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戦争映画の名作「史上最大の作戦」を観ました。


『史上最大の作戦』 (1962年・米)
史上最大の作戦
スタッフ
監督:ケン・アナキン(イギリス関連部分)、ベルンハルト・ヴィッキ(ドイツ関連部分)、アンドリュー・マートン(アメリカ関連部分)
脚本:コーネリアス・ライアン他
製作:ダリル・F・ザナック
音楽:モーリス・ジャール
撮影:ジャン・ブールゴワン、ワルター・ウォティッツ
編集:サミュエル・E・ビートリー
キャスト
─アメリカ─
ベンジャミン・バンダーボルト中佐:ジョン・ウェイン(小林修)
ノーマン・コータ准将:ロバート・ミッチャム(谷口節)
セオドア・ルーズベルト准将:ヘンリー・フォンダ(野沢那智)
トム・ニュートン大佐:エディ・アルバート
ジェームズ・M・ギャビン准将:ロバート・ライアン(佐古正人)
フラー軍曹:ジェフリー・ハンター
シーン中尉:スチュアート・ホイットマン
ジョン・スチール一等兵:レッド・バトンズ
マティーニ一等兵:サル・ミネオ
アーサー〝ダッチ〟シュルツ一等兵:リチャード・ベイマー(宮本充)
レイモンド・O・バートン少将:エドモンド・オブ・ライエン(島香裕)
ドワイト・アイゼンハワー大将:ヘンリー・グレイス(大木民夫)
─イギリス─
ロバット卿:ピーター・ローフォード(大塚芳忠)
ジョン・ハワード少佐:リチャード・トッド(山野史人)
デビッド・キャンベル:リチャード・バートン(原康義)
フラナガン一等兵:ショーン・コネリー(宮本充)
─フランス─
ジャニーヌ・ボアタール:イリナ・デミック(田中敦子)
フィリップ・キーファ中佐:クリスチャン・マルカン
─ドイツ─
エルヴィン・ロンメル元帥:ヴェルナー・ヒンツ(中村正)
ギュンター・ブルメントリット大将:クルト・ユルゲンス(瑳川哲朗)
オッカー中佐:ペーター・ファン・アイク
エーリッヒ・マルクス:リヒャルト・ミュンヒ(西村知道)
ヴェルナー・プルスカット少佐:ハンス・クリスチャン・ブレヒ(山野史人)
ゲルト・フォン・ルントシュテット元帥:パウル・ハルトマン
などなど・・・


 ケン・アナキン、ベルンハルト・ヴィッキ、アンドリュー・マートン監督らの作品「史上最大の作戦」。原題タイトルは「The Longest Day

 原題と邦題は全然違うでしょう?原題タイトル通りに翻訳すれば「一番長い一日」になります。実は邦題タイトルは水野晴郎が意訳したんですよ。今じゃすっかりこの史上最大の作戦のタイトルがお馴染みになりましたね。

 凄い豪華なキャスト陣ですよね。ジョン・ウェイン、ロバート・ミッチャム、ヘンリー・フォンダ、もちろん英仏独からも豪華なキャストが。英国からはジェームズ・ボンドでお馴染みショーン・コネリーとかもこの映画に出演していますからね。半端じゃありませんよ。

 もちろんキャスト陣だけでなくストーリーも物凄い迫力のある作品に仕上がっています。第二次世界大戦で連合国を勝利に導いたも同然の決定的な決戦「ノルマンディー上陸作戦」を様々な国の視点から描いたドキュメンタリーっぽい作品でもあります。この映画を観ると日本が連合国に負けたのも頷けてしまいますね。

 さてケン・アナキン監督はディズニー作品を多く手掛けています。またジョージ・ルーカスと交遊があり「アナキン・スカイウォーカー」のアナキンは彼から使わせてもらったそうですよ。


【あらすじ】

 1944年6月4日。連合国は上陸作戦を進めていたが天候の問題で出撃できないでいた。このままでは兵士の士気が下がってしまう。上層部は悩みに悩みぬき、ついに6月6日の短い間だけのノルマンディーでの晴天期間にノルマンディー上陸作戦を決行する決意をする。一方、ドイツ側は悪天候から慎重な連合軍が攻め入るのはまだ先のことだと安堵していた。もし連合国側が上陸したとき、それは連合国にとってもドイツにとっても「一番長い日」になるであろう。史上最大の作戦の決行は刻一刻と迫っていた・・・



♪The Longest Day MARCH  ミッチ・ミラー合唱団(合唱風)

♪史上最大の作戦マーチ     ミッチ・ミラー楽団(BGM強調)










※今回は私の理解不足により、一部はWEB映画館様の文を参考にさせていただきました。

また、人名を分かりやすくするためにアメリカの人は赤、イギリスの人は青、フランスの人は緑、ドイツの人は紫で表記します。

【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 ドイツ西部軍B軍団総司令官、エルヴィン・ロンメル元帥(ヴェルナー・ヒンツ)は穏やかなフランス領ノルマンディー海岸で呟く。「連合軍の反攻があったとき、それは連合軍にとってもドイツ軍にとっても〝最も長い一日〟になるであろう」

ロンメル元帥

 また、ドイツ西部軍最高司令官のゲルト・フォン・ルントシュテット元帥(パウル・ハルトマン)は参謀のギュンター・ブルメントリット大将(クルト・ユルゲンス)からの警戒態勢をとるべきという提言を無視し、悪天候から連合軍の侵攻はありえない、と判断し警戒を緩める。またロンメル元帥ももはや連合軍の侵攻もあるまい、と判断し本国ドイツに帰って行った。

 連合軍は米・英、そして祖国奪還を宿願する仏の軍人たちによって構成されていた。

 上陸作戦本部があるイングランド。アメリカ第82師団の第505落下傘〈パラシュート〉歩兵連隊のベンジャミン・バンダーボルト中佐(ジョン・ウェイン)は出撃に備え落下地点の検討をしていた。またノーマン・コータ准将(ロバート・ミッチャム)は参謀のトム・ニュートン大佐(エディ・アルバート)に息抜きをするよう言われても、延期され続ける上陸作戦に苛立ちを感じていた。延期すればするほど、兵の士気も下がるのは言わずとも分かることだった。

 このまま悪天候では再び出撃は延期されるか。そんな時にイギリス空軍気象部が少しの間の天候回復を確認した。

 一方、ドイツ第84軍団長エーリッヒ・マルクス大将(リヒャルト・ミュンヒ)はありえないであろう、ノルマンディーからの上陸を戦闘シュミレーションして他の将軍たちと遊戯する。

 イギリス空軍気象部からの報告により、連合軍最高司令本部最高司令官ドワイト・D・アイゼンハワー大将(ヘンリー・グレイス)は侵攻作戦の開始命令を下すのだった。

 これに連合軍は進撃の準備に走る。待ちに待った出撃命令にイギリス陸軍・第一特殊旅団ロバット卿(ピーター・ローフォード)やアメリカ陸軍第4歩兵師団レイモンド・O・バートン少佐(エドモンド・オブライエン)らは歓喜しながら出撃準備に乗り出す。

 ドイツのナチ政権に支配されたフランス。レジスタンスのジャニーヌ・ボアタール(イリナ・デミック)はラジオ放送のヴェルレーヌの詩〝秋の風〟の一節を聞き工作運動に乗り出す。ドイツ軍情報部もこの放送を傍受するが第15軍司令官ハンス・フォン・ザムルート上級大将(アーネスト・シュローダー)は落ち着き払い、あくまで警戒態勢を維持せよ、という命令しか出さなかった。

 1944年6月6日。ついに上陸作戦が決行される。一番長い日の到来であり史上最大の作戦が始まった。

 6月6日未明。イギリス陸軍第6空挺師団のジョン・ハワード少佐(リチャード・トッド)に課せられた任務。それはオルヌ川流域にあるペガサス橋を敵に破壊させないために奇襲攻撃を行い迅速な攻略、そして応援部隊が到着するまでの橋の防衛だった。

 ハワード少佐は飛行機の着陸後、すぐに橋の防衛にあたるドイツ軍を駆逐。橋に仕掛けられた爆弾を解除し橋を制圧した。15分弱の迅速な作戦は成功。あとは応援部隊が到着するまで橋を守り抜くだけだったがこれは困難な任務でもあった。

 午前1時7分。カーン上空の空挺部隊はゴム人形を降下させ敵の目を引きつけ工作部隊を密かに降下させてレジスタンスと合流させる。レジスタンスと工作部隊はすぐさま敵の兵士が大量に乗り込んでいる蒸気機関車の線路に爆薬を仕掛ける。そして機関車がその地点を通った瞬間に爆薬の仕掛けを発動し爆発。蒸気機関車は脱線すると共に車両を爆発させて横転する。

 アメリカ第82空挺師団はサン・メールという町の外れに目がけて一斉に降下するがどうしても目標から外れる部隊もあった。

 午前2時3分ごろ。サン・メールでは知らない兵が庭や町に降りてきたという報告が続々と出てくる。そんななか、シーン中尉(スチュアート・ホイットマン)やジョン・スチール一等兵(レッド・バトンズ)は市内に降下してしまい上空の敵に気付いたドイツ軍に一斉に集中砲火を受ける。スチール一等兵は教会の屋根に引っかかってしまい、地上で次々と待ち構えたドイツ兵に狩られていく仲間たちや誤って火事の家に降下してしまう仲間を見て絶望を抱く。

 また、仲間とはぐれたマルティーニ一等兵(サル・ミオネ)は仲間との合流の合図を敵兵の拳銃を構える音と聞き違え敵兵の前に飛び出し撃ち殺されてしまう。

 アーサー〝ダッチ〟シュルツ一等兵(リチャード・ベイマー)は仲間とはぐれ一度、第101師団と合流するがその師団とも再びはぐれてしまう。

 ドイツ西部軍・空軍作戦司令部オッカー中佐(ペーター・ファン・アイク)は第352沿岸砲兵師団指揮官のヴェルナー・プルスカット少佐(ハンス・クリスチャン・ブレヒ)にノルマンディー海岸を偵察するよう命じられる。プルスカットは未だ異常は無いと報告しオッカー中佐は待機を命じる。

 一方、目標降下地点を大きく外れ更に足を骨折してしまったバンダーボルト中佐。彼は部隊を率いてサン・メール制圧を目指し進軍する。

負傷したバンダーボルト中佐

 マルクスから陽動作戦に意味があると話されたドイツ・第7軍参謀長のマックス・ペムゼル少将(ヴォルフガング・プライス)。ペムゼル少将は連合軍上陸地点がノルマンディーと断定する。

 ドイツ西部軍ルントシュテット元帥はあくまでノルマンディー上陸作戦は陽動で主力はカレーに到来する、と予測。ノルマンディーに主力を乗り込ませようとするなど戦略的に正気の沙汰とは思えなかったからだ。自身に戦車隊を用意させるようヒトラー総統に許可を取ろうとする。

 一方、海岸を目指す連合軍の戦艦で。アメリカ陸軍第4歩兵師団バートン少佐は副師団長のセオドア・ルーズベルト准将(ヘンリー・フォンダ)を呼び出し、出撃とルーズベルト准将は戦艦に残るように指令を出す。彼の父親はセオドア・ルーズベルト大統領。この准将はセオドア・ルーズベルトjr.というわけで戦場に出すわけにはいかなかったのだ。

 だがルーズベルトは部下を今まで鍛え上げた私が前線に立ち陣頭指揮を執るのは当然だ、と譲らなかったために彼の熱意に押されバートン少佐は上陸を許可してしまう。

 ベルリンにて。参謀本部のアルフレート・ヨードル上級大将(ウォルフガング・ラクスキー)はルントシュテットに「総統は睡眠中なので起こすことは出来ない。まだ許可を取ることはできない」と言いつける。ルントシュテットは総統を一大事にも関わらず睡眠薬を飲んで寝ているから起こせない、というドイツの敗北を悟るのだった。

 朝日が昇り、プルスカット少佐はノルマンディー海岸から見える戦艦の連隊に目を疑い、すぐさまオッカー中佐に報告。オッカー中佐も最初は信じなかったが戦艦からの艦砲射撃が始まると異変を察知する。

 ドイツ空軍のヨーゼフ・ピップス・プリラー大佐(ハインツ・ラインケ)はパリの司令官ウォルフガング・ヘイガー将軍(カール・ジョン)からたった2機しか戦闘機が無いにも関わらず侵攻作戦を伝えられ出撃を命じられる。プリラーは部下の一人と共に死を覚悟するのだった。

 午前6時32分、オマハ・ビーチ。コータ准将率いるアメリカ陸軍・第29師団は上陸する。しかしドイツ軍によって前進を阻まれ海岸に釘付けにされてしまう。

コータ准将

 午前6時44分、ユタ・ビーチ。ルーズベルト准将は簡単に上陸できてしまうが、どうやら目的の上陸地点とは違っていたようだ。ルーズベルト准将はやむを得ずその地点に援軍物資を運びこむ。

 午前6時49分、ゴールド・ビーチ。ドイツ空軍プリラーらは上空から上陸してくるイギリス陸軍を駆逐する。

上陸作戦

 午前6時53分、ソード・ビーチ。ロバット卿率いるイギリス陸軍コマンド部隊。フラナガン一等兵(ショーン・コネリー)は次々と上陸させていき、イギリス海軍のコリン・モード大尉(ケネス・モア)は海岸の陣頭指揮をテキパキと執っていく。また、ドイツ西部軍のプルスカット少佐も本部へ戻ろうとして敵機の攻撃を受け、負傷する。ロンメルは妻の誕生日に靴をプレゼントしていた際に侵攻作戦を知り、呆然とする。

