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ディズニーアニメの最高傑作と名高い映画作品です。


『ファンタジア』 Fantasia (1940年・米)
ファンタジア
スタッフ
監督:ベン・シャープスティーン
動画監督:ウォード・キンボール
製作:ウォルト・ディズニー
脚本:ジョー・グラント、ディック・ヒューマー
音楽監督:エドワード・H・プラム
音楽:レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア交響楽団
製作会社:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
キャスト
ナレーター:ディームズ・テーラー
指揮者:レオポルド・ストコフスキー
ミッキー:ウォルト・ディズニー


 ベン・シャープスティーン監督「ファンタジア」。原題は「Fantasia

 原題のファンタジアを直訳すると「幻想曲」というタイトルですね。この映画には曲が絶対に欠かせません。また、この映画の曲にはこの映像が欠かせません。互いに互いを必要とした結果、素晴らしい調和が生まれました。その奇跡の調和によって作られたのがこの映画です。

 ベン・シャープスティーン。この人はディズニーアニメーションの名監督です。「ミッキーの自動車修理」(1935年)の監督さんでもあります。ディズニー初期~中期作品において欠かせない人だったのでしょう。

 なんと音楽はフィラデルフィア管弦楽団で指揮はレオポルド・ストコフスキー。レオポルドはフィラデルフィア管弦楽団の地位を上げたことで有名ですね。この映画には美しく荘厳な音楽が欠かせません。映像と音楽が互いを頼りにしています。その音楽が権威あるフィラデルフィア楽団が担当しました。音楽に関して文句なしです。

 そして製作にはディズニーのお父ちゃんのウォルト・ディズニー。この映画は今まで見てきたディズニー映画のなかで一番、幻想的な気がしますね。こういう映画を作れるディズニー社っていうのは本当にすごいと思いますよ。

 ちょっとソフトのお話しますね。今までのDVDでは休憩中にミッキーとストコフスキーが握手するシーンと「サウンドトラックくん」の紹介シーンが削除されていたんです(パブリックドメインDVDにはあったようですが)。ところが私、TSUTAYAで借りたとき、偶然DVDがなくてBDで借りて観たんですね。ブルーレイにはちゃんとそれらのシーンも入ってました。知らなかったのですがブルーレイを偶然借りれてよかったです。




【あらすじ】

 フィラデルフィア楽団の演奏のもと、6つのアニメーションが音楽と調和して流れる。













※申し訳ありませんが、音楽動画を貼るのは控えさせていただきます。ご自分でご覧になった時にお楽しみください。
【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 ストーリーテラー(ディームズ・テーラー)はこの映画が、多数の音楽家をはじめとする指揮者(レオポルド・ストコフスキー)と、多数のアニメーターをはじめとするウォルト・ディズニーの手によってこの映画が作られたことを紹介する。

 この映画はまず音楽をアニメーターが聴きそれを、デザイン・絵などを頭の中に思い浮かべてアニメーション化したものである。つまり音楽評論家などによる解釈ではなくアニメーターたちによる奔放で柔軟な思想のもと解釈されたものがアニメとなっているのだ。

 ファンタジアには三つの音楽が登場する。
●物語性のある音楽
●特定の物語はないが、情景をイメージさせる音楽
●音の構成によってのみ作られた音楽

 さて最初に奏でられるのはヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の「トッカータとフーガニ短調」。これは三つ目の音楽でしかない音楽である。

 冒頭はオーケストラの指揮者やら演奏者やらの映像が。しかし人々はやがて様々な自然のイメージを膨らませるようになる。そのイメージを映像化したものがファンタジアである。

~トッカータとフーガニ短調♪

 その音楽に合わせた色彩とアニメーションの映像が見られる。


 作曲家は時に、自分の曲の評価を間違えてしまう。チャイコフスキーですら自分の作曲した組曲「くるみ割り人形」をとても嫌っていた。ある劇場のバレエ音楽として捧げるために作られたこの組曲。当時のバレエ公演こそ失敗したものの、きっとあなたが聞き覚えのあるくらいは有名になっただろう。

