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終戦の翌年公開の映画です。


『家計の数学 生計費500円』 (1946年・日)
生活費500円
スタッフ
監督:竹内信次
演出:竹内信次
撮影:丸子幸一郎
配給:日本映画社


 竹内信次監督作品「家計の数学 生計費500円」

 竹内信次さんが政府が国民に押し付けた生計費500円という政策についての記録映画です。当時の闇市やら食事情やらをうまく映しています。終戦直後の人々の生活を知るのにもいい映画です。

 竹内信次というのは記録映画監督です。ほかに「北方の霧」(1948年)、「太陽と電波」(1957年)、「ガソリン(1962年)、「生活と寸法 モデュラー・コーディネーション」(1962年)、「世界の魚網」(1964年)などの作品があります。

 占領軍の軍事費を当時日本が負担していた際にあまりにも日本の資産が足りず、国債を発行しまくりインフレが始まりました。現在では国債乱発が終戦のインフレの原因ではなく人々の物資不足により大量の消費をしまくったのが原因という説が強いようですが。
 日本政府は国民に一世帯一月500円の生計費でいこう、というインフレ対策を打ち出しました。当時の100円が現在の約2万7千円程度なので500円というと現在の約13万円程度です。また当時の1円は現在では約267円といったところでしょうか。

 ちなみにこの作品は「昭和の暮らし」というDVDの第4巻に収録されています。


【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 日本人はいままで数字のデータを考えようとせず、数字のデータを出されると全て真実だと鵜呑みにしてきた。数字というのは物事を正しく理解するのには必要な手段であることをこの映画で学びましょう。


 怒涛のように押し寄せる終戦直後のインフレーション。それと共に日本銀行券は大発行された。だがそれでも全く間に合わない。インフレが紙幣を乱発させ、紙幣の乱発がインフレを招くという悪循環が続く。そして国民の生活は苦しくなっていく。

 インフレを防ぐ防波堤の一つとして政府は一世帯一月の生活費を500円とする措置を国民に押し付けた。しかし果たして100円札5枚で一世帯が暮らせるものなのだろうか。

 政府の考える一世帯とは一家5人。主人37歳、主婦31歳、子供が13歳、8歳、4歳。この家族の一ヶ月の生活費は500円。その500円は住居費、教育・修養【※1】・娯楽費、交通費、被服費、保健衛生費、嗜好品費【※2】、光熱費、飲食費、予備費【※3】の総計。
※1】修養:知識や知性を高めること。おそらく今でいう教養を磨くことに置き換えられる。本を買うことなどが含まれる。
※2】嗜好品:なくても生きていける口・鼻にいれるもの。食料品費は生きていくのに必要不可欠な食事の料金。嗜好品費は間食(おやつ)や酒代などが含まれる。
※3】予備費:災害などの不測の事態や、予定外に収入が下がったとき、支出が予定より多すぎたときに補われる費用のこと。

 まず住居費53円(現1万円4千円程度)には家賃のほかに家の修理や家具などが含まれる。一畳あたり約8円(現2140円前後?)。政府のいうように家賃が約38円(現1万円前後)とすると、残り15円(現4000円前後)で台所用品や家具などの修理や買い替えも賄わなければならない。
 しかし15円じゃ弁当箱+しゃもじ、か大きなバケツ一個くらいしか買い替えられない。

 続いて教育・修養・娯楽費。ラジオは2円50銭。新聞代が月5円(現1355円程度)。2人の学校通いの子供の学用品が6円(現1869円程度)。こどもの絵本や雑誌を買えば8円(現2136円程度)。
 更に娯楽の中には映画も含まれた政府の計算のようだが、安い映画ならば5人家族のうちの1人のみ月一回映画を観られる程度。しかし5円の入場料をとる映画館や芝居鑑賞はまずムリ。

 お次は交通費33円(現8811円程度)。まあバカバカしい戦争をしたおかげ(映画のナレーションが言っていた通りに書いただけです)で遠い郊外から都内に電車などで通うことになる。
 東京での定期券一人あたりの平均は35円(現9345円程度)。ご主人の通勤以外に家族が電車に乗ることは出来ないことになってしまう。汽車での旅行だなんてとんでもない。

 被服費は一世帯につき年400円(現10万6800円程度)が基準となっている。しかし配給がさし当たられるのは妊婦などのみ。洋服がズタボロは当たり前だし、しかも足袋や下駄などもこの内で賄わなければならない。
 靴の修繕費もだいたい50円~70円(現1万3千円~1万9千円程度)かかる。贅沢なんざできませんな。

 保健衛生費は39円(現1万400円前後)とされる。入浴は一週間に一回、銭湯にかかる費用は5人で10円(現2670円程度)。散髪代は子供含め8円(現2136円程度)。ただし子供は髪は半分しか切れません。
 また、石鹸とチリ紙は配給で1円。保険料約5円(現1335円前後)も含まれる。あとは安い風邪薬か胃腸薬など10円程度のものしか買えない。身だしなみとしての化粧品はもう予算オーバーで買えないので女性はおめかしできない。
 子供が風邪になっても残りは5円(現1355円程度)ほどしか無いので、小児科に連れていけない。

 嗜好品費23円。酒は配給分、瓶一つの半分ほどで7円50銭(現1890円前後)。タバコを一日5本として一ヶ月に約6円(現1600円前後)を見込む。タバコの「ピース」や「コロナ」【※4】はお高くて買えやしない。
 残るは9円50銭(現2500円前後)であとは一ヶ月のおやつにみかん8個ほどしか買えない。1人、2つと3分の1しか食べれない。
※4】コロナ:1946年に発売開始したタバコ。ただし1年ほどで発売されなくなった。

 光熱費。一ヶ月、電気が20キロワット。ガスは10立方メートル。それはやかんでお湯を沸かすことならできるが、ご飯を炊くことはできない。配給として木炭5俵、薪12マを予定している。これでは半煮えのご飯しか食べれない。いくら寒くても暖房や炬燵も使えない。

 さて一番大事であろう飲食費237円(現6万3000円程度)。政府の言うような順調な配給がされるのであれば主食の米は2号1勺で一月100円(現2670円程度)。副食費は農林省の計画では117円(現3100円程度)。調味料は20円(現5340円程度)。これで237円。一日の食事は7円90銭(現2100円程度)。
 政府の配給が順調に行き渡って、5人家族は一日に5620カロリーしか摂取できない。主人は一日に1320カロリーを摂取。更にこれを3食分に分けなくてはならない。
※主人の摂取できる一日の食事。更にこれを3食に分ける。
一日分の食事

 主人が通勤に使用する満員電車で押され押されるだけで1時間400カロリー消費。往復4時間で1600カロリー。更に駅に行くまでの行き帰りではのっそり歩かなければならない。
 また栄養学の観点で言えば、一般的な勤務をするのに2400カロリー。電車の運転など重労働の場合は3000カロリー以上を消費する。色々な活動を抑えようと努力しても大人はどうしても2160カロリーの消費は必要とする。
 一家族一日に9210カロリーは要する。政府の配給通りでは3590カロリー足りないことになる。この不足分はどうしても闇市で補わなければ倒れてしまう。
 闇市で一番安いものを買いまくって補ったとしても一ヶ月654円(約17万円程度)になってしまう。政府の予定する予備費50円(現1万3千円程度)を全部つぎ込んでも603円(現16万円程度)も赤字が発生する。

 配給量を振り返っても、明らかに人一人がマトモな生活を送れる量ではない。これは日本政府があまりにも国民の生活に対して配慮がないことを示している。封鎖預金【※5】から引き出せばいい、という意見があるがほとんどの一般市民にそんな預金はなく、仮にあったとしても国民ほとんどが引き出すとまたしてもインフレーションが発生してしまう。
【※5】封鎖預金:政府が引き出しを禁じた預金。当時の劇的なインフレーションを抑えるための政府の政策。

 この生計費500円政策の末に待っているものは、飢餓と餓死しかないのではないでしょうか。

 そんな暗い未来から逃れる方法、それはない訳ではない。生産増強、そして配給だけで生活できるようにすること。更には物価を下げること。でもそれが解消されないのは政府が金持ちに擦り寄った政策ばかりするから。すべての人が働けて、働くための食事を安定させるために戦わねばならない。






 要するにこの政策は国民をあまりにもバカにしているので、変えるべきだ、という主張が混じった記録映画です。ちなみに後に朝鮮戦争が始まって米軍が物資を必要としたので日本はそれに乗じて供給速度を上げて儲けまくり高度経済成長期に差し掛かり、やがてはこの戦後のインフレが解消されていくようです。

