本人役で監督のセシル・B・デミル、作曲家のジェイ・リビングストンと作詞家のレイ・エバンスのコンビは若者の集まる飲み屋に出て、芸能記者で女優でもあるヘッダ・ホッパーはラストシーンで出ています。


【あらすじ】

 サイレント映画時代の大女優ノーマ・デズモンドの邸宅のプールで一人の男の遺体が浮かんだ。プールに浮かんだ遺体は映画の脚本家のジョー・ギリス。ノーマによって殺されたのだ。大女優は何故、脚本家を殺してしまったのだろうか。















【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり



アメリカ・ロサンゼルスのサンセット大通り。午前5時

 パトカーや記者の車が、サイレント映画時代に活躍した忘れられた大女優ノーマ・デズモンド(グロリア・スワンソン)の家へ駆けつける。殺人事件があったとの通報がノーマの邸宅からあったのだ。

 ゴシップを好む記者たちは往年の大女優による殺人を面白おかしく書き立てるだろう。

 背中と腹を撃たれプールに浮かぶ被害者はB級映画の脚本家のジョー・ギリス(ウィリアム・ホールデン)。皮肉にもプール付きの家を欲しがったギリスはプールに浮かんで死んでしまった訳だ。

 ギリスは自分が死に至るまでの経緯を、我々に説明しはじめる。


殺人事件が起こる半年前

 ギリスは仕事にありつけず、良い脚本も書けないまま小さなアパートに暮らしていた。ジョーは自分の車を借金取り(ラリー・J・ブレイク、チャールズ・デイトン)に差し押さえされそうになっていた。

 ギリスは世話になっているパラマウント映画の敏腕プロデューサーのシェルドレイク(フレッド・クラーク)に脚本を持ち込む。20世紀フォックスも脚本を買いたがってるように匂わせるが、原稿閲読課のベティ・シェイファー(ナンシー・オルソン)に駄作と一蹴されてしまう。

 20世紀フォックスで主人公をタイロン・パワー※1】に据えるより、パラマウントでアラン・ラッド※2】にこの映画を主演させコーチ役にウィリアム・デマレスト※3】にするべきだ、と熱弁を振るうも、その熱弁もベティ・ハットン※4】の全く違うミュージカル映画にすれば儲かる、などと言ってシェルドレイクも資金難でギリスが差し押さえを回避するために貸す金も、与えられる仕事もなかった。
※1タイロン・パワー:アメリカのトップスター俳優で20世紀フォックスの看板俳優。代表作に「マリー・アントアネットの生涯」、「怪傑ゾロ」、「血と砂」、「愛情物語」などがある。
※2アラン・ラッド:アメリカの俳優でパラマウント映画の看板俳優。代表作の「シェーン」以降、いくつかの西部劇映画に出演。のち人気も身体も衰えカムバックを果たす直前に死亡する。
※3ウィリアム・デマレスト:アメリカの俳優。「ジョルスン物語」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。
※4ベティ・ハットン:アメリカの女優。パラマウント映画と契約。代表作に映画版「アニーよ銃を取れ」、「モーガンズ・クリークの奇跡」などがある。

 ギリスは思いつく友人に借金を頼むがわずかな金をアーティ・グリーン(ジャック・ウェッブ)から借りれた程度だった。仕事を斡旋するエージェント(ハロルド・ミラー)も役に立たない。ギリスはハリウッドに来たことを後悔し故郷に戻ることを決意する。

 車で帰宅途中にギリスは借金取りに見つかってしまう。ギリスは追跡してきた借金取りを撒いて廃れた車庫に車を隠す。その車庫にはガソリンを食いそうな高級車が置かれていた。

 歩き出したギリスはすぐ近くで車庫の持ち主と思われる豪邸を発見する。豪華絢爛な家“だった”かもしれないが、今はただ大きいだけで、人が住んでいるのか住んでいないのか一見して分からないような不気味な豪邸だった。映画の流れに打ち捨てられた映画人がかつて建てたのかもしれない。

 敷地に入ったギリスは邸宅の女主人に見つかり、誰か別の人物と勘違いされて家の中に呼ばれる。車庫を一時貸してほしい、という事情を説明するためにも豪邸の執事マックス(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)の招きに応じる。

 マックスの口ぶりでは、ギリスは葬式屋と勘違いされているようだ。ペットのお猿を庭に埋葬してほしい、と頼んできたのはこの邸宅の女主人。女主人に誤解を解いたギリスは、女主人に退出を命じられる。

 出ていこうとしたギリスは女主人の顔に見覚えがあることに気付く。この女主人こそ、サイレント映画時代の大女優ノーマ・デズモンドだった。

 ノーマは映画業界が映画に欲張って有声にしてしまったたことで映画自体の質が落ちてしまい、自分のような質の高い女優は受け入れられなくなり、すぐに消費できる“お手軽な”女優ばかりが売れるようになってしまった、と論じた。

 ノーマをトーキー映画の脚本家という自分の視点でからかい、すぐに消えるように言われたギリス。家を出ようとしたが、ノーマに止められる。

 ギリスは脚本家という職業を買われ、リビングに誘われるギリス。高価そうだが薄気味悪いオルガンがある奇怪なリビングだった。

 ノーマは自分が書いたという大作映画の脚本をギリスに見せる。映画のタイトルは「サロメ」。監督にはセシル・B・デミル※5】を据え置くつもりでいるらしい。
※5セシル・B・デミル:実在する20世紀の映画監督。代表作には「十誡」や「地上最大のショウ」、「クレオパトラ」などがある。

 ギリスはその脚本の一部を読まされる。到底映画になり得るものではない駄文なのにストーリーは大作だったので無駄に長い脚本だった。

 ギリスは読み終わりその脚本を褒めてノーマのご機嫌を取る。だが本物の脚本家による手直しが必要だ、とアドバイスする。ノーマはギリスの読み通りに、ギリスを自分の脚本の手直し係として雇うことにした。そしてノーマは作業中は自分の邸宅の離れに泊まるよう言う。

 まんまと仕事にありついたギリスはマックスに離れの使われていない部屋に案内される。マックスによればノーマは週に1万7千通のファンレターが未だに来るほどの人気だという。今の落ちぶれた彼女にそんな事はありえない。やはりマックスもノーマ同様、頭が少しおかしいのかもしれない。

 ノーマの邸宅にはラインが消えかかっているテニスコート、水を入れず植物が伸び放題で底でネズミが暮らすプールがあった。このプールも昔はメーベル・ノーマンド※6】やジョン・ギルバート※7】が泳いでいたかもしれない。
※6メーベル・ノーマンド:アメリカのサイレント映画時代の女優。「他人の外套」、「夫婦交換騒動」などチャップリンとの共演が多かった。
※7ジョン・ギルバート:アメリカのサイレント映画時代の俳優。代表作に「肉体と悪魔」、無声映画「ベン・ハー」など。有声映画時代の幕開けで甲高い声が暴露され仕事を失う。

 そして庭ではノーマとマックスがサルの遺体が入った棺を埋めていた。

 翌朝、オルガンの音に起こされたギリスは家にあるはずのタイプライターや着替えなどが部屋にあることに驚く。誰かが家からこの部屋に運んできたようだ。

 運んできたのはオルガンを弾いていたマックスで、それはノーマの命令だった。ノーマは脚本の手直しの間、ギリスに邸宅の離れで住み込みでやってもらうつもりだったらしい。

 住み込みを拒否するギリスだったが、それが気に入らないなら別の脚本家に任せる、と言い放つノーマ。ギリスにとっては必要な仕事だったので、それ以上は言えなかった。

 ギリスは急いで手直しに取り掛かるが元の文が稚拙すぎてまとめあげるのは大変、更にギリスの作業中はずっと監視しているノーマが、例えばシーンの一部をカットしようとした時にはそのシーンは必要だ、と突っぱねてくるのでギリスも仕事がなかなか進まなかった。

 ノーマは自分の若かりし頃の写真をリビングいっぱいに飾って過去の栄光に囚われていた。更にギリスはノーマに映画をリビングで鑑賞するのに付き合わされる。無論、その映画もノーマ・デズモンドが出演していた映画だ【※8】。
※8】実際にグロリア・スワンソンが出演していた映画「クィーン・ケリー」が上映される。製作当時、スワンソンが監督のエリッヒ・フォン・シュトロハイムと対立し未完に終わった作品。ちなみにシュトロハイムはこの映画の執事マックス役で上映技師として映写機を回している。

 ノーマはその映画を観ながらやはり俳優に声は必要ない、顔だけで演技できると銀幕の中の自分に酔いしれる。そして今のハリウッドを声でも顔でも演技できるのはグレタ・ガルボ※9】くらいしかいない、と批判した。
※9グレタ・ガルボ:アメリカの女優。サイレント映画時代の「肉体と悪魔」で人気を得てトーキー以後も「アンナ・クリスティ」や「グランド・ホテル」などで更に人気となりサイレント、トーキーとも人気を博した。

 屋敷では時々、ノーマは自分と同じ境遇にあるトーキー以後忘れ去られた俳優たち、バスター・キートンバスター・キートン)【※10】、アンナ・Q・ニルソンアンナ・Q・ニルソン)【※11】、H・B・ワーナーH・B・ワーナー)【※12】とカードゲームに興じていた。
※10バスター・キートン:アメリカの俳優でチャップリン、ロイドと並ぶ三大喜劇王。トーキー以後人気が衰えるも「サンセット大通り」や「ライムライト」での出演により50年代に再評価を受ける。代表作に「セブン・チャンス」、「キートンの蒸気船」、「探偵学入門」などがある。
※11アンナ・Q・ニルソン:アメリカの女優。画家のモデルをやっていたが映画界に入りトーキーになるまで成功する。代表作は「ポンジョラ」、「本塁打王」、「女名捕手」など。
※12H・B・ワーナー:アメリカの俳優。代表作は「キング・オブ・キングス」、「失はれた地平線」など。

 灰皿のタバコを捨てに出たギリスは、マックスから自分の車を借金取りに持って行かれそうになっていることを聞かされる。すぐにノーマに借金取りを追い払ってくれるよう頼むが、カードゲームから手を離そうとしない。

 結局、借金取りにギリスは車を持って行かれてしまった。落胆するギリスに、ノーマは自分の車に乗っかればいい、と言った。

 ギリスはタキシードなどの高級な服を買ってもらう。また、唯一ひとりでくつろげる空間であった離れの小屋の雨漏りが酷くなり、本邸に移ることになった。

 本邸の元旦那の部屋で寝ることになったギリス。だが洗面所も部屋も鍵がないことに気づきマックスに説明を求めた。マックスによれば全ての部屋の鍵を壊したようで、その理由はノーマが幾度も自殺未遂を図るため、彼女の安全を考えて医者がマックスに進言したようだ。

 ギリスはその会話の中でマックスがひとりで週に1万7千通もファンレターを送っている張本人だと気付き、問い詰める。しかしマックスは無視し、大晦日のパーティが近いので洋服を整えるように言って退室した。

