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20世紀の俳優たちが豪華揃い。


『死に花』(2004年・日)
死に花
スタッフ
監督:犬童一心
脚本:小林弘利、犬童一心
音楽:周防義和
撮影:栢野直樹
編集:阿部亙英
配給:東映
キャスト
菊島真:山崎努
伊能幸太郎:宇津井健
穴池好男:青島幸男
庄司勝平:谷啓
先山六兵衛:長門勇
明日香鈴子:松原智恵子
源田金蔵:藤岡琢也
井上和子:星野真理
遠山貞子:加藤治子
月村俊介:鳥羽潤
鴨下太一:高橋昌明
赤星周次郎:小林亜星
赤星静子:吉村実子
クラリネット奏者:北村英治
阿保親雄:岩松了
黒井順一:ミッキー・カーチス
青木六三郎:森繁久彌


 犬童一心監督作品「死に花」

 パッとキャストを観て先述したとおり、20世紀から活躍してきた名優たちが揃っていますねえ。中でも青島幸男、谷啓、藤岡琢也、森繁久彌らは既にお亡くなりになってるのが残念なのですが。

 死を控えた老人たちの生きざまが描かれていますね!この映画はホンットに老人が生き生きしているですよ。あ、お年寄りってすげえなあ、とか思ったり憧れたりしました。ストーリーとしては喜劇のような感じですね。

 犬童監督というのは初めて聴いた名前なんですが、「ゼロの焦点」(2009)とか「のぼうの城」(2012)の監督さんだったんですね。


【あらすじ】

 高級老人ホーム「らくらく長寿園」。ここに仲良しの老人5人組がいた。ある日、その一人が死にその男が他の5人に遺言のような日記を遺す。それは銀行の地下金庫まで穴を掘って進むいわゆる銀行強盗の計画だった。5人はその意志を引き継ぎ計画を遂行する。














【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 高級老人ホーム「らくらく長寿園」。テニスコートあり、温水プールとにかくいろいろな設備が揃った老人ホームなのだ。そこへ新任の介護職員・井上和子(星野真理)がやってくる。井上は施設の中に入り、その施設の凄さを改めて感じる。

 そのホームで、計画を立てるのが大好きな老人・源田金蔵(藤岡琢也)が自分がいつ死んでもいいように、と棺や骨壺を買っていた。それを元銀行員の伊能幸太郎(宇津井健)、女性を観たらすぐに毒牙にかけるエロ爺の穴池好男(青島幸男)、ちょっと体格のいいポッチャリおじいさんの庄司勝平(谷啓)、そして元映画プロデューサーの菊島真(山崎努)ら仲良しの4人に披露していた。

 そのホームで早速、99歳白寿の誕生日お祝い会が開かれた。99歳になったのは太平洋戦争の空襲で妻子を失った青木六三郎(森繁久彌)の白寿のお祝いだった。青木は車いすで檀の上まで運ばれる。

 所長の阿保親雄(岩松了)は青木に何かコメントを、と言うが青木は何も言わずにヨボヨボの老体を見せるだけ。やがて誕生日ケーキが運ばれてくるが青木はなかなか消せない。入居者の一人・赤星周次郎(小林亜星)が妻・静子(吉村実子)の隣で「はやく消せよ!」と文句を言う。青木はそれでも最後の2本を消そうとするが職員が消してしまったため、不機嫌になる。

 井上和子は温水プールのジャグジーでラブラブしている源田と遠山貞子(加藤治子)を見る。二人は本当にラブラブしていた。一方、貞子と仲のいい明日香鈴子(松原智恵子)は夫を亡くしており、その夫は菊島真が疎開していた頃の友達だったのだ。

 ある日、仲良し5人組で釣りをしていたら源田が最近、調子が悪いことを明かす。やがて源田は大きな魚を珍しく釣る。その姿を遠くから見た貞子は「今私凄い興奮してる!」と無邪気に言うのだった。