 午前7時11分、オック岬。アメリカ陸軍レンジャー部隊は岬の急な崖を登る。ドイツ軍が崖上から次々とレンジャー部隊員を発砲して落としたり、フックを外して落下させたりとするが、レンジャー部隊は無事に登り切り、ドイツ軍の要塞を制圧する。

 しかしその要塞には砲台も置かれておらず実は要塞ではなかったことに気付く。無駄骨だったことにレンジャー部隊は徒労に終わったと疲労を感じる。

 西部軍のルントシュテット元帥はヒトラーに再び戦車隊を仕切らせるよう提言するが、今度は本部が侵攻作戦の報に機嫌が悪くなったヒトラーに誰もその提言を切り出せない、と言われてしまう。参謀のブルメントリットルントシュテットが頭を下げてお願いすればヒトラーも聞くだろう、と言うがルントシュテットは「ボヘミアの伍長(ヒトラーの経歴)なんかに頭を下げられるか!!」とプライドの高い発言をしてそれを断る。

 オルヌ川、ペガサス橋。橋を守り続けていたハワード少佐の下にロバット卿の部隊がついに到着。ドイツ軍への反攻に出る。

 サン・メールの町を目指すバンダーボルト中佐は途中で部隊とはぐれた仲間を拾いながら進軍していく。

 フランス海軍のフィリップ・キーファ中佐(クリスチャン・マルカン)は祖国解放を部下のフランス兵と共に誓って上陸。ウィストラムを攻略する。

 ドイツ情報部のペムゼル少将はアメリカ陸軍が海岸に釘付け状態にあるという報告を聞き海岸で追い返すことが出来ればドイツにも勝機があると幹部たちに話す。

 オマハ・ビーチ。コータ准将は未だに海岸に釘付け状態で突破できずにいたものの撤退を提案するニュートン大佐に「我々が海岸を突破できなければ負け戦だ」と説得し三度も失敗している突破作戦を再び実行する。

 やがてバンダーボルト中佐はサン・メールを制圧。教会の屋根に吊られて生き残っていたスチールなどの生存者を保護する。スチールは教会の鐘を近くで聞かされ続けて難聴になっていた。やがて町で善戦していたシーン中尉と合流し、未だに木などに吊るされたまま死んだ降下部隊の兵士の遺体を収容させ、部隊を分けてバンダーボルト中佐は再び進軍する。

 オマハ・ビーチ。コータ准将はフラー軍曹(ジェフリー・ハンター)を少尉に昇格させ、両側から機銃による掃射があるコンクリートの防壁爆破を命じる。フラーは爆薬を一度、仕掛けて爆破。その後、二度目の爆破を行おうと再び爆薬を仕掛けるが、フラーは機銃の銃弾に倒れる。やがて違う兵士が導線を回収し爆破に成功する。コータ准将は一気に部隊を進撃。ニュートン大佐が戦死するなど甚大な被害を受けながらも防壁をついに突破した。

 ドイツ第84軍団長のマルクス大将は実戦シュミレーションが的中したことに笑みを浮かべる。

 まだ味方と合流できないダッチは戦闘機を撃墜され負傷しているイギリス空軍のデビット・キャンベル大尉(リチャード・バートン)と出会う。靴を反対に履いているドイツ兵の死体、撃墜されて負傷した自分、味方とはぐれながらも無傷で一発も銃を撃っていないダッチ。戦争とはそんなものだ、と語るのだった。

 オマハ・ビーチでコータ准将は突破された防壁から進軍するアメリカ陸軍、海岸での激戦の傷跡や転がる兵士の遺体を見て新しい葉巻を咥えて前線司令部へ向かう。










 戦争映画の大作であり名作であります。まるでドキュメンタリー映画のようでしたよ。素晴らしい出来上がりでしたねえ。

 決して戦争を肯定し綺麗なものに見せかけている訳じゃないんですよ。次々と転がる兵士の死体、そしてちょっと出てきたリチャード・バートンによるセリフ。決してこの戦争を繰り返すな、という訴えでもあるんですよ。


史上最大の作戦 名場面集
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Category: 洋画サ行
映画「チャイルド・プレイ」を観ました。アメリカの人気なホラー映画の一つですよね。


『チャイルド・プレイ』 (1988年・米)
チャイルド・プレイ
スタッフ
監督:トム・ホランド
脚本:ドン・マンシーニ、ジョン・ラフィア、トム・ホランド
原案:ドン・マンシーニ
製作:デヴィッド・カーシュナー
製作総指揮:バリー・M・オズボーン
音楽:ジョー・レンゼッティ
撮影:ビル・バトラー
編集:ロイ・E・ピーターソン
キャスト
カレン・バークレー:キャサリン・ヒックス
マイク・ノリス:クリス・サランドン
アンディ・バークレー:アレックス・ヴィンセント
マギー:ダイナ・マノフ
エディ:ニール・ガントリ
グッドガイ人形:イーダン・グロス
チャッキー/チャールズ・リー・レイ:ブラッド・ドゥーリフ


 トム・ホランド監督作品「チャイルド・プレイ」。原題タイトルは「Child's Play

 アメリカの人気なホラー映画の一つでシリーズの一番最初の作品ですね。2013年にこれのリメイクがやるらしいですよ。

 一見、人形と言えば子供やある時には大人の玩具として遊ばせられる運命にあります。動かないし意思を持って喋ることはありえない。だがそんな人形がもし、持ち主や人間に牙を向けたらどうでしょう。果たして人は人形を打ち倒すことが出来るのでしょうかね・・

 この映画で一躍、儲けることが出来たのは何と言ってもチャッキー人形を生産しているメーカーでしょうね。たんまりと儲けたでしょう。あの愛くるしい表情に見せかけて実はその表情もすっごい不気味なんですよね。視点を変えれば。そして憎たらしいこと。

 トム・ホランド監督は「サイコ2」(1983)の脚本もやっていたそうです。以後、ホランド監督は何作もホラー映画を手掛けていますよ。例えばフライトナイトシリーズですね。



【あらすじ】


 警察から逃亡する連続殺人犯、チャールズ・リー・レイは逃げ込んだおもちゃ屋で謎の呪術を唱え息絶えてしまう。一方、グッドガイ人形を誕生日プレゼントにねだるアンディに母カレンは安く買ったグッドガイ人形をアンディにプレゼントする。だがその夜、家の留守を任されていたマギーが転落死する。殺人課のマイクはマギーは何者かに殺されたのだと疑う。更にチャールズと一緒に逃げていた相棒のエディも死ぬ。その現場にはグッドガイ人形を抱えたアンディが居たのだった・・・


♪テーマ曲














【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 絞殺魔チャールズ・リー・レイ(ブラッド・ドゥーリフ)は逃亡中にマイク・ノリス(クリス・サランドン)という刑事に足を撃たれ相棒のエディ(ニール・ガントリ)にも見捨てられてしまう。

 逃げ込んだおもちゃ屋でチャールズはエディとマイクを殺す、と呪いの言葉を吐きながらグッドガイ人形にブードゥー教の呪術を唱える。やがて一つの雷がおもちゃ屋に落ちる。そこにはチャールズの死体とグッドガイ人形が散らばっていたのだった。

 少年アンディー・バークレー(アレックス・ヴィンセント)は誕生日のプレゼントに新しく発売されたグッドガイ人形(声:イーダン・グロス)を母カレン(キャサリン・ヒックス)にねだる。しかしグッドガイ人形はまだ高く、とてもプレゼントには買えなかった。

 しかし友人のマギー(ダイナ・マノフ)から一人の行商人を紹介される。カレンはその商人から安いグッドガイ人形を購入しアンディにプレゼント。アンディはセリフを喋るグッドガイ人形チャッキーに大喜びする。だが残業をさせられるために自分が不在の間の留守をマギーに任せるのだった。

チャッキーとアンディ

 マギーはアンディを寝かしつけ読書にふける。しかし後ろから足音がする。気になったマギーは台所などを調べる。そして突如、眼に振り下ろされたハンマーとぶちまけられた粉により床を滑って窓から転落していった。

 帰宅したカレンはマギーの死にショックを受ける。事件を担当するマイク刑事はマギーは殺されたかもしれない、という説を唱えるがカレンはそれどころでは無かった。やがてアンディがやってきて犯人はチャッキーだ、と話す。しかしそんなことはカレンもマイクも相手にはせずカレンは後で叱りつけるのだった。

 翌日、アンディはチャッキーを抱えて留置所から脱走したエディの隠れ家にやってくる。アンディが小便をしている間にチャッキーはアンディの下から離れ隠れ家に潜入。台所のガスを充満させエディを台所で発砲させることにより、エディの家を爆破させたのだった。

 警察署で犯人だと疑われたアンディはチャッキーが犯人なのだ、と必死に説明するがチャッキーは動きもしない。やがてアンディは精神病院に収容される。

 チャッキーを持ち帰ったカレンは家でチャッキーに電池が入っていないのに喋っていたことに気付く。カレンは電池パックを確認しようとした時、チャッキーは突如、動き出す。やがてチャッキーはカレンに噛みついてから家から逃亡を図っていった。

 カレンはマイクにチャッキーが一連の犯人だと話すがマイクは全く信じない。やがてカレンは自分にチャッキーを売った行商人を探し結果的にマイクと共に、あの人形は爆発したおもちゃ屋から回収したのだ、と証言した。カレンはチャッキーの中に殺人鬼チャールズの魂が入っているのだと理解し、カレンはチャールズの家に向かう。

 一方のマイクもチャッキーの犯行を信じたわけでは無いが、チャールズの事が気になり警察署から資料を持って車を運転する。しかしその車にはチャッキーが忍び込んでおり、マイクとチャッキーは車内で格闘。やがてひっくり返った車内からマイクは車外のチャッキーを発砲する。チャッキーは胸を撃ち抜かれ吹っ飛んでから、すぐさま撤退する。

 チャールズの家に来たカレンはマイクと共に彼がブードゥー教の呪術を習っていたと知り、その呪術を教え込んだであろう人物に会いに行く。しかしすでにチャッキーによって先手を打たれ呪術の男は瀕死状態だった。呪術の男はチャッキーが不死身ではなく、人形の体のまま内部構造が人間に近づいていってるので心臓を撃ちぬければ倒せることと、不死身になるためにチャッキーがアンディの身体を乗っ取ろうとしている、ということをカレンに話息絶える。カレンはマイクと精神病院へ急行する。

 精神病院ではアンディがこちらへ迫ってくるチャッキーを確認しチャッキーが襲うために開けた入り口から、逃げ出す。その際に医師に捕まり麻酔を打たれそうになるが邪魔をされたチャッキーが医師を殺害。アンディは再び逃亡を図る。

 カレンとマイクは精神病院に着きアンディが逃げたことを知る。カレンは自分の家に帰ったのだと悟り今度は家へ急行する。

 家の中ではアンディがチャッキーに追われていた。やがてチャッキーはアンディを気絶させ呪術を唱え始める。

 呪術が成功する直前、カレンとマイクは到着しアンディを引きはがそうとする。儀式を邪魔されたチャッキーは邪魔者を殺そうと刃物を振り回す。

 マイクは足を負傷し動けなくなる。カレンはチャッキーに傷を負わされながらも暖炉に閉じ込める。だがチャッキーは物凄い力で暖炉の扉を開けようとする。やがて意識を取り戻したアンディは母カレンを助けるためにマッチで火を起こし暖炉に放つ。暖炉でチャッキーは燃え、部屋を歩き回りながらやがて倒れる。

 なんとかチャッキーを倒したことで安堵するカレンとアンディ。だがチャッキーはまだ死んでいなかった。燃えてボロボロになりながらもアンディを殺そうとするチャッキー。カレンはチャッキーに何発も撃ちこみチャッキーは腕も足も吹っ飛ばされ、動かなくなった。

 やがてマイクの相棒の刑事が到着。チャッキーが犯人だった、という話を笑い飛ばそうとするが生き残ったチャッキーの胴体と手がその刑事の首を絞め殺そうとする。カレンはそれを引きはがしマイクが胴体の心臓部を狙い銃弾を発砲。チャッキー人形は吹っ飛んでついに完全に動かなくなるのだった。

 マイクの相棒の刑事もさすがにチャッキーの犯行を信じざるを得なくなるが「だが誰がこんなのを信じるんだ」とやり切れなそうに話す。やがてマイクは刑事とカレンに肩を貸してもらって部屋を退出する。アンディは退室する時、後ろのチャッキー人形を振り返るのだった・・・







 本当ですよ。こんな人形の中に絞殺魔の魂が宿って次々と人殺しをしていた、なんて話は誰が信じるのでしょうかね。C級の作り話として語り継がれる程度じゃないでしょうかね。

 この映画は何となくモノが人間に反逆の狼煙を上げる未来が訪れるかもしれない、ということを暗示しているような気がして怖いんですよね。例えば、ドラえもんのお話の一つにバッジを貼り付けた物が自分の意志を持って自由に動き出すことができる、という秘密道具が登場したお話があります。そのお話では後にのび太やそのお父さんに対し意志を持った物が大切にされないことへ不満を抱き、反逆行為を起こすんです。まあこのときはドラえもんがバッジを回収して事なきを得ましたが、大事にされない、あるいは更なる欲を手に入れた人形が魂はともかくとして人工知能あるいは意志を持ち、反逆を起こす未来も近いんじゃないでしょうか。

 なーんてことを言っているような気がしてやっぱり怖いですよね。それともやっぱり考えすぎですかね?
Category: 洋画タ行
水曜日に「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡」という映画を観終わっていました。