 大晦日のパーティの夜。パーティにはギリス、ノーマ、マックス、そして招待された楽団以外に誰もいなかった。ノーマがギリスと二人きりで踊りたかったようだ。だがギリスにはノーマの束縛が耐えられなかった。

 何でも与える、というノーマに対してただ自由を求めるギリス。ついに我慢の限界が来たギリスはノーマに、自分には恋人がいるんだ、とウソをつきノーマに頬を叩かれてしまう。

 ノーマは自分の部屋に閉じこもってしまった。とにかく邸宅から逃げ出したいギリスは夢見る映画人の卵である若者たちの集まるタバコ屋へ向かう。ここで新年を祝うパーティが開かれているのだ。

 そのタバコ屋でギリスは友人のアーティ・グリーン、そして偶然にもベティ・シェイファーと再会する。ギリスはアーティに2週間ほど置いてほしい、と頼む。その後でベティから脚本を読んだ、と聞かされ彼女と自分の脚本についてのトークが始まる。

 半ば口論しながらも、もう半ばで茶番劇をして盛り上がった二人。ギリスは自分の荷物をまとめておくように電話でマックスに頼むが、マックスからノーマが自殺を図った、と聞かされ驚愕。すぐに邸宅に戻る。

 幸い未遂で済んだノーマ。ノーマは泣きながらギリスに出て行くように言う。哀れに思ったギリスはもう自殺を図らないことを約束させ、家に留まることを決意。「蛍の光」が流れ、新年が明ける。


 シェイファーはギリスの居場所を人づてに聞き出しノーマ邸に電話をかけるがマックスが応対し、ここには居ない、と答える。シェイファーはこの家がノーマ・デズモンドの暮らす邸だとは知らないようだ。

 ノーマはついにセシル・B・デミルに脚本を送った。あとは相手の返事待ち。ノーマは屋敷のプールに水を入れて、愛するギリスと暮らしていて幸せな日々を送っていた。

 俳優仲間を訪ねる道すがら、ノーマのタバコが切れたのでタバコ屋の前で車を止めさせ買いに行ったギリス。そこでシェイファー、アーティと大晦日ぶりに再会。シェイファーはギリスの脚本の一つに売れる要素があるので、ぜひ一緒に脚本を作ってほしい、と頼む。しかしギリスはもう脚本はやらない、と断ってしまう。

 ギリスが退屈しているとノーマは小さなショーを見せてくれた。例えば水着美人の衣装を着てパラソル捌きを見せてくれてメイベル・ノーマンドとの思い出に浸ったり【※13】、今度はチャップリンの物真似までしてくれた【※14】。
※13】グロリア・スワンソンはマック・セネットという喜劇映画のプロデューサーによる映画作品の何本かで海水着美人の役でデビューした。その時の衣装。ちなみにメイベル・ノーマンドも同じ水着美人からのデビューだった。
※14】グロリア・スワンソンは「嬲られ者」という映画でチャップリンの物真似をしたことがある。

 チャップリンの真似の最中、パラマウント映画から電話がかかってくる。ノーマはデミルから電話が来たのだ、と喜ぶがゴードン・コール(バート・ムーアハウス)という男からだった。ノーマはデミル自身がかけてこなければ応対しない、と突っぱねる。

 3日後、コールから緊急の用事がある、として撮影スタジオに向かうノーマ、マックス、ギリスの三人。若い門番のマック(ジョン・コーティ)に追い払われそうになったが、ノーマをよく知る老人の門番ジョンジー(ロバート・エメット・オコナー)がノーマを通してくれた。

 ノーマが来ることを知った撮影中のセシル・B・デミル(セシル・B・デミル)。用件が、あの酷い脚本のことだと分かっていたが追い返すわけにもいかず、撮影を一時休憩にしてノーマを迎える。

 ノーマを監督のイスに座らせ、デミルはノーマを呼んだゴードン・コールに確認を取ろうとする。デミルが居なくなったあと、電飾技師のホグ・アイ(ジョン・スキン・ミラー)がノーマに気付きスポットライトを当てる。スタジオ内の年配者たちがノーマに気づいて次々と近付いて挨拶をした。

 一方、確認をとっていたデミル。どうやらコールはクロスビー※15】の主演する映画に、ノーマの愛車がピッタリ似合っているので車を貸してほしい、という連絡をしようとしていたのだ。
※15ビング・クロスビー:アメリカの俳優。歌でも成功している。代表作に「ホワイト・クリスマス」、「我が道を往く」、「上流社会」などがある。

 デミルは真実を伝えようとしたが、ノーマが久しぶりにスタジオに入り、感動して思わず泣いてしまう姿を見て真実を伝えようにも伝えられなかった。

 マックスはこのスタジオのオフィスの一部が全てノーマの衣装部屋だった時代のことを話す。ウォーレス・リード※16】の寝る場所などスタジオになくて、キャンピングカーで寝かされていたほどだった。
※16ウォーレス・リード:アメリカの俳優。代表作に「カルメン」、「山火事」など。

 ギリスは閲読課でシェイファーを見つけ、声をかけにゆく。ギリスは自分の脚本をすべてシェイファーに任せたい、と伝えるがシェイファーは一緒に協力してその脚本を書いてほしい、と求めた。

 マックスのギリスを呼ぶクラクションが聞こえて戻ろうとするギリス。シェイファーは自分がアーティと婚約したことを伝え、アーティが遠方のロケに出かける来月の間、夜一緒に脚本を練ってほしい、と頼み込む。ギリスはそれを断り、良いアイデアだけ小出しして、マックスの下に戻る。

 マックスは、パラマウントのゴードン・コールが呼び出した件というのは車を貸してほしい、という事だった、と伝える。ノーマは脚本が通ったのだ、と勘違いしたまま車に戻ってきた。結局、デミルもマックスもギリスも残酷な真実を伝えることはできなかった。

 その日以来、ノーマはいつでも撮影に入れるように美容師の一団を家に招き美顔術やらトレーニングやらを欠かさずに行い毎日夜9時には寝るという生活を送る。まるでオリンピックを目指す運動選手の生活のごとく。その結果が報われないことを知らないまま。

 ノーマは夜遅く、ギリスが出かけることに気付いていた。問い詰めるノーマに対し嫌気が差すギリス。ギリスは夜遅く、シェイファーの下に行き彼女の脚本制作の手伝いをしていたのだ。

 2人で脚本を練りながら時にはスタジオを散歩する、という日々を繰り返す内にギリスとシェイファーの仲は縮まっていく。

 車庫に戻ると車庫の中でマックスが待ち伏せしていた。戻るときはあまり音を立てるな、と進言するマックス。マックスはノーマのデビュー作品の監督をしていて、彼女をスターにしたのもマックスだったのだ。

 デミル、グリフィス※17】と並ぶほどの有望株の監督だったが、ノーマに惚れ込んでしまい彼女と結婚。彼女の一人目の夫となった。離婚後、マックスはノーマなしでは耐え切れず監督業を捨てて彼女に執事にしてくれるように頼んだのだ。
※17D・W・グリフィス:アメリカの映画監督。ユナイテッド・アーティスツの創設者。代表作に「國民の創生」、「イントレランス」、「散り行く花」などがある。

 ギリスが帰ったのを見つけたノーマ。ノーマは、ギリスが夜中に抜け出してシェイファーと共同脚本を作っていることを知ってしまう。タイトルは「名もなき愛の物語」。

 一方、シェイファーはアーティからアリゾナに来るよう電報が来たことをギリスに知らせる。なぜか悲しみに暮れるシェイファー。彼女は今、恋する相手はアーティではなくギリスだということを打ち明けギリスとキスをする。

 ギリスは自分が彼女の将来を握っているが、その自分自身はどうしようもなく醜い人間であることに気付く。自分から汚点をぬぐい去るにはノーマの下から逃げ出すしかない、と考えていた。

 隣のノーマの部屋ではノーマがシェイファーに電話をかけていた。ノーマはギリスという男がどこで誰と暮らしているか暴露してしまおうとしていたのだ。

 ギリスは受話器を奪ってシェイファーに屋敷に来るように伝え電話を切る。ノーマは自分を嫌わないでほしい、憎まないでほしいと懇願し自分が自殺用に拳銃を買ったことも明かす。

 ノーマの屋敷にやって来たシェイファー。ギリスは屋敷をルドルフ・ヴァレンチノ※18】が踊った床だと説明。それから屋敷の話をして、自分がノーマの寵愛を受けて暮らしていることを明かす。
※18ルドルフ・ヴァレンチノ:アメリカの俳優。多くの女性を虜にした。代表作品に「熱砂の舞」、「黙示録の四騎士」、「椿姫」などがある。

 シェイファーはノーマのことは忘れるから荷物をまとめて一緒にいこう、と誘うがギリスはそれをしてしまうと自分の金が無くなってしまう、と拒否。アーティと幸せな結婚生活を送るように言い、シェイファーが帰るのを見送りする。

 シェイファーの帰り際にプールのライトをつけて、アーティと一緒に泳ぎに来るといい、と発しシェイファーは何も言わずに屋敷を出て行った。

 追い返したのを喜び感謝するノーマだったが、ギリスは何も言わない。自分の部屋に戻ったギリスは荷物をまとめて出て行く準備をしていた。ギリスはノーマに貰った貴金属や服を返し故郷に戻るつもりでいたのだ。

 必死に引き止めるノーマ。金で引き止めようとしてもギリスの決意は固かった。ノーマは自殺してやる、と脅すがギリスはそれも関係ない、と意に介さなかった。

 今でも自分がスターだと信じるノーマに、ついにギリスはスタジオが電話をしたのは車を貸してほしい、という要求のためだけだ、と披瀝してしまう。

 ギリスはやって来たマックスにファンレターもマックスが書いているんだ、と真実を言うべきだと主張するがマックスはそれでも隠し通そうと嘘をついた。

 自分はまだスターなのだ、と喜んだノーマ。ギリスの正論にもノーマは耳を傾けず、スターである自分に酔いしれていた。

 別れを告げ庭に出ていくギリス。ノーマは拳銃を持って彼を追いかけ、プールの近くで彼を撃つ。3発のうち2発の弾丸がギリスに当たり、ギリスの体はプールに飛び込んでいった。

 ギリスの遺体がプールに浮かぶ。マックスがノーマの下に駆けつけた。ノーマは「スターは輝きを失わない年を取らない」と焦点の定まらないまま呟いた。


 以上が一人の脚本家が往年の大女優の邸宅のプールで浮かぶに至った事件の真相である。

 ノーマの邸宅は空虚な賑わいを見せていた。野次馬、警官、芸能スキャンダル記者のヘッダ・ホッパーヘッダ・ホッパー)【※19】を始めとする記者たちで屋敷は一杯になっていた。ニュース映画の撮影隊も駆けつけた。今、前代未聞の殺人事件に世間はノーマにスポットライトを照らしていた。
※19ヘッダ・ホッパー:アメリカの女優、また芸能コラムニスト。芸能界に精通するとともに自身も女優である。