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10分に一回はパンツが見えるアニメ映画


『ストライクィッチーズ 劇場版』(2012年・日)
ストライクウィッチーズ 劇場版
スタッフ
監督:高村和宏
脚本:ストライカーユニット
原作:島田フミカネ、Projekt kagonish
製作会社:第501統合戦闘航空団 活動写真、AIC
配給:角川映画
キャスト
宮藤芳佳:福圓美里
服部静夏:内田彩
リネット・ビショップ:名塚佳織
ペリーヌ・クロステルマン:沢城みゆき
エーリカ・ハルトマン:野川さくら
ゲルトルート・バルクホルン:園崎未恵
フランチェスカ・ルッキーニ:斎藤千和
シャーロット・E・イェーガー:小清水亜美
サーニャ・V・リトヴァク:門脇舞以
エイラ・イルマタル・ユーティライネン:大橋歩夕
アメリー・プランシャール:矢作紗友里
山川美千子:佐藤有世
ニッカ・エドワーディン・カタヤイネン:高森奈津美
ルチアナ・マッツィ:広橋涼
マルチナ・クレスピ:水橋かおり
ロザリー・ド・エムリコート・ド・グリュンネ:野水伊織
宮藤清佳:天野由梨
結城兵曹長:星野充昭
ドナルド・D・アイゼンハワー元帥:辻親八
モントゴメリー:中田譲治
戦艦「天城」艦長:菅生隆之
秋本芳子:翠準子
アレクサンドラ・イワーノヴナ・ポクルイーシキン:原由実
フェルナンディア・マルヴェッツィ:森永理科
ハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン:川澄綾子
ハイデマリー・W・シュナウファー:植田佳奈
坂本美緒:世戸さおり
ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ:田中理恵


 高村和宏監督作品「ストライクウィッチーズ 劇場版」

 もともとは原作っていうのはメディアミックスで原作が一つ、というわけでは無いみたいなんですね。このストライクウィッチーズのストーリーというのはアニメから始まり、その後その続きとして劇場版が作られました。その劇場版がこの作品ですね。だから実はこのストライクウィッチーズ系列の作品の原作とかイマイチ、ピンと来なくて私にはよく分かりませんね。

 この映画というのは、別にテレビアニメを観てなくても多少のあらすじみたいなセリフはあるので理解できなくはないですが、少し難しいですね。何せ続きですから。私もかじる程度、観ていたので結構理解していましたが。この映画だけ観る、という場合は多少の下調べは必要かと思います。

 前述したとおり、10分に一回は女の子のパンツが必ず観れる映画ですね。要はマニアック向けの映画でして、ヒロインの〝萌え〟が強調されているアニメの映画でした。最近はアニメの映画でもそういうのがそこそこありますよね。家族で観るのは確実にオススメしません。

 まず主人公たちはぶーんと空を飛べる魔法が使える女子で、男性はほとんど登場しません。そんなかわいい女子たちが機械に乗っ取られた飛行機みたいな形の未確認静物を駆逐していくSF的ストーリーの映画ですね。

 ちなみに、一番好きなウィッチはバルクホルンですね。


【あらすじ】

 かつて伝説を作ったウィッチの宮藤芳佳は扶桑皇国に帰り、医学の大学進学のために勉強に励んでいた。そんな中、かつての上司・坂本美緒に呼び出されかつて自分が戦ったガリア地方へ護衛任務に就いている服部静夏と共に向かう。だが同じ頃、衰退しつつあったネウロイが不審な動きを見せており・・・















【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




~まずはTVアニメのおさらい~

 人類は常に異形の存在と戦い続けていた。

 ときに1932年。ネウロイが突如出現しそれらは次々と侵略を開始し欧州地方は大半が制圧されてしまった。そんな中でウィッチと呼ばれる魔法が使える魔女たちは対ネウロイの先頭に立ち、ストライカーユニットという魔導によって空を飛ぶことが出来る装置でネウロイと戦っていた。

 そのなかで連合軍第501統合戦闘航空団などの大活躍により、欧州は徐々にネウロイの支配の手から解放されていった。

 連合軍第501統合戦闘航空団に所属していた宮藤芳佳軍曹は上司の坂本美緒少佐と共にウィッチとしての魔力を失ってしまい、第501航空団解散後は故郷・扶桑皇国に帰り少尉として昇進してから退役してから通常の学校生活を送っていた。

~以下本編~

1945年8月2日ベルギカ上空
 ハイデマリー・W・シュナウファー(植田佳奈)少佐はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ(田中理恵)中佐の命を受け夜の空の上を飛んでいた。

 そんな時、突如ネウロイと遭遇。ネウロイがこれまで戦ったことのないような変形型だったので苦戦しながらもなんとか撃退した。

扶桑皇国
 宮藤芳佳(福圓美里)は第501統合戦闘航空団に所属していた頃を取り戻すかのように山川美千子(佐藤有世)と共に普通の学校生活を送っていた。芳佳は帝都女子医学校への進学をめざし、日々勉強に励む。

 ある日、美千子と遊んでいたときに犬が川の中央の石のところで動けなくなっているのを発見する。芳佳はその犬を救ったあと、川に流されてしまった。ストライカーユニットもない芳佳は飛ぶことすらできない。

 やがて滝から落ちてしまうが、間一髪で一人のウィッチに救われた。服部静夏(内田彩)軍曹だった。

 静夏は気をつけるよう言うが、直後に助けた相手が芳佳であるといきなり改まり自己紹介をする。どうやら静夏は欧州にいた頃の芳佳の武勇伝を聞き尊敬しているようだった。

 静夏は芳佳に坂本少佐からの伝言を頼まれていた、と話す。坂本少佐というのは芳佳を欧州へ来るよう誘った坂本美緒(世戸さおり)少佐で、伝言の内容は欧州三大医学校の一つのヘルウェティア連邦の医学校からの招聘だった。

 芳佳は母・清佳(天野由梨)や祖母・秋本芳子(翠準子)と相談し、留学することを決める。

ヴェネツィア公国
 シャーロット・E・イェーガー(小清水亜美)中尉とフランチェスカ・ルッキーニ(斎藤千和)少尉はヴェネツィアで連合軍第504統合戦闘航空団「ARDOR WITCHES」のフェルナンディア・マルヴェッツィ(森永理科)中尉、ルチアナ・マッツィ(広橋涼)少尉、マルチナ・クレスピ(水橋かおり)曹長とボートレースをして楽しんだ。

 だがシャーロットが本気を出し過ぎて止まれず、ボートは吹っ飛んでルッキーニがタンコブを作ってしまう。

 ルッキーニはフェルナンディアに治癒魔法によって治してもらおうとするが、かつての宮藤芳佳の時のような治療時の良さを感じなかった。芳佳がそれだけ治癒魔法に長けていたということだ。シャーロットは遠い地にいる芳佳のことを思い出す。

 やがて突如、ネウロイがヴェネツィアに出現。ルッキーニとシャーロットは備えておいたストライカーユニットに乗り、上空でネウロイと交戦。そのネウロイも変形型でルッキーニもシャーロットも少し苦戦するが、504航空団の協力もありなんとか撃墜する。

戦艦「天城」
 芳佳は静夏の自分に対して「少尉」という呼び方に遠慮を覚え「自分は静夏ちゃんって呼ぶから、静夏ちゃんも自分を好きなように少尉以外で呼んで」と言い、静夏はためらいながらも「宮藤さん」と呼ぶことになる。

 しかし翌日、芳佳が少尉でありながら料理を手伝ったり、戦艦のモップ掃除をしている事に対し静夏は注意する。静夏はどうやら軍規を徹底的に遵守する人間であり、少尉でありながら一兵卒のするようなことをする芳佳に疑問を覚えていた。

 そしてある日、戦艦「天城」は氷山の一角に激突し、補助発電機室付近から火災が発生した。隣の弾薬庫で結城(星野充昭)曹長が閉じ込められてしまい、結城は艦長(菅生隆之)に非常用スプリンクラーのバルブも動かないので火災を消すために水密扉を閉じて注水するよう言う。

 艦長は扉を閉じようと命令するがそれを芳佳が止め、芳佳は体に水を被って、結城を助けに行く。あと少しで水密扉を閉じる、というところで芳佳は結城と協力してバルブを開き、スプリンクラーを作動させた。

 その後、静夏は艦長の命令に逆らった芳佳に幻滅してしまっていた。芳佳は静夏に軍人たるもの規則を守るべき、と冷たく言い去って行く。

 翌日、天城に芳佳の大親友であるリネット・ビショップ(名塚佳織)曹長とペリーヌ・クロステルマン(沢城みゆき)中尉がパ・ド・カレーの港に到着するのを待ちきれずストライカーユニットで飛んできてしまった。リネットと芳佳は再会を抱き合って喜び合う。

 その後、リネット、ペリーヌ、静夏、芳佳の四人はガリア地方パ・ド・カレーのペリーヌの邸宅に一晩泊まることになる。その邸宅はネウロイの襲撃を受けた傷跡が少し残っており、それでもまだガリアの解放直後よりかはマシらしい。