『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』 (2010年・日)
てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~
スタッフ
監督:李闘士男
脚本:鈴木聡、林民夫
原作:金城浩二
製作:春名慶、藤原恵美子
音楽:coba
主題歌:山下達郎「希望という名の光」
撮影:中山光一
編集:宮島竜治
キャスト
金城健司:岡村隆史
金城由莉:松雪泰子
佐加井保:吉沢悠
屋宜啓介:伊藤明賢
大城真人:赤堀雅秋
比企達平:國村隼
緑川靖治:渡部篤郎(特別出演)
美ら島沖縄大使:長澤まさみ(友情出演)
金城花江:原田美枝子
金城加那:児玉絹世
健司の子:金城琉斗(子役)
健司の子:比嘉奈菜子(子役)


 李闘士男監督作品「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」。主演はナインティナインの岡村隆史。

 この映画では金城浩二という人物が書いた同名自伝小説が原作となっています。内容は彼が世界で初めて人工による養殖サンゴの移植と産卵に成功した、という感じなのですが実はそれ以前にサンゴの産卵に成功させた人や施設があるようですね。ネットで調べて初めてそれを知った時「えぇ~・・」って落ち込んだりもしたんですが、金城氏が海とサンゴを愛していたのは間違いないようで何とか持ち直しました。

 「てぃだ」というのは琉球語で太陽という意味です。つまり「てぃだかんかん」というのは「太陽が照ってるねー」みたいな意味だと思います(自己意訳なので正しいとは限りません)。

 まあヒロインなのでしょう、松雪泰子。私は彼女は大人の女、というか艶っぽい女性ばっかり演じている、というイメージがあったんですがこの作品で松雪泰子が可愛げのある役でちょっとビックリしちゃいましたね。

 まあ岡村は大阪府、松雪は佐賀県出身なので沖縄のあの独特なしゃべり方がちとわざとらしい、と思う部分もありましたがこの映画で自分の中での岡村の好感度があがりましたね。実はこの映画を観る前に総合学習で金城浩二さん本人の映像を見たんですがやっぱり岡村と金城さんが似ている気がしました。


【あらすじ】


 小さい頃から海とサンゴが大好きだった純真な金城健司は健司の影響もあって同じく海が大好きな当時のマドンナ的存在だった金城由莉と結婚する。ある日、健司の経営する珊瑚礁が見れるバーが順調なころ、健司は海に潜り珊瑚礁を見て驚愕する。珊瑚礁は死滅状態だったのだ。健司は順調だったバーを閉店し、珊瑚礁を人工的に養殖し海に移植させるという計画に乗り出す。


♪希望という名の光    山下達郎










ゴメンなさい。今まで以下全文ネタバレ注意の警告文に↓をちゃんとやっていたのに最近は少し忘れてました。再び再会します。









【以下全文ネタバレ注意】









↓四行後にネタバレ文あり




 少年時代の金城健司は海ばっかり見ては珊瑚礁も見て遊びほうけていた。ずっと珊瑚礁と沖縄の海が大好きだったのだ。それから大人になっても健司は海に対する純真さを忘れてはいなかった。

 金城健司(岡村隆史)は小さい頃のマドンナだった由莉(松雪泰子)と結婚するために故郷の沖縄に帰ってくる。しかし健司の母・花江(原田美枝子)は健司を殴りつけ、由莉に「こんな男にゆーりは勿体ない」と結婚を反対するが由莉は健司の純真さに惚れ込んでいると答え二人は結婚してしまう。

 その後、事業失敗で借金を抱えた健司も懲りずに再び事業を始める。それは珊瑚礁を見ながら騒ぐことができるバーだった。花江や健司の妹・加那(児玉絹世)はまた健司は失敗する、と不安を抱いていたがそれは杞憂に終わり大成功。沖縄で4号店も出せ借金も完全返済できるほどの順調さを見せた。

 ある日、健司はダイビングで海に潜る。そのとき見た光景、それは沖縄の海の珊瑚礁が白化して死滅状態というおぞましい光景だった。

 健司は順調であるバー事業を突如、全店閉店させてしまう。そして健司は「沖縄の海が温暖化や環境汚染によって悲鳴をあげている」という理由を話す。これには花江は健司を殴りつけるし、友人の佐加井保(吉沢悠)、屋宜啓介(伊藤明賢)、大城真人(赤堀雅秋)も健司の意見には賛同するが不安も覚えてしまう。

 健司はすぐさまバーで使っていた水槽をサンゴの養殖に利用する。試行錯誤し、珊瑚礁を人工だが自然に優しい方法で沖縄の海に植えようとするがそれを沖縄県庁は黙っていなかった。沖縄県庁は漁業組合に許可を取るよう健司に警告する。

 健司はこの辺の海一帯を仕切る漁業組合長の比企達平(國村隼)に一度、許可を貰いにいくが頑固でサンゴ養殖に儲けがない、という理由で達平はそれを怒鳴りつけて断る。

 後日、健司は無断でサンゴを植えてしまい、達平に呼び出される。しかし今度は達平は人が変わったように健司の話を聞き、健司に協力してやってもいいと答えるのだった。

 その後、サンゴ養殖が成功したことで新聞各社に取り上げられる。それ以降、イメージアップを図りたい企業家たちは健司を次々と支援する約束を取り付ける。今まで放置していた沖縄県庁もさも自分たちが健司を後押ししたと思わせるために健司の功績をもっとマスコミに取り上げさせようと琉球国際大学の准教授・緑川靖治(渡部篤郎)に会わせる。

 緑川は健司に学会で功績を発表してほしい、と健司に依頼。気の良い健司は学会で発表するが、健司はサンゴを救いたい一心だけで専門知識は無かったために学会の偉い学者たちに馬鹿にされる。

 健司は学者たちに笑われながら会場を去る。しかしそこへ緑川がやってきて、学者の非礼を謝罪するとともに学者を見返すには養殖したサンゴの海での産卵を成功できれば彼らは見返せる、と言う。健司は養殖した珊瑚の海での産卵を成功させようと決意する。

 一方、学者たちが一斉に健司の方法を批判し次々と支援者たちは資金援助を白紙にしてしまう。ますます健司は学者を嫌う。また、金の目処も立たなくなり健司は男の子、女の子の二人の子供を養育させる費用も徐々になくなっていき貧しい生活を余儀なくされる。

 ある日、沖縄県庁で働く保が一人の不動産家(高橋長英)を紹介する。不動産家は健司のやっている事を絶賛し珊瑚産卵に使う器具の金を援助したい、と言う。健司は器具を大量に購入し500万も使ってしまう。だが不動産家から500万円は送られてこない。詐欺だったのだ。健司は一気に500万円も借金をしてしまう。

 しかし由莉は健司に「家が無くなってもいいから健司を応援する」というメールを送る。それを見た健司は落ち込んでなどいられないと立ち直る。

 その後、健司は不動産家を紹介したことから責任を感じていた保が一つの提案を健司に持ち込む。それは健司がサンゴ産卵を計画している地点を別の場所に移して、その地点を埋め立て地にしたい、という企業の提案だった。それに協力すれば大金が入る。しかし埋め立てという行為はサンゴを死滅させる大きな要因の一つだったのだ。

 健司は家族を助けるためにその埋め立て計画に乗ってしまう。しかし達平はそんな健司を許さず、「お前の話を聞いてやったのは由莉のおかげなんだぞ!」と怒鳴りつける。実は健司が達平に一度、追い返された後由莉がやってきてずっと健司の話を聞いてほしいと頭を下げ続けていたのだ。

 健司は埋め立てを計画する企業に計画に乗ることを断りに行くが今度は保から由莉が生活に困って密かにお金を自分のお母さんから貰っているということを聞き出してしまう。クリスマスのプレゼントも子供たちに買ってやれない。苦悩の結果、再び健司は埋め立て計画に賛同してしまいそうになる。

 しかし家に帰ってからそのことを話すと温厚な由莉が珍しく激怒する。「今までやってきたのは何だったの?私は海を愛する健ちゃんが好きなのに」と。健司はまた悩んでしまう。

苦悩する健司


 ある日、健司は海で子供たちと遊んでいた。その時、子供たちは「お金持ちのお父ちゃんより海が大好きなお父ちゃんの方がいい」という言葉を聞き健司はついに決心。そこへやってきた由莉と四人で抱き合うのだった。

金城家の抱き合い


 それから1年が経ち、もうサンゴが産卵していなければ諦めるしかない。賭けのような気持ちで健司、由莉、達平や保、啓介、真人らは船を出港させサンゴを植え付けた地点に行く。

 健司は鼓膜が破れており海に入れなかった。ダイバー達は次々と海に潜るが産卵していたサンゴを発見することはできなかった。一行を沈黙が支配しやがて撤収しようとした直後、保が異常なサンゴを見つけたと健司に報告する。その状態はサンゴ産卵間近の兆候だった。

 保は急いで産卵をしていたサンゴの写真を撮影する。こうして人工養殖され海に移植されたサンゴは産卵を成功させたのだった。

 その後、健司は一気に評価される。学者たちもさすがにサンゴ産卵に成功させた健司を評価せざるを得なかった。健司は会見場で「僕は大きなことをやったつもりはない。海を愛してサンゴを愛していただけだ」と答えるのだった。

 会見が終わった後、健司は今まで支え続けてくれた由利に感謝の言葉を述べるのだった・・・





 感動的なストーリイですよね。まあ映画なんですから脚色があるでしょうが、なんにしても主演が岡村隆史というのがいい。沖縄出身のガレッジセール・ゴリがやればもっと自然だったという意見も見かけましたが私は岡村が沖縄人を必死に勉強してそのしゃべり方を身に着けようとした努力とかもこの映画に籠っていると思うんですよ。岡村だからこそこの映画を感動に導くことが出来たのだ、と私は岡村隆史を評価します。
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今日は映画「醉いどれ天使」を観ました。


『醉いどれ天使』 (1948年・日)
醉いどれ天使
スタッフ
監督:黒澤明
脚本:植草圭之助、黒澤明
製作:本木荘二郎
音楽:早坂文雄
撮影:伊藤武夫
編集:河野秋和
キャスト
真田:志村喬
松永:三船敏郎
奈々江:木暮実千代
美代:中北千枝子
ぎん:千石規子
ブギを歌う女:笠置シヅ子
高浜:進藤英太郎
セーラー服の少女:久我美子
婆や:飯田蝶子
花屋:河崎堅男
花屋の娘:木匠久美子
親分:清水将夫
岡田:山本礼三郎



 黒澤明監督作品「醉いどれ天使」。主演は志村喬ですが三船敏郎ともいえます。

 これは三船敏郎の出演3作品目にして初めての黒澤明監督作品です。「銀嶺の果て」(1947)でデビューした三船はこの作品で脚本だった黒澤明に才能を認められこの醉いどれ天使に出演します。この醉いどれ天使で益々、黒澤明に気に入られて以後、多くの黒澤作品に出演します。しかもほぼ主演のような立ち位置という。

 一方の主演だった志村喬ですが「銀嶺の果て」(1947)で主演を張っていました。また志村喬は黒澤明監督初作品の「姿三四郎」(1943)からずっと黒澤作品にほぼ常連として出演しています。つまり志村喬は三船敏郎を抜いて黒澤監督作品にもっとも多く出演した俳優です。最後に出演したのは黒澤監督がスタッフやキャストと対立しまくった「影武者」(1980)です。そしてその2年後に志村喬はお亡くなりになっています。「影武者」の次の黒澤監督作品は「乱」(1985)ですから黒澤監督作品とは一生を通じてお付き合いしたことになりますね。

 あと美代役は最初、折原啓子がやる予定だったのですが病気療養で降板したそうです。

 そしてこの映画に使われた南新町の闇市は「新馬鹿時代」(1947)で使われた大がかりなセットを東宝が「これちょっと壊すの勿体なくね?」みたいな感じで黒澤に提供したそうです。ちなみに新馬鹿時代の監督は山本嘉次郎で黒澤明監督の師匠です。ですがこの新馬鹿時代は皮肉なことに使いまわしのセットで製作した「醉いどれ天使」より知名度も低いし、今は観賞するのが難しいそうです。


【あらすじ】


 頑固でひねくれ者だが患者には一途に診察する飲んだくれの医師・真田はある日、銃弾を受けた若いヤクザを診察する。真田はヤクザに結核の兆候が見える、とレントゲン撮影を促すが素直じゃないヤクザは「死ぬのなんか怖くない!」と意地を張る。真田は若い頃の自分を若きヤクザに照らし合わせ、憎まれ口を叩きながらもその男を助けようとする・・・

















【以下全文ネタバレ注意】


 南新町の駅前。ここでは闇市が繁盛し、その付近にはゴミ捨て場になり飲んだら害があるであろう沼があった。またここはヤクザの縄張りでもあった。

 診療所を営む医師・真田(志村喬)は酒好きのひねくれ者で、思ったことをそのまんま口に出し憎まれ口も叩き叩かれたりするが、患者に対しては一途に接する良き医師であった。婆や(飯田蝶子)と共に病院を経営している。しかし理解者は多くはない。

真田医師

松永と真田

 ある日、真田の下に手に傷を受けた若い男がやってくる。男は松永(三船敏郎)と名乗り駅前でシマを張っているヤクザだと自己紹介する。しかしそういったヤクザが嫌いな真田は松永に容赦なく憎まれ口を叩き診察。その時に真田が肺病(結核)の兆候があることを発見。真田にレントゲンを撮影するよう強く言う。しかし松永はそれを素直に聞かず、揉め合いになる。そこに看護婦の美代(中北千枝子)が現れたことで松永は一旦、撤退する。

美代と婆や

 その後、松永は咳の間隔が短くなりつつあるのに気付いていく。一方、何だかんだで松永のことを気にかける真田はぎん(千石規子)という松永に惚れ込んだ女がいることを知る。真田は松永を酒に誘い松永はそれを渋々、受ける。真田は市場街では売り物や酒を勝手に持っていったり飲んで行っても何も言われないほど闇市の顔役だったのだ。