 もし仮にノーマは軽罪で済んだとしても、映画や社会へのカムバックは不可能に等しい。

 ノーマは未だに心神喪失状態にあった。警官の質問にも答えず、化粧をするノーマ。警官の一人が下にニュース映画のカメラが来ていることを上司の刑事に報告する。

 その報告を聞いたノーマはマックスを呼び「デミルにすぐ行くと伝えて」と命じる。

 階段を降りたマックスは待機するニュース映画のカメラマンたちに準備がいいかを確認する。そして部屋からノーマ・デスモンドが出てきた。マックスはまるで自分が監督であるかのようにニュース映画のカメラマン達や照明に指示を出す。

 ライトが当たったノーマ。ノーマは自分の“役”を思い出す。ここは宮殿。皆が王女が階段を降りてくるのを待っていた。

 奇妙なことに遂にノーマ・デズモンドにカメラが回される。彼女の念願が叶ったのだ。彼女に夢を見させ続けることを許したのだ。

 一段一段、優美に降りていくノーマ。

 階段を降りた先でノーマは感極まり自分の“役”を中断し、女優に戻るノーマ。ノーマは自身の心情を語り始めた。
「わたくし、再び映画が撮れて本当に幸せです。どれだけ寂しい思いをしてきたか。
二度と映画を捨てません。『サロメ』の後も私は映画に出演し続けます。
映画こそ私の人生。それだけが私の生きる道。
私たちとカメラと、スタッフと、暗闇の中で画面を見続けてくれる素晴らしいお客さん」

 最後にノーマは言った。
「デミル監督、クローズアップをどうぞ!」

 カメラはノーマ・デズモンドの、一人の女優の顔を大きく写していた・・・








 現実を受け入れられず過去にのみ浸り続けたノーマ・デズモンドという女優の物語でした。あまりにも哀れでした。

 ハリウッドの闇です。おそらくノーマ・デズモンドに限らずハリウッドというよりは映画界は俳優、女優を使い込んだあげくに時代に合わなければ捨て去る、という冷酷さも持ち合わせていますね。実際に“消費”させられたスター、役者、スタッフがどれだけ多いだろうか・・自分は消耗品の一つだという覚悟があれば、受け入れることも出来るでしょうが純粋に自分の栄光は輝き続ける、と思い込んでしまっては受け入れられないかもしれませんね。

 グロリア・スワンソン。この映画ではずっと無声映画の演技でしたね。身振り手振りがいちいち大きい、トーキー以後の演技をするウィリアム・ホールデンと比べるとよくわかります。しかしこれは流石グロリア・スワンソンと褒めるべき所です。ノーマ・デズモンドという女優が無声映画時代でしか生きていられなかった、という役柄を理解してこそグロリア・スワンソンによる無声映画らしい演技、ということです。

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地下鉄という空間がまるで幻想世界のようです。


※短編映画です。

『白い少女』 La première nuit (1958年・仏)
白い少女
スタッフ
監督:ジョルジュ・フランジュ
脚本:レモ・フォルラーニ、マリアンヌ・オスワルド
脚色:ジョルジュ・フランジュ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
撮影:オイゲン・シュフタン
編集:ジャスミン・チェスニー、アンリ・コルピ
キャスト
少年:ピエル・デイヴィス
金髪の少女:リズベート・ペルソン


 ジョルジュ・フランジュ監督作品「白い少女」。原題は「La première nuit」。原題を直訳するとpremièreは「初めての、一番最初の」といった意味でnuitは「夜」。つまり「初夜」といった感じでしょうか。

 ジョルジュ・フランジュ。初めて作品を観ました。どうやら摩訶不思議な作品が多い人ですね。日本での公開作品は決して多くはありません。この人で特筆するべきことは「シネマテーク・フランセーズ」というフランス政府が出資するフランスの映画保存・修復・配給のための施設を共同設立したという偉業でしょうね。この人なしにフランスの映画保存施設「シネマテーク・フランセーズ」はありえませんでした。

 ピエル・デイヴィス。何だか「オーメン」(1976年)の男の子のようで怖いです。この子役俳優の他の出演作品は「What a Flash!」(1972年)で端役で確認できます。作品内ではほとんど表情を変えず、ずっと無表情です。金髪の女の子のリズベート・ペルソンもほとんど無表情なのですが、魅惑的な笑いを浮かべてるんですね。








【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり



 朝。元気よく中学校に通学する子供達。車で送ってもらって通学している少年(ピエル・デイヴィス)は地下鉄の駅の階段を上ってくる金髪の少女(リズベート・ペルソン)を観て嬉しい気持ちになる。

 少年は少女が自分の車の横を歩いた時のタイミングを見計らって降りて少女の気を引こうとするが、少女は一瞬少年を見ただけで話しかけもせず学校へと入っていく。少年もその後ろをついて学校に入っていく。

 夕方。少女は下校し地下鉄の駅の階段を降りていく。それを道路から車に乗って少年が見ていた。少年は運転手が新聞を買っている隙に車を降りて、少女のあとをついて階段を降りていく。

 少女が乗った地下鉄は一足先に行ってしまった。少年はその次の地下鉄に乗り込む。

 どこかの地下鉄の駅で迷子になってしまい少女も見失ってしまった少年。少年は地下鉄が走らなくなる時間まで駅で徘徊していた。

 停止したエスカレーターで眠りにつく少年。



 やがて少年は立ち上がる。エスカレーターが動き出すが、少年は逆方向へと歩きはじめる。

 少年はホームにたどり着く。ホームでは地下鉄が通過していき、その地下鉄には金髪の少女だけが乗っていた。しかし金髪の少女はこちらに気づかないかのように、少年以外のものを注視していた。

 次の地下鉄がすぐにやって来た。今度は金髪の少女が少年に笑みを浮かべて少年を見つめている。少年は小走りして少女の乗る車両に追いつこうとするが、少女は笑いを浮かべるだけ。地下鉄はそのまま去っていく。

 少年は一人でベンチで頭を抱えていた。頭を上げた少年が見たものは、自分を見下げてニッコリと笑う少女。やがて少女は消滅する。少年はまた俯く。

 そこに、誰も乗っていない地下鉄が停車する。少年の目の前で開く地下鉄のドア。少年が乗るとドアが閉まり、少年以外の誰も乗っていないまま地下鉄は進む。運転席にも人はいない。

 やがて少年の乗った地下鉄の右隣に、少女の乗った地下鉄が合流する。少年と少女は視線を合わせる。やがて少女の乗った地下鉄は坂を上へ、少年の乗った地下鉄は坂を下へ進んでいった。少年は涙を浮かべる。



 少年の寝ていたエスカレーターが動きはじめた。少年はエスカレーターの上で起きる。下を見ると、通勤の人々がエスカレーターを上ってきていた。

 少年は駅を出て街を、それから公園を歩いていく。









 つまりこの映画でエスカレーターを逆行するところから始まり、不思議な感覚に包まれるシーンは、少年が地下鉄の駅で見た夢だったという訳ですね。

 この映画は少年を二点の点から描いています。まず少女を追いかけて“地下鉄の世界”という新しい世界にたどり着いた少年。想像力豊かな少年はこの新世界で色んな事を思って、不思議な夢を見ます。一点目は少年を、子供として描いています。

 二点目は、少女に振り向かれようと必死に気を引こうとしていることです。つまり少年を男として描いています。好きな子に振り向いてもらおうと登校のタイミングを合わせたり。それを女の子は現実でも夢の世界でもヒラリヒラリ避けています。そして夢の世界で自分に振り向いてほしい、と必死になる男の子を笑います。
 結局、地下鉄は男の子の手の届かないところへ行ってしまいました。男の子は自分の恋する人に手も届かなくて涙を浮かべます。それは異性を意識する人そのものです。

 この映画は男の子の求愛だったのだと私は思います。しかし私の考えが正しいのであれば、その求愛を地下鉄の世界で表現する発想はすごいものです。そして夢の中での失恋の後に、霧がかった公園を歩くのは、少年の成長を表していたのではないでしょうか。

Category: 洋画サ行
大スターになりたてのクラーク・ゲーブルが出てる作品ですね。実際の歴史の事件を映画化しました。


『戦艦バウンティ号の叛乱』 Mutiny on the Bounty (1935年・米)
戦艦バウンティ号の叛乱
スタッフ
監督:フランク・ロイド
脚本:タルボット・ジェニングス、ジュールス・ファースマン、ケイリー・ウィルソン
製作:アーヴィング・サルバーグ、アルバート・リューイン、フランク・ロイド
原作:チャールズ・ノードホフ、ジェームズ・ノーマン・ホール「バウンティ号の叛乱」
撮影:アーサー・エディソン
音楽:ハーバート・スサート
キャスト
ウィリアム・ブライ:チャールズ・ロートン
フレッチャー・クリスチャン:クラーク・ゲーブル
ロジャー・バイアム(モデルはピーター・ヘイウッド):フランチョット・トーン
ジョン・スミス:ハーバート・マンディン
トミー・エリソン:エディ・クィラン
バッカス:ダッドリー・ディグス
トーマス・バーキット:ドナルド・クリスプ
ジョゼフ・バンクス卿:ヘンリー・スティーブンソン
ネルソン:フランシス・リスター
バイアム卿夫人:スプリング・バイントン
マグス:イアン・ウォルフ
役名不明:デヴィッド・ニーヴン


 フランク・ロイド監督作品「戦艦バウンティ号の叛乱」。原題は「Mutiny on the Bounty」。直訳すると「バウンティでの叛乱」

 原作はチャールズ・ノードホフ、ジェームズ・ノーマン・ホールの小説「バウンティ号の叛乱」。チャールズ・ノードホフという人は自然を利用した作品が多い作家さんのようです。例えば「ハリケーン」とか。で、チャールズとジェームズ・ノーマン・ホールは小説で共同執筆することが多く、二人は第一次世界大戦で知り合ったようですよ。二人とも“記録者”としての功績も大きいですね。

 そしてこれは実際に起きた事件なんですね。18世紀末に起きた海洋事件。で、この時を描いたロバート・トッドっていう画家さんの絵があるんです。その絵に描かれているのは追放の場面。その絵を見ると、船の後尾というのが映画でうまく再現されているのが分かりますね。

 フランク・ロイドという監督さんも知ってる人は少ないかもしれませんが、この作品はおそらく彼のベスト作品ではないでしょうか。他にもこの監督の作品には「レ・ミゼラブル」(1918年)、これはレ・ミゼラブルの1909年に作られた映画の次の映画化作品だと思われます。あとは「大帝国行進曲 カヴァルケード」(1933年)などもありますね。

 アーヴィン・サルバーグ。この人はいい映画にばっかありつける人だと思ってます。というのもこの人にかかった映画はほとんど成功してるんです。こういう人は映画プロデューサーの天才と呼ばれるのかもしれません。例えば「ベン・ハー」(1925年)だとか「グランド・ホテル」(1932年)、クレジットにはありませんでしたが「マルクス兄弟 オペラは踊る」(1935年)などなど挙げればキリがないでしょうか。

 クラーク・ゲーブル。1934年に「或る夜の出来事」に出演してアカデミー主演男優賞を獲得して一躍スターになりましたね。これはその翌年、つまりスターになりたての頃の映画とでもいいましょうか。この作品でもゲーブルは成功しましたね。