 それからしばらくして源田金蔵は逝去した。しかし金蔵は亡くなる前から葬式の予定を組んでいたのだ。黒井順一(ミッキー・カーチス)らが司会として葬儀が開かれる。それはまるでパーティのような賑わいだったのだ。クラリネット奏者(北村英治)らがジャズを演奏し、出席者はダンスを楽しんだりする。

 落ち込んでいる貞子を見た菊島はダンスに誘うのだった。

 やがて楽しい葬式は終わり、源田の遺体が入った棺は燃やされた。しかし火葬され骨上げのために出した火葬場の職員が驚き上司を呼ぶ。その声を聞いた全員が集合する。

 なんと骨が二人分あったのだ。貞子が睡眠薬を大量に飲んで金蔵の棺に入り込み、隣に寄り添って燃やされたのだ。共に骨になることで最期まで愛を突き通したのだった。

 一方、形見分けで源田の日記を貰った菊島は読む。その内容を読んだ菊島はサクランボ銀行という銀行に行き、そこで新しい口座を作ろうとした。しかし狙いは別にある。

 翌朝、明日香鈴子と一緒に食事する菊島。菊島が「これからの人生はどうされるおつもりで?」と問うと鈴子は「これからでも一花二花咲かせるべきでは?」と答え、鈴子は菊島を一緒に温泉に行こうと誘うのだった。やがて二人は温泉に行く。向かいのバスの後部座席でキスしたりして。

 しかし、夜。残念ながら菊島の老体は鈴子を抱くことはできなかった。

 翌朝、一足先に鈴子を帰す。菊島は自分以外、誰も見てない金蔵の日記を渡すのだった。

 長寿園に帰って来た菊島は自室に伊能、穴池、庄司、そして鈴子が居るのを見て驚く。鈴子が日記の内容を話してしまったのだ。

 日記の内容というのはサクランボ銀行の地下金庫から金を盗み出す、といった内容だった。それに伊能らが乗ってしまったのだ。特に伊能は昔、サクランボ銀行に勤めていたが上役の罪をかぶせられて辞職させられたのだ。恐らく伊能から話を聞いた金蔵が計画を立てたのだろう。老人4人組は躍起になる。

 穴を掘り始める位置にホームレスの小屋があることに気付いた4人組。そこで伊能は小屋に住むホームレスの老人・先山六兵衛(長門勇)と話し彼が川で桃太郎の桃がドンブラコと流れてこないか、を川に流れるゴミを拾いながら見ていたのだ。伊能は先山を銀行強盗の計画に協力させる。

 穴を掘り始める壁をウォータージェットで開けようとするがなかなか老体には難しい。そこでかつて水道屋をしていた先山がウォータージェットを使い始める。

 長寿園では菊島がバイアグラを飲もうとした時に鈴子に止められ「自然の流れに任せましょう」と言う。菊島らは穴を掘りつつホームでの生活も職員に怪しまれないようにしなければいけないのだ。例えば認知症を防止するための訓練もしている。数字を逆さに数えるのだ。20、19、18・・・と。

 ある日、テレビでサクランボ銀行が他銀行と吸収合併になるという報道が。伊能は新銀行の副頭取になる男が自分に責任を押し付けた男だと悔しがる。やがて伊能はあることに気付き、みんなと共にサクランボ銀行に向かう。

 なんと10月31日閉店というのだ。それまでに銀行強盗を成功させなければならない。急ピッチで進め始める。

 ある日、彼氏とデート中に喧嘩別れした和子は偶然、穴に弁当を持っていく穴池を目撃する。その後を追った和子は土に埋もれてしまった穴池を発見。人工呼吸をするが途中で目が覚めた穴池は情熱的な和子の接吻<和子にとっては人工呼吸だが>を楽しむのだった。鈴子は起きた穴池から銀行強盗の計画を聞かされ老人の凄さを思い知る。