ぎん

 酒場で真田と松永は話し合うが松永は「死ぬことは怖くない。むしろ病気であることを知られるのが恥だ」と言って酒も女もやめなかった。そんな態度の真田は再び激怒し揉め合い。挙句の果てに真田は酒場を追い出される。

真田に絡む松永

 真田は美代に松永のことを言う。「あいつも可哀想な男だ。病気を怖がることが男の恥だと思っている。あいつほどの臆病者はいない」と。美代は松永がヤクザの人間だと知り、かつて自分を奴隷のように扱って今は牢屋の中にいる岡田(山本礼三郎)という男を思い出す。岡田は松永の前に近辺一帯の土地を縄張りとしていた男だった。もう岡田は牢屋から出てくるころだった。

岡田

 ある日。結核と戦い続けた少女(久我美子)が真田に「もうすぐ治るから治ったらあんみつおごってね」と笑顔で言う。その後に沈んだ顔をした松永が真田のところへやってくる。だが再び揉め合いとなり、真田は去って行った。真田は松永に「お前のような男より結核と戦い続けた少女の方が強い」と言ったのだ。松永はそれを認めるのが嫌だったのだ。

闘病した少女

 翌日、かつての旧友で今は大病院の院長・高浜(進藤英太郎)と再会する。その高浜によると松永のレントゲンを撮影し真田の下へ雨の日に行かせた、という。真田はそれを聞き松永にレントゲン写真を病院に持ってくるよう言う。

 その夜、松永はでろんでろんに酔いながらレントゲン写真を持ってくる。真田はその写真を見て予想通り、松永がやはり結核であると判断。松永は病気なんか怖くない、となおも意地を張るが真田や美代にはそれが寂しく思えた。

 松永は酒は飲まない、と真田と約束するが出所した岡田に盃を傾けられ飲んでしまう。その日、松永に近づいていた情婦の奈々江(木暮実千代)は病気で落ち目になりつつある松永から離れて岡田に接触を図っていく。また、真田にも愛想を尽かされ見限られてしまう。

松永と奈々江

♪ジャングルブキ      笠置シヅ子


 その後、病気でどんどん貧弱になっていく松永。ある日、松永は吐血し奈々江の部屋で寝込む。真田はそれを知らされ美代に「絶対に行かない」と突っぱねながらも結局、真田を診察する。

 やがて松永は岡田の女となった奈々江に部屋を追い出され真田の診療所で寝泊まりする。一方、美代が診療所に居ると知った岡田は連れ戻そうと訪ねてくる。真田はそれを拒絶し松永も岡田に頼み込み、ひとまず岡田は去っていく。

 その後、松永は仁義を重んじる親分(清水将夫)に頼めば美代のことを岡田が諦めてくれる、と直で親分に頼み込みに行くがそこでは親分が岡田に「アイツは病気で死にかけだから、もうすぐ別の勢力に襲われるあのヤミ市を任せても立派な鉄砲玉になってくれる」と言っていた発言を聞いてしまいその場を去る。

 呆然とした松永は闇市を歩き回り、いつも花を勝手に持っていく花屋(河崎堅男)やその娘(木匠久美子)から代金を請求されたりする。すでに岡田がこの一帯を縄張りとしてしまったのだ。絶望した松永は立ち寄った酒屋でぎんから慰められ、松永に今でも惚れ込むぎんは二人で一緒に郷里へ帰ろうと誘われる。しかし松永はそれに返答せず酒屋を去る。

 やがて松永は奈々江の部屋を訪れ岡田をドスで刺し殺そうとする。しかし病弱な松永には勝ち目はなかった。すぐにドスを奪われ刺される。しばらく床を這った松永は臆病者のまま息絶える。


 松永の葬儀は組にもやってもらえず、ぎんが一人で資金を出して済ませてしまった。ぎんと再会した真田は死人の松永に憎まれ口を叩く。そして真田は「ヤクザの世界なんてそんなもんだ。獣を真っ当な道に歩ませようとした私は馬鹿だ」と。ぎんはその言葉を聞き泣いてしまう。

 やがてあの結核と戦っていた少女が。少女は結核に勝ったのだった。約束のあんみつをおごらされる真田。真田は少女に言う。「結核だけじゃない。病気にも何事にも理性が勝てなければ強くはない」と・・・








【考察・感想】


 松永は可哀想ではないと思います。だって松永は、自分がヤクザ流の生き方しか生きることが出来ないと勝手に思い込んで周りの手を差し伸べてくれる人を拒み続けたんです。挙句の果てに一人で片を済ませようと勝手に殴り込みに行って死んだんです。自業自得ともいえます。最後まで弱くて脆くて最低の生き方ですよ。私はたとえ力がどんなに強くても周囲を嫌い拒んで周囲と歩めない人間が大っ嫌いなんです。だってその人たちは自分の存在が周りに迷惑をかけている、と自覚してないんですから。

 それに比べて本当に可哀想なのは松永に手を差し伸べたぎんだとか、真田医師とかです。二人は松永を見限らずに必死に接してくれたんです。そんな気持ちも理解できない松永はまあロクな死に方はしないと思ってましたが、本当にロクな死に方じゃありませんでしたね。容姿がかっこよくてもなにすましてんの?って感じですね。

 多分この当時は病気の人は自分の病気を恥ずかしいと思っていた時代なんでしょうね。まあ確かに病気で兵役を免れた男性は「非国民」と周りから罵られていた戦争時代もありましたからね。しかしあの少女は本当に素晴らしい。自分で病気であることを自覚し、戦って勝利したんです。本当に強いのは暴力を着飾る連中ではなくて、こういった芯の強さを持った人なんだと私は思いました。
Category: 邦画ヤ行
ジブリのアニメ映画です。さあ!トトロワールドへようこそ!


『となりのトトロ』 (1988年・日)
となりのトトロ
スタッフ
監督、脚本、原作:宮崎駿
製作:徳間康快
音楽:久石譲
撮影:白井久男
編集:瀬山武司
キャスト
草壁サツキ:日高のり子
草壁メイ:坂本千夏
草壁タツオ:糸井重里
草壁ヤス子:島本須美
トトロ:高木均
ネコバス:龍田直樹
カンタのお婆ちゃん:北林谷栄
大垣勘太:雨笠利幸



 スタジオジブリ制作の長編アニメーション映画「となりのトトロ」。やはり宮崎駿監督作品なのですが、30年くらい前の映画なのに今日まで日本人に有名な映画ですよね。

 最初に言っておきます、トトロ死神説やサツキとメイが終盤で死ぬ、なんて都市伝説は私は信じません。真っ向から否定しますのでそのつもりでお願いします。

 子供にとってはトトロとの出会いがワクワクする映画、大人にとってはこの映画は昔を懐かしみ感傷にひたる映画でしょうね。

 ピュアな子供たちにしか見れない伝説のお化け「トトロ」。いや~生涯で一度は会ってみたいものですが高校生にもなっちゃうとトトロには会えませんねえ。あと都市伝説を信じたり広めてる方は一生、トトロには出会えませんよ。言ったでしょ?都市伝説を完全に否定するって。

 それにしてもトトロのあの「ウワッーーー!」とかの鳴き声、全部人がアフレコしてるんですよ。凄くないですか?今は亡き高木均さん、やっぱりトトロの声をやるときは相当、体力が必要だったようですね。

 トトロって怖いけどすっごい可愛いですよね。


【あらすじ】


 小学校3年生のサツキとその妹で5歳のメイは父と共に田舎へ引っ越してくる。新しい家はお化けでも出そうなオンボロ屋敷。だが空気はものすごく綺麗だった。退院する母を迎えるには丁度の良い土地だった。そんなある日、メイは森の中で巨大な生き物の〝トトロ〟と出会う・・・




※以下音量注意
♪さんぽ     井上あずみ(オープニングテーマ)

となりのトトロ OP 投稿者 9038BH7






【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 小学校3年生の草壁サツキ(日高のり子)とその妹メイ(坂本千夏)は父親のタツオ(糸井重里)と共に都会から田舎へ引っ越してきた。その田舎は空気がとても綺麗で退院を控える母ヤス子(島本須美)を迎えるにはうってつけの土地だった。

 新しい家、そこは少し古びた感じでその家にはなんとススワタリまたはマックロクロスケと呼ばれる真っ黒な何かが棲んでいた。近所の住人大垣勘太(雨笠利幸)には家のボロさをバカにされるが、サツキもメイもそんな生き物にワクワクウキウキ。更にカンタのお婆ちゃん(北林谷栄)が凄く優しい人で田舎が一気に好きになってしまう。

 ある日、メイは庭で一人で遊んでいると森の中に入り込み、一本の木の根元から穴に転げ落ちる。その穴の下で寝っ転がっていたのはなんと巨大なお化け。メイは巨大なお化けの鳴き声がそのお化けが子供にしか見えない伝説のお化け「トトロ」だ!と大喜びする。やがてメイが眠りに落ち、再び起きた時にはトトロ(高木均)はそこには居なかった。

トトロとメイの出会い

 メイはサツキとお父さんに「トトロに会ったんだよ」と話す。お父さんは「トトロとはいつでも会えるわけじゃないんだ」と混乱するメイをなぐさめる。

 ある曇り日、一人で留守番をしていたハズのメイがサツキの学校に来てしまった。下校中、メイとサツキはお地蔵様のところで雨宿りをしていた。そこでカンタに傘を渡されメイとサツキはカンタに感謝しながら家に帰宅する。

 夜、お父さんに傘を渡すためにバス停で父親の乗るバスの到着を待つメイとサツキ。やがてメイは眠りこけ、サツキはメイをおんぶする。

 そこになんとトトロが!トトロはサツキから雨宿りの傘を貰う。傘に雨粒がしたたる音を気に入ったトトロはやがて大声を張り上げる。

父を待つメイとサツキとトトロ

 やがてその大声に呼応したようにバスが到着する。しかしそれはただのバスではなく、猫バス(龍田直樹)だった。巨大な猫のバス。トトロはドングリをサツキとメイにあげ、猫バスに乗って去って行った。

 やがて父の乗ったバスが到着。サツキもメイもトトロの姿に歓喜する。

 帰ってからすぐにサツキとメイはそのドングリを庭に植える。それ以後、サツキもメイも木が生えてくるのを待っていた。

 ある夜、サツキとメイはドングリを植えた場所にトトロが木を伸ばすダンスをしていた。サツキとメイもそれを見つけ駆けより、トトロと一緒にドングリを伸ばすダンスをする。

♪風のとおりみち    久石譲


 木はたちまち巨大な木になりトトロはサツキとメイを抱えて空飛ぶコマに乗り、上空の景色をサツキとメイに堪能させる。

 翌朝、起きたサツキとメイが見たもの。それはちょっと伸びた一本の木だった。サツキとメイは「夢だけど夢じゃなかったー!」と言って大喜びする。

 ある日、母が入院する七国山の病院から電報が届く。それは入院期間がちょっと延びる、という内容だったがまだ幼いサツキとメイは母の身が心配になり二人とも取り乱す。

 メイが会えるまで少し延びる、ということを知らされるとやだー!と駄々をこねはじめる。取り乱していたサツキは「じゃあお母さんが死んじゃってもいいの!?」と喧嘩になってしまう。

 サツキはカンタのお婆ちゃんに慰められ気を落ち着かせるがメイがどこにもいないことに気付く。そしてサツキはメイが七国山のお母さんのところに行ったんだ、と気づきメイを探しに七国山の病院へ向かう。

 しかし七国山病院への道で通行人などにメイのことを聞いても見ていない、という。おそらくメイは迷子になったのだろう、心配するメイにカンタが自転車でやってきて沼でメイのサンダルが見つかったと話す。サツキは家の方に戻る。

 しかし沼で見つかったサンダルはメイのものとは違っていた。そしてサツキはトトロに助けを求めようと森へ向かう。

 サツキはトトロのところに行き、メイが迷子になったことを話す。トトロはサツキを掴んで巨木のてっぺんにジャンプする。そして大声を張り上げる。やがていつぞや見かけたネコバスが走ってきた。

トトロとネコバス

 ネコバスはサツキを乗せてメイのところへ走り出す。メイはお見舞いのトウモロコシを持って迷子になっていた。そこにサツキの乗ったネコバスが到着。サツキはメイを叱る。やがてネコバスは気をきかせて七国山の病院へと向かってくれることになった。サツキはネコバスに抱き着く。

 七国山の病院ではお母さんがお父さんと娘たちのことを話していた。ただの風邪だったが病院が電報を打ったのである。退院したら娘たちを思いっきり甘やかす、というお母さん。メイとサツキは松の木の上から二人の様子を見て安心しトウモロコシを窓際に置く。お母さんはメイとサツキが松の木の上で笑っていた、と二人に一瞬、気付くのだった。

 やがてネコバスはサツキとメイを二人の家まで乗せていく。二人はメイを探し続けていたカンタとお婆ちゃんと再会するのだった。

ラストシーンのトトロ

♪となりのトトロ     井上あずみ(エンディングテーマ)

となりのトトロ 投稿者 9038BH7






 ちょっとこの映画には思い入れが深いので凝らせてもらいました。

 多分、私はいつぞやの金曜ロードショーでの放送で初めて見たと思うんです。私は純粋な人間とはお世辞でも言えませんが、トトロには純粋な思いで会いたいですね。いいじゃないですか。子供にしか見えないお化け。高校生でも許容範囲ですよね?