 チャールズ・ロートン。この映画では終始、仏頂面でしたねえ。それが見てる人の憎しみを煽ってます。実はこの人の出てる映画、初めて見たので今後、この人が出てたら注目したいですね。

 さてこの映画、古い規律と新しい時代の切り替えを示してますね。その切り替えには一定の勇気が必要なのだ、その勇気の行為の象徴がこの映画では、叛乱とされています。英国海軍の軍律を重んじるコテコテのブライ船長。今までの古き軍律を脱し解放されようと試みた叛乱する者たち。その戦いです。古きを破り新しき秩序をもたらせるか、それはなにも英国海軍の、海の上のことだけでは無いですよね。


【あらすじ】

 イギリスの船バウンティ号はイギリス・ポーツマスを経ち、タヒチ島へ向かい、そこでパンの木を受け取ってからそのパンの木を西インド諸島へ運ぶ任務を受ける。バウンティ号は勇ましく出航するが、船長のブライは冷酷非道な男で船員たちの不満は募っていく。













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 1787年12月。イギリス船バウンティ号はポーツマスより出港し南海タヒチを目指す。その目的は、奴隷の食料としてタヒチで受け取ったパンの木を西インド諸島まで運び、諸島で苗を植えて育てまくる、ということだった。
 だが、それらは届けられることはなかった。厳格な海洋法が引き起こしたバウンティ号の叛乱が原因である。この叛乱は後に上官と船員の関係を改善させイギリス海軍の力は揺るぎないものとなり、新たな秩序をもたらしたのだった。


1787年~イギリス・ポーツマス

 バウンティ号の副長フレッチャー・クリスチャン(クラーク・ゲーブル)は海軍の強制徴兵隊を率いてポーツマスの酒場を訪問する。クリスチャンは抵抗する彼らを連行。妻マリー(マリオン・クレイトン・アンダーソン)、母(ナーディン・ベレスフォード)と赤ん坊がいるトミー・エリソン(エディ・クィラン)も連行する。

 バイアム卿夫人(スプリング・バイントン)は息子ロジャー・バイアム(フランチョット・トーン)が徴兵されることにジョゼフ・バンクス卿(ヘンリー・スティーブンソン)相手に嘆いていた。しかし息子ロジャーは意気揚々と自分が海の男になることを誇らしく思っていた。

 さあ出港の日。バウンティ号はロジャーが思っていたより小さい。しかし船渡しのオッチャンは「船は大きさじゃなくて、船乗りの力次第ですよ」とちょっといいことを言う。

 バウンティ号では船に乗るのを拒んでいたトミー・エリソンが船を沈めようとしてチャールズ・チャーチル(パット・フラハーティ)と甲板長に捕まっていた。クリスチャンはエリソンを励まし、帰れれば名誉なことである、と伝える。

 士官見習いのロジャー・バイアムはフレッチャー・クリスチャンと挨拶を交わす。ロジャーの教官としてフレッチャーは指導を担当するのだ。

 次に船に乗り込んできたのは船医のバッカス(ダッドリー・ディグス)だ。片足は義足の酔っ払い船医だ。この人は気さくな人のようだ。

 ロジャーとルームメイトで同じ士官見習いが二人いた。一人はジョージ・スチュワート(ダグラス・ウォルトン)、もうひとりは堅物そうな男ヘイワード(ヴァーノン・ダウニング)。船長料理係のジョン・スミス(ハーバート・マンディン)はイライラしてる船長書記マグズ(イアン・ウォルフ)に船長が優しい人か?と聞いていた。まあ答えは得られなかったのだが。

 そして、ウィリアム・ブライ船長(チャールズ・ロートン)が乗船してきた。ブライはすぐさま船員以外の人間を追い払い、出港前に船で船長を殴った罪で軍法会議にかけられ鞭打ちが決まった罪人を鞭打ち24回の刑に処することとなる。

 さて我が船に運ばれてきた罪人。だがその罪人はすでに死んでいた。しかしブライ船長は懲罰は絶対に行う決まりになっている、と言い死んだ罪人に鞭打ちを実行するよう甲板長モリソン(ウォリース・クラーク)に命令する。その酷い有様を見てロジャーは卒倒してしまう。

 ロジャーは目を覚まし、ブライ船長は出港の号令をかける。航海長ジョン・フライヤー(デウィット・ジェニングス)はテキパキと指示を出していざ出港する。

※一時、用語解説
●右舷・・・船首に向かって右側の船の側面のこと。⇔左舷(舷は船の側面という意味)
●帆を張る・・・帆を展開すること。展開された帆って意味ありげに仰け反りみたいになってますよね。
●デッキ・・・甲板とも。帆船でみんなが歩いてるところ。
●ヤード・・・マスト(下記解説)のてっぺんのちょっと下くらいにある横の柱。帆を展開していないときは帆はヤードにガスケットと呼ばれる綱によって閉じられている。
●マスト・・・帆柱(ほばしら)とも。帆船のデッキ(甲板)の中央にあるでっかい柱。何本もある船もある。船員がマストのヤードまでロープの網で登って行き、ガスケットを解いて帆を下ろす。
●ガスケット・・・帆を展開していないとき、ヤードに帆をぐるぐる巻きにしている。そのぐるぐる巻きに使う網。ロープ。
●綱を引く・・・帆をしっかり張るために船員たちがデッキで、帆と繋いだロープを引っ張ること。
●ようそろ・・・転舵のあと、進路方向そのままにー!進めー!という意味。
●転舵・・・舵輪を回して進行方向を変える、ということ。
●舵輪・・・車のハンドルみたいなもの。進行方向を操る。

 出港したあと、船長室ではブライとクリスチャンが航海のことで話し合っていた。予定航路はチリ最南端のホーン岬を経由して、西に進んでタヒチへと向かうルートだ。しかし西風が吹かなければ一旦、アフリカに戻ってから、東へ向かってタヒチを目指す、というルートになるらしい。それにしてもブライとクリスチャンの折り合いが悪い。船員がいなければ船は動かない、と論じるクリスチャンに対し、ブライは船員など奴隷も同然だ、という意見の衝突が生じる。ブライは船長、という立場を利用しクリスチャンの意見をはねのける。

 士官見習いの共同寝室では、スチュワートが必死に航海術の勉強をしているところを、堅物のヘイワード相手にロジャーが挑発を繰り返していた。それを見かねたクリスチャンは見習いの三人に部屋の中で揺れる天井に吊るされたランタンを見つめ続けろ、という試練を与え、全員が失敗し途中でデッキに出て海にもどしにいったのでクリスチャンは大笑いする。

 三人でもどし終えたあと、見習いの寝室に降りようとしたロジャーをヘイワードが蹴落とす。ロジャーは頭にきてヘイワードを殴るが、その場面をブライが目撃。海が荒れてきたにもかかわらず、ブライはロジャーにヤードに登り頭を冷やせ、と命令する。クリスチャンがそれを見て厳しすぎる、と諌めてもブライは聞く耳持たずであった。

 さて、嵐に巻き込まれたバウンティ号。ロジャーはヤードで気絶していた。クリスチャンはすぐにロジャーを助けに行き、医務室まで運んだ。だがブライ船長は自分が降ろせ、と許可を出していない、と怒鳴り散らしロジャーに再びマストの上まで登るよう命令。クリスチャンは説得するが、ブライ船長はまたしても聞く耳を持たない。

 クリスチャンはロジャーがやっと歩けるようになったのでマストの上に再び登るよう命じる。拒否するロジャーだったが、クリスチャンが自分を下ろしてくれた人物だとバッカスから聞かされて、再びマストに登っていく。

 嵐が過ぎ去り、船がスペイン・テネリフェに差し掛かった頃、ブライ船長は神様に嵐を過ぎ去ってくれたお礼を述べてから、船員の労働がなってない、と叱責しトーマス・バーキット(ドナルド・クリスプ)、トミー・エリソン、ウィリアム・マスプラット(スタンリー・フィールズ)の三人を船員の中から適当に選んで、10日間の食事半減を命じる。そして船員全員に対しその運命を握っているのは、私だと宣言する。

 解散後、ウィリアム・マスプラットはブライへの愚痴をこぼし、それを聞き漏らさなかったブライはまずトミーを疑い、鞭打ち24回をモリソンにさせようとしたが、マスプラットが自白したのでモリソンにマスプラットへの鞭打ち24回、更にトミーがマスプラットを庇って誰が言ったのか、話さなかったのでトミーに対しても鞭打ちを命じる。

 さあ南アメリカの南端に差し掛かったが、進路を変更し南アフリカを経由していくこととなる。道中もずっとブライ船長の恐怖と暴力による支配は続いていた。ある日には、デッキ掃除をしていた船員がヒザが擦り切れて痛いので水で洗いたい、という意見を聞いたブライ船長は紐で吊るして海に放り込んだ。その船員は船底に思い切り体をぶつけ引き上げられた船員は死体となっていた。

 インド洋に差し掛かると、バウンティ号は連日の無風状態に悩まされていた。無風状態で船を進めるには、帆船を小さなボートで漕ぎ手たちが引っ張るしかないのだ。漕ぎ手の交代のとき、ロジャーはバッカスから二人の船員が体の状態で漕ぐことが不可能だと診断され、二人を休ませようとする。しかしブライ船長は今から交代する食事中の漕ぎ手たちの食事を中断させボートに向かわせるばかりか、動けない二人すら無理矢理に働かせる。

 バウンティ号では配給されたチーズがいくつか無いことで食事にチーズを出さないことをブライが決める。しかしブライの家にチーズの樽を運んだ、と証言する船員のマッコイ(アレック・クレイグ)が出てきた。ブライはマッコイを嘘つきだと罵り、ロープに縛って無理矢理に日光の下に晒す罰を与える。

 その時、風が吹いてきた。この風を逃すまいとブライとクリスチャンが漕ぎ手たちにもっと漕ぎ続けて風を逃すな!と叫ぶ。漕ぎ手たちの奮闘の甲斐あってか、帆船は無事に風に乗ることができた。船員たちは興奮したがブライはマッコイをさっさと縛れ、とモリソンに命じる。マッコイは水も与えられず日差しの下に縛り付けられた。

 食事のとき。ブライはクリスチャン、ロジャー、バッカス、フライヤーと共に食事をしていた。そこにジョン・スミスが船員に食べることを禁じたチーズを持ってくる。ブライは全員にチーズはいるか?と聞くが全員が拒否する。ブライはその態度はなんだ、とクリスチャンに問う。クリスチャンはブライにチーズをクスねるのは不正だ、と非難しブライは不正者呼ばわりされて頭にきてクリスチャン、そしてそれに同調するロジャーを追い出す。

 次の食事のシーンは船員たち。しかしマスプラット、バーキット、トミー、トンプソン(チャールズ・アーウィン)らを含めた船員6人に対して与えられた食事はたかだか2ポンド程度の馬肉だった(現在1ポンドが170円程度なので、340円程度。現在の為替計算なので当時と同じ価値かどうかは不明)。