 ペリーヌは上院議員との懇談を後回しにしてアメリー・プランシャール(矢作紗友里)と共に親を亡くした子供たちの教育を優先するほど昔とは違い心に余裕ができていた。

 その夜、芳佳は夕食を作りペリーヌと静夏がそれを手伝う。だが静夏が作ったスープはどうも美味しくない。静夏はひたすら謝罪する。

 深夜、ペリーヌは静夏を励ます。軍人として小さい頃から教育を徹底された静夏は料理を習っていなかったのだ。ペリーヌは芳佳の話をし始め、芳佳は独断専行、命令無視で静夏が疎ましく思うタイプだろう、と言ってからしかし芳佳が来て504航空団が飛躍的に強くなったのも事実なんだ、と話した。静夏はそのことが理解できなかった。

 翌朝、車で静夏と芳佳はペリーヌ邸を発つ。次の宿泊地はディジョン。ペリーヌからはライン川の国境を越えたり国境付近はネウロイが容赦なく襲ってくるので危険だと警告を受け、芳佳はリネットが一ヶ月も前から作っていた白衣をプレゼントされ、喜ぶ。

オラーシャ帝国ペテルブルク連合軍第502統合戦闘航空団前線基地
 サーニャ・V・リトヴァク(門脇舞以)中尉とエイラ・イルマタル・ユーティライネン(大橋歩夕)中尉は占いによって宮藤芳佳の身に災いが起こる、という不吉な結果をもたらして心配になり二人はペテルブルク基地を経とうとする。

 アレクサンドラ・イワーノヴナ・ポクルイーシキン(原由実)大尉に別れを告げられ、経とうとするが見送りに来たニッカ・エドワーディン・カタヤイネン(高森奈津美)曹長が落雷を受けてストライカーユニットを壊したことで出発を少し遅らせて気を取り直してニッカに見送られながら去って行く。

 サーニャとエイラは霧中の海で巨大な何かに遭遇する。

 一方、ディジョンに向かっていた静夏と芳佳。道中、村人に無線を貸してほしい、と頼まれる。どうやら国境付近の村で崖崩れが起きたらしい。しかし静夏たちの無線も繋がらない。芳佳は静夏に頼んで危険だと承知で村へ向かう。

 芳佳は簡単な治療で被害に遭った村人を助けていく。だがあるけが人の止血にシーツなどが足りない、と知り芳佳はリネットに謝ってからリネットから貰った白衣を止血に使った。その日の夕方、芳佳も静夏もその村に泊まることになる。

ベルギガ王国サントロン基地。
 ミーナとハイデマリーはヴェネツィアの襲撃などでライン川の方で新たなネウロイの巣が生まれたのでは、という可能性を思いつきゲルトルート・バルクホルン(園崎未恵)大尉とエーリカ・ハルトマン(野川さくら)中尉に哨戒へ向かわせようとする。

 ゲルトルートらは最初、自分たちでなくても、と反論を唱えたがエーリカが哨戒地点の近くは芳佳が通る道だ、と言うとゲルトルートは芳佳の身が心配になりすぐさまエーリカと共に出発する。

 ライン川近くに差し掛かったころ。ゲルトルートとエーリカは引き返そうとした矢先に潜望鏡型ネウロイに遭遇する。潜望鏡型ネウロイは小型ネウロイを次々と放出しゲルトルートとエーリカを苦戦させるが、何とかそれらを撃退。しかし潜望鏡型ネウロイはガリアの芳佳たちの近くの村に向っていってしまった。

 帰り道、エーリカがゲルトルートに抱き着いて帰るために二人とも武器を全て捨ててしまった。その直後に小型ネウロイが襲撃し万事休すとなるがミーナの出撃によって難を逃れる。

 一方、村から去ろうとした芳佳と静夏は村を襲撃する潜望鏡型ネウロイを発見し村を救出しようとする。

 芳佳は村人の避難指示をし、静夏が潜望鏡型ネウロイから放出される小型ネウロイと対決。何機か撃墜し訓練通りに撃墜できたことで喜ぶが、変形小型ネウロイの攻撃をうまくガードしきれず地上に落ちて気絶してしまう。

ガリア共和国第506統合戦闘航空団セダン基地
 ハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン(川澄綾子)少佐はウィッチに出陣命令を出し、ロザリー・ド・エムリコート・ド・グリュンネ(野水伊織)少佐が留守を担う、と聞き自らも出陣し多数のネウロイと交戦する。

 ネウロイの大規模攻撃は各地で行われた。ベルギガ東部アルデンヌ、南部のバストーニュ、連合軍西方総司令部ではドナルド・D・アイゼンハワー(辻親八)元帥やモントゴメリー(中田譲治)が対処に追われていた。

 一方、ミーナ、ハイデマリー、ゲルトルート、エーリカは会議をしていたが、そこにやってきたペリーヌとリネットから芳佳と連絡が途絶えた、と聞きすぐに途絶えたあたりの地点へ向かう。

 芳佳は静夏を木陰に休ませて車で潜望鏡型ネウロイの気を引きつけ村から離れようとする。だが潜望鏡型ネウロイの攻撃を受け芳佳は負傷してしまう。

 やがて地中から超巨大な母艦型のネウロイX-26が現れる。それはたくさんの中型小型ネウロイを放出していった。

 目を覚ました静夏は芳佳の元に駆けつけ、芳佳の危険を見て、上空へとび立ち、とにかく無線で助けを求める。
やがて静夏はネウロイに囲まれてしまう。

 その無線で断片的に救援要請を聞きつけたハイデマリー、ミーナ、リネット、ペリーヌ、ゲルトルート、エーリカはすぐにその地点へ向かう。

 一方、芳佳は母艦型ネウロイX-26型を撃破するために再集結した元第501統合戦闘航空団のウィッチ達の自分を心配する声の呼びかけを聞いて立ち上がる。

 その瞬間、芳佳は突如魔力が復活し、傷も癒えていて、巨大な魔法陣がまばゆい光とともに半球状に出現して付近の魚雷型ネウロイを復活した魔法力だけで撃破し、母艦型ネウロイにもダメージを与える。

 やがて(TVアニメの頃に座礁した)修復された戦艦大和がライン川から突如、登場しネウロイに攻撃。その大和から零式に乗った坂本美緒が魔法力が回復した芳佳にストライカーユニット「震電」を届ける。

 やがて霧中の海で大和と合流していたサーニャとエイラがやってきて、ついに元第501戦闘航空団が集結する。

 元第501戦闘航空団は集結して宮藤芳佳を先頭にバリアを敷いて突撃。ついにネウロイX-26を貫き破壊する。

 上空で芳佳の魔法力に救出された静夏は芳佳の力に感動し、思わず抱き着いてしまう。少尉と呼ぶ静夏に宮藤は少尉はいらないよ、と優しく微笑む。

 ハイデマリーはミーナにカールスラント国境にネウロイ出現の兆しあり、という無線を受信したと報告する。ミーナは第501航空団の再結成を宣言し、新たなネウロイの下へ飛び去って行った・・・・







 実はこの映画の静夏ちゃんが芳佳のことを「宮藤さん」と呼ぶのですが私、この呼び方がどうにも「咲 -saki-」の原村和が宮永咲に対して言う「宮永さん!」と同じイントネーションに聞こえてダブってました。これは続編では静夏と芳佳の百合展開がくるという暗示でしょうか・・・

 ところで、この映画も戦闘シーンはなかなかのものでしたねえ。でも戦闘シーンでいちいちパンツを見せてくる、いやらしい映画だなあ。

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(2012/10/26)
福圓美里:宮藤芳佳、内田彩:服部静夏 他

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ノベライズ
ストライクウィッチーズ 劇場版  還りたい空 (角川スニーカー文庫)ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空 (角川スニーカー文庫)
(2012/03/31)
南房 秀久

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SF映画ですね。っていうか原作の物語自体がSFですよね。


『涼宮ハルヒの消失』 (2010年・日)
涼宮ハルヒの消失
スタッフ
監督:石原立也(総監督)、武本康弘(監督)
脚本:志茂文彦
原作:谷川流「涼宮ハルヒの消失」
音楽:神前暁、高田龍一、帆足圭吾、石濱翔、エリック・サティ
主題歌:茅原実里 「優しい忘却」
撮影:中上竜太
編集:重村建吾
製作会社:SOS団(製作委員会方式)、角川書店、角川映画、京都アニメーション、クロックワークス、ランティス
配給:角川書店、クロックワークス(配給協力)
キャスト
キョン:杉田智和
涼宮ハルヒ:平野綾
長門有希:茅原実里
朝比奈みくる:後藤邑子
古泉一樹:小野大輔
谷口:白石稔
国木田:松元恵
鶴屋さん:松岡由貴
朝倉涼子:桑谷夏子