 最後に、こういうお化けがいるような森や田舎を壊さないでください・・・
映画「ホーム・アローン」を観ました。

『ホーム・アローン』 (1990年・米)
ホーム・アローン
スタッフ
監督:クリス・コロンバス
脚本、製作:ジョン・ヒューズ
製作総指揮:マー・クレヴィンソン、スコット・ローゼンフェルト、ターキン・ゴッチ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ジュリオ・マカット
編集:ラジャ・ゴズネル
キャスト
ケビン・マカリスター:マコーレ・カルキン
ハリー・ライム:ジョー・ペシ
マーヴ・マーチャント:ダニエル・スターン
ピーター・マカリスター:ジョン・ハード
ケイト・マカリスター:キャサリン・オハラ
バズ・マカリスター:デヴィン・ラトリー
フランク・マカリスター:ゲリー・バンマン
ガス・ポリンスキー:ジョン・キャシディ
マーリー:ロバーツ・ブロッサム


 クリス・コロンバス監督作品「ホーム・アローン」。原題タイトルは「Home Alone

 日本でも大ヒットした作品ですよね。特に泥棒を家からカラクリを仕掛けて追い払う辺りのシーンは凄く有名で好評ですよね。マコーレ・カルキンもこの作品で人気を博しました。しかし今のマコーレはなんだかいろいろと騒がれてますね。

 私は悪役のジョー・ペシとダニエル・スターンが好きです。二人の悪人なんだけどなんだか憎めないキャラクター性が凄く好きなんですね。

 クリスマスでよく放送される映画ですよね。私もこの映画、クリスマスに観たかったですね。

 クリス・コロンバス監督は「グーニーズ」(1985)とか「ハリー・ポッター 賢者の石」(2001)~「ハリー・ポッター アズカバンの囚人」(2004)までの監督を務めていました。なんか子役が主役の作品ばっかりですね。


【あらすじ】


 クリスマスの家族旅行。パリにいくマカリスター家で出発の前日、ケビンが騒ぎを起こし屋根裏部屋に閉じ込められる。だが家族の誰一人としてそれを思い出せずケビンを置いてパリ行きの飛行機に乗ってしまった。一人残ったケビンは家族が居なくなった家でやりたい放題するが、マカリスター家の家を二人組の泥棒が狙っていた・・・


日本語版ホーム・アローン予告編

♪ホーム・アローン オープニング

♪ホーム・アローン 予告でよく流れる音楽









【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 シカゴのマカリスター家。ここではクリスマスに向けてのパリ出発の準備をしていた。

 警官の恰好をし、警官を名乗るハリー・ライム(ジョー・ペシ)はマカリスター家に留守中の泥棒に用心するよう言うがなかなか相手にされていなかった。

 出発の前日、末っ子のケビン(マコーレ・カルキン)は兄のバズ(デヴィン・ラトリー)と喧嘩し家の中で騒ぎを起こす。

 怒った母ケイト(キャサリン・オハラ)はケビンを屋根裏部屋に閉じ込めてしまう。

 翌朝、大嵐の停電により目覚まし時計が鳴らなかったのでマカリスター家は寝坊してしまう。ケイトも父のピーター(ジョン・ハード)もケビンを屋根裏部屋に置いてけぼりにしたことに気付かずにパリ行きの飛行機に乗ってしまった。

 置いてけぼりにされたケビン。ケビンは前日に家族と大喧嘩をし、屋根裏部屋でサンタに家族をなくしてほしいと願ったおかげだ!と大喜びしやりたい放題する。

 飛行機でケイトはケビンを置いてけぼりにしてしまったことにやっと気づく。ケイトはピーター、ピーターの兄のフランク(ゲリー・バンマン)、そしてその妻のレスリー(テリー・スネル)と相談する。慌てて連絡をとろうとするが連絡がとれなかった。

 一方、家に警官を装って家の中の様子を見ていたハリー・ライムとその相棒のマーヴ・マーチャンツ(ダニエル・スターン)はクリスマスによる留守の家を狙って泥棒をしていた。二人はマカリスター家の地下室から入り込もうとするが、それに気づいたケビンは地下室の電気をつけて泥棒たちを退散させた。

 ケビンは泥棒の様子を見ようとして町で殺人鬼と噂されている隣人マーリー(ロバーツ・ブロッサム)に出くわしてしまい、家に逃げ込む。そこにケイトの通報によって様子を見に来た警官がチャイムを押すがケビンは怯えており、そのチャイムに出なかった。

 ケイトはいてもたってもいらず一人でシカゴの家に戻ることを決める。しかしシカゴ行の飛行機はどれも満席でそれでも何とか戻りたいがためにアメリカの別の空港で降りる。

 翌日、ケビンはバズの隠し金を使って町に買い物に出る。しかしスーパーで歯ブラシを買っているときにレジでマーリーと出くわしてしまいケビンはスーパーから逃げる。歯ブラシを持ち逃げしたことにより警察官に追われるが、なんとか撒く。ケビンは偶発的とはいえ、歯ブラシを代金も払わず持ってきたことを後悔する。

 やがてケビンはハリーと遭遇。ハリーが泥棒であると感づき、ハリーもケビンに見覚えがあったので尾行するが教会へ逃げ込み何とか撒く。

 ケビンは先手を打ち、マカリスター家に人が大勢居るように賑わせた。人がいるのだと思った二人はひとまず撤退する。

 翌朝、マカリスター家の様子を見に来たマーヴを暴力的な映画のビデオの音声を使って追い払った。だがハリーはそれを怪しみ様子をうかがう。そして家の中にはケビン一人だけだ、と悟って夜の9時に盗みを働こうという話し合いをする。ケビンはそれを聞いてしまう。

ケビンを見つめるハリー

 一方のケイトはダラスに到着。しかしシカゴ行の飛行機が満席で乗れなかった。困ったケイトだったがポルカバンドという音楽グループのリーダー、ガス・ポリンスキー(ジョン・キャシディ)がケイトをシカゴまで連れて行ってくれる、と提案しケイトはそのグループのバンに乗らせてもらった。

 ケビンは泥棒撃退を決意すると共にやはり不安になり教会にいく。そこで殺人鬼だと噂されていたマーリーと会話する。マーリーは殺人鬼などではなく、息子と絶縁状態にあり、孫娘と会話もできない一人で暮らす寂しい老人だった。マーリーはケビンの話を聞き「家族に謝罪したいなら素直に謝りなさい」と言い、ケビンもマーリーに「息子さんと縁を戻すべきだ」と話し合う。二人にとっては楽しい夜になった。

教会でのマーリーとケビン

 その後、ケビンはサンタに家族を返して、とお願いし家に帰宅。泥棒退治の準備をしていく。

 やがて夜9時。ハリーとマーヴの二人は家に侵入するが家の中も入り口の前も仕掛けだらけだった。二人はケビンの仕掛けによってコテンパンにされてしまう。

 やがてケビンは隣家に逃亡。しかし今度は二人に出し抜かれてケビンは捕まってしまう。危機一髪のケビンだったがハリーとマーヴの背後にマリーが現れ二人をスコップで叩きのめす。やがてケビンが通報した警察が到着し二人は逮捕された。

 翌朝、ケイトが帰宅する。ケビンはケイトに素直に謝り、ケイトも置いて行ったことを謝る。その直後、家にピーターら家族が帰宅する。家族は再会を喜び合うのだった。

ケイトとケビンの再会シーン

 やがてケビンは窓越しにマーリーが息子や孫娘と抱き合っている姿を目撃する。ケビンはマーリーとアイコンタクトを取り合うのだった。






 これはすっごく心が温まる映画です。家族の大切さと温もりが肌で感じられる映画となっております。今後、観る予定があるならやはりクリスマスに観るべきかと。「素晴らしき哉、人生!」と一緒に。
Category: 洋画ハ行
『椿三十郎』 (1962年・日)
椿三十郎
スタッフ
監督:黒澤明
脚本:黒澤明、菊島隆三、小国英雄
製作:田中友幸、菊島隆三
音楽:佐藤勝
撮影:小泉福造、斎藤隆雄
キャスト
椿三十郎:三船敏郎
室戸半兵衛:仲代達矢
井坂伊織:加山雄三
守島隼人:久保明
守島広之進:波里達彦
河原晋:太刀川寛
関口信伍:江原達怡
広瀬俊平:土屋嘉男
保川邦衛:田中邦衛
八田覚蔵:松井鍵三
寺田文治:平田昭彦
こいそ:樋口年子
木村:小林桂樹
千鳥:団令子
睦田夫人:入江たか子
黒藤次席家老:志村喬
竹林:藤原釜足
菊井六郎兵衛大目付:清水将夫
睦田弥兵衛城代家老:伊藤雄之助


 黒澤明監督作品「椿三十郎」。前年の「用心棒」の続編的映画らしいですよ。

 やはり三船敏郎主演で黒澤監督のコンビ作品。この映画は三十郎の剣劇とかが見れる映画ですね。ところでこの映画と用心棒だったらどっちが斬った数が多いかなあ・・・

 今ではすっごい大御所かつ年寄の方もやはりこの頃は凄い若かった。2000年代の小林桂樹とこの映画の小林桂樹は全然違いますし、田中邦衛も加山雄三も仲代達矢もこの映画ではすっごい若い。

 そして保川邦衛役が田中邦衛・・・

 今回も三十郎は適当に見つけた花の名前を苗字にして自己紹介しています。椿の花を見たから椿三十郎。用心棒では「桑畑三十郎」でしたね。


【あらすじ】

 とある社殿で若き侍たちは城代家老に次席家老の汚職の密告書を提出したが次席家老に破り捨てられてしまう。侍たちは次席家老を告発すべく、大目付の菊井に相談し彼と話し合うことが決まった。だがそこに流れ者の浪人が現れる。浪人は侍たちに菊井こそが汚職の黒幕だと話す・・・




















【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 真夜中の社殿。ここで9人の若い侍たちが密談を交わしていた。井坂伊織(加山雄三)は他の侍たちに次席家老の黒藤(志村喬)が汚職にかかわっていることを叔父で城代家老の睦田弥兵衛(伊藤雄之助)に報告したところ、弥兵衛に破り捨てられ、黒幕は近いところにいるもんだ、と笑われてしまったという。

 一方、井坂は大目付の菊井六郎兵衛(清水将夫)に同じ報告をしたところ、一緒に告発に加わってくれると言った。その言葉に侍たちは歓喜する。

 しかしそこに謎の浪人が現れる。浪人はその菊井こそが汚職の黒幕だ、と明かす。最初は信じなかった侍たちだったが社殿が菊井の手下たちに囲まれてしまい信じざるを得なくなる。浪人は床下に侍たちを隠して、社殿の中には自分以外誰もいない、と菊井の懐刀の室戸半兵衛(仲代達矢)に説明する。室戸は浪人の刀の腕を気に入り、仕官したくなったらいつでも黒藤邸に来い、と誘い兵を率いて去って行った。

9人の侍を庇う三十郎


 侍たちは浪人に感謝すると共に室戸に対する怒りを覚える。一方、浪人は「今度は睦田の身が危ない」と話し侍たちは睦田邸へ急行する。

椿三十郎


 浪人は侍たちと協力し睦田邸に監禁されていた睦田夫人(入江たか子)と千鳥(団令子)を助け出して黒藤邸の隣にある9人の侍の一人・寺田文治(平田昭彦)の家をアジトとしてそこに潜伏する。またその時、菊井側の見張り・木村(小林桂樹)を監禁する。隣の黒藤邸が筒抜けだった。

 一方の黒藤邸では竹林(藤原釜足)、菊井大目付らもいた。この邸に実は睦田弥兵衛が捕まって自分が汚職にかかわっていた、と自白状を書かされそうになっている。

 一方、争いごとを嫌い穏やかにことを進めたいのんきな睦田夫人は浪人を「鞘にしまってない刀がアナタです。本当にいい刀は鞘に入っている刀」浪人に名前を聞く。浪人は隣の黒藤邸(別名、椿屋敷)に咲いていた椿を見て自分は椿三十郎だ、と名乗った。

 三十郎は何故、睦田家老がいないのか騒げば連中もあわただしくなる、と考えたが菊井はその先手を打ち、「睦田が汚職の首謀者だったため捕らえた」という立札を立てた。これで世論も味方する。

 三十郎は黒藤邸に潜入するため、室戸半兵衛と面会し室戸に仕官した風を装う。

 一方、三十郎が裏切ったのではと怪しむ保川邦衛(田中邦衛)らは三十郎を尾行するべきだ、と主張。やむを得ず四人で黒藤邸を出た三十郎と半兵衛を尾行することに。

 半兵衛と三十郎はその四人を捕らえる。だが半兵衛がしばらく黒藤邸を離れたすきに三十郎は黒藤邸に居た菊井の部下20人ほどを全滅させ、捕まった四人を解放する。やがて半兵衛は黒藤邸に戻り縛られた演技をしていた三十郎を解放し三十郎は仕官を取り止めにさせられる。

 その後、三十郎は寺田邸に戻り若侍たちを叱咤する。やがて黒藤邸と繋がっている小川から若侍たちが睦田家老に提出した血判書が見つかる。つまり黒藤邸からその血判書が流れてきた、それは睦田が黒藤邸に捕らわれていることを意味した。

 三十郎は黒藤邸から睦田を取り戻す作戦を立てる。椿の花を小川から不自然に流すのでそれが流れてきたら黒藤邸への突入の合図、ということになる。

 まず三十郎は黒藤邸に行き室戸半兵衛に、少し離れた光明寺という寺で睦田の部下を見つけたと偽情報を流し菊井とその主力を寺に向かわせた。そして誰もいなくなった黒藤邸へ突入させようと小川から椿を流そうとするがそれを半兵衛に見つかる。