 一方、鈴子と昔話をしていて映画を撮っていたころの自分を思い出した菊島。そしてついにあれほど悩んでいた自分の性器が勃起し鈴子の手を引き寄せるのだった。

 ある日、穴を掘っていると穴の側面が崩れて空洞を発見する。それはかつての防空壕だった。そしてその防空壕からは白骨遺体が3つと小さな人形、そして家族写真と思われるものが発見された。その写真は不鮮明だったが、最近は復元できるようになっているのだ。

 ある日、菊島は自分のブーツの結び方を忘れてしまったことに気付く。

 穴はどんどん進みついには、床下のコンクリート面のところに辿りついたのだ。コンクリート面のところに穴池は「和子 LOVE」と書く。

 いよいよ明日こそ銀行内に侵入しよう、といったその日。台風が近づいてくる。菊島は穴に蓋をしてくる、といって一人戻って行った。

 やがて雨風は強くなり、心配した他の3人と鈴子は様子を見に行く。そこには呆然と立ちつくす菊島がいた。菊島は川を見ながら数を逆に数えはじめる。言えなかった。自分が何をしに来たのか分からなくなってしまったのだ。

 つまり穴は増水した川の水によって飲み込まれてしまったのだ。すべてが水泡に帰してしまった。菊島が土下座し「すいませんでした!」と謝る悲痛な姿に他の面々は何も言えなかった。

 やがて突如、地面が揺れ始めなんとサクランボ銀行が傾いてきたのだ。恐らくあの穴に水が凄い勢いで流れ込み、自然のウォータージェットとなり、地面を陥没させたのだろう。

 ガードマンはトイレに閉じ込められ身動きができない。今がチャンスだと全員で金庫のある地点に向かう。そして突貫工事をはじめるのだ。

 途中、庄司が胸を痛め倒れる。心臓発作だった。やがてビルがまた傾きその揺れで庄司が目覚める。庄司は今、三途の川へ行って源田金蔵からはやくみんなを手伝うよう言われたそうだ。

 とにかく穴を掘り進める老人たち。そして、雨があがったころ、穴池はヘトヘトになりながら満州引き上げのときを話す。「自分は満州引上げのとき、死んだ方がマシだと思った。だがあのころの俺に叱ってやりたい。こんなに面白いことがあるんだから」と言ってのけた。

 お金をいただいた4人は警官に通報する。やがてさくらんぼビルは傾き倒れてしまった。

 翌日からワイドショーで引っ張りだこのこの事件。キャスター(大和田獏)によれば「和子LOVE」という字から若者の犯行だと思われたらしい。

 長寿園では鈴子が防空壕で拾った写真の復元写真を菊島に見せていた。菊島はそれを見て、青木六三郎の下へ向かう。

 防空壕で死んだ家族というのは青木の妻子だったようだ。菊島は青木に防空壕で拾った遺品を見せる。ずっと何を見ているのか分からず何も語らない青木は写真を見た瞬間に涙を流す。

 どうやら青木から妻子をどこかの防空壕が埋まり亡くしたことを聞いた源田が防空壕の場所を特定し、菊島たちに銀行強盗の計画だ、として掘らせたようだった。計画大好きの菊島にまんまと乗せられたようだ。

 青木のお墓を買うためにいくらか使ってもまだお金はありあまっている。使い道を考える4人組に鈴子は「武田信玄の埋蔵金を掘る軍資金にしては?」と言う。

 その言葉に菊島が無邪気に喜び「やろう!やろう!」と叫ぶ。菊島は川辺に駆け込み、川に石を投げて遊ぶ。そして3人組に「こっちにこいよ!じゅんぞう君」と言う。

 じゅんぞう君というのは鈴子の亡くなった旦那で菊島が疎開先で遊んでいた友達の名前だった。菊島は童心に戻ってしまっていた。

 心配そうに見つめる3人に鈴子は「大丈夫ですわ。だってあんなに楽しそうなんですもの」と言うのだ。







 不安なラストですよね。これは結局、菊島真が完全にボケてしまったということなんでしょうか。

 一番好きなシーンは森繁久彌演じる青木六三郎が家族の写真を見せられて泣くシーンです。この演技だけで森繁久彌が好きになりました。

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原作小説
死に花死に花
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