~組曲 くるみ割り人形♪

夜の野原に青、黄、紫の色とりどりの光を輝かせた妖精たちが舞っている。妖精たちは植物や蜘蛛の巣に光の粉を撒いていく。光の粉を振りかけられた大小のマッシュルームたちが踊りだす。一番小さなホップ・ロウも遅れずについていこうとする。

 水辺にこぼれ落ちていく花たちはやがて踊り子のようにクルクルと水面を回りだす。それは春の快活さのようだ。

 水の中ではセクシーな金魚たちがカメラが近づいてくるのを気にして逃げる。金魚たちはやがて誘惑的な舞を披露していく。

 アザミの少年とランの少女たちは元気よく踊りだし美しい花となった。アザミは夏の元気一杯さを、ランは秋の訪れを表している。

 秋の妖精たちが目覚め、植物を秋の色に色づけていく。紅葉たちが秋の訪れと共に秋風に吹かれながら音楽に合わせて舞い始める。トウワタの踊り子たちも空をクルクルと回りながら舞い、地面に落ちていく。

 次に目覚めたのは冬の妖精たち。植物に霜を降りかけ、川の水面をスケートのように滑りながら凍らせていく。美しい雪の結晶を身にまとった妖精たちが次々と地面に降りていき、曲が締められる。


 さて次は明確な物語のある音楽。ゲーテの詩を基にして音楽がつけられた交響詩で、ゲーテの詩というのは2000年前の「魔法使いの弟子」【※1】という魔法使いとその弟子が登場する物語。
 魔法使いの弟子がせっかちなために、お師匠さんの魔法を見様見真似で真似したものの解き方が分からないもんだから大慌て。という珍騒動のおはなし(ドラえもん「ロボッターの反乱」と似ている)。
※1】そのゲーテの詩も、ルキアノスの詩「嘘を好む人たち」を基にしている

~魔法使いの弟子♪

 ミッキー(ウォルト・ディズニー)は魔法使いマーリンの弟子で見習いとしてまずは水汲みをやらされている。ミッキーは水汲みとしてあくせく働きながらマーリンが魔法を使う場面を見ていた。

 マーリンが魔法の帽子を置いて眠りについたあと、ミッキーはマーリンの魔法の帽子をかぶって早速ホウキに魔法をかけてみる。するとホウキがひとりでに動き出した。

 ミッキーはこのホウキくんを自分の代わりに水汲みをやらせようとする。ホウキくんはきちんと水汲みをやってくれている。ミッキーはその隙にマーリンのイスに座って夢を見る。

 夢ではミッキーが夜空に光る星星を操って自在に流れさせたり動かしているのだ。ミッキーが操るのはなにも星だけでなく、波打つ海、雲、雷すらも操る大魔術師、そんな夢だった。

 滑稽な夢から目覚めたミッキーは部屋が洪水になってるのを見てビックリした。ホウキくんがまだせっせと水汲みをしていてもう水溜から溢れる始末。

 ミッキーは急いでホウキくんを止めようとするがホウキくんは無視して水汲みを続ける。さあミッキーはホウキくんを止める呪文が分からない。

 ミッキーは斧を取り出しホウキくんを破壊した。やれ一安心。と思いきやホウキくんの分裂した破片一つずつが一つのホウキに蘇る。

 ホウキの大群はバケツと共に行進。水汲みを全うしに向かう。止めようとするミッキー。止まらないホウキの大群。ホウキくんたちの頑張りで部屋はもう大洪水状態。

 やっと起きたマーリンはすぐに魔法で事態を収拾。ミッキーから帽子とホウキを取り上げ、さっさとバケツで水汲みに向かわせたのだった。

 演奏の終わったあとミッキーは指揮者のストコフスキーと“対面”し握手を交わす。


 イーゴリ・ストラヴィンスキーは原始人の生活を表す「春の祭典」を作曲。ディズニーたちはその意図を汲み取りつつも、本来が原始人の部族の踊りを表現しているのに対し、改変してこの曲を生物の創造と進化の過程をこの曲に合わせることにした。つまりこれは単なる想像だけでなく科学者が唱える地球誕生から数十億年後までの生物の進化を描いた再現科学の作品でもある。