 三十郎は捕らわれ、やがて光明寺で三十郎が睦田の部下を見た、というのが偽情報だと判明。半兵衛は主力を呼び戻すために馬で光明寺へ向かった。

捕らわれた三十郎

 縄で縛られた三十郎は実は仲間が隣の寺田邸にいることを明かし「赤い椿が黒藤邸への突入命令、白い椿は中止命令だ」と騙す。慌てた黒藤と竹林は一心不乱に白い椿を流す。

 やがて黒藤邸から白い椿が大量に流れたのを確認した井坂ら侍は黒藤邸に突入。黒藤と竹林を捕らえ、睦田を解放する。邸に戻ってきた菊井と室戸半兵衛は自分たちが敗北したことを思い知らされる。


 城で、椿三十郎は睦田の招待をすっぽかしどこかへと去ってしまった。追いかけた井坂たちが見かけたもの、それは三十郎と半兵衛の一騎打ちだった。

 刀を抜く前の緊張感。やがて刀を抜くのは半兵衛が早かったが刀が自分の体に入る前に三十郎が刀で半兵衛を斬る。半兵衛は血しぶきを流して息絶える。

血しぶきをあげる室戸半兵衛



 三十郎は最後に井坂たちに言う。「本当にいい刀は鞘にしまってある刀だ。俺は鞘にしまわれていない。お前たちは鞘にしまわれた刀になれよ」と言い残しどこかへと消えて行った・・・






 本当にいい刀は鞘にしまってある刀・・・確かにそうですね。ダーティーハリーが許されるのはアメリカぐらいですよ。

 それにしても今回、椿三十郎にとってさぞかしマイペースで争い事が嫌いで穏やかな睦田夫人とは相性が悪かったでしょうねえ。凄い三十郎がやりにくそうでした。そしてそのやりにくそうな演技をする三船敏郎もとっても素晴らしい!
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今日は一本目に映画「ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ」を観ました。これは英語の教科書にフジの話が載っており参考みたいな感じで英語の授業で連日で観終わりました。


『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』 (2007年・日)
ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ
スタッフ
監督:前田哲
脚本:川島澄乃、松本稔、前田哲
製作:山上徹二郎、槙哲也
製作総指揮:宮下昌幸、久松猛朗
音楽:上野洋子
撮影:笠松則通
キャスト
植村一也:松山ケンイチ
玉城ミチル:高畑充希(主題歌「大切なもの」も歌った)
青山陽子:西山茉希
イルカのフジ:フジ含めた美ら海水族館のバンドウイルカ
比嘉剛:池内博之
望月ユリ:酒井真紀
仲村圭一:利重剛
日下部七海:永作博美
須藤勇治:田中哲司
玉城のオジイ:上間宗男
福原謙三:山崎努


 前田哲監督作品「ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ」。この物語は沖縄県美ら海水族館にいるイルカのフジとその獣医をモデルにした物語です。

 実は私、もうすぐ修学旅行で沖縄に行きます。その前に英語の教科書にフジの物語が載っており、英語の時間に参考として何時間か連日で観賞しました。なかなかに感動できる物語です。

 若き松山ケンイチが主演を張っています。ヒロイン?というかフジと交流を図っていた少女・ミチル役には主題歌も歌っている高畑充希さんです。

 前田哲監督の他の作品には「陽気なギャングが地球を回す」(2006)や「猿ロック THE MOVIE」(2010)があります。

 ではフジについて語りましょう。美ら海水族館にいるバンドウイルカの〝フジ〟はある日、尾びれが壊死してしまいます。獣医はフジの命を救うために尾びれを切断。そしてもう一度、フジを泳がせジャンプさせるために切断した尾びれにタイヤメーカー〝ブリジストン〟に協力を依頼し世界初の人工尾びれを装着させることを成功させるんです。この映画はその物語が描かれています。


【あらすじ】

 沖縄本島美ら海水族館にやってきた新米獣医師・植村一也。彼は職場に嫌気がさしつつも徐々に慣れていきイルカにも懐かれている。ある日、3頭の子供を産み〝ビッグマザー〟と呼ばれるお母さんイルカのフジの尾びれが壊死してしまう・・・


♪大切なもの    みつき(高畑充希)


実際の美ら海水族館にいるイルカの「フジ」



ちなみに予告編動画は見つけるには見つけられたんですが、どうも中華系のサイトのようでした。流石にそれをブログで紹介するわけにもいかないのでどうしても見たい場合は各々の判断でお願いします。

















【以下全文ネタバレ注意】










↓四行後にネタバレ文あり




 沖縄本島にある美ら海水族館。ここに新人獣医の植村一也(松山ケンイチ)がやってくる。前に担当していた動物に死なれたことのある飼育員の一人・比嘉剛(池内博之)や望月ユリ(酒井真紀)、そして上司の仲村圭一(利重剛)にイルカを紹介される。

 数頭いるイルカの中でビッグマザーと呼ばれているイルカがいた。それは3頭の子供を産んだお母さんイルカの「フジ」だった。植村は一度、フジの機嫌を損ねてしまう。

 館長の福原謙三(山崎努)の「獣医は動物と触れ合って一人前になれる」という方針により植村は飼育員と同じような仕事もさせられることになる。最初は仕事に嫌気を差して交際している青山陽子(西山茉希)に愚痴を漏らしたりしていた。植村が唯一、心を落ち着けるのは日下部七海(永作博美)のカフェと彼女とのメールだけだった。

 一方、学校にも行かず漁師の祖父(上間宗男)と二人暮らしをしている無口な少女・玉城ミチル(高畑充希)は暇さえあれば何度も水族館にフジを見に来ていた。

 ある夜、仕事を辞めて東京に帰りたいと思い始めた植村はイルカの水槽に飛び込んだ。そこでイルカのフジと触れ合う。植村はまだ続けよう、という決意を新たにする。

 ある日、フジの尾びれが壊死し始めていることに飼育員たちは気付く。植村はフジの命を助けるために尾びれを切断する。壊死は食い止められ、フジの一命は取り留められる。

 しかしフジは泳ぐことができなくなってしまった。それにミチルはショックを受け、「泳げないイルカはイルカじゃない!」と植村に言い捨てる。ミチルは母親に捨てられたと思っておりフジの元気に泳ぐ姿に励まされていたのだった。

 その言葉が胸に響く植村は自分を責めはじめ何とかフジを泳がせてあげたい、跳ばせてあげたい、と思うようになっていく。そして植村が思いついたのは人工の尾びれをフジに装着しフジを再び泳がせることだった。

 植村はタイヤメーカー・ブリジストンに行き世界初のイルカの人工尾びれの製作を依頼する。ブリジストン側は最初は難色を示していたが世界初の快挙、そしてフジを救いたい、という須藤勇治(田中哲司)による内部からの説得により人工尾びれの製作計画を受けて、それを進めていった。  イルカの肌はタイヤに似ているから、ブリジストンを選んだらしい。

話し合う飼育員たち


 やがてフジに人工尾びれが装着される。フジはそれを装着し再び泳ぐことを思い出す。だが比嘉剛はフジがそれを装着することによって再び傷ついてしまうのでは、と心配をし植村にキツく当たっている。やがてフジは人工尾びれ無しでもスピードは遅くはなるものの泳げるようになっていた。

 ある日、フジはジャンプの時に人工尾びれが外れて残っていた元の尾びれの一部が傷ついてしまった。最悪の場合、その傷口から菌が入る、と激怒した比嘉は人工尾びれを外せ、と主張しそれが通ってしまう。

 しかしそれでも植村は諦めなかった。植村は比嘉に岸から人工尾びれをフジに見せてフジが岸にあがってきて人工尾びれにタッチしたら「フジが人工尾びれを装着する意思がある」という賭けを提案する。結果、フジは岸にジャンプして人工尾びれにタッチ。再び人工尾びれが少ない時間だが装着されることとなった。

 それから、フジは再び泳ぎジャンプもしていく。フジの華麗なジャンプに観客は魅了されるのだった。

フジのジャンプ


 ある日、玉城のオジイが死に、ミチルは沖縄を去ることになった。植村はミチルを見送り。ミチルはフジの代わりに「ありがとう」と植村に感謝したのだった。

 やがて植村は手紙を青山陽子に出す。それは「まだイルカを泳がせていきたいから、東京には帰れません」そんな内容だった・・・






 イルカのフジと獣医の物語です。それにしてもこの映画はイルカたちの演技がすんごいうまいんですよね。まるで人間の俳優のように映画であることを意識しているかのように、イルカたちも演技しているんですよ。本当に人間の言葉が分かるんじゃありませんかね。イルカさんたちは。

 飼育員も、植村もイルカに限らず動物とかかわることでその人たちの人間性も成長していく、と私はこの映画を観て思いました。
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映画「エクソシスト」を観ました。


『エクソシスト』 (1973年・米)
エクソシスト
スタッフ
監督:ウィリアム・フリードキン
脚本、原作、製作:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
製作総指揮:ノエル・マーシャル
音楽:マイク・オールドフィールド、ジャック・ニッチェ
撮影:オーウェン・ローイズマン
編集:ノーマン・ガイ、エヴァン・A・ロットマン、バド・S・スミス
キャスト
リーガン・マクニール:リンダ・ブレア(柚木涼香)
クリス・マクニール:エレン・バースティン(竹村叔子)
デミアン・カラス神父:ジェイソン・ミラー(菅生隆之)
ランカスター・メリン神父:マックス・フォン・シドー(石森達幸)
キンダーマン警部:リー・J・コッブ(有本欽隆)
シャロン・スペンサー:キティ・ウィン(大坂史子)
バーク・デニンズ:ジャック・マッゴーラン(牛山茂)
メアリー・カラス:バシリキ・マリアロス(磯辺万沙子)
パズズの声:マーセデス・マッケンブリッジ(磯辺万沙子)



 さてウィリアム・フリードキン監督作品のホラー映画「エクソシスト」を観ました。原題タイトルは「The Exorcist」

 ホラー映画でありながらアカデミー賞脚本賞を受賞したそうです!ちなみにエクソシストというのはやっぱり退魔師、悪魔祓いの意味をもっていますね。「青のエクソシスト」という作品もありましたね!観てませんが

 この作品はなんといっても悪魔にとりつかれてしまう少女役のリンダ・ブレアの演技が素晴らしい!まあ彼女自身は後に出演作品に恵まれ無くなっちゃうんですけど・・・こんなに凄い演技力の子役もそうそう居ませんよ。芦田愛菜?何それおいしいの?レベルです。

 それにしてもこんな子役でありながらよくこんな醜い悪魔に取りつかれる少女の役を受けたと思います。普通ならこんな外見も行動も醜い悪魔をやったりはしたがらないですよ。

 続編も出てますねー。でも私なかなか続編やリメイクを観たがらないタイプなんですよ。まあスター・ウォーズは別格ですがね。

 フリードキン監督はエクソシストの前に「フレンチ・コネクション」(1971)ですでに成功しているんですよ。ジーン・ハックマン主演の。彼は今でもメガホンをとりつづけてますから今後の彼にも期待したいですね。彼は撮影に緊張感を出すために拳銃やショットガンを現場に持ってきてたそうですよ。銃社会アメリカならではのエピソードですね。

 吹き替えもなかなかのものでしたね。ですが私はメリン神父が久米明のバージョンを一回聞いてみたいですね。私久米明が大好きなんですよ。


【あらすじ】


 女優クリスの娘リーガンは徐々に行動が異常な状態になっていく。医者たちはリーガンを何とか治そうと試みるがことごとく失敗。やがて精神科医が治る見込みがある手段は、悪魔祓いを頼むだけだ、という見解をクリスに伝える。クリスは知り合いのカラス神父に悪魔祓いを頼もうとする。




♪エクソシストのテーマ



















【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 イラク北部、ランカスター・メリン神父(マックス・フォン・シドー)はかつて悪魔祓いとして対決した悪魔の像を発見する。近いうちに対決の日が来る、そんな予感がしていた。

 人気女優クリス・マクニール(エレン・バースティン)はワシントンD.C.のジョージタウンに友人でもあり監督のバーク・デニングス(ジャック・マッゴーラン)の作品の撮影ロケのために暮らしていた。クリスは自分の愛娘・リーガン(リンダ・ブレア)を心底、可愛がっていた。

 ジョージタウン大学の神父で精神科医でもあるデミアン・カラス神父(ジェイソン・ミラー)は自分の母メアリー(バシリキ・マリアロス)が精神病院に収監されてしまい、更に病院でそのことをメアリーから責められてカラスは苦悩する。

デミアン・カラス神父

 一方、ジョージタウン大学内の教会で聖母像が汚されるイタズラ事件が発生する。

 やがてリーガンの言動や挙動が徐々におかしくなり始めていく。クリスは病院にリーガンを何度も診察してもらうが、あまり効果はなかった。

 ある日、リーガンの誕生日パーティ。クリスはカラス神父が母を精神病院で亡くしたことを知り合いのジョー・ダイアー神父(ウィリアム・オマリー)から聞かされる。

 やがて寝たハズのリーガンが起きてパーティ参加者の宇宙飛行士に「あなた宇宙で死ぬわ」と不吉な発言を漏らし放尿もしてしまう。リーガンはアシスタントのシャロン・スペンサー(キティ・ウン)と共に参加者に謝罪する。やがて寝かしつけたリーガンが悲鳴をあげる。すぐに駆けつけたクリスはリーガンのベッドが跳ねているように、揺れ動いていたのを目撃する。

 リーガンはクリスを病院に何度も診察させる。医師たちは最初は肉体的な欠損による異常行動と判断したがどこにも異常は見つからない。医師たちは最善を尽くすもやはり内部的な欠損部分を見つけられず、精神科医に頼るよう提案する。