 石原立也、武本康弘監督作品「涼宮ハルヒの消失」

 原作は谷川流「涼宮ハルヒの消失」。涼宮ハルヒシリーズはライトノベルの人気作品でシリーズ化しています。一番最初の作品は「涼宮ハルヒの憂鬱」だそうで、TVでアニメ化もしていたんですが、私は観ていません。しかし観た方がこの映画をより面白く観れそうでしたね。

 この映画はハルヒ、というより長門とキョンの映画といえるでしょう。物語的にはこの二人のストーリーが中心に描かれています。

 私はこの映画のストーリーも楽しめたのですが、脚本に感心し、キョンのあの語り口を聴いてて私は安部公房が著作した「赤い繭」を思い出しました。そして何より登場人物の細かな動きとアニメーションの綺麗さ、そして技術、更に時々かかるクラシック音楽などがこの映画をスタッフがいかに丁寧に作ったか、を物語っているでしょう。

 ジブリを除外した日本のアニメーション映画の中ではトップに十分、君臨できるであろう映画といえます。


【あらすじ】

 クリスマスイブを控えたキョンは所属している部活・SOS団の団長であるクラスメイト・涼宮ハルヒに振り回されてる日常を送っていた。しかし12月18日、クラスから涼宮ハルヒの存在と知人たちから涼宮ハルヒの記憶そのものが消滅してしまった。周囲に取り残されたキョンは元の世界に戻る方法を探し、かつてSOS団の部室があった場所へ向かう・・・


※かかっている曲はクラシック曲のジムノペディ 第1番です。有名な曲ですよね

♪冒険でしょでしょ? 平野綾












【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




12月16日

 冬休みを間近に控えたこの物語の主人公、キョン(杉田智和)。キョンは県立北高校に通いSOS団という部活に所属していた。

 SOS団の団長は涼宮ハルヒ(平野綾)。彼女はこの世界を左右される〝神様〟のようなものだった。彼女は憂鬱になると閉鎖空間、というものを作ってしまうのだ。昔はよく憂鬱になっていたが、最近はSOS団やキョンとの接触に楽しみを感じ、最近では引き起こすことは少なかったが。

 他のメンバーには、そんな涼宮ハルヒを〝機関〟というところから監視命令されていた古泉一樹(小野大輔)、未来人としてハルヒの監視をしにきた未来からやってきたドジっ子、朝比奈みくる(後藤邑子)、そして情報統合思念体によって作られた宇宙人である長門(茅原実里)らが居た。

12月17日

 風が強い日。クリスマスパーティをSOS団部室で過ごすことになったSOS団の面々。彼らはハルヒ特製鍋パーティでクリスマスを過ごすことになってしまう。

 そのことを友人の谷口(白石稔)に話すキョンだったが、谷口はなんと別の学校のクリスマスには女子とデートして過ごすのだ!と言いだす始末だった。

12月18日

 翌日、普通通りに妹(あおきさやか)に起こされて登校するキョンは谷口と遭遇。しかし谷口は風邪を引いて具合悪そうだった。しかもデートなんていく、なんて言ったこと無いといいだす。キョンはその時は谷口が振られてショックなだけだ、と思っただけだった。

 教室では風邪が流行して何人かの生徒が休んでいた。谷口も保健室に行き相対する。キョンにはその兆候など全く見えなかったが、昼休みに一緒に食事した友達の国木田(松元恵)によれば、一週間以上まえから兆候はあった、と話す。話が噛み合ってない。

 やがて教室に居るはずのない女性が入室してきた。朝倉涼子(桑谷夏子)だった。朝倉はキョンの後ろの席に座る。本来後ろの席は涼宮ハルヒのハズだ!

 問い詰めるキョンだったがなぜか国木田や他のクラスメイトまでキョンの後ろの席は前から朝倉だ、と話す。クラス名簿を見ても涼宮ハルヒの名前がない。ハルヒの存在と記憶自体がクラスメイトから消失してしまっていたのだ。

 事態の異常さに気付いたキョンは同じSOS団の古泉に相談しに行くが古泉のクラス、1年9組が丸ごと消滅してしまっていた。また、朝比奈みくるも問い詰めるが、彼女もキョンのことを知らないと言い怯えてしまう。

 放課後、最後の砦であるSOS団の部室に向かうキョン。その部室はSOS団の部室になる前、内装は文芸部の部室に戻ってしまい、そこには一人長門がポツンと座っていた。

 キョンは長門に「俺のこと知ってるか?」と訊ね長門は知っている、と答える。しかしその長門は問い詰められてビクビクする様子を見せる。明らかにあの感情の変化が分かりにくい長門の様子ではない。やはり長門もキョンの知っている長門ではなく、普通の文学少女になってしまっていた。

 キョンは長門に激しく問い詰めたことを謝ってから文芸部室をしばらくキョロキョロする。特に、キョンの知っている文芸部室にはPCなどなかったので、PCは念入りにチェックする。長門のメッセージなどは無いだろうか・・しかしそれらしき物は見つからなかった。キョンはビクビクする長門から入部届を貰ってその日は帰ったのだった。

12月19日

 翌日、キョンは誰がこんな異常な事態を引き起こしたのか考える。そして該当者はただ一人。涼宮ハルヒだ。

 こっちの世界ではすることもないキョンは放課後、再び文芸部の部室を訪れる。そしてキョンは部室の本棚から一冊の本を見つける。『ハイペリオン』(ダン・シモンズ著)は前に長門から借りた本だった。キョンはその本に挟まれたしおりを見つける。しおりには〝期限は三日後。それまでに鍵を見つけろ〟との内容だった。

 キョンは長門に感謝しつつ鍵とはなんなのか、と考える。その後、キョンは部室で寝てしまい起きた頃には日は暮れていた。しかし、それでも長門はキョンが起きるのを待っててくれた。

 キョンは長門と共に下校。長門はキョンに自分の家に寄らないか、と恥ずかしながら誘ってくる。

 キョンは長門の家に寄り、長門がキョンのことを知っている、と話した理由をたずねる。長門は前に図書館で図書カードを作る方法が分からず、館員も忙しそうにしていたので困ったところをキョンに助けられカードを作ってくれた、という。キョンは確かに長門のカードを作ったが当時の状況はキョンの知っているものとは異なっていた。

 やがて長門の家に朝倉涼子が鍋を持ってやってきた。キョンは自分の知っている朝倉は自分を刺そうとした女で、その後長門に消滅させられ表向きには転校したことになっているハズだった。しかしこっちの朝倉は長門ととても仲良くしていたのだ。

 キョンは居づらくなり、帰ろうとするが長門に止められキョンは鍋を一緒に食べていった。

12月20日

 期限は今日。つまり最終日だった。

 キョンは復帰した谷口、国木田と話していた。国木田がこの前、キョンがハルヒはどこだ!と叫んでいた状況を話すと谷口は「ハルヒって、涼宮ハルヒのことか」と言う。何気ない一言で思わずキョンは聞き流しそうになったがたその言葉を拾い谷口を問い詰める。

 谷口は昔、中学校が同じで今は光陽園学院という進学校に涼宮ハルヒは通学している、と話す。キョンはそのことを聞いて早退しすぐさま光陽園学院に向かう。

 しかしまだ授業中のようでキョンは校門の前で待ち伏せする。やがて下校してくる涼宮ハルヒと古泉一樹まで一緒に校門から出てきた。

 キョンは勇気を振り絞ってハルヒに話しかける。ハルヒはキョンなど知らない、としてしつこく問い詰めるキョンを撃退しようとする。しかしキョンは諦めるわけには、と「中学1年生のころ、七夕のジョン・スミスという男に会っただろ!あの男は俺だ!」と話す(この七夕事件はTVアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』を観なければ詳しくは分からない)。

 ハルヒはキョンがジョン・スミスであることを知り驚く。そしてキョンの話を喫茶店で古泉と共に聞くことにしたのだった。

 喫茶店でジョン・スミスの話や自分がいま変化した世界に取り残されている、という状況を話す。ハルヒによればジョン・スミスは一度、七夕の夜に一度はジョン・スミスに手伝ってもらい(実際は『憂鬱』でタイム・リープしたキョンがジョン・スミスと名乗っていた)、その後でもう一度、ジョン・スミスの声を聞いたという(こちらはキョンはまだ知らなかったこと)。

 古泉は話をまとめる。〝キョンだけが今までの世界から改変してしまった世界に取り残されたのか〟あるいは〝キョンが別のパラレルワールドに漂流してしまったのか〟。ハルヒはキョンの話したSOS団なるものに食いつき、とりあえず北高へ向かうことを決める。