 地球に登場した最初の生命体は単細胞の有機体生命。微生物が海中に存在するだけだったが、やがて海の中で生物の種類が増えていき、10億年を経て陸への生活移住を求む海中生物が両生類へと進化。そしてそれらがギリシア語でいうところの“怖いトカゲ”を意味するダイナソーこと恐竜へと変わる。

 恐竜には様々な種類がありニワトリみたいな小さな魔物から数百トンのどでかい恐竜まで。ただし知能はハト並みで種類によって生息する場所は水陸空と異なる。多くは草食の穏やかな恐竜だったが、史上最強の殺し屋ティラノサウルを代表するような獰猛な肉食恐竜もいた。

 2億年も恐竜が地球を支配する時代があって、その後何らかの地球の大きな変化が訪れる。それには大規模な地震・干魃が発生し地球全体が塵に覆われたのだ、と唱える学者さんもいた。

 さてこの物語は地球にはなにも生息していなかった時代から始まり恐竜の絶滅という時代の一区切りによって終わる。

~春の祭典♪

 全くの暗闇の宇宙に一つの銀河があり、その銀河の中の一つの星・地球。地球は目立たない星で、荒野があり、山があり、噴火口があり、といった大したことのない星だった。

 その星で突如として一斉に大噴火が起こる。流れ出るマグマに対し、地球の荒れた気候は大津波で対抗。津波はなにもかも飲み込み海の支配する星となった。

 海の中では大量の微生物が出現。それらの形がどんどん大きくなっていく(クラゲみたいな生物がウヨウヨしているイメージ)。動物は他の動物を食べ、増殖を繰り返す。

 やがて脊椎動物が現れ始める。それらの脊椎動物のうち、陸に近づいた生物たちの一部が陸への上陸を果たすようになり両生類が誕生していく。亀や首長竜、巨大なトカゲなど。近い時期にプテラノドンなどの空を飛ぶ生物まで誕生していた。勝てば餌が与えられ、負ければ餌になるという弱肉強食の時代は既に始まっている。

 恐竜の時代も進化していき草食恐竜は仲間や家族と寄り添いあって集団で生活している。それを乱すのはティラノサウルス。逃げ惑う草食恐竜たち。

 ティラノサウルスはそのうちのステゴサウルスの尻尾に噛み付く。ステゴサウルスもタダで食われるわけにはいかない。ステゴザウルスとティラノサウルスの一騎打ちがはじまるが、ティラノサウルスがクビに噛み付き、ステゴサウルスは負けてティラノの肉と化す。

 更に時代は進み、植物と水のほとんどが枯れ、恐竜たちは植物と水のあるところへ、ひたすら大群で歩いていく。だが恐竜たちは一体また一体と次々と息絶えていく。

 更に時代が進むと恐竜の骨しか残らなくなった。それから地球で大規模な地震が発生。地下の水が一斉に地表に流れ出て何もかもを飲み込んだ。地球はほとんどが海に飲み込まれ太陽がそれを見守るばかりとなった。


 ここで15分間の休憩が挟まれる。

 15分間の休憩が終わったのち、サウンドトラックくんの紹介が挟まれる。内気なサウンドトラックくんはディームズ・テーラーによって楽器ごとの振幅を見せる。


 ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。ベートーヴェンは自然を愛し故郷の田園の一日の情景を描く曲を作った。さてウォルトはそれを広く解釈し神話の舞台を与える。舞台は神々の山オリンポスの山。

