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トワイライト・ゾーンは一話完結型が多いですから、ブログも書きやすいものです。


トワイライト・ゾーン(邦題:ミステリー・ゾーン)『奇妙なカメラ』(1960年・米)
奇妙なカメラ
スタッフ
監督:ジョン・リッチ
脚本:ロッド・サーリング
キャスト
チェスター:フレッド・クラーク(上田忠好?)
ポーラ:ジェーン・カーソン
ウッドワード:アダム・ウィリアムス
ウエイター:マルセル・ヒライヤー(熊倉一雄?)

ナレーター:ロッド・サーリング(久米明)



 テレビドラマ「トワイライト・ゾーン(TV放映邦題:ミステリー・ゾーン)」より「奇妙なカメラ」。原題は「Twilight Zone/A Most Unusual Camera」。

 トワイライト・ゾーン。これはアメリカの有名なテレビドラマです。「世にも奇妙な物語」はこのテレビドラマを参考に作られていますね。また円谷プロダクションが公式に「ウルトラQ」がこの作品の影響を受けたとも認めています。

 アメリカ版「世にも奇妙な物語」と考えてくれてもいいかもしれません。これがまた日本での放映というのが複雑で、日本テレビで放映した時には「未知の世界」という邦題がつき、「ミステリー・ゾーン」というのはTBSが放映していたときの邦題なんですね。一シリーズだけ「ミステリー」という題がついた時もありました。

 三人のコソ泥がメインの登場人物なんですが、このコソ泥の会話が面白いんですね。どこか三人とも抜けてるんです。ずる賢いのはウェイターだけ。で、会話とかで喜劇かなあ、と中盤まで思わせるんですが終盤の展開は不気味で怖いんですねえ。世にも奇妙な物語は本当に似せてますねえ、あのドラマもこのトワイライト・ゾーンもなんとも言えない気持ち悪い余韻を残してます。

 フレッド・クラーク。この人は喜劇映画によく出演してますね。底抜けシリーズで2作品、腰抜けシリーズにも1作品でてます。そんな人がやっぱりこのお話で主演をつとめているもんですから、それも展開を混乱させるミスリードですよね。


【あらすじ】

 コソ泥夫婦のチェスターとポーラ。二人は盗みに成功するも、価値はガラクタばかりのものしか手に入らなかった。チェスターは盗品の一つから不思議なポラロイドカメラでポーラを撮影。出てきた写真は持ってもいないミンクの毛皮を羽織ったポーラの姿。撮影から5分後、ポーラは盗品の箱からミンクの毛皮を着てそれを羽織っていた。













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 ミステリーゾーン…
  不思議な物語が決して不思議ではなくなる世界。
   空想の力によってのみ知ることができる謎の世界。
    では、ミステリーゾーンのお話をこのテレビでご覧下さい。

 アメリカのとあるホテルの一室。
 泥棒夫婦のチェスター(フレッド・クラーク)とポーラ(ジェーン・カーソン)は盗んだ盗品を新聞でチェックしていた。しかしチェスターには売っても金にならないガラクタばかりだ、とガッカリしていた。

この瞬間犯罪者の巣となっているホテルの一室。
警察の記録にも保険会社の書類にもそして新聞記事としても、取るに足らぬこのささやかな事件の結果として、盗品目録にも載らぬ小さな品があります。
カメラです。
がらくたの山の中にぽつんと置かれたひとつのカメラ。
値段に差こそあれ、カメラは単にカメラとしては取り上げる価値もない代物です。
だがこのカメラは不思議なカメラです。
間もなくこのカメラはこの人たちの運命の流れの中に入って行くでしょう。

 チェスターは盗品の中に奇妙なポラロイドカメラがあるのを発見する。試しにポーラを撮ってみるが、このカメラもどうせ価値がないと思っていた。

 やがて出てきた写真は、ポーラが持ってもいないミンクの毛皮を羽織っている写真だった。チェスターは、現像済みのフィルムが重なった驚かし用カメラだろう、と興味も示さなかった。

 チェスターはボロっちい木箱の鍵をこじ開ける。その中から高級そうなミンクの毛皮が入っていた。ポーラはそれを羽織り喜ぶ。

 チェスターはこの瞬間、カメラのことを思い出す。今ポーラがミンクの毛皮を羽織り喜んでいるシーンは先ほどカメラに写った光景と全く同じものだ。このカメラは撮影した5分後のシーンの写真を出すのだろう、と分かる。

 夜、魔法のカメラじゃないかと深く考えるチェスターだったがポーラは大した代物じゃない、と言う。ポーラは試しに入り口のドアを撮影してみるが、そこには刑務所に7年の服役が決まったハズのポーラの弟ウッドワード(アダム・ウィリアムス)が写っていた。

 5分後、脱獄したウッドワードがドアを開けて入ってきた。この瞬間、やはりこのカメラは魔法のカメラだと確定される。

 カメラのうまい使い道はないかと考えたチェスター。科学研究所に寄贈でもして人類に貢献するか、と褒められる発言をしたチェスターだったがテレビに競馬が映っているのを見て、うまい使い道を思いつく。