 さあ6人はたまたま海に鮫を見つけ、その馬肉をエサとして釣りを始める。見事、鮫を釣ったがそこへ士官水兵が鮫をひと切れよこせば船長らに黙っててやる、と言って歩み寄ってきた。バーキットはそのサメのひと切れで士官水平の顔を殴りつけたが、それをブライ船長に見られ、鞭打ちの刑を食らう。酔っ払いのバッカス船医がマスプラットを治療して励ます。

 夜、クリスチャンはロジャーと共にへこたれない船員たちを褒めたたえ、彼らに懲罰を与えるブライ船長を下種だと罵る。クリスチャンは募り募るブライ船長への不満を抑えられるか自身が無い、と言うがロジャーは「アナタなら出来るでしょう」と言う。二人には男の友情があった。

 バウンティ号は南太平洋に入りいよいよタヒチに着きそうなところまで来ていた。

 ブライ船長はクリスチャンを呼び出し、配給物資が正しく行き届いているか、書類にサインを命じる。しかしクリスチャンはいつもならば見逃すちょっと船長がクスねた食べ物も、今回は船員が飢えに困っていることから、クスねたことを重視しサインに応じない。ブライはクリスチャンを憎み、船長の権力を思い知らせてやる、と憤慨し全員をデッキに集めさせる。

 船員全員がデッキに集まって、ブライは全員にもし船長に背く船員あらば階級に関係なく死に値する懲罰が科せられる、という掟を作ってしまった。クリスチャンはサインするものの、帰国後に裁判を申請すると伝える。ブライはお前は生意気な飼い主の手を噛む飼い犬だ!と馬鹿にしてクリスチャンは撤回を求める。しかしブライはそれでも挑発し、クリスチャンは掴みかかろうとしたとき、タヒチの島を船員が発見する。

 タヒチの人々はバウンティ号の船員たちを歓迎する。船にタヒチ島の首領ヒティヒティ(ビル・バンブリッジ)が乗り込んでくる。ブライとは知人の間柄のようだが、どうにもヒティヒティに頭が上がらず、前に来たとき一緒にいたクック船長が死んで居ないのをヒティヒティに知らせる。更にヒティヒティはクックが今度来るとき英国王を連れてくる、と約束しもし来なければ船長の帽子を自分が貰う約束になっていると言い、ブライは船長の帽子をヒティヒティに渡す。

 ブライはヒティヒティからパンの木の苗を1000株頂く、という取引に成功する。更にヒティヒティは子供たちにプレゼントを与えるロジャーを気に入り、彼がタヒチ語辞典の製作を任されていることも聞き、船が停泊している間だけ家族と一緒に暮らして欲しい、と頼む。それは無理だ、というブライに対しヒティヒティはその決定権は自分にある、と強気に言い、ブライは特別に許可する。

 ブライは船員の島への上陸は許可するが、クリスチャンだけは上陸を許さない、と命令を出した。

 船員たちは“地獄”から解放されタヒチ島で現地の生活を楽しむ。ロジャーだけは夜も帰らずに済むが、船員は基本、夜は船で寝ることを命じている。しかしそれでも船員たちにとっては飢えに困ることのない最高の日々だった。

 さてロジャーはタヒチ語辞典の製作中。現地のイタズラ娘テハニ(モビタ)に恋したり、タヒチには“お金”がないことも知る。その時、上陸できないクリスチャンの自分を呼ぶ声が聞こえる。そんなはずはないと思ったロジャーだったがどうやらヒティヒティがブライに頼んだらしい。クリスチャンは上陸を許されたのだ。

 そんなクリスチャンはヒティヒティの孫娘マイミティ(マモ・クラーク)に恋する。ロジャー、テハニ、クリスチャン、マイミティの四人はタヒチの綺麗な海を泳ぐことになる。クリスチャンは“地獄”とは大違いだ、と感慨に耽っていた。

 やがてクリスチャンに船に戻れ、という伝令が届く。クリスチャンはもう地獄はうんざりだ、と拒否しマイミティが気を利かせてクリスチャンは見つからない、と嘘の伝言を伝えさせる。

 船に戻ろうとするクリスチャンにマイミティは追いつき、二人はその日の日没まで愛のひとときを過ごす。船まで泳いで戻ったとき、マイミティも一緒についてきて再びキスした。

 船に戻ると早速、ブライ船長からお小言をいただいた。
「遅かったねえ。もうすぐ武装隊でお迎えするところだったよ」
「嘘の伝令を寄越すなんて、士官として恥ずかしくないのかね?」
 クリスチャンは分かっていた。ブライは自分をポーツマスで鞭打ちによって死なせた罪人と同じ目に遭わせたいのだと。

 さてパンの木の苗1000株を積んだバウンティ号。しかし植物学者によれば、枯らさないように多くの水が必要らしい。ブライは船員の飲み水を減らせばいい、と考える。

 船員たちが楽しいひと時を終えて船に乗り込んでくる。しかし個人でお土産を持つのは許されず、お土産はヘイワードとマグスによって無理やり取り上げられ、全て英国の“陛下”とバウンティ号の“陛下”に与えられるという。

 ロジャーもオルゴールをテハニにプレゼントする。ヒティヒティはロジャーに自分の息子にならないか、と聞くがロジャーは自分はイギリスに帰らなければ、と断る。そしてクリスチャンもマイミティから真珠をプレゼントされる。そしてロジャーの通訳で「絶対にまた帰ってくる」とマイミティに伝えるのだった。それが不可能なことと知りながら。

 バーキットが脱走者として捕まった。バーキットは自分たちは苗木を落としてしまい、しばらく船に乗ることを厳禁されていたので散歩していただけだ、と主張するがブライ船長は足枷をはめさせ監禁する。更に、ココナッツ10個がチャーチルの監視下に盗まれた、と言いクスチャンにその疑いをかける。そしてマグスが目撃し密告したチャーチルがマイミティから受け取ったという真珠をクリスチャンから取り上げる。

 西インド諸島へ向かう道中、バーキットらの鞭打ちの際に船医バッカスが病気で集合できないのを飲み過ぎなだけだ、と決めつけ無理矢理にでも連れてくるようブライ船長はロジャーに命じる。ロジャーはバッカスの様子を見て動けない、とブライを説得するがブライは本当に聞く耳持たず。

 そこへバッカスがやって来る。だがバッカスは無理してデッキに上がってきたので、やはり倒れてしまう。そしてそのまま息絶えた。クリスチャンはブライを睨みつけ「貴様が殺したのだ」と放つ。ブライはクリスチャンに黙るよう命じ解散させる。マッコイらはブライを殺そうと武器に手をかけるが、ブライはそれを察知しあえて自分から近づき、牽制したのだった。

 バッカスは冗談が多く気さくで船員を和ませる男だった。そんな彼が死に、船員はますます怒りを募らせるのではないか。そんな不安があった。

 ある夜。もうクリスチャンは我慢の限界に達しており、ロジャーにもし自分の身に何かあったら私の両親に会ってほしい、と遺言めいたことを話す。クリスチャンは故郷を懐かしく思い、どうしても家に連れて私の親友だ、と言って家族に紹介したいらしい。そこへブライ船長が邪魔しに来てお開きとなった。

 翌朝、マッコイは船に鮫がついてくるので拳銃が欲しい、とクリスチャンに言う。マッコイが要求するのは二丁。鮫と船で威張り散らす鮫様も殺したいのだそうな。クリスチャンはそのときはマッコイを叱咤した。

 その後、銃を一丁取りにクリスチャンは脱走者が捕らわれたところへ行く。そこでは前に鮫の肉で殴られた士官が自分を殴ってきたバーキットに仕返しをしていた。どうやらバーキットがもう一人、監禁された脱走者トンプソンへの水を分けるのを頼んだのが発端のようだ。クリスチャンはその士官を追い払う。

 クリスチャンはバーキットを気遣うがバーキットはトンプソンが皮膚が擦り切れ、水を欲しがってるので与えて欲しいと頼む。バーキットもトンプソンも衰弱しきっていた。その姿を見て、ついにクリスチャンは叛乱を決意する。

 さあ虐げられた者たちの叛乱が始まった。叛乱は成功し、ブライ船長は縛り上げられた。トミーらはブライに鞭打ちをしようとするが、それをクリスチャンが止める。「俺は鞭打ちや無用な殺しをなくすために乗っ取ったんだ!」と。

 クリスチャンらは船でいばりくさったブライを始めとする上官たちを小舟でわずかな食糧と水を与えて追放する。なかには一緒に小舟に乗りたかったが、定員オーバーで乗れなかった船員もいた。ブライはこの復讐は必ずする!と大声を張り上げるのだった。

 ロジャーは叛乱に反発。船長を戻すように言う。クリスチャンはそれを拒否し、しかもロジャーは定員オーバーで結局、小舟に乗れなかった。クリスチャンは抵抗するロジャーを殴りつけた。その後でクリスチャンはロジャーを呼び出し、率直な意見を聞いた。やはり反対の立場は変わらないようだ。ロジャーは「あなたとの友情が終わってしまったのが残念だ」と言い残し去っていった。

 ブライら追放された者たちは近くの島では食人人種が多いので、安全な港ティモールを目指すという。その航路は決して楽なものではない。嵐にあい、飢えと枯渇に喘ぎ多くの船員を失ったものの、ブライらはなんとティモールにたどり着いてしまった。

 それから、世はクリスマス。イギリスではバイアム卿夫人が息子ロジャーの身を案じ、クリスチャンら叛乱した船員たちはタヒチに戻っていた。ずっとクリスチャンを拒んでいたロジャーだったが、クリスマスの日にクリスチャンに会いに行き二人は和解する。クリスチャンはマイミティと結婚し子供も産まれた。しかしその赤ん坊の子供を見てトミーはポーツマスに残した妻子を思い出し、悲しみに暮れた。

 クリスチャンはマイミティと、ロジャーはテハニとイチャイチャしながら楽園生活を過ごしていた。しかしその生活も終わりを迎えた。英国の船がやってきたのだ。幸い、風の影響で明日まで上陸できない。その隙にクリスチャンらは島をバウンティ号で脱し家族を連れて新たな地図に載っていない島を目指そうとする。

 いざバウンティ号への乗り込み。そこでトミーがイギリスに帰りたい、と言い、投降することをクリスチャンに伝える。クリスチャンは最初は止めようとするが、本人の家族に会いたい、という意思を尊重し置いていくことにする。ロジャーは叛乱に反対する立場をとっていたので島に残る必要があった。クリスチャンはロジャーに別れの言葉を伝える。ロジャーはクリスチャンの両親に会ったら真実を伝える、と約束。クリスチャンたちはバウンティ号で新たな島を目指した。

 ロジャーは同じく叛乱する気が無いのにタヒチに連れてこられたヘイワードや投降する叛乱者と共に英国の船に乗った。船長はなんとブライだったのだ。ブライはクリスチャンの絞首刑を望んでおり執念深く追跡しようとしているのだ。ロジャーたちを叛乱に加わった者だと決めつけ、拘禁。クリスチャンが向かった目的地を話すまで、出さないという。

