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まさにドナルドダックやりやがった、って感じですね。


『総統の顔』(1943年・米)
総統の顔
スタッフ
監督:ジャック・キニー
脚本:ジョー・グラント、ディック・ヒューマー
製作:ウォルト・ディズニー
音楽:オリバー・ウォレス
配給:RKO Radio Pictures
キャスト
ドナルドダック:クラレンス・ナッシュ


 ジャック・キニー監督作品「総統の顔」。原題タイトルは「Der Fuehrer's Face

 プロパガンダ映画です。普通にアドルフ・ヒトラー、ベニート・ムッソリーニ、そしてイエローモンキーを示してるかのごとく黄色い肌の昭和天皇の絵とか出てきますし、ヒトラーは特に何回も出てきますね。でも昭和天皇はどっちかというと東条英機っぽく書かれてますね。でも昭和天皇の絵であることは間違いないでしょう。なぜならドナルドダックが「ヒロヒト」(昭和天皇の諱が裕仁)って言ってましたから。

 ウォルト・ディズニーは結