 競馬場の電報掲示板をレース前に撮影し、5分後の結果が映っている電報掲示板のとおりに馬券を購入することだ。三人はそれで一儲けを思いつく。

 その作戦は結果的に大成功。6レース分、大儲けをしてしまった。

 ホテルに帰った三人。そこへウエイター(マルセル・ヒライヤー)が入ってきて酒などを配る。ウエイターは珍しそうなカメラを興味ありげに見て、カメラに刻まれたフランス語を読んだ。内容は、10枚しか撮れない、とのことだった。

 チェスターはそれを聞くやすぐにウエイターを追い出す。競馬で6枚、ポーラが写ったのが1枚、ウッドワードが写ったので1枚。残りは2枚しかない。カメラをどうするかで三人は意見が割れる。

 揉め合いになっている内に思わずシャッターが押されてポーラが写ってしまう。それは悲鳴を上げるポーラの姿だった。

 なぜ悲鳴を上げているのか考えた末に、チェスターは
「ウスノロの弟がきっと姉を殺そうとして悲鳴をあげているに違いない」
 と言いがかりをつけてナイフを突きつける。ウッドワードとチェスターは掴み合いになり、やがて二人して窓から転落してしまった。

 悲鳴をあげるポーラ。最初はチェスターらの死に涙し後を追うと考えたが、目の前にある競馬の儲け金を見てそれを独り占めにしようと考える。ポーラは大金をバックに写し、土産にチェスターたちの死体が倒れている地面を撮影する。

 そこへウエイターがやってきた。ウエイターは三人が泥棒であること、チェスターとウッドワードがたった今転落死したこと、目の前の大金はロクでもない金であることを知っておりポーラを脅迫し大金を「洗濯物を出しときますね。永遠に洗ってるかもしれませんが」と言いながら洗濯物の袋に金を詰めていく。

 カメラだけは残してやる、と言ってカメラを渡そうとするウエイター。ウエイターは出てきた写真を見て、
「死体が2人以上になってますよ?」
 と不思議なことをいう。気になったポーラは窓を覗き込もうとして、足がケーブルに引っ掛かり、窓から転落してしまった。

 ウエイターは3人の死体を見てから写真を見つめ
「左様。二人以上でございますよ。写真とソックリだ。死体が1,2,3・・・4つ!?」
 その瞬間、ウェイターは驚きのあまり、カメラを部屋の床に落とし、自身は悲鳴を上げながら窓から落ちてしまった。

カメラと呼ばれる物体、年代不明、出所もまた不明。
けれどもこのカメラは、4個の貪欲な魂を果てしなき、暗闇の世界に運び去ったのです。
暗黒のどこかにある謎の世界。
そして、あるいはまたあなたのすぐ目の前にある謎の世界へ。






 このカメラは死神ですねえ。使った人はみな貪欲で、その人たちを死の世界へ葬り去ってしまう。撮るためのカメラに命を取られるなんて考えたこともないでしょうねえ。あなたのカメラも、もしかしたら?

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序盤でお父さんに感情移入しちゃってウルっときちゃいました。


『だれかのまなざし』(2013年・日)
だれかのまなざし
スタッフ
監督:新海誠
脚本:新海誠
演出:新海誠
音楽:松浦晃久
主題歌:和紗「それでいいよ」
制作:野村不動産
キャスト
岡村綾“あーちゃん”:花村怜美
岡村浩司:小川真司
語り:平野文


 新海誠監督作品「だれかのまなざし」

 新海誠さんっていう方は私の知り合いから何度も「この人いいヨ!」と言われて気になっていた方です。今回、企業宣伝用CMのショートムービーがあると知ったので、試しに観てみました。この人の絵、本当にきれいですねえ。近未来の都市が舞台だそうなんですが、その映像美の綺麗さは私が小さいころスター・ウォーズ実写映画で都市コルサントを初めて見たときくらいの衝撃を受けました。

 これがまたストーリーもいいんですよね。小川真司さんが声を演じる、主人公あーちゃんのお父さんにすっごく感情移入しちゃって始まってから3分くらいで涙しそうになりました。こういう、社会に揉まれたお父さんのお話って私、泣きそうになるんですよねえ。そういう話に弱いんです。漫画の「黄昏流星群」でも似たような話があって、立ち読みしながら泣きました。

 細かいシーンもいいですね。私は本当に最初の方の、吊り革を右手に持ち替えたり左手に持ち替えて、最後には両手で掴むところ。電車通勤、通学の人で帰りの電車で疲れているのに座れないと両手で吊り革掴んだりしますよね。その表現をうまく平野文さんの語りで、詩的に表せていると思いました。