 現れるのはユニコーン、ファウヌス、天馬ペガサスの親子、半人半馬のケンタウルスと恋人たちのケンタウレット、酒の神バッカスが登場し宴会を催す。だが嵐が起こりウルカヌスが作る稲妻の矢をゼウスが下界に放っている。嵐が過ぎ去ってから虹の女神イリス、太陽の馬車で空を駆けるアポロ、夢の神モルペウスが夜のマントで世界を覆い、最後に月の女神ディアナが新月の矢を放って星を散りばめる。

~田園交響曲♪

 オリンポスの山の上で、こどものユニコーンが元気よく駆けていた。ファウヌスが笛を笛を吹きながら元気よく踊っているのに混じったユニコーンたち。

 空には黒いこどもペガサスがお父さんペガサスについて飛んでいた。生まれたばかりのペガサスもお兄ちゃんたちが飛んでいるのを見て自分も飛ぼうとするが未熟なのでまだ飛べません!ぶどうの海に紛れてお母さんペガサスに助けてもらいました。そしてお母さんペガサスの手助けでなんとか飛べるようになる。

 家族みんなで水辺にやってきたペガサスたち。水辺で飛び込みをして遊ぶこどもペガサスたち。

 水辺の川を辿り下流まで行くとケンタウレットたちが川で行水をしている。ケンタウレットたちはキューピーに手伝ってもらって美を磨くのに勤しんでいる。ケンタウレットたちは果敢なケンタウルスの集団と出会いキューピッドの手助けを借りながら二人一組でイチャつき始める。

 やがてケンタウルス、ケンタウレットたちがぶどうを一つの樽に集め、その樽でファウヌスがぶどうを踏み潰しながら果汁100パーセントのぶどうジュースを作り出している。

 やがて酒の神バッカスがジャッカス【※2】に乗ってご入場。バッカスを中心に楽しい酒宴が開かれる。
※2】ジャッカス:オスのロバ

 楽しい一時に嵐が近づいてくる。ゼウスと稲妻の矢を作るウルカヌスだ。ゼウスはウルカヌスの作った矢を無作為に下界に投げ込む。大荒れの下界。

 ゼウスが下界嵐に飽きて去ったあと、また楽しい時がやって来る。やがて虹の女神イリスが虹を空にかけてペガサスがキューピッドたちと虹で遊ぶ。

 日も落ちかけて太陽の神アポロが馬車に乗って駆けていき下界にさよならと手を振る。太陽が落ちて夢の神モルペウスが夜のマントで世界を覆い夜にする。眠りにつく住人たち。月の女神ディアナが矢を放つと夜の空にお星様が散りばめられていった。


 次はアミルカレ・ポンキエッリの有名な歌劇「ラ・ジョコンダ」より「時の踊り」。登場するダンサーのうち最初のダンサーは夜明けの薄い光の色の衣装をまとい、次は昼をイメージする鮮やかな光の色、次は黄昏を思わせる出で立ちのダンサーたち、最後は夜をイメージさせる黒装束。フィナーレは突然のまばゆい光が暗闇を圧倒する。舞台はヴェネツィアのアルヴィーゼ公爵のお屋敷。

~ラ・ジョコンダより 時の踊り♪

 薄明るい朝の空をバックにダチョウのミリ・ウパノヴァたちが軽やかで気品のあるバレエのダンスを踊る。ダンスの途中でぶどうをめぐって取り合いになってるうちにぶどうが泉に入ってしまい慌てて逃げ出すダンサーのミリ・ウパノヴァたち。

 昼が訪れヒヤシンス・ヒッポが泉から現れぶどうをほうばる。そして仲間のカバたちが一緒に出てきてヒヤシンス・ヒッポたちのちょっと重いけれども華麗なダンスが見れる。

 やがて夕方が訪れカバたちは引っ込んでヒヤシンス・ヒッポは眠りに落ちる。そこでやってきたのはエレファンシーネらゾウのダンサー。長い鼻をいかし、時にはシャボン玉も鼻から作り出してそれを巧みに使い綺麗なダンスを踊る。