 帰宅したクリスは家で留守中のリーガンを見ていたハズのバークが不可解な死を遂げたことを知る。

 その後、催眠術治療の医師がリーガンを診察するがリーガンはまるで別人格のようななにかがのりうつり、医師を痛めつける。後に医師団はリーガンを精神病棟に収容するか、あるいは正規な方法ではないが治る確率が少なからずある〝悪魔祓い〟を勧める。

 一方、バークの首の折れ方が異常だ、と怪しんだウィリアム・F・キンダーマン警部補(リー・J・コッブ)はバークが死んだ事件の調査を始める。

 そしてキンダーマンはバークが死んだであろう急な階段の上にあるマクニールの家を発見。バークが死亡の直前までマクニール家の家にいたことから、強力な男がマクニール家に忍び込み、リーガンの部屋からバークを落とした、と推測するがそれはなかなか信じられる話ではなかった。

 キンダーマンが帰ったあと、クリスは再び〝なにか〟がのりうつった感じになり、自分がバークを殺したのだと告白する。

おかしくなっていくリーガン

 やがてクリスはカラス神父に悪魔祓いを依頼する。カラスはもう〝悪魔祓い〟ができる時代ではない、と一旦は断るがクリスの娘を思う悲痛な頼みに少しリーガンの様子を見ることにする。

 やがてリーガンは教えられてもいないのにカラス神父の母の死を知っていたことが気になり、リーガンがうめいた時のうめき声を録音。そのうめき声を逆再生から聞くと〝メリン神父に気をつけろ〟とのことだった。

 またリーガンの腹に「助けて」の文字が。カラス神父はリーガンの中には悪魔が憑いている、と確信し教会の上層部に悪魔祓いの許可を求める。

エクソシストとの対決

 悪魔祓いにはベテランのメリン神父が。カラス神父はその助手ということになった。メリン神父は祓う悪魔が宿敵の〝パズズ〟(マーセデス・マッケンブリッジ)だと知り全力を悪魔祓いに注ぐ。その戦いは壮絶なものだった。

 一度、パズズの弱体化を確認し休息をとった二人。だがカラス神父はパズズが亡きカラスの母の真似をしたことで動揺。メリン神父はカラスを落ち着かせその隙に一人で悪魔祓いをする。だが、失敗しメリン神父は息絶えてしまう。

 カラスはメリンの亡骸を見て激怒。カラスはパズズにリーガンから自分を乗っ取るよう迫り自分を乗っ取らせる。やがてカラスは自分から窓に飛び込んで階段の下に落下死する。尋常じゃない家の様子を外から見ていたキンダーマン警部補がリーガンの部屋に飛び込んだ時、そこにはパズズが去り混乱して泣き崩れているリーガンと、カラスが飛び込んで破れた窓、メリン神父の亡骸があった。

 階段の下ではカラスが、ダイアー神父に懺悔をしていた。

 しばらく経ち、リーガンはクリスと共にロサンゼルスに戻る準備をしていた。そこにダイアー神父が現れクリスにカラスの持っていたネックレスを渡す。リーガンは今までのことを全く覚えていなかった。やがてリーガンとクリスの車は去っていく。

 ダイアー神父はカラスの死んだ階段の下を眺めてたたずんでいた。

 そこに、キンダーマン警部補が現れる。二人で事件のことを振り返り、キンダーマン警部補はダイアー神父を昼食に誘う。新たな友情の始まりだった・・・










 この映画は思ったよりよかったですね。実は観る前は完全にノーマークだったんですが、凄い面白かったです。

 この映画は悪魔に対してのエクソシスト達の勝利じゃありませんよ?だってメリン神父もカラス神父もエクソシストは二人とも結局、パズズに殺されているんですから。言ってしまえば二つの対決は相打ちで終わったようなものですよ。

 さて私は今回の映画でパズズの悪魔を「悪魔とは人の心。悪魔は人の弱みにつけこむ存在である」そう考えました。実はリーガンの父親と母親は別居状態です。そのことでリーガンは心のどこかに負の部分を抱え込んでいました。そこでパズズはリーガンの弱みにつけこみ乗っ取ってしまったのです。

 おそらくカラス神父はそれに気付いたのではないでしょうか。だからこそ母のことで悩みを抱える自分に乗っ取るよう、というか乗っ取ることができますよー、ってことをパズズに教え自らにパズズを乗り移らせたのではないでしょうかね?
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もう一本、今度はサイレント映画の「スコットランドの女王、メアリーの処刑」を観ました。


『メアリー王女の処刑』 (1895年・米)
メアリー王女の処刑
スタッフ
監督:アルフレッド・クラーク
撮影:ウィリアム・ハイセ
キャスト
メアリー王女:ロバート・トマエ

 はい。メアリー・スチュアート王女はスコットランドの女王です。諸侯と教会の派閥に退位に追い込まれ、息子に譲位し後に19年間監禁されてから彼女が自身の保護を求めたエリザベス1世の手によって処刑されました。まあ陰謀によって処刑されたも同然でしょう。

 これが初のホラー映画であり初のSFXともいわれています。ちなみにこの映画の構造は斧で首を斬られる寸前にカメラを止めて女優とダミー人形をすり替え、それから首を切断しあたかも本当に処刑したかのように見せたわけでございます。

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今日はオードリー・ヘプバーンの「ティファニーで朝食を」を観ました。


『ティファニーで朝食を』 (1961年・米)
ティファニーで朝食を
スタッフ
監督:ブレイク・エドワーズ
脚本:ジョージ・アクセルロッド
原作:トルーマン・カポーティ「ティファニーで朝食を」
製作:マーティン・ジュロー、リチャード・シェファード
音楽:ヘンリー・マンシーニ
撮影:フランツ・プラナー、フィリップ・H・ラスロップ
キャスト
ホリー・ゴーライトリー/ルーラメイ・バーンズ:オードリー・ヘプバーン(池田昌子)
ポール・バルジャック/フレッド:ジョージ・ペパード(野沢那智)
フェーレイソン夫人〝2E〟:パトリシア・ニール(沢田敏子)
ドク・ゴーライトリー:バディー・イブセン(山野史人)
O・J・バーマン:マーティン・バルサム(稲葉実)
ティファニーの店員:ジョン・マックガイバー
ユニオン:ミッキー・ルーニー(辻親八)
ラスティ・トローラー:スタンリー・アダムス
ホセ・ダ・シルヴァ・ペイラ:ホセ・ルイス・デヴィラロンガ(田原アルノ)
サリー・トマト:アラン・リード(村松康雄)



 ブレイク・エドワース監督作品「ティファニーで朝食を」。原題タイトルは「Breakfast at Tiffany's」

 あのオードリー・ヘプバーン主演かつ、池田昌子吹き替え!これは素晴らしい!多分池田さんの最近の新録でしょうけどそれでも池田ヘプバーンが聞けただけで私は卒倒しそうです!

 さてヒロインはヘプバーンですが男役はジョージ・ペパード。この人と言えば「特攻野郎Aチーム」ですかねやっぱり。あっちは観たこと無いんですがこのジョージ・ペパードもいいですね!

 監督のブレイク・エドワーズですが彼はのちに「ピンク・パンサー」シリーズの監督もされます。ティファニーで朝食を、の前は「年頃ですモノ!」(1958)、「ペティコート作戦」(1959)を監督してましたね。

 最初はセックスシンボルでお馴染みの女優マリリン・モンローをヒロインにさせる予定だったそうですがモンローがもう私はセックスシンボルの娼婦は嫌なのよ!みたいなことを言って断ったそうです。言ったかはわかりませんが。

 そしてこのヘプバーンはまさしく〝名女優〟です。ワガママ、活発、泣き顔すべてがヘプバーンの役そのものなんです。ヘプバーンは役を食わずにヘプバーンを前面に出す、これがすごくうまいんです。

 主題歌の「ムーン・リバー」。映画内でヘプバーンも歌いましたが、このヘンリー・マンシーニによる主題歌のムーン・リバーがとても素晴らしいんです。

 さて吹き替えですがソフト用の新録版ですね。池田昌子はTVの時もヘプバーンを吹き替えしていて、ヘプバーン専属FIXのようなものです。池田昌子は本当に年とってもヘプバーンそのものですね。昔の池田ヘプバーンが聞きたいですよ。あと野沢那智も昔、TV版でペパードの吹き替えをやったそうですが・・・やっぱりダイ・ハードのマクレーン警部っぽさがありますね。比較動画で昔の那智アラン・ドロンを聞いたんですが、野沢那智さんは昔なら本当にねちっこさが無い青年役をうまくやれたのに・・まあ歳だからしゃーなしでしょうね。


【あらすじ】


 自由気ままで自分勝手な女性ホリー。ホリーは金持ちと遊び回ったり貯金もせず遊び回って暮らしていた。そんなある日、ホリーの上の階にポールという作家の青年が引っ越してくる。ポールはホリーにとって最初は、気楽に話せる友達だけだったが、徐々に親しくなっていく。しかし遊びと金の恋をしすぎていたホリーにとって真実の愛にはなかなか気付けないのだ・・・


♪ムーン・リバー   ヘンリー・マンシーニ























【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 アメリカ・ニューヨーク。名前がつけられていない猫と一緒に暮らすホリー・ゴーライトリー(オードリー・ヘプバーン)は夜の社交界の有名人として金持ちから金を巻き上げ朝帰りを果たし高級宝石店ティファニーをウィンドウ越しに眺めながら朝食をとることが多い。そのたびに起こされる階上の日本人カメラマン・ミスターユニオン(ミッキー・ルーニー)は何度もホリーに苦言を呈していた。

 ある日、ホリーの一階上の部屋にポール・バルジャック(ジョージ・ペパード)という青年が引っ越してくる。彼は作家だった。ポールは電話を借りようとしてホリーの部屋に入り彼女と世間話をする。なんとホリーはマフィアのボスと噂されシンシンの刑務所に捕らわれているサリー・トマト(アラン・リード)と何度も面会をしており、弁護士にサリーから伝えられる天気予報を伝言するだけで100ドルも貰えるというのだ。ありえないような話にポールは驚いてしまう。

 やがてアパートの入り口の前で、ポールは家の世話もしてもらった不倫関係の愛人らしき女性フェーレイソン夫人、通称2E(パトリシア・ニール)と話し込む。2Eとポールの関係にホリーは驚きながらもタクシーでどこかへ行ってしまう。

ホリーとポール

 夜、ホリーは乱暴な男から居留守を決め込むためにポールの部屋に上がりこむ。ホリーはポールの物腰の柔らかい態度に安息を感じ、また彼が兄・フレッドに似ていることからポールと仲良くなる。そしてホリーは自分の兄フレッドが軍に入隊しており金を貯めて除隊させてやろうとしていることを聞く。そして、疲れたホリーはそのままポールのベッドで寝てしまう。

 だがホリーは夢でうなされておりポールは心配して起こす。目覚めたホリーは自分に干渉しないで、とポールに言いつけ自分の部屋に帰っていく。

 だがポールの郵便ポストにホリーからの謝罪文と自室でのパーティ招待状が入っていたことからひとまず安心する。

 夜、ホリーの部屋でパーティが開かれ南米の富豪ホセ・ダ・シルヴァ・ペレイラ(ホセ・ルイス・デヴィラロンガ)や芸能エージェントのO・J・バーマン(マーティ・バルサム)、長者番付ランキングにも名前が載る金持ちのラスティー・トローサー(スタンリー・アダムス)らをホリーはポールに紹介する。

 パーティの盛り上がりを聞いたユニオンは警察に通報。ホセはポールに協力も得て警察が来る前に互いに脱出していた。

 やがてホリーはポールの純真さに惹かれ、ポールはホリーのワガママで少し頭が足りなそうだが優しい一面に興味を持ち始める。

 ある日、ポールはホリーの歌う唄を窓越しに聴く。それはなんとも美しい歌だった。
♪ムーン・リバー     オードリー・ヘプバーン


 そして家にやってきた2Eがポールに家の前に探偵らしき人物が張り込んでいるという。ポールはその男が気になり、その男をおびき寄せて話しかける。

 なんと男はホリーの夫ドク・ゴーライトリー(バディー・イブセン)だという。しかもホリーの本当の名は〝ルーラメイ・バーンズ〟らしい。ホリーら兄妹は両親のひどい仕打ちから逃げ出し、ゴーライトリーの牧場から盗みを働こうとすらしたらしい。

 ドクからホリーをテキサスへ連れ戻すのを手伝ってほしいと頼まれるポール。ポールは複雑な気持ちながらも、ホリーの下へドクを連れて行く。

 だがホリーはテキサスへ帰ることを拒む。もう自分はルーメライ・バーンズではない、と言いドクは失意のまま独りでテキサスへ帰って行った。

 その後、ホリーはポールと共に酔い潰れ、ラスティ・ローラーと結婚し富豪夫人になる、と言い放つ。ポールはホリーに複雑な気持ちを抱くのだった。そして支離破滅なことをいうホリーにポールは厳しいことを言って帰って行った。

 だが翌朝の新聞にラスティの結婚の記事が。ポールはホリーにそれを伝え、ホリーはラスティ結婚を愚痴りながらも次の結婚相手を探すのだった。勿論、金持ちの。

 やがてポールの新しい短編の原稿料50ドルが手に入る。ポールはホリーと一緒にその金でたくさんの体験をする。万引き(万引きはやっちゃいけません)、宝石店ティファニーでお菓子の景品でもらったおもちゃの指輪に名前を刻んでもらったり、図書館に寄ったり。

 そしてその夜、二人は初めて心も体も結ばれる。

 翌朝、ポールは2Eと縁を切り、ホリーを探す。だが図書館にいたホリーは求婚をしてくるポールを避けるようなそっけない態度をとり、ついに南米の富豪ホセと結婚すると言い出す。ポールはそれに呆れてしまい50ドルを「トイレ代だ」と言って小切手を渡して去っていく。