【あらすじ】

 岡野綾ことあーちゃんは社会に出て生活をしていたが、疲れ切ってしまっている。近くに来ていたお父さんに食事に誘われても断ってしまうほど・・















【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 寒い寒い冬。岡野綾(花村怜美)ことあーちゃんは会社に出勤し、帰りの電車で疲れ切っていた。そんな自分の顔を見るのも嫌で電車の窓から目を背ける。あーちゃんの降りる駅はまだまだ遠い。

 小さいアパートの自室に戻って一睡しようとすると父・浩司(小川真司)から電話がかかってくる。お父さんもあーちゃんも会社で説教され、疲れ切っている。それでも二人とも自分は元気だと嘘をついたり、お父さんが飼っている猫のミーさんも元気だ、と嘘をつく。ミーさんは老齢でもう寝たきりなのに。

 あーちゃんはお父さんからの食事の誘いを、まだ会社にいるからと嘘をついて断ってしまう。もうあーちゃんはお父さんと食事するのが嬉しいお年頃ではない。

 小っちゃいころはお父さんお母さんと一緒に食事ができるだけで喜んでいた。やがてお母さんの仕事が忙しくなり、お父さんとあーちゃんの二人きりの生活が多くなってしまう。

 寂しさを隠せないあーちゃんにお父さんは猫のミーさんを連れてきた。あーちゃんとミーさんはすぐに親友になり二人で駆け回ったりしたが、制服を着るような年頃になればあーちゃんの楽しみは外の友達に向かうようになる。

 あーちゃんの中でお父さんの存在は日に日に小さくなっていき、取引先にペコペコする父を見れば軽蔑までしてしまうようになる。

 お父さんは自分から離れていくあーちゃんの姿も、成長として喜ぶ反面、寂しさも抱くようになる。

 就職をきっかけに、あーちゃんは家を出て一人暮らしを始める。お父さんはミーさんと一人一匹暮らしになってしまった。

 念願の一人暮らし。しかし会社で働くあーちゃんは上司に厳しく叱りを受けたりする現実に直面し一人、夜な夜な涙を浮かべることもある。

 ミーさんはそんなあーちゃん、お父さんのことを思い出しながらできることならもう一度、あーちゃんと会いたかったと思いながら息を引き取った。

 あーちゃんはミーさんの死をお父さんから聞かされ、すぐに実家に戻る。ミーさんの写真を見ながらお母さんとの電話を終える。

 お父さんは「他の誰が死ぬよりもこんなに悲しいことはないと思ったんだ。おかしいかな?」と尋ね、あーちゃんは「ミーさんは家族だったからおかしなことじゃない」と答える。

 お父さんとあーちゃんが忘れてしまったことはたくさんある。空港でお母さんが二人から離れたとき、お父さんはあーちゃんを、あーちゃんはお父さんを絶対に守ろう、と誓ったときのこと。

 あーちゃんが友達と喋っている時に、親の悪口で盛り上がってしまい罪悪感を抱いたあーちゃんがお父さんに初めてご飯をつくったときのこと。

 あーちゃんが引っ越しした初めての日。その寂しさに二人ともが密かに涙をしたとき。お父さんがあーちゃんを食事に誘ったとき、本当はあーちゃんのアパートの近くで豪華なお弁当二つを用意して、電話をしたとき。その日はお父さんは寂しく家に帰って行ったが。

 ミーさんが死んだ次の日にあーちゃんは二回目の料理をお父さんに作ってあげた。あーちゃんもお父さんもミーさんの夢を見たらしい。二人は昔のことを色々思い出した。

 やがて時はまた進み、春。お父さんは新しい小猫を飼うようになりあーちゃんが「ただいまー」と言いながら見に来る。お父さんは小さいころの綾みたいだ、とからかう。やがてお母さんも家に到着した。








 タイトルが出てくるシーンで橋の向こうからストーリーには関係していないんですが、お父さんと娘さんがいて、娘さんがあーちゃんの乗る電車に手を降ってるんですね。私、このシーンをボーっと何の気もなしに観ていたんですが、このシーンでこれは親子のお話なんだ、と分からなきゃ駄目だったんですね。結局、最後まで観るまでこのシーンがそれを暗示していたことをに気付けませんでした。まだまだ未熟でしたねえ。

 だれかのまなざし、ってのはやっぱり繋がりですよね。何だかんだで人間は一人じゃ生きれない。きっと誰にだって見守ってくれている“まなざし”が必要で、そのまなざしを人生一度でも誰かから向けられたことはどんな人にだって、あるんですよ。そのことに、いつ気付けて感謝できるか。それに本当に気付けた時、人間として磨かれるでしょう。そんな風に思いましたね。

 それにしても、ただいまーって何ていい言葉なんでしょうねえ。これが遊びに来たよー、とかだけで終わっていたらこの映画の評価は私の中で一段下がっていたと思います。

 余談ですが、久しぶりにブログ書いたもんでいつもよりベラベラ書いてますね。やっぱブログ書くの楽しいなあ、と再認識しました。


※期間限定配信ですので配信期間を過ぎると、観れなくなります。ご注意ください
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