 北高にキョンの体操服で潜り込んだハルヒと古泉。ハルヒは強引に朝比奈みくるを連れて文芸部の部室へ引きずり込む。部室では長門が待っていた。

 これでSOS団のメンバーは全員そろった。すると、あの異彩を放っていた部室のPCが勝手に起動。キョンはPCをいじってやがて長門からのメッセージを観る。

 「このメッセージを観てるころ、そちらの私は私とは違っているだろう。あなたが戻る方法は一つあるが、それが成功する保証も失敗してそちらへ戻る保証もできないし一回しかできない。それでもその方法を試すか?Ready?」

 キョンは入部届を長門に返してからEnterキーを押し、タイムリープが起こる。

??日

 キョンはしばらく意識を失ってから目が覚める。そこは文芸部室。キョンは近くのコンビニにより現在の時期を確かめる。

 7月7日

 それはハルヒが中学1年のころの七夕。つまりジョン・スミスが現れた日だった。キョンはかつて七夕にタイム・リープした時に出会った、朝比奈みくるの大人バージョンに会いに行く(ここから先の部分を理解するには先にTVアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』を観る、もしくは原作小説のシリーズを読むことを強く推奨する)

 その場所にはその当時のキョンと朝比奈みくる大人バージョンが会話をしていた。キョンはそれを覗いて、会話が終わって当時のキョンから離れた後、朝比奈みくる大人バージョンに問い詰める。大人バージョンのみくるは、状況を理解しており「あなたは世界の巨大な改変に取り残されてしまったのだ」と話す。

 そしてキョンはみくる大人バージョンと共に長門に協力を仰ぎに行く。キョンは当時の長門に状況を全て話し、世界改変をさせた犯人はいったい誰なのか、どうすればもとに戻れるか、などを聞く。長門はそれに答え、キョンは世界改変の犯人の正体を聞き動揺をする。

 長門は「その犯人が世界改変をした直前の時間帯にタイム・リープし、犯人が世界改変を行った後に、それを修正する薬を催眠銃型の拳銃で犯人に打ちこめばいい」と指示をする。キョンは長門にタイム・リープを正常に行えるようなバリアを与えられてから朝比奈みくる大人バージョンと共に世界改変直前の時間帯へタイム・リープする。

12月17~18日

 タイム・リープした後、キョンと朝比奈みくる大人バージョンは犯人が世界改変をする地点へ先回りする。

 やがてその地点へ一人の女性がやってくる。長門だった。

 長門は強い風を利用して世界改変を行ってしまった。キョンはその後、長門に薬を打ちこむ前に彼女と会話する。なぜ、もっと早く相談してくれなかったのだ、と。

 先ほどの長門によれば、今の長門は原因不明のバグを引き起こして世界改変を望んでしまったのだ。しかしキョンにはそのバグの正体が分かっていた。SOS団と楽しく過ごすうちに長門には感情が芽生えはじめていたのだ。しかし長門はそんな風に情報統合思念体によってつくられてない。つまりバグだ。

 長門は他のみんなと一緒にワイワイ過ごしたい。普通の少女になりたい、そんな思いがこの世界改変を引き起こしてしまったのではないだろうか。

 キョンも自分を問い詰めていた。自分は世界改変によって平和で静かな日常を取り戻した。今までは涼宮ハルヒのような非日常に巻き込まれて、ずっと振り回されていた。迷惑にしていた。しかしなぜ元の世界に戻りたがったのか、涼宮ハルヒに会いたい、と強く願ったのか。それは自分がその非日常を楽しんでいたのだ、と気付く。そして自分もいつまでも「傍観者」でなく「当事者」になるのだ、と思ったのだ。

 そして世界改変によってビクビクする長門に薬を打ちこもうとする。しかしそれを突如の乱入者によって妨害された。朝倉涼子だった。

 朝倉は撃とうとしたキョンの腹部を後ろから刺す。朝倉は狂気的に笑い「だって長門が望んだことだもの!」と話す。しかしキョンには分かっていた。朝倉はただ世界改変によって狂っただけで長門の望んだことではない、と。

 意識がなくなってくる。朝倉は最後の止めを刺そうとするがそれを何者かによって止められる。そして朝倉は消滅し代わりに「助けられなくて悪いな。だが俺も痛かったさ。まああとは俺たちに任せて今はぐっすり休みな」と言う自分に似た声が聞こえて意識がなくなった。

12月21日ごろ

 気付いた時には病院のベッドだった。そこには古泉がおり、階段から転落して3日も寝込んでいた、と話す。キョンの腹部には傷が無い。長門が治療したのだ。階段からキョンが落ちた時にキョンの後ろでスカートがひらりと見えた、とハルヒは話す。キョンは長門がうまく合わせたのだろう、と確信する。

 やがて病室にずっと寝泊りしていたハルヒ、そして病室に見舞いに来てキョンが起きて泣き出したみくるに心配かけてすまなかった、と素直にキョンは謝るのだった。

 夜。病院の屋上でキョンはやってきた長門に「3年前から自分が世界改変を行うことを知っていたんだ。だったらなぜ、俺に相談してくれなかった」と聞く。長門は「私にバグが起きている以上、私はそのことを隠すだろう」と話してから情報統合思念体が現在、自分の処理を検討していることを話す。

 キョンはそれを聞き「じゃあ親玉にクソッタレと言ってやれ。もし俺たちの仲間の長門を処理なんかしやがったら俺はハルヒを焚き付けてお前たちから何をしてでも長門を取り返してやる!、そう親玉に伝えてやれ」と言う。長門はそれを情報統合思念体に伝える。

 雪が降ってくる。キョンは「ユキ・・・」と呟きダウンコートを長門に着せてやるのだった。

12月25日

 キョンは終業式を終えていつも通り、SOS団の部室へ向かう。ハルヒの用意したのであろう鍋を食べるために・・

♪優しい忘却 茅原実里






 雪のシーンはアニメオリジナルだそうです。本当は原作なら病室らしいです。私は雪のシーンがオリジナルであることを知り、やはりアニメ製作スタッフの本気で作った作品なのだ、と改めて感じましたね。うまい演出に変えてしまったんですねえ・・

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原作小説
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谷川 流

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つながり、の映画。


『サマーウォーズ』 (2009年・日)
サマーウォーズ
スタッフ
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
製作:高橋望、伊藤卓哉、渡辺隆史、齋藤優一郎
製作総指揮:奥田誠治
音楽:松本晃彦
主題歌:山下達郎「僕らの夏の夢」
撮影:増元由紀大
編集:西山茂
製作会社:サマーウォーズ製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
キャスト
小磯健二:神木隆之介
篠原夏希:桜庭ななみ
佐久間敬:横川貴大
池沢佳主馬:谷村美月
陣内栄:富司純子
陣内侘助:斎藤歩
陣内万里子:信澤三恵子
陣内理香:玉川砂記子
陣内理一:桐本琢也
池沢聖美:田村たがめ
陣内了平:安達直人
三輪直美:山像かおり
陣内典子:金沢映子
陣内由美:仲里依紗
陣内奈々:高久ちぐさ
陣内翔太:清水優
陣内邦彦:中村橋弥
陣内克彦:板倉光隆
陣内太助:小林隆
陣内頼彦:田中要次
陣内万作:中村正
陣内万助:永井一郎


 細田守監督作品「サマーウォーズ」。原作は同じく細田氏の「サマーウォーズ」。

 私的には細田監督は『時をかける少女』(2006)で知りました。その前に『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』(2005)でも監督をやっているとは知りませんでした。その後、このサマーウォーズで私は細田監督が好きになったのですが、『おおかみこどもの雨と雪』(2012)はまだ観てないんですよね。ぜひ観たい作品ではあります。

 この映画で桜庭ななみを知りました。彼女可愛いですね。私の好きなタイプです。どうでもいいですね。でも今見ると・・言いたくはないがやっぱり他の面々が面々だけに棒演技さが目立ちますね。

 舞台は主に長野県の陣内屋敷と仮想世界OZでだいたい展開されています。私は出だしの仮想世界OZの説明で初めて観賞したときはワクワクしたものです。世界のソーシャル・ネットワーク・サービスがここまで進化したか!とハラハラしたものです。

 この映画は純粋にストーリーを楽しむだけで本当に面白いし本当に感動します。ゴッドファーザーとは対比的ながらも同じ家族を描いた映画であり団結を描いた映画でもあります。私は栄おばあちゃんのシーン4個くらいで4回泣きました。計6回くらい泣き所がこの映画にはあったと思います。

 しかしこの映画は敵が人工知能の暴走したA.I.っていうところも凄く面白いですね。アメリカの国防総省による実験的とはいえ、A.I.によって交通機関、さまざなことが乱されてしまい人間は大混乱。最終的には国防総省の関知しないまま原子力施設を爆破されそうになる。しかし栄おばあちゃんや陣内家を筆頭とする現実の〝絆〟にA.I.は敗北する。まさに人間が唯一、知能で負ける人工知能をも上回るものでしょう。