 しかしブライの船はほぼブライのゴリ押しで岩礁地帯を無理に通ろうとしたため、結局、激突し沈没する羽目になってしまった。ロジャーたちの牢屋では穴が開き水が入ってきた。見捨てられるのかと思いきや、裁判のために必要だ、とブライは捕まっていた全員を解放し脱出する舟に載せた。

 一方、クリスチャンはついにバウンティ号で新たな地図に載っていない島にたどり着く。ピトケアン諸島だった。クリスチャンはバウンティ号を島にのりつけ、最後にその船を燃やした(のりつけるシーンで、映像の逆戻しが使われており、多分船が波に揺れているシーンを演出したかったのであろうが、バレバレである)。これでもうイギリスに戻ることはできないだろう。

 ロジャーたちはイギリスに帰国。ポーツマスで裁判を受けることになった。裁判ではフライヤーとブライが証言に立ち、叛乱をされる心当たりなど全くなく、クリスチャンとロジャーが叛乱の前日に何か話し合っていたから、ロジャーも首謀者に違いない、と証言する。

 被告の控え室ではトミーが絞首刑になるのは分かっているが、その前にどうしても家族に会いたいのに会わせてくれないことを嘆いていた。それでわめき散らすのをロジャーが抑える。

 さて判決が出た。ロジャーは裁判室に向かう前にジョゼフ卿から裁判長の前に短剣が置かれ裁判長の方に刃が向けられていたら無罪、こちらに向けられていたら有罪だということを聞かされる。

 結果はロジャーの有罪だった。ロジャーは最後に、叛乱した者とはいえ、クリスチャンは偉大な男であった、と話しブライ船長が船員を追い詰め、叛乱を引き起こさせたのだ、とブライの暴虐さを非難しもし船員と船長が互いを気遣える関係が英国艦隊に生まれたのであれば、更に強力な艦隊となるのであろう、と説いた。

 裁判の終わったあと、ブライ船長に対する貴族の目は冷ややかなものとなった。

 被告の控え室に戻ってきたロジャーはトミーがやはり絞首刑の判決を食らったことを聞かされる。しかしトミーはどうやら家族に会えたようで死ぬ前に会えてよかった、とトミーは喜んでおり、バウンティ号で叛乱を起こし、地獄から解放された日々を懐かしく思った。

 叛乱者が処刑されたあと、ジョゼフ卿が国王に計らったことでロジャーは後に恩赦となり、英国海軍に復帰した。あの叛乱以来、英国海軍は船長と船員の関係を改善していき、ロジャーも海軍として復帰する。ロジャーは海軍の英雄として扱われ、英国艦隊はその力を強大なものとしていった・・・






 この船には改革の歴史がありましたね。奴隷扱いされた人々が地位の向上を求め、叛乱を起こし改革に成功。古きを打破し新しいものを手に入れる。まさしく歴史において繰り返し行われる改革。そしてその改革の果てにクリスチャンたちの目指した楽園というのは真の平等と平和がもたらされる世界ですね。

 さてクリスチャンとロジャーの違いを述べましょう。クリスチャンは新しき世界を見つけ、新しき秩序をもたらそうとしました。ロジャーは今までの世界に新しき秩序をもたらしました。この違いですね。クリスチャンたちは船を燃やしました。これは海との決別です。ロジャーはまた船に乗ることができました。この二人の決着のつけ方というのもうまい対比構造になってると思いますよ。


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※原作小説は絶版らしい
Category: 洋画サ行
これで観たのは3,4回くらいかな。ちゃんと観たのは2回目くらいですね。


『ジョーズ』(1975年・米)
ジョーズ
スタッフ
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:ピーター・ベンチリー、カール・ゴッドリーブ
原作:ピーター・ベンチリー「ジョーズ」
製作:デイヴィッド・ブラウン、リチャード・D・ザナック
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ビル・バトラー
編集:ヴァーナ・フィールズ
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
キャスト
マーティン・ブロディ:ロイ・シャイダー(滝田裕介)
サム・クイント:ロバート・ショウ(北村和夫)
マット・フーパー:リチャード・ドレイファス(樋浦勉)
エレン・ブロディ:ロレイン・ゲイリー(寺田路恵)
マイケル・ブロディ:クリス・レベロ(池田真)
ショーン・ブロディ:ジェイ・メロ(中村友和)
ヘンドリックス警官:ジェフリー・クレーマー(円谷文彦)
アレックス・キンター:ジェフリー・ボールヒーズ
キンター夫人:リー・フィエロ
クリシー・ワトキンス:スーザン・バックリーニ
トム・キャシディ:ジョナサン・フィレー
漁師デンヘルダー:エドワード・チャルマース
ベン・ガードナー:クレイグ・キングズベリー
ベン・メドウズ:カール・ゴットリーブ(加藤正之)
ボーン市長:マーレイ・ハミルトン(細井重之)


 スティーブン・スピルバーグ監督作品「ジョーズ」。原題タイトルは「Jaws」

 これはスピルバーグの傑作のひとつですねえ。「激突!」(1971年)っていうテレビ映画をスピルバーグは作ってるんですがそれに似てます。舞台を海に移した「激突!」そのものですねえ。海の上の沈黙の恐怖、襲撃者の沈黙の恐怖、そして襲撃者の執拗さ。それを倒す展開ってのは海を舞台にした、西部劇やスパゲッティ・ウェスタンですねえ。

 何がいい、ってジョン・ウィリアムズの音楽がシーンの恐怖をうまく引き立ててるんですよねえ。追い詰めるときの軽快な音楽、襲撃者の出現したときの恐怖の音楽。ジョン・ウィリアムズの音楽なしにこの映画は語りにくいでしょう。

 最初は原作者のピーター・ベンチリーが脚本書いたんですがスピルバーグが却下したんですね。あんまりにもサメに詳しすぎて若者が興味を示さないと。で、スピルバーグが友人のカール・ゴッドリーブに脚本書かせて娯楽作品にしちゃったんです。原作から大きく改変しましたねえ。結末も変えちゃって。ベンチリーはこの映画を観て「売れるわけがない」と言ってましたね。まあ結果は皆さんの知ってるとおりです。スピルバーグはこの作品で世界に名を知らしめましたね。

 吹き替えで観たんですけどジョーズは色々な吹き替えのバージョンがありますが、やっぱりこれが一番ですねえ。滝田裕介はブロディ署長の役がうまい。ロイ・シャイダーでなら羽佐間道夫さんの方がいいんですけど、署長に限ると滝田さんですね。あと北村和夫もうまいんですよねえ。荒くれ漁師のクイントの役が。無論、樋浦勉はリチャード・ドレイファスのFIXですし。


【あらすじ】

 平和な観光地の田舎町アミティにサメに殺されたと思われる女性の死体が見つかる。海開きを控える季節、市長はブロディ署長に隠すよう命じるが、その後もサメの被害が増えてついにブロディ署長は地元漁師クイント、海洋学者フーパーと共に海にサメ退治に出かける。



♪ジョーズのテーマ














【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 ある学生たちが浜辺でパーティをしていた。学生の一人トム・キャシディ(ジョナサン・フィレー)は知り合った女性クリシー・ワトキンス(スーザン・バックリーニ)を泳ぎに誘う。だがトムは酔っぱらっており、クリシーが先に海に入る。しかしクリシーは海で何かに襲われ、陸に戻ってくることはなかった。

 ニューヨークの都会の喧騒がいやになったマーティン・ブロディ(ロイ・シャイダー)は妻エレン(ロレイン・ゲイリー)、長男マイケル(クリス・レベロ)、次男ショーン(ジェイ・メロ)を連れて平和な田舎町でビーチを観光地としたアミティの警察署の署長に就任する。

 浜辺で女性が失踪した、という通報を受けたブロディは浜辺に駆けつけトムから話を聞く。そんな時、二人は警笛の音を聞く。ブロディの部下のヘンドリックス(ジェフリー・クレーマー)だった。ブロディがそこに駆けつけると見るも無残な女性の死体が置かれていた。

 ブロディは検視医(ロバート・ネヴィン)の報告を受け、女性はサメに殺されたという書類を打ち、浜辺に遊泳禁止の立札を打とうとする。しかし海水浴場による多大な利益を欲しているボーン市長(マーレイ・ハミルトン)や地元紙の社長ベン・メドウズ(カール・ゴッドリーブ)は検視医に圧力をかけてサメによるものではなく、ボートのスクリューに巻き込まれた、とさせてしまう。

 ブロディ署長は家族で海水浴場へ行きながら、海を監視していた。海水浴場では地元のホテルのオーナーのミスター・タフト(フィル・マレー)とミセス・タフト(フィリッツィ・ジェーン・コートニー)の家族らが泳いでいた。フリスビー投げをしている青年(スティーブン・ポッター)もいた。しかし犬が海に入ったきり帰ってこないのを青年は不思議がる。

 突如、子供の叫び声が聞こえた。海で遊んでいたアレックス・キンター(ジェフリー・ボールヒーズ)がサメに襲われたのだ。ブロディらは急いで陸へ引き揚げさせるが、アレックスの母キンター夫人(リー・フィエロ)はアレックスの乗っていた子供用ボートがメチャクチャになっているものを発見する。

 サメ退治に3000ドルの懸賞金をかけたキンター夫人。アメリカ中から3000ドル目当てのサメハンターが集まる。市長は24時間だけ海水浴場を封鎖しサメ退治を許可する。

 しかしそこにサメ退治の腕利きハンターを名乗るクイント(ロバート・ショウ)が全員の注目を引き、1万ドル出せば助手もなし自分の船だけでサメを仕留める、と息巻いた。しかし市長は相手にもせず、クイントは去っていく。

 その日の夜、ブロディはずっとサメの本を読んでいた。しかし子供たちが自身の所有するボートの船着き場で遊んでいることを知るとすぐに呼び戻す。

 深夜、漁師デルヘンダー(エドワード・チャールマス)は相方と共に船着き場にエサを撒いていた。するとサメが食いつき、エサにくくりつけたロープが巻かれた船着き場ごと持ってってしまう。海に投げだされたデルヘンダーの相方はなんとか陸まで泳ぎ切って命からがら助かった。

 その後、次々とハンターたちが港に集結し出港の準備をしていた。ブロディはその対応に追われていたが自身が呼んだ海洋学者のマット・フーパー(リチャード・ドレイファス)が来ると、彼に検視医立会いの下、クリシーの遺体を見せる。一方、ハンターたちは3000ドル目当てに地元のベテラン漁師ベン・ガードナー(クレイグ・キングズベリー)らが次々といっせいに出港する。中にはダイナマイトを撒く男(ブレンダン・ギャラガー)も居た。

 フーパーはクリシーの遺体を見て巨大なサメによって食いちぎられたのだ、と断定する。

 その後、ハンターのフランク・プラット(ディック・ヤング)によってサメが確保された。市長もブロディも大喜びになるが、フーパーは一人、このサメでは小さくてクリシーの食いちぎったサメとは合わないかもしれない、と主張。サメは胃の消化が遅いので24時間以内に食べたものは消化されずに胃に残っている、と解剖を要請する。