 その日の夜、ホセと豪遊をしたホリー。だがホリーにあてられた電報を見てホリーは半狂乱になる。なんとか落ち着かせたポールとホセだった。電報の内容は「フレッドが事故で死んだ」とのことだった。ポールはホセに彼女を支えるよう言ってから去って行った。

 しばらく経ち、ポールは別の住所へ引っ越していた。ホリーは何とかポールの新住所を突き止めポールを自分の部屋に呼び出す。明日には南米のホセの家に引っ越すのでお別れの挨拶とのことだった。ポールはホリーを散歩に連れ出し、そこでホリーが兄も死んだのに未だに金持ちを狙ってホセと結婚した、ということを知る。だがポールにはホリーが無理をしているのでは、と感づき始めていた。

 やがて帰宅したホリーはサリー・トマトと弁護士による麻薬取引に関与した疑いで逮捕される。あの天気予報が取引関与だったのだった。

 ポールはバックマンを電話で呼びなんとか釈放してもらう。

 釈放されたホリーをポールはタクシーに乗せる。ポールは荷物とネコを抱えていた。しばらくホテルに身を隠すためである。

 ホリーはそれを断り、南米に一刻も早く行きたいという。しかしホセはホリーが麻薬取引に間接的にでもかかわっていたと知り、家名を重んじる性格から謝罪し自分を卑怯だといいながらもホリーとの結婚をキャンセルする手紙を送りつけてきた。

 それでもニューヨークから離れたがるホリー。ポールは一途にもホリーに再び求婚するがホリーはやはり断る。やがてホリーは八つ当たりのようにネコを放り出してしまう。これには流石のポールも愛想を尽かし、真実の恋を知らないからといって目を背けて逃げ出すのは臆病だ、と言い放ちティファニーで彫った指輪をもう不要だ、と言い投げ渡しタクシーを止めて猫を探しに行った。

 ホリーはタクシーの中で自分のことを本当に愛してくれているポールの気持ちを考え、ボロボロに涙しながらそれを受け止めタクシーから降り、ポールの下へ向かう。

ラストシーン


 雨の中、ホリーはずっと猫を探し続け何とか見つけ出す。

 そしてポールは本当の愛を取り戻してくれたホリーと抱き合い、深いキスをするのだった。








 実はラストとかが原作小説とは大分違っているらしいですね。ってことはハッピーエンドじゃないの!?だったら私は絶対に観ません。今更、映画でいい気分をしたのに原作のほうでその温いを壊されたらたまったもんじゃありませんからね。興味ある人は読んでみてください。というか原作の方を最初に読めばよかったなあ(まあどうせこんなこと言っても映画観る前に読む気ありませんでしたが)

 もちろん原作を否定しているわけじゃありませんからね?原作の方が好きな人や映画の方が好きな人だって両人いますからね。でも映画は純粋に映画として楽しみたいですよね。裏方や内部で何があった、とかそういう雰囲気をぶち壊すことを私の場合、知ってしまうとぶち壊されたよ~、なんて知ったことを後悔するタイプです。知らぬが仏、ですね。


 さてこの映画で皆さんに考察してもらいたいのが、ヘップバーン演じるホリーは本当に南米の富豪ホセと結婚したかったのか、ということです。実はいま夏目漱石の小説「こころ」を現代文の授業でやっていたのですが、漱石によると「人は人に流されるのが一番で、心はその後を追うだけ」というような主張でした。

 ホリーは今まで、お金と遊びによる愛ばかりを求め、更にその愛を受け続けてきました。しかしポールという大して金持ちでもない男に惹かれ、その男と結ばれてしまってホリーは戸惑ってしまった。このまま真実の愛を受け入れてしまえば、かつての〝ルーメライ・バーンズ〟に戻ってしまう、そんな生き方は自分には合わない、と自分で勝手に決めつけて自分通りの生き方を求め、そしてホセと結婚を決めようとしてしまったのではないでしょうか?つまりホセとの結婚は本心では無かった。

 だがやっぱりホセとの結婚に自らも意識しない内に躊躇いが生じてしまいわざわざ調べ上げて出発前日にポールを家に呼んだのではないでしょうか。つまり心のどこかでポールに南米行きを阻止してもらいたかったのでは?なんて思ったりします。だとしたらやっぱり彼女は面倒くさい女ですね(笑)

 私はそう考察しましたが皆さんはどうですか?どんな考え方があったっていいんです。淀川長治は「太陽がいっぱい」をホモの映画だと映画を全部、観て思ったそうですが私はその考えには完全に否定的です。そんなように芸術作品は人によってとらえ方が違うんです。だからこそ面白いじゃありませんか!人と語ることができるんですよ!
Category: 洋画タ行
今日は映画「耳をすませば」を観ました。


『耳をすませば』 (1995年・日)
耳をすませば
スタッフ
監督:近藤喜文
脚本:宮崎駿
原作:柊あおい「耳をすませば」
音楽:野見祐二
キャスト
月島雫:本名陽子
天沢聖司:高橋一生
原田夕子:佳山麻衣子
杉村:中島義実
月島靖也:立花隆
月島朝子:室井滋
月島汐:山下容莉枝
フルベルト・フォン・ジッキンベン男爵〝バロン〟:露口茂
西司朗:小林桂樹


 スタジオジブリ制作アニメ。近藤喜文監督作品「耳をすませば」。

 私はこの映画は前にも後にも、私が一番好きな映画として一生、語っていくと思います。これまで何作品も映画を観ましたが、この映画より好きになった作品はありませんし、これからもないと思います。

 この映画は、人生、恋愛、青春、進路の全てが積み込まれた素晴らしい映画だと私は思っています。どっちかというとこの映画は若者に受けやすいのではないのでしょうか?

 原作は柊あおいの漫画作品「耳をすませば」。だが残念なことに原作は読んだことはないんですよね・・


【あらすじ】

 読書好きの女子高生・月島雫。彼女は本を借りる度に図書カードに自分より前に「天沢聖司」という人物が借りていることに気付く。想像を膨らませる雫。進路を適当に決めようとしていた雫は徐々に変わっていく・・・


※残念ながらトレーラーや主題歌の動画を見つけることはできませんでした。今回は動画はありません。

















【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 中学3年生・月島雫(本名陽子)。彼女はとにかく読書が大好きで図書室の本や図書館の方をひたすら借りて読んでいた。父親の靖也(立花隆)や母親の月島朝子(室井滋)は雫があまり勉強しないことになかなか苦言を呈したりもしなかった。

 ある日、自分の読む本の図書カードにいつも自分より「月島聖司」という名前の人物がその本を借りてカードに名前が書かれているのを発見する。雫はそれがどんな人物か想像を膨らませる。

月島雫

 彼女には詩を作る才能があり「カントリー・ロード」という歌の訳詩を友達の原田夕子(佳山麻衣子)に見せたりもしていた。ある日、おふざけで作った「コンクリートロード」という訳詩を同級生の男の子に見られ馬鹿にされてしまう。雫はその男の顔を思い出すだけでも腹が立ったりもする。

 夏休みのある日。姉・汐(山下容莉枝)から父・靖也が勤める市立図書館に弁当を届けてほしいと頼まれる。雫は行きの電車で一匹の猫と出会った。無愛想な猫に興味津々な雫は自分と同じ駅で降りた猫をひたすら追いかけ丘の上の住宅街にたどりつく。

猫を追う雫

 雫は猫を追って「地球屋」という店に入り込む。そこは幻想的な店で、「バロン」と呼ばれる猫が男爵の恰好をした人形があった。その瞳はとても綺麗だった。

バロン人形

 そして雫は店の主人・西司朗(小林桂樹)に話しかけられる。西はからくり時計の修理中で修理完了した置き時計を見せてもらう雫。雫は店の幻想的空間に惚れ込んでしまい、また来ようと決意し坂を下りて図書館へ向かう。

 だが雫は父親に届ける弁当を地球屋に忘れていた。図書館の入り口でそれを届けてくれたのはあのコンクリートロードを馬鹿にした嫌味な男の子だった。雫はその男の子が西司朗の関係者であることを知ると共に、また嫌味なことを言われて一気に不機嫌になってしまう。

 夏休みが終わり、原田夕子が自分あてに届けられたラブレターの返事をなんと夕子の好きな人・杉村(中島義実)が友達に頼まれて要求される、という複雑な事態が発生する。翌日、夕子は学校を休むが心配になった杉村は雫と二人で話し合う。

 雫はその場であまりにも鈍感な杉村に思わず夕子がアンタに好意を持っているの!という発言をしてしまう。だが杉村から返ってきたのは、その好意を受けられない、という返事だった。そして杉村はなんと雫に告白をする。前から雫のことが好きだったらしい。だが雫は杉村を友達としてしか見られずその場を逃げるように去っていく。

 落ち込んだ雫は何かに引きつけられるかのように地球屋へたどり着く。しかし店は閉店しており、前に出会った無愛想な猫に触れていた。

 そこにあの嫌味な男の子がやってきた。だが男の子は嫌味な態度をとらず、落ち込んでいた雫を励ます発言をしたり、地球屋へも入れてくれた。

 そして雫は男の子にバロンの人形を見せられる。その人形の瞳は光が当てられると緑色の輝きを放つことを教えてくれた。その魅力的な人形の瞳に雫は釘づけとなった。

 やがて男の子がバイオリンを作っている場面に遭遇する。雫は男の子に何か弾いてほしいと頼み、男の子は雫がつくった「カントリー・ロード」を弾きはじめる。雫はそのカントリー・ロードを歌いやがて西とその音楽仲間たちも到着し大盛り上がりとなる。

 そこで、なんとその男の子こそが「天沢聖司」だったと雫は知る。雫の取り乱しっぷりに西たちは大笑いするのだった。

 帰り道、天沢聖司(高橋一生)に送られて雫は聖司が、バイオリン職人になるために海外修業をしようとしていることを知る。大きな夢に向かって歩いていく聖司に対し雫は適当に進路を決めようとしていた自分と比べ不安になりはじめる。

 翌日、雫は聖司に呼ばれて屋上で話し込む。なんと聖司の海外修業が条件付きで認められたのだった。それは2ヶ月間、ヴァイオリニン職人の下で修業し見込みがあったら海外へいくことを認める、との内容だった。雫は聖司が大きな夢に向かってまた一歩歩き出したことで自分のちっぽけさに密かに涙ぐむのだった。

 雫は夕子に相談。夕子は雫に進路が決まってないと恋しちゃいけないの?という言葉にある決意をする。それは自分も夢に向かって歩き出す、ということだった。雫の夢・・それは物語を書くことだった。

 雫は物語にバロンを登場させたい、と西に相談。西は条件付きで承諾する。雫の物語の最初の読者になること、それが西の条件だった。雫は大きな希望を胸に抱いて物語を描き始めていく。

 バロン(露口茂)が主人公の物語だった。雫は勉強そっちのけで物語を描き始める。

 夜、図書館で物語を進めていると出発したと思っていた聖司と再会する。雫は聖司を激励し、図書館で見送りを果たすのだった。

 やがて勉強を怠ったツケが回ってくる。どんどんテストの成績は落ちるばかり。授業も呆然と聞いている。流石にこれには母・朝子も心配になる。

 雫は朝子、靖也と相談。雫の「自分の可能性を探している」という言葉を信じ、靖也も朝子も雫を見守ることにした。

 しばらく経ち、雫は物語を完成させ西にその日に読んでもらう。読んでもらった後に雫は「雫の原石をたしかに見つけた」という言葉に号泣してしまう。雫は聖司に追いつきたくて背伸びをしていたのだった。

 鍋ラーメンを食べながら西はバロン人形を手に入れたいきさつを語り始める。戦前、西は外国でバロンの夫婦の人形を買おうとしていたが断られていた。そんな時、一人の女性がバロンの妻の人形を預かるという形で購入したい、と店主に頼み込みついに店主も折れた。やがて西は帰国。女性はバロン夫人の人形を預かり、二人が再会した時に人形も再会する、という約束をする。やがて戦争がありそれが終結して再びその国に行ったがその女性もバロン夫人の人形の行方も分からずじまいだった。

 それは偶然にも雫の物語に類似していた。西は雫に自分のお気に入りの鉱石を譲り、それは雫さんが持っているべきです、というのだった。

 帰宅した後、雫は深い眠りに落ちる。戦士の休息だった。

 翌日のまだ日も昇らないころ、窓を開けると下にはなんと聖司の姿が。雫は聖司の下に駆け下りていく。飛行機を一日早めたのだという。雫は聖司の自転車に乗せられ、坂をふたりで協力しながらある場所へと連れて行かれる。

 そこは町が一望できる丘だった。やがて朝もやに包まれた町に太陽が昇り始める。雫は聖司のおかげで自分を見つけることができたと感謝する。聖司は雫に10年間の修業から帰国したら自分と結婚してほしいとプロポーズをする。雫はそれを頷き聖司は雫に抱き着くのだった。「雫、大好きだ!」

耳をすませばラストシーン









 この後のストーリィがすごく気になりますよね。しかし私は仮にそのストーリィがあってもできれば見たくないですね。この終わり方が私の中で素晴らしいのですよ。だから気になるけど見たくない、という複雑な心境です。まあアフターストーリーは無いようですけど。

 私も自分の原石を見つけたいですね。さて私はこの雫と聖司のニヤニヤできるやりとりがすごくたまらないんでございます。実は私、月島雫というのにかなり好意を持っておりましてアフターがあるのならば是非、聖司と幸せになってもらいたいものですね。なーんて自分なりに想像してしまいます。
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