 唯一、いかんと思うのはヒロイン篠原夏希のキャラクター性に関する描写があまりにも不足している、という点でしょうか。町山智浩という映画評論家も同じようなことを言っていました。この映画でまあ最終的に主人公とヒロインの夏希先輩がまあ甘酸っぱい恋に至るわけなんですが、それに至るまでにどこで小磯健二に恋をしたか、というのも不足した描写なんですが、篠原夏希に関する情報と察せる描写が少ない、というのが決定的にいけないんじゃないか、とは思いました。

 というより篠原夏希の登場シーンも唐突なんですよね。なぜ主人公、小磯健二ら物理部にバイトを頼み込んできたのかすらよく分からなかったですし。主人公とヒロインの出会いって物語の中では本来、結構重要な部分にあたると思うんですが・・その他の足りない部分も含めてなんか2時間じゃおさまってなかったんじゃない?とは思いました。

 まあ私はそれでも観てて恥ずかしくなりましたが・・・ちなみに私、杉基イクラさんの漫画も買いましたし、クライシス・オブ・OZの小説とキング・カズマvsクイーン・オズのマンガも買いました。ちなみにシリーズの中で夏希先輩の次に好きなのは山之手真紀です。個人的に佳主馬と真紀がどうなったのかすっごい気になります。まあ佳主馬は13歳で真紀は高校3年生ですが・・


【あらすじ】

 インターネット上の仮想世界OZ。世界に展開するOZには世界中に多くのユーザーが居た。ある日、そのユーザーの一人である小磯健二は先輩の篠原夏希に実家に一緒に行ってほしい、というアルバイトを受け夏希の実家、長野の陣内家にやってくる。家の面々に温かく迎えられるがその日の夜、謎の数字の羅列が書かれたメールが送られ健二はそれを解読し送信する。翌朝、あちこちで混乱が起きて・・














【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 インターネット上の仮想空間OZ。世界中に展開を広げユーザーを着々と増やしていた。OZでは自身のアバターを作ってそのアバターに洋服を着せたり買い物をしたり、アバター同士の格闘大会やギャンブルまで行えてしまう。また、OZ内で自治会の窓口に行って色々な手続きをしたり、企業のページにまで来れてしまうまさにネットワークサービスを極めた仮想空間だった。

 夏休み。久遠寺高校に通う小磯健二(神木隆之介)は物理部の部室で同じ物理部の佐久間敬(横川貴大)とOZ管理棟の下の下のほうの部署でアルバイトをしていた。その部室へ突然、学校のアイドルでもある先輩の篠原夏希(桜庭ななみ)が訪問する。夏希は夏休みに実家に来る、というアルバイトをしてほしいと頼み込む。健二は敬とジャンケンしてその権利を勝ち取るのだった。

 小磯健二は数学オリンピックの日本代表にもう少し、というところでなりそこねた数学の天才的な高校生だった。夏希と新幹線で来た場所は長野県の上田。道中、多くの親戚と出会い到着した夏希の実家は巨大な敷地の武家屋敷だった。

 健二はすぐに夏希の曾祖母、陣内栄(富司純子)に会わされる。彼女の90歳の誕生日がもうすぐだという。夏希はいきなり健二を自分の彼氏で婿になる予定の人、と紹介する。焦る健二だったが有無を言わさず栄が「あんた覚悟はあるのか!」と質問をしてくる。健二はそれに何とか調子を合わせ栄は健二を認めるのだった。

 その後、夏希は健二に謝罪しバイト内容を教える。誕生日に彼氏を連れてくる、という見得をはってしまい、健二にその彼氏のフリをしてほしい、とのことだった。設定では東大生で旧家の生まれで留学を終えた、とのことだった。健二は夏希に懇願され承諾してしまう。

 栄に認められた健二は夕食のとき、陣内家の面々を紹介される。詳しくは陣内家家系図を参照されたし。

 健二はトイレに行こうとして池沢佳主馬(谷村美月)という夕食にも行かずにパソコンをしている少年と出会う。夕食を終えて風呂を済ませた健二は一族の資産を持って逃げ出した陣内侘助(斎藤歩)が10年ぶりに帰って来たのを見る。侘助は栄の夫の妾の隠し子で、それを栄が養子として引き取ったのだ。

 こういった環境や侘助が10年前のことを詫びる様子もないことから陣内家の面々は冷たい目で侘助を見る。しかし夏希だけは侘助によく懐いていたのだ。

 その夜、健二に送り主不明で数字の羅列が書かれた暗号がメールで送られてくる。健二はそれを解読し解答を送信してしまう。

 翌朝、OZの管理棟が何者かによって支配されナビゲーション、信号、水道管など現実の世界でも大混乱が起こってしまう。犯人は小磯健二だとテレビが報道。どうやら昨晩、送られた数字の羅列のメールはOZ管理棟の責任者ロックのパスワードだったらしい。健二はそうとも知らず解いてしまったという。しかし実際に管理棟を乗っ取ったのは健二とは違った何者か、だった。

 佳主馬に相談した健二は自身のアバターが何者かに乗っ取られたことに気付く。仮のアバターでOZの中に入り込むが、健二のアバターを乗っ取った何者かはOZ全体をバトルフィールド化させてしまう。バトルフィールドは本来、闘技場のみで使用される設定で何者かによってOZ全体で戦闘が行えてしまうように設定されてしまったのだ。

 健二の乗っ取られたアバターは健二の仮のアバターを攻撃する。そこへキング・カズマというOZ闘技のチャンピオンのアバターが健二を助ける。なんと池沢佳主馬がOZ闘技のチャンピオンで有名なキング・カズマのアバターを操っていたのだ。

 健二の乗っ取られたアバターは最初、キング・カズマに追い込まれていたがそのアバターは周囲にいた他のアバターも乗っ取ってアバターの姿が変身してしまう。キング・カズマはそのアバターによってボロボロに負け健二はキング・カズマのアバターを乗っ取られないために担いで退散してしまう。

 その後、上田市役所に勤める陣内理香(玉川砂記子)によって健二の経歴が偽物だ、と判明し警官の陣内翔太(清水優)によって健二が指名手配されている、と陣内家の面々に明かされる。

 健二は栄に無罪を主張しつつも「家族が赴任などで、いつも家では一人だったから、みんなで食事したり話せるのが楽しかった」と話して翔太に連れて行かれる。夏希は健二の乗せられた車を追いかけるのだった。

 しかし道中、交通が崩壊していることを夏希と栄の長女・万理子(信澤三恵子)の長男・理一(桐本琢也)の運転するバイクで知らされる。健二は翔太と共にひとまずそのバイクで陣内家まで戻る。

 健二はOZの管理者権限を取り戻すべく暗号解読を始める。一方、陣内栄は世間の混乱を知り、各所に電話をはじめる。それはかつて栄が教師時代の教え子の警視総監だったり国土交通省の人間だったり。また、救急救命士の孫・頼彦(田中要次)、消防士長の邦彦(中村橋弥)、レスキュー隊員の克彦(板倉光隆)などに檄を飛ばす。

「あんたならやれる!あんたならできる!」

 栄の応援の効果もあってか、事態はやがて現実の世界の人々の団結の力によって収拾されていった。そして健二も管理者権限を取り戻すために暗号を解読しOZ管理棟は解放されたのだった。その後、佐久間から健二が解いた暗号は最後が一つ間違っていたから健二のせいでOZの管理者権限が奪われたわけではない、と話す。

 その後、健二の無実が証明されたことで再び温かく迎えられる健二。佳主馬は今日の騒動は謎のサーバー、通称〝ラブマシーン〟による仕業である、と明かされる。団結すればラブマシーンを追放することができる、と話す佳主馬だったがそれに異論を唱える者がいた。侘助だった。

 侘助が自分こそがラブマシーンの開発者である、と明かす。人工知能を作りだし、アメリカ国防総省にそれを売り込んだ、とのことだったのだ。アメリカが行った実験というのが、OZでの騒動だったのだ。侘助は問い詰められ、栄に助けを求める。「バアちゃんに恩を返そうと思って作ったんだ。バアちゃんに貰った金で俺は人工知能を作り出したんだから」と言う。栄は驚嘆し家宝の薙刀を突きつけ侘助に「今ここで死ねぇ!」と。

 侘助は「やっぱ帰ってくるんじゃなかった」と言って去って行った。栄は身内が起こした騒動は身内でかたをつける。と号令する。一方、夏希は小さい頃から好意を抱いていた侘助の行動に頭が混乱し心配する健二を拒絶して部屋に引きこもる。

 呆然とする健二を栄が手招きする。自分の部屋まで歩くのを手伝ってほしい、とのことだった。栄の誘いで花札をやる健二。栄は何か賭けよう、と言って「もしアタシが勝ったら、あのワガママだけど大切な夏希を健二さんさえ良ければよろしく頼む」と言ったのだ。健二はその言葉に曖昧な返答しかできず、栄は結局、健二に花札で勝利し大笑いするのだった。