 やがて強風が吹き込み、シャボン玉とゾウたちが吹き飛ばされていく。黒装束をまとって颯爽と現れたのはワニのダンサーたち。時には勇ましく、時には怪しく踊るダンサーたち。リーダーのベン・アリ・ゲータはヒヤシンス・ヒッポを気に入ってしまう。

 ヒヤシンス・ヒッポとベン・アリ・ゲータの二人によるダンスが披露される。そして二人の追いかけっこも始まる。カバの軍団が、ゾウの軍団が、ダチョウの軍団がワニの軍団によって運ばれていく。そしてオールスターでのダンスが繰り広げられ閉幕する。


 さてファンタジアの最後を飾るのは構成も曲調も全く異なる二つの曲を組み合わせたもの。最初はモデスト・ムソルグスキー「禿山の一夜」でその次にフランツ・シューベルトの「アヴェ・マリア(エレンの歌第3番)」。清と邪の戦いがこの二つの曲のぶつかりにより繰り広げられようとしている。

 舞台はサタンとそのしもべたちが集まる禿山。その山でヴァルプルギスの夜祭が開かれ魔物たちが悪とサタンを讃えて踊り狂う。夜明けを知らせる町の鐘の音と共に悪霊たちは元の場所へ去っていき、聴こえてくるのは「アヴェ・マリア」。この歌が知らせるのは希望と生命が絶望と死に打ち勝ったこと。

~禿山の一夜♪

 禿山のてっぺんで死神チェルノボグが目覚める。チェルノボグは町を闇に墜とし、サタンやら亡霊やらとその下僕らを呼び起こし禿山に集める。そして禿山のてっぺんで噴火を起こし周囲を火に包む。サタンたちは踊り狂ったりチェルノボグによってまるで生贄のようにいとも簡単に火口に放り込まれたり、炎に包まれたりする。

 チェルノボグは自分を悪の炎で包み込み、そこにあるのは恐怖と絶望。サタンや幽霊は大喜びで踊りまくる。チェルノボグはそれらを全て炎で包んで火口に放り込み、勝利のポーズを取る。

 絶望のまま終わってしまうのか・・・その時、一瞬の光と鐘の音が鳴る。その組み合わせが二度、三度と続く。チェルノボグはその光を浴びて鐘の音を聞かされるたびに動揺する。サタンも幽霊もそれと共にその音と光に怯える。

~アヴェ・マリア(エレンの歌第3番)♪

 サタンは元の世界に戻り、亡霊たちは墓場に戻っていく。悪の宴が終わるときがきた。チェルノボグもまた、その活動を終える。

 そして聖なる力を信じる巡礼者たちは松明を持って暁の森の中を行進する。そしてアヴェ・マリアの美しい歌と共に日が昇った・・・





 私はこれほどまでに自然を描いたアニメーションに美しく荘厳な音楽を調和させた映画を見たことがないです。今は作画が綺麗、という言葉が多用されますが、この映画は作画が美しいと言えるでしょう。「」もすごく美しい実写映画でしたが、こちらはすごく美しいアニメ映画といえますね。

 アニメーションの部分に人間世界を匂わせるシーンがほとんどありません。これは俗世間を忘れ美しい絵と美しい音楽で夢の世界に浸るべし、ということですね。絵という芸術と音楽という芸術がミックスし二つの芸術の限界を超越した芸術です。これ一つの映画で美術の教科書、美術館ができるでしょう。