 そこにキンター夫人がやってくる。キンター夫人はブロディにビンタしクリシーが殺されたときにサメによる死だと明かして警告を促してれば息子アレックスは死ぬことがなかった、と言いブロディを息子を殺した人殺しと罵る。

 夜、ブロディは人殺しだと罵られ落ち込んでいた。息子ショーンになぐさめられるが、そこへフーパーが家を訪問してくる。

 フーパーは自分が鮫に興味を持ったのは、舟を襲われた過去があるからだ、と自身がサメに興味を持った経緯を話し、ブロディにサメの解剖をさせてほしい、と頼む。

 ブロディはフーパーの鮫解剖に立ち会う。フーパーは鮫の腹を切り裂き、胃に消化されずに残っているものを取り出していく。魚やナンバープレートまでもが出てくるが、人の死体は出てこなかった。これはイタチザメだったのだ。

 すぐに二人はフーパーの最新鋭の技術を積んだ調査クルーザーでまだ鮫が近くにいるであろうと予測し近海を捜索する。そして無人のベン・ガードナーの舟が浮かんでいるのを発見した。

 フーパーはすぐに潜水服を着込んで船底を調べる。すると船底にはホオジロザメの白い歯と、ガードナーの死体が見つかった。

 翌日、二人はガードナーの舟を陸まで運び、市長を説得する。ホオジロザメは人の味を覚えてまた海水浴場にやってくる、と。しかし海開きを控えていた市長はそれにより得られる利益を優先し、海開きを強行させてしまった。

 海開き初日。TVリポーター(ピーター・ベンチリー)などメディアも注目するなか海開きされた。警官を多数動員して厳重な警備が敷かれる。しかし海開きしたのに誰も泳ぎださないので市長は知り合いに一番最初に泳いでほしい、と頼む。

 ブロディはマイケルに子供たちと一緒に入江で泳いでほしい、と頼み込む。マイケルはそれを承諾しマイケルとその友達の子供たちは入り江で遊びはじめる。

 やがて、大勢の人々が海で遊び始めた。しかしそれを察知したかのようにビーチにサメの尾ひれが見えた。ブロディはすぐに遊んでいる人たちをあがらせるが、警備隊が銃を突きつけると子供たちのイタズラだと発覚する。

 しかしその直後に「入り江の方にサメよ!」という大声が聞こえる。ブロディは面倒臭そうにしていたがマイケルたちが入り江で遊んでいるのを思い出し急行する。

 今度は本物のオオジロザメだった。マイケルたちが入り江で遊んでいるのを邪魔だ、と言ったボートに乗っていた青年(テッド・グロスマン)のボートが転覆させられ食べられてしまう。サメは幸いマイケルら子供を襲わずそのまま遠くへと去って行った。

 マイケルは気を失い病院に運ばれた。市長はさすがに海岸を閉鎖しクイントを雇ってサメをハントすることを決める。

 一人で海に出ようとしていたクイントだったが、その舟にブロディとクイントからお金持ちの坊やに海がわかるかい、と暴言を受けたフーパーも同行することになった。

 出港の日。フーパーの近代的装備をみたクイントは嘲笑し馬鹿にする。ブロディは妻エレンに見送られるがクイントは不謹慎な発言をして、エレンを憤慨させる。やがて三人の乗った小船は沖へ向かっていく。

 ブロディはエサを撒きクイントは釣竿を構え、フーパーは舵をとっていた。クイントはボンベにつまずきボンベが転がっていく。なんとか止めたクイント。フーパーはクイントを注意する。なんでも衝撃を受けると爆発する危険なボンベらしい。

 クイントは釣竿に引きを感じ臨戦態勢をとる。やがて今までに会ったこともない魚の引きにクイントはサメだろう、と判断する。しかしフーパーはマグロかなにかだろう、と馬鹿にする。

 結局、糸を引きちぎられてどっかへ行ってしまった。

 再びエサ撒きをはじめたブロディはそのエサを食らう巨大ホオジロザメを発見。体長約8メートル体重約3トンの巨大なホオジロザメだった。

(体長約8メートルの見本として8メートル)
8メートルのもの

 クイントは急いでフーパーに樽を用意させる。途中、アミティ監視所の監視員(スティーブン・スピルバーグ)から電話がかかり、ブロディの妻エレンが夫の様子を聞きたがっていた。しかしクイントが出て、勝手に切ってしまう。

 フーパーは樽に発信器を取り付け、クイントは銃を撃ち込むがサメは樽を付けても潜ることができた。これにはフーパーも驚き、サメは樽を付けたまま潜って行方をくらます。

 夜、酒を交わしてフーパーとクイントが海洋生物に噛まれた、という傷自慢大会をしていた。そんな中でブロディがクイントの左腕の入れ墨を消した痕を見つけ、どういう入れ墨かを聞く。

 クイントはこの入れ墨はインディアナポリス号、と刻まれていたと話す。それを聞いた瞬間、フーパーの顔色が変わり驚く。ブロディはその名前を知らなかったのでクイントは昔話をはじめる。

 インディアナポリス号というのは太平洋戦争中にテニアン島へ極秘任務として広島へ落とす原爆を運んだアメリカ海軍の巡洋艦だった。その帰り道に日本海軍の潜水艦「伊58」に魚雷を撃ち込まれ、沈没。1199名のうち約900名が攻撃で死に残りが海へ投げ出された。

 3日後に哨戒機によって発見され全員の救助が完了するまで5日。生き残ったのは海に投げ出された900名ほどのうち316名。残りはサメの群れの餌食になったのだという。
実際には体温低下などが犠牲者のほとんどだがサメの群れの襲撃は事実。それによって食い殺された者、ショック死した者もいる

 クイントの恐ろしい過去を聞き、言葉も出ないブロディとフーパー。しかし憩いの時を邪魔するかのようにサメが襲撃してくる。サメの体当たりによりエンジンが半壊し海水が流れ出してオイルにも塩水が混じってしまった。

 翌朝、再びサメが現れる。ブロディは湾岸警備隊の応援を無線で呼ぼうとしたがプライドの高いクイントは無線通信機を壊してしまう。

 しかしそのタイミングで再びサメの襲撃を受ける。クイントは再び樽を打ち込む。3発樽がホオジロザメに撃ち込まれ、3個の樽を付けたままホオジロザメは逃亡する。

 樽のロープが舟の留め具に付けられており、ホオジロザメは凄い力で遠くへ向かうため、舟が壊されそうになる。そしてホオジロザメは留め具ごと持ってってしまう。またホオジロザメの抵抗により海水が舟の中に流れ込んでいた。

 沖合では不利だ、と判断したクイント、ブロディ、フーパー。浅瀬に誘い込もうと舟を浅瀬へ向かうが、クイントがフーパーの制止も聞かず、全速力で浅瀬へ向かうため、ついにエンジンが焼き付いて壊れてしまう。

 打つ手なし。絶望的になるブロディとフーパーにクイントは救命胴衣を渡す。クイントはフーパーの持っているモリに興味を持つ。

 フーパーはそのモリの先に強毒の入った注射器を付け、檻を利用し海の中に入れて口の中へ注射器を刺せばホオジロザメは死ぬ、という作戦を提案し自分が檻に入ることを決める。

 三人はすぐに檻を組み立て、フーパーが中に入って檻を海に潜り込ませる。

 フーパーは早速、ホオジロザメの襲撃を受ける。フーパーはホオジロザメを警戒したが後ろから襲撃されモリを落としてしまう。

 檻が半壊されフーパーは食われそうになるが、なんとか海底に潜ってやり過ごした。

 やがて檻を引き上げたブロディとクイント。その直後、ホオジロザメが舟を襲撃。後部から口を大きく開け舟は襲撃により沈み始め、クイントが食われてしまった。

 サメは再び舟を襲撃し生きているブロディはフーパーが持ち込んだ酸素ボンベをサメの口の中に突っ込む。そしてブロディはショットガンを持って近づくホオジロザメにモリを打ち込みながら舟のマストに昇り始める。

 徐々に沈んでいく舟とマスト。ブロディはショットガンをホオジロザメに連発していくがなかなか死なない。ホオジロザメは徐々に接近する。

 口を開けはじめたホオジロザメにブロディ署長は「くたばれ、化け物!」と言いショットガンを撃ち込む。その弾はホオジロザメの加えたボンベに当たり大爆発。ホオジロザメの体は四散し血と肉片のの雨が降る。

 やがてフーパーが浮上した。ブロディはフーパーにクイントが殺されたことを伝える。そして二人は残ったタルを使って海岸まで泳いでいった・・・








 この映画のあと、現実のホオジロザメが虐待の対象になっちゃった現象が起きましたねえ。今では多くが保護されているようですが。ボンベを加えさせて銃で撃ち込むほどの馬鹿はいないでしょうが・・

 この映画はストーリーがそもそも娯楽映画なので、特に語れることがないんですが・・この後何作もジョーズのシリーズが続くんですけど・・どうも見る気が失せるというか。やっぱりその後が「2」を除いて駄作、という評価がありますからねえ。気が向いたら見ますよ。

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ロイ・シャイダー、ロバート・ショウ 他

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原作小説
ジョーズ―顎 (1975年) (Hayakawa novels)ジョーズ―顎 (1975年) (Hayakawa novels)
(1975)
ピーター・ベンチリー

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Category: 洋画サ行
ジェリー・ルイスがシンデレラ役の男版シンデレラの映画作品。


『底抜けシンデレラ野郎』(1960年・米)
底抜けシンデレラ野郎
スタッフ
監督:フランク・タシュリン
製作:ジェリー・ルイス
原作:フランク・タシュリン
脚本:フランク・タシュリン
撮影:ハスケル・ボッグス
音楽:ウォルター・シャーフ
キャスト
フェラ・キングストン:ジェリー・ルイス(肝付兼太)
チャーミング姫:アンナ・マリア・アルバーゲッティ(杉山佳寿子)
名付け親の妖精:エド・ウィン(雨森雅司)
カウント・ベイシー演奏団ボーカリスト:ジョー・ウィリアムズ
カウント・ベイシー演奏団ジャズ奏者:カウント・ベイシー
本物のシンデレラ:ノーラ・ソープ
ジル:シャリ・リー・バーナス
ジャック:スティーヴン・ジェイ
金魚の運転手:ノーマン・リーヴィット
マクシミリアン・キングストン:ヘンリー・シルヴァ(徳丸完)
ルパート・キングストン:ロバート・ハットン(木原正二郎)
エミリー・キングストン:ジュディス・アンダーソン(島美弥子)

※吹き替えは1976年4月23日テレビ東京放映の音源を収録したものだそうです。


 フランク・タシュリン監督作品「底抜けシンデレラ野郎」。原題は「Cinderfella

 先も言いましたように、ストーリーはかの有名なグリム童話「シンデレラ」を基にしていますね。それをジェリー・ルイスが喜劇として、そしてミュージカル風にジェリー・ルイス自身が歌声を披露したりしました。ジェリー・ルイスの歌声が聞けて、その身軽なダンスも見れてしまう。それだけでもお得もんですわな。