 翌朝、栄はみんなに看取られて旅立っていった。栄の三男・万作(中村正)によれば、血圧などに異常がでれば携帯に連絡がくるがOZの混乱で連絡がこなかった、と話す。万作は、それでもやはり寿命だった、と明かすが栄の次男・万助(永井一郎)はどうしても納得がいかなかった。

 夏希は健二に小指を握ってほしい、と言って健二は夏希の小指を握る。夏希は曾祖母の死に泣き出してしまう。

 その後、万作はラブマシーンへの弔い合戦をするべきだ!と主張するが長女の万理子、その娘の理香や万助の娘・三輪直美(山像かおり)は今はそれどころじゃない、と拒否する。

 健二はこれ以上の混乱を防ぐために万助の意見に賛同し、ラブマシーンとの対決を決意する。それに万助、理一、万助の長男・太一(小林隆)や頼彦、邦彦、克彦、万作らと佐久間が協力する。

 理一が自衛隊の通信車両を松本駐屯地から持ってきて、水産業を営む万助は電力を供給する発電機を搭載した漁船ごと持ってくる。そして太助は自身の電気屋から大學に売る予定のスーパーコンピューターを拝借した。スーパーコンピューターのオーバーヒートを防ぐために万助の用意した氷でスーパーコンピューターを冷やす。

 こうして陣内家の先祖がかつて戦った上田城の戦いをモデルとした合戦を開始する。

 多くのアバターを乗っ取ったラブマシーンにキング・カズマが果たし状を叩きつけ、ラブマシーンと対決する。キング・カズマは作戦通りOZ内に城の要塞フィールドを展開してその中に誘い込み、閉じ込める。そして頼彦、克彦、邦彦らによってラブマシーンが閉じ込められた城に水を注入する。こうしてラブマシーンは水没し勝利したか、に見えた。

 しかし翔太が栄の遺体が暑いと大変だ、として氷を全部持って行ってしまったのだ。おかげでスーパーコンピューターはオーバーヒートし計画は失敗。ラブマシーンはさらに強力で巨体になってキング・カズマを返り討ちに遭わせてしまう。

 佳主馬は他のユーザーの応援と母・池沢聖美(田村たがめ)に宿る妹のためにキング・カズマ一人で挑むが敗北。アバターを乗っ取られてしまい佳主馬は悔し涙を浮かべる。

 成り行きでその場に陣内家の面々が集合していた。やがてラブマシーンはカウントダウンを表示する。小惑星探査機「あらわし」のコントロールを奪い世界のどこかの原子力発電所にそれを落とそうとしはじめる。理一によってそのこととラブマシーンがもはやアメリカ国防総省の思惑外であることも知らされる。

 健二はまだ手段はある、と言うが開発者の侘助が居ないので万策尽きたも同然。夏希は自分が見つけた栄の遺書を万理子に渡して侘助に電話をかける。侘助の電話番号は誰にもわからない。しかし夏希にはわかったのだ。

 侘助は「婆ちゃんの誕生日なんて知らなかった。知ってたら帰って来なかった」と話すが夏希は侘助の電話番号が栄の誕生日であることを追及し栄が死んだことを話す。侘助はそのことを聞かされすぐに陣内家へ戻って行く。

 遺書には「まあ落ち着きなさい。まずはおなかいっぱい食べること。そして、もしバカな侘助が帰ってきたらたらふく食べさせてあげなさい。一番いけないのは一人でいることと、おなかがすいていること。あたしはあなたたちと一緒に生きれて幸せでした」と書かれていた。やがて侘助が車をボロボロしにしながら帰宅してくる。

 侘助は栄の遺体に挨拶してから陣内家の食事に参加する。ずっと甲子園放送で長男・了平(安達直人)の応援をしていた由美(仲里依紗)は事態を初めて呑み込んだ。そして健二がアバターを解放するために選ぶ勝負は、夏希とラブマシーンの花札勝負だった。

 ゲーム好きのラブマシーンは陣内家のアバターを賭けて夏希との勝負に乗る。ラブマシーンは花札は素人。夏希は徐々にアバターを獲得していくが、ある試合で原子力発電所までの墜落の時間を気にしてしまいラブマシーンにとられてしまう。夏希にはもう賭けのアバターが不足している。このままでは敗北する。

 そんな時、夏希を救ったのはドイツの少年のアバターから始まった世界中のアバターだった。世界を救ってほしい、その思いを担いだ夏希はアバターのレートを増やしたラブマシーンと対決。次々と勝利しついにラブマシーンは夏希と団結の力を前に敗北したのだった。

 陣内家の面々は勝利に歓喜するが、まだ陣内家だけカウントダウンが止まらない。ラブマシーンは最後っ屁に陣内家の屋敷にあらわしを落とそうとしていたのだ。

 急いで避難しようとする陣内家だったが、健二が一人残ってあらわしの数字の羅列による制御コードを解読しあらわしの衝突地点を別のポイントに移そうとする。その姿を観て夏希は退避しようとする陣内家の面々に「まだ負けてない!」と叫ぶ。翔太などの激励により健二は素早い計算で解読コードを解くがラブマシーンが別の数字の羅列を用意してしまう。

 健二は再び計算。やがて侘助によって防御力が0になったラブマシーンを佳主馬に叩くよう言う。アバターが解放された佳主馬はみんなに送られながら邪魔をし続けるラブマシーンの下へ向かう。

 再び解読したコードだったが再びラブマシーンによって別の羅列を用意されてしまった。健二にはもう計算する時間が残されていない。健二は鼻血を垂らしながら暗算でコードを解除させる。

 ラブマシーンは再び邪魔をしようとするが復活したキング・カズマによって消滅させられた。

 果たして「あらわし」はどこへ落ちるか。陣内家の面々全員が庭を見つめる。やがてあらわしはラブマシーンによる制御不能となり墜落地点が少しズレて墜落する。墜落地点から温泉が湧きあがった。

 その後、栄の葬式と誕生日が同時に開かれる。侘助はラブマシーンの開発者として出頭したが、実験でOZにラブマシーンを放ったアメリカ国防総省の方が責任が大きい、と同情的な報道が多かった。

 夏希は佐久間との通話を終えて佐久間からの伝言「しばらく帰って来なくていい」というのを健二に伝える。その後、陣内家の面々に見守られながら健二は健二への好意に気付いた夏希にキスをしようとする。しかしここで鼻血が。すると夏希は健二に自分でキスしてしまった。陣内家の面々は歓喜するが健二は気絶してしまう。

 大笑いする陣内家の面々。そして栄おばあちゃんの遺影も朝顔に包まれて楽しそうに笑っているのだ・・・






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今日は劇場公開時に観たんですが、もう一回観ちゃいました。そらのおとしものの劇場版。


『劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神』 (2011年・日)
劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神
スタッフ
監督:斎藤久(総監督)、柳沢テツヤ(監督)
脚本:柿原優子
製作:新大陸発見部(製作委員会方式)、角川書店、クロックワークス、NTTドコモ、グロービジョン、AIC
音楽:岩崎元是
主題歌:blue drops(早見沙織&吉田仁美)『SECOND』
撮影:平林奈々恵、今泉秀樹
編集:櫻井崇
キャスト
桜井智樹:保志総一朗
イカロス:早見沙織
見月そはら:美名
守形英四郎:鈴木達央
五月田根美香子:高垣彩陽
ニンフ:野水伊織
アストレア:福原香織
ダイダロス:大亀あすか
風音日和:日笠陽子
空のマスター:三木眞一郎


 斎藤久、柳沢テツヤ監督作品「劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神〝エンジェロイド〟」

 私、これのアニメが深夜アニメにどっぷりと浸かった原因なんですよ。これのアニメをDVDで全制覇してしまったが為にそれ以来、深夜アニメをよく観るようになりました。今のところ、私のなかでこれを超えたアニメは無いですねえ。

 だから私、アニメ映画で唯一、これはわざわざ幕張の映画館まで見に行ったんです。私の家から意外と電車で遠いんですよ。もし他の映画だったら観るとしてもせいぜいDVDスルーだと思われますね。

 それだけこのアニメと映画、すごい好きなんです。アニメ映画の中で一番のオススメですね。


【あらすじ】

 ある田舎町・空美町。ここに笑顔がまぶしい少女・風音日和という少女が暮らしていた。日和はある日を境に桜井智樹という同級生のことが気になりだし、やがて魅かれていく。そして日和はいつも智樹が楽しそうにしている新大陸発見部という部活に入部する。しかし日和はまだ知らない。夢から覚める時が近いのを・・・















【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 空が美しく澄み切った町・空美町。ここには風音日和(日笠陽子)という少女が暮らしていた。彼女は両親を2年前に亡くし、農園を手伝ってから空美中学校に登校していた。彼女には一人、気になる同級生が居た。桜井智樹(保志総一朗)だった。