 前述した通り、人間世界を匂わせるシーンがほとんど無いというのに関連して。この映画はとにかく自然と生命を尊重しながら描いています。
人間が誕生する前の世界。
人間の干渉されない神話の世界。
人間が踊らず動物がダンサーの世界、ここは朝から始まり夜に終わりますね。
春夏秋冬の情景を描いた世界。
魔法の世界(マーリンは魔法使いということで人間とは別物扱いとします)。
音とそれに合わさった振幅などの映像だけの世界。
 しかし音を奏でる奏者は人間です。これはアニメーションを自然、音楽を人間に持ってくることで人間と自然との関わり合い、調和。そういったものを示してるのではないでしょうか。

 そういえばお遊びで指揮者のストコフスキーとミッキーが“共演”を果たしましたがこのシーンってウォルト・ディズニーがアニメーションの世界はここまで広がったんだぞ!という自慢みたいな意味があったのだと思います・・

 各所でディズニーアニメ最高傑作と呼ばれてます。私もその意見には頷けますね。ただ私はディズニーアニメの美術的な面で最高傑作、に留めておきます。きっとディズニーアニメ映画に刺激とか早い展開のみを求める人には同じ評価は出せないと思ったからです。

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ミッキーマウス映画で最初に制作された映画です。公開は「蒸気船ウイリー」の方が先ですが


『プレーン・クレイジー』 (1928年・米)
プレーン・クレイジー
スタッフ
監督:ウォルト・ディズニー
脚本:ウォルト・ディズニー
製作:ウォルト・ディズニー
音楽:カール・スターリング
配給:セレブリティ・プロダクション
キャスト
ミッキーマウス:ウォルト・ディズニー
ミニーマウス:ウォルト・ディズニー


 ウォルト・ディズニー監督作品「プレーン・クレイジー」。また「飛行機狂」という邦題もあります。原題タイトルは「Plane Crazy

 前述したとおり、作られたのは「蒸気船ウィリー」より先なのですが配給会社ともめて「飛行船ウィリー」が先に公開されました。トーキーとして公開されたのは翌年です。

 まあストーリーはカオスですね。ミッキーがミニーから無理矢理、キスを奪うというなんとまあ強引なネズミさんでしょうか。この頃のミッキーはとにかく邪悪ですね。

 ちなみにチャールズ・リンドバーグというのはプロペラ機で初めてニューヨーク~パリを飛ぶことに成功して大西洋単独無着陸飛行に成功した人のようです。


【あらすじ】

ミッキーはチャールズ・リンドバーグに憧れ飛行機を飛ばそうとする。


【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 ミッキーはチャールズ・リンドバーグに憧れ、自分もプロペラ機を飛ばそうと考えていた。胴長犬を使って飛行機をいざ飛ばす!!

 しかしすぐに木に激突して大破してしまう。

 ミッキーは今度は民家の車を勝手に改造して飛行機にしてしまう。そして通りかかったミニーを一緒に乗せて走り始める。

 途中でミッキーは改造飛行機から振り落とされてしまう。牛を使って何とか追いつくがトラブルでハンドルが壊れて勝手に空を飛び始める。

 建物にぶつかりそうになるが、むしろ建物がよけてくれたおかげで激突せずにすんだ。

 ミッキーは空中でミニーを口説き始めるがミニーはつれない態度を示す。そこでミッキーはわざと暴走運転をしてミニーを脅迫するがミニーは応じない。

 ミッキーはミニーの唇を無理矢理、奪ってしまい頭に来たミニーはビンタしてから飛行機から飛び降りてしまう。パンツをパラシュート代わりにして着陸していく。

 一方、ミニーが下りたことに動揺したミッキーは飛行機の操縦がうまくできずにやがて木に激突しミッキーは転落する。

 地上に降りてきたミニーを悔し紛れに嘲笑するミッキーに頭に来たミニーは去って行く。癇癪を起こしたミッキーは蹄をどこかへ投げるがそれが戻ってきてミッキーに激突するのだった・・・






 ミッキーが初めてミニーからキスを無理矢理、奪った映画ですね。いや、他にもあるのかは知りませんが・・

 この映画ではアニメーションの技術力に酔いしれるのがいいと思います。

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