 ジェリー・ルイスはまあ、ちょっと貧乏でトンマな役を演じるわけですね。そして人当たりが良くて、痛めつけられてもくじけない良い子。でもそれはお父さんの教えに従ってたから。だから終盤ではとっても賢明な男になってるんです。私はジェリー・ルイスの顔芸を見ると、加藤茶を思い出しますね。

 フランク・タシュリンっていうのはジェリー・ルイス主演の底抜けシリーズやら腰抜けシリーズでも制作スタッフの一員として映画を作ったりしてますね。この人は喜劇映画をよく作ってますね。

 一方、ミッキー・ルーニーってのも喜劇俳優ですね。底抜けシリーズではよくディーン・マーティンと共演してました。マーティンは死にましたが彼は今も生きており、例えば「ナイトミュージアム」(2006年)にも敵の老人三人の一人として出演してました。

 吹き替えは・・・ミッキー・ルーニーが肝付兼太って。どうしても骨川スネ夫がチラついてしまって。でも実はミッキー・ルーニーの原語と結構声が似てるんですよね。ただ、正直どうしてもスネ夫が浮かんでしまいました。


【あらすじ】

 実父が死に、後妻に遺産が譲渡されたが先妻の息子であるフェラは後妻に愛されず、後妻とその息子たちに召使のようにこき使われていた。そんなフェラの前に名付け親の妖精を名乗る老人が現れ、訪米することで騒がれているプリンセス・チャーミングと舞踏会で結婚できると言われるが・・・













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり



 アメリカ・ロサンゼルス。

 フェラ・キングストン(ミッキー・ルーニー)は実父が亡くなり、エミリー・キングストン(ジュディス・アンダーソン)に遺産が継がれる。

 しかしエミリーは実子のルパート(ロバート・ハットン)とマクシミリアン(ヘンリー・シルヴァ)を溺愛し、先妻の息子フェラを召使のようにこき使っていた。

 朝早くに朝食の準備やら家事やらで忙しいフェラ。継母エミリーはフェラを情けで置いてやっている、と常々フェラ自身に言っていた。遺言のフェラを慈しんでくれ、というのは平気で破られていた。

 ある日、プール掃除をしていたフェラは見知らぬ老人(エド・ウィン)と出会う。老人はプールに招待されたわけでなく勝手に来ているらしい。フェラは人や人物が好きだから、ゆっくりしてってくれ、と言うが老人は人と人物は同じだろう、と言う。しかしフェラは
「大違いさ。人物っていうのは偉い人。ただの人とは違うよ」
 と言う。フェラは普通の人でも満足しているらしい。だが老人は後の舞踏会でフェラも人物になれる、という。

 夜。エミリー、ルパート、マクシミリアンの三人は後に開かれる舞踏会の話し合いをしていた。なんでもその舞踏会にモナカ大公国のチャーミング姫(アンナ・マリナ・アルバーゲッティ)が表向きは遠い縁戚を訪ねる親善旅行に、実は婿探しに来るらしい。

 金を使い込みすぎて貧乏になっていったエミリーは何としてもルパートとチャーミング姫を結婚させ、富を手にしたい、と計画を練っていたのだ。

 そこにフェラがお替わりのドリンクを持ってやってくる。フェラはプールに居た老人が突如、消えたと説明するがルパートらはそれはお得意の夢だろう、と取り合わない。フェラはよく実父が隠した大金の場所を教えてくれそうなところで目が覚めてしまう、という夢を見ているのだ。

 一方、フェラの夢が本当なのではと信じ始めたエミリー、ルパート、マクシミリアンの三人。貧しくなる一方、フェラが隠し場所を夢の中で父から教われば、自分たちでその金を手にして貧困から解放される、と思い保険のためにフェラに優しく接しようとする。

 その日の夕食、フェラはいつも通り、食堂の長机の端っこに座り少ない料理を食べ、もう片方の端っこに三人集まって食べていた。相変わらずフェラは食べている最中にワインを注いだり、砂糖をコーヒーに入れたり、タバコに火をつけたりてんやわんや。

 しかしエミリーが食べ終わった後、フェラの料理をはじめて「おいしかった」と言う。フェラはその言葉だけで感激し、ルパートとマクシミリアンはフェラをポロ、テニス、ゴルフというスポーツに連れて行ってやる、と言いフェラはさらに感激していた。

 しかしこれはルパートとマクシミリアンの計画で、スポーツで疲れ切ったフェラならば夢を最後まで見て場所を寝言でつぶやくのではないだろうか、というものだった。

 翌日、案の定疲れ切ったフェラは自室で眠る。ルパートとマクシミリアンはエミリーに伝えずに自分たちで山分けしよう、と部屋に忍び込み寝ぼけているフェラを監視する。

 やがて眠りだし夢をみはじめたフェラは突如、起き上がり
「父さん。大金の隠し場所まで連れてってくれるのかい?」
 と言って窓の外に出ていく。ルパートとマクシミリアンは窓の外の下を覗くが、フェラは回り込んで、部屋の中に入り寝ぼけながら窓を閉める。窓に押し出されたルパートとマクシミリアンは落下していった。

 やがてチャーミング姫がキングストン邸へやってくる。一週間の滞在でマスコミも注目していた。

 フェラは一家の恥だから、と自室に閉じ込められていた。窓からチャーミング姫が家の中に入るのを見つめることしかできない。

 そんなフェラに鍵がかけられた部屋なのに入ってくる老人がいた。プールで出会った老人だ。彼は自分をフェラの名付け親で、妖精だと名乗る。そしてフェラにシンデレラと同じ奇跡を与えよう、というがフェラは信じない。

 なんでもシンデレラに奇跡を起こした妖精は自分なのだが、それを記事にしたのが女性記者で妖精までもが勝手に女性に変更されて後世まで伝えられたのだという。ますます胡散臭くなる。

 信じないフェラに対し、妖精は本物のシンデレラを部屋に召喚する。さらに妖精は貧乏な服で現れたシンデレラにドレスとガラスの靴を履かせた服装に変身させる。やがてシンデレラは消失。フェラは妖精を信じるようになる。

 妖精たちの間で、シンデレラが後世に伝えられたせいで夢見がちな女性が自分を白馬の王子様が迎えに来ると思い込んでしまったらしい。しかし女性は現実を思い知り、手近な男と結婚して済ませる。しかし女性は白馬の王子様と現実の夫を比べてあーだこーだ言い、亭主が不憫な時代になってしまったらしい。

 そこで妖精たちは不憫な亭主たちに、今度は男版シンデレラを後世に伝えていき、亭主も女房に
「こっちだってフェラみたいな思いがしたかったのに、お前のような安上がりで済ませたんだ!」
 と言えるようにしていこう、と考えたそうだ。そうすれば亭主も女房も自分たちの身の程を知り、理解できるのではないか、それが妖精の考えで白羽の矢が立ったのがフェラだった。

 しかしフェラはそのためにチャーミング姫と自分が結婚する、ということを知り卒倒してしまう。妖精はジル(シャリ・リー・バナス)とジャック(スティーヴン・ジェイ)を召喚しバケツの水を卒倒したフェラの顔にぶっかけてやった。

 夜、フェラと妖精は庭でダンスをするチャーミング姫とルパート。二人は良いムードになりフェラは邪魔してやろうか、と思ったがうまく飛び出せない。キス寸前、というところでエミリーが興奮し悲鳴をあげて、二階からエミリーと一緒に観ていたマクシミリアンは池に落っこちる。

 池に様子を見に来たルパート。そのタイミングでチャーミング姫にフェラは見つかり、フェラはすぐさま逃亡する。

 舞踏会当日。実父が結婚式のときに来ていた服を手直しして舞踏会に参加しようとするフェラにエミリーたちは大笑いし家の暖炉を暖めておくよう指示する。

 さすがのフェラもこれにはショックを覚え、エミリーたちが舞踏会に行った後に反抗し暖炉を暖める作業を途中でやめてしまう。

 そこに妖精が現れる。諦めようとしていたフェラを妖精はさっさと行け、と指示しフェラは赤いドレスを着込んで出席することにした。

 舞踏会ではルパートとチャーミング姫が踊り、良い雰囲気になりまたしてもキス寸前のところまでいく。

 しかし突如、現れたカウント・ベイシー(カウント・ベイシー)演奏団の演奏に気をとられる二人。そこへ赤いドレスを着込み髪が若干グレーで年上の男風に現れたフェラ。

 フェラは身軽なダンスを披露しチャーミング姫の手を取りダンスに誘う。チャーミング姫は了承し、二人は軽快なダンスを踊る。

 しかし時計は12時近くを指しておりフェラはチャーミング姫に「あなたのことは忘れない」と言って魔法が解ける前に去っていく。チャーミング姫はフェラを引き留めようとしたが失敗。しかしフェラが意図せず落としていった紳士靴を見つけそれを抱く。

 魔法が解ける前に家に帰宅するフェラ。運転手(ノーマン・リーヴィット)は金魚に戻り、車もフェラの自転車に姿が戻ってしまう。フェラは金魚が死ぬ前に池の中に金魚を戻す。

 そこにマクシミリアンがやってきて殴られたくなければフェラの父が隠した大金の在り処を吐け、と脅してくる。フェラは金のことしか考えない兄に失望し、近くにあった木の枝を引っ張る。

 するとその木の穴から大量の金貨やら銀貨やら金目のものが飛び出してきてマクシミリアンはそれに吹き飛ばされてしまった。

 翌朝、結婚が失敗し財産すべてを舞踏会につぎ込んでいたエミリー、マクシミリアン、ルパートたちは屋敷を去ろうとする。

 それをフェラが呼び止め、隠されていた大金をエミリーにすべて譲る、と言う。エミリーは、これはフェラのお金だ、と拒否するが
「嫌じゃなかったらここで暮らしてよ。兄さんもお母さんも僕のお金のために僕に優しくしてくれてたんでしょ?このお金でお母さんやお兄さんが幸せになるんだったら、全部あげるよ」
 そういって去っていく。エミリーは息子の愛に泣き、許しを請う。言われた通り、大金を手につかむマクシミリアンやルパートに、やめなさい。これはフェラのお金よ、と止めるのだった。

 自転車に乗ってどっかへ行こうとするフェラに紳士靴のセールスだ、と名乗ってチャーミング姫が昨晩の靴を履いてほしい、と言う。

 フェラはその靴は大きくて合わない、と履きもせずに去ろうとする。引き留めるチャーミング姫。
「ダメだよ。僕たちは身分が違いすぎるんだ。僕は普通の男だ」
「公女だって普通の女です」
 フェラは結局そのまま自転車で去っていく。チャーミング姫は悲しみに暮れ悲歌を歌い始める。

 そこにフェラが戻ってくる。二人は抱き合いキスをする。舞台は切り替わり、舞踏会へ。

 そして二人はいつまでも幸せに暮らしたとさ。











 チャップリン、キートン、ロイドの三人の喜劇を見てるせいか、この映画でのミッキー・ルーニーの喜劇的要素がそんなに面白いとは思わなかったんですよねえ。私個人はなかなか笑えなかったです。むしろカウント・ベイシー演奏団のジャズソングが聴けて良かった、という印象が大きいですね。

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