 桜井智樹を意識しだしたのは家庭科の調理実習で自分の作った野菜を褒められた時からだった。それ以来、智樹を見つけると目で追ったり意識してしかたがない。

 桜井智樹には幼馴染の見月そはら(美名)という女の子がいた。彼は部長が変人で有名な守形英四郎(鈴木達央)の新大陸発見部に英四郎の幼馴染の怖い女子生徒会長・五月田根美香子(高垣彩陽)によって強制的に入部させられたのだ。

 やがて智樹はイカロス(早見沙織)という名前のエンジェロイドと出会い同居するようになる。そのうちにニンフ(野水伊織)というエンジェロイドも智樹の家に同居し、アストレア(福原香織)というエンジェロイドも智樹の家に食事を食べに転がり込んだりもしていた。ニンフは自分のマスターである空のマスター(三木眞一郎)に奴隷のように従わされていたが、彼を見限っている。空のマスターがエンジェロイドを玩具のように扱ってるのには製作者のダイダロス(大亀あすか)もよく思っていなかった。

 智樹自身は何事もなく平和に暮らすのが一番だ、と思っていたが智樹を取り巻くいろんな出来事に智樹は余計に輝いていった。まああまりにもエロくてゴキブリ桜井、なんて女子にあだ名されているのは置いておいて。





 日和は徐々に智樹への好意を自覚していく。やがて智樹が輝ける新大陸発見部への憧れと智樹に少しでも近づくために日和は新大陸発見部に入部を決意する。



入部しに来た日和

 新大陸発見部に一定の部員数がたまり、今までのように幽霊部員ではいられなくなると美香子から聞かされた智樹。智樹はなんとかしなくては、と焦って新大陸発見部は清純な部活である、というあたりをうまく利用し智樹は清純という名目で不純なことを入部テストという形で日和にさせて日和に入部を諦めさせようとする。

 入部テストの内容は本当に不純なことだった。例えば清純=白ということで、真っ白なパンツを口につけさせたり、白い石鹸の使われている銭湯の女子風呂を覗かせたり、白いスクール水着や巫女さんの恰好をさせたり、あげくの果てには寿司屋で白いパンツにぎりを食わせようとしたが流石に智樹の良心が痛みそれはさせられなかった。

巫女姿の風音日和

 そこへ勝手に最悪の入部テストをしている智樹に激怒した英四郎、美香子、そはららによって制裁を食らわされる。そして智樹をボロボロの姿で放置しておけ、という意見をよそに日和は智樹を気遣うのだった。

 日和は智樹にお気に入りの空美町を見渡せる丘を紹介する。しかしそこは何と智樹にとってもお気に入りの場所だった。日和の夕陽に照りながら眩しい笑顔を浮かべる姿に智樹は釘付けになってしまう。

 やがて新大陸発見部の部活が始まる。智樹は入部テストという名目で日和を外で連れ出し部活の活動として遊びまくる。日和は部活の活動をしているうちに楽しみを得ていく。そしてまぶしい笑顔を浮かべるのだった。それに智樹は満足そうに一緒に楽しんでいく。

河原でカレー

エンジェロイドと智樹

 また日和はイカロスともスイカの育て方で意見が合致したりして話す機会が増える。

日和とイカロス

 ある日、智樹と日和の関係を怪しんだそはららが智樹を問い詰める。ずばり付き合ってるのでは?と。それを畑を手伝っていた日和は(智樹に農業服の姿を見られたくない、と)隠れて聞いていて思わず声を出す。付き合っているわけではない、と分かったものの日和は自分の泥まみれの姿を智樹に見られて嫌われた、と思う。しかし智樹は日和の育てている野菜をまた褒めるだけだった。日和はついに告白を決意し、智樹に告白するのだった。

 翌日、智樹はトイレで「生まれてこのかた、モテたことなくて好きってなんですかーー!」と悩む(実は智樹は、そはら、ニンフ、アストレア、イカロスからも好かれている)。そして智樹は日和と待ち合わせた丘へ向かう。ニンフは「智樹と日和が付き合うのはよくないわ」と意味深につぶやく。

 一方、日和も待ち合わせした丘へウキウキしながら向かう。だが日和は横断歩道を渡ろうとして大型トラックに轢かれ死んでしまう。すると日和の身体はなんと消滅しはじめる。それから地上の人たちの中から日和に関わる記憶や物が抹消されていった。

 夕方。丘ではいまだに智樹が日和を待っていた。イカロスとニンフが迎えに来て、智樹は頭痛を訴えながら家に帰る。イカロスとニンフは真実を打ち明けるべきか悩むのだった。

 夜、ニンフは智樹の布団に忍び込み「私のマスターになってほしい」と頼み込む。しかし智樹はマスターとかで自由を縛るのはいいことではない、と言う。するとニンフはマスターになってほしい本当の理由を打ち明けようとした時、智樹が再び頭痛による激痛を訴え始める。ニンフは悲しそうに智樹に抱き着くのだった。

 翌朝、新大陸発見部で日和がどこにもいないことを美香子、英四郎、そはららに聞くが風音日和なんて知らないと答える。智樹は日和が写っている写真を見るが、なんと写真には日和が空白のようにいなかったのだ。智樹は驚愕して走り出す。

 帰宅した智樹はイカロスとニンフにどういう事か問い詰める。ニンフは声を荒げて「真実を話したら、日和以外の非現実に智樹は気付いちゃう」と言う。やがて智樹はついに気を失った。

 天上のシナプス。今まで地上で暮らす、という長い夢を見ていたシナプスの風音日和が起きる。日和は起きたくなかった、新大陸なんて来たくなかったと号泣する。そこへ空のマスターが現れ智樹に会える唯一の手段があると日和に提案する。

 地上で、イカロスとニンフ、アストレアは強いエネルギーを感じとり、その地点へ向かう。そこには風音日和が。日和は地上に戻れたことを喜ぶがやがて、地上へ日和と共に降り立ったカプセルが変形し日和を捕らえエンジェロイトタイプZ〈ゼータ〉に変身させてしまうのだった。エンジェロイドに改造された日和は意識を失って操られている状態だった。

タイプZ

 ダイダロスは空のマスターに「同胞を改造するなんて正気じゃない」と非難するが空のマスターは「地上に夢ばかり見る連中だ。地上のダウナー〈=地上人〉を皆殺しにさせてやる」と狂気の笑みを浮かべるのだった。

 やがてニンフは誰も気付けないために日和を破壊しようとするが、そこへ智樹が現れニンフが傷つくからやめるんだ。と言うのだった。智樹は日和を助ける、と宣言し英四郎に連れられその場を一時、後にする。イカロス、ニンフ、アストレアらは日和を捕らえている時計じかけの機械を壊せば日和の意識が戻るのでは、と考え連携プレイで機械を破壊する。

 だが機械が破壊されても日和の意識は戻らず、やがて時限装置が起動し空美町を丸ごと時空消失させる爆発を起こそうとしていた。イカロスは日和を絶対防御「イージス」で包み込みその中に自分も入って二人だけで時空消失しようとする。そこへ智樹が現れイカロスに馬鹿なことをやめるよう言い、日和が落とした鈴の髪飾りを日和に返す。

 その瞬間、日和の意識が取り戻されイカロスに智樹を頼んで智樹にキスをする。日和は智樹に心の中で「アナタのことが大好きでした」と笑いながら空高くへ浮かび上がり智樹を巻き込まないように一人で時空消失の爆発を遂げるのだった。

 智樹は悔し涙を浮かべながら「助けるって言ったのに・・・」とつぶやく。空美町の空は綺麗だった・・・

♪そらとまぼろし    blue drops

♪SECOND       blue drops


 日和の写る写真に日和の姿が戻ってきた。一方、智樹はお気に入りの丘にやってきた。そして鈴の音が聞こえる。智樹は後ろを振り返り、とびっきりの笑顔を浮かべるのだった・・・










 まあ有無を言わさず私にとって素晴らしい映画でした。

 さてちょっと解説を入れさせていただきます。まずニンフが言った「非現実は日和だけじゃない」と言うのは日和以外にも日和と同じく実はシナプス人で、地上に夢を見ている=つまり地上に存在していることになっている人が智樹の周りにもいる、という事だと思われます。

 今のところ、疑わしきは五月田根会長と見月そはらなんですよね。何せ地上にいる間は自分がシナプス人であることを覚えていないらしいですから何とも見当をつけずらいですな。

 シナプスの部分については原作でもアニメでもまだ物凄い謎が多くてかなり伏線が張り巡らせられています。そういった意味でこの作品は推理もできるからなかなか飽きさせてくれませんね。そうですねえ・・伏線の多さとかなら名探偵コナンにも負けないんじゃないでしょうか・・・まあそれは言いすぎたとして。
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