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1929年版のほうです。完全版は紛失しているので、現在見れるのは短縮版ですね。


『大学は出たけれど』(1929年・日)
スタッフ
監督:小津安二郎
脚本:荒牧芳郎
原作:清水宏
撮影:茂原英雄
配給:松竹
キャスト
野本徹夫:高田稔
野本町子:田中絹代
二人の母親:鈴木歌子
杉村:大山健二
会社の重役:木村健二
秘書:坂本武
下宿の主婦:飯田蝶子
カフェの客:笠智衆


 小津安二郎監督作品「大学は出たけれど」

 当時の大学卒業生の就職率は30%だったそうです。昔は大学出れば博士か学者か、なんて呼ばれてた時代も近いのに。とってもとっても景気が悪い時代。この1929年にウォール街大暴落が起こり世界恐慌、着々と第二次世界大戦開戦への道へ進み始めていました。この映画の公開が9月6日らしいですから1ヶ月ほど後にウォール街大暴落が起こりますね。

 主演は高田稔。この人は日本で映画が創られたころから活躍する大スター。この映画の当時も輝いていた俳優さんらしいです。田中絹代も同じく。それにしても高田稔はすっごい二枚目だし田中絹代はうつくしいです。

 私が観たのは12分程度の短縮版。実際の完全版は70分ぐらいあるそうです。ただそれが未だに見つからない。

 ちなみに当時のカフェというのは今でいうキャバクラと同じようなものらしく、中には売春までしていたカフェもあったそうです。


【あらすじ】

 大学卒の野本徹夫は定職に就かずにいた。そんな姿を心配した妻・町子(田中絹代)はカフェで働き始め・・














【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 大学を卒業した野本徹夫(高田稔)だったが当時の就職率の悪さもあり定職に就けずにいた。ある会社の面接を受けるが重役(木村健二)は「じゃあ受付からはじめてくれれば入れてあげるよ」という大学卒を軽視した発言にプライドを傷つけられたように激怒し断ってしまう。

 そんな徹夫の下に母(鈴木歌子)と許嫁の町子(田中絹代)が上京してくる。母には会社に就職できた、と嘘をついて安心させており徹夫と町子は正式に夫婦になる。徹夫は下宿先のおばさん(飯田蝶子)に黙っててくれるよう頼み込む。

 母が徹夫の会社に行く姿を見て安心して郷里へ帰って行く。しかし実際は徹夫は弁当を受け取って公園で子供たちと遊んでいただけだった。

 ある雨の日、徹夫は会社に行かなかったのを不安に思った町子は問い詰める。すると徹夫は母を安心させようとした嘘で本当は会社に就職できていないことを打ち明ける。

 町子は夫の身を案じ、自分がカフェで働くことに決める。しかしカフェというのは当時は風俗のような店でもあり、町子はあえてカフェで働くことは隠していた。

 ある日、徹夫は友人の杉村(大山健二)とカフェに入った。そこで働き客(笠智衆)に接客する妻の姿を見てすぐに帰宅する。

 帰宅してきた町子を問い詰め批難する徹夫。すると町子はお母さんを安心させ、家計も助けることで幸せになれると判断してのことだった。徹夫はすっかり参ってしまい、自分の呑気さを恥じ詫びて本気で仕事を探すことに決める。

 冒頭で面接を受けた会社に再び面接にいった徹夫。徹夫は重役に受付でも何でもする、と話す。重役は苦労した徹夫の姿を見て感心し正社員として雇用することを決める。

 会社に行くのを見送った町子は愛する徹夫といつまでも生きていくことを誓うのだった・・・








 小津安二郎が大学卒でも就職するにはプライドもなにもかなぐり捨てて本気で探さなきゃとっても厳しいんだ、という教訓を教えておきながらラストはとっても現実離れした甘いハッピーエンドの希望で終える映画ですね。

 しかしハッピーエンドで終わるとは限りませんよね。これから先、何が待ってるのか、分かりませんからね。人生ってのは厳しいもんですなぁ。

大学は出たけれど(吹替・活弁版) [VHS]大学は出たけれど(吹替・活弁版) [VHS]
(1994/08/21)
高田稔、田中絹代 他

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Category: 邦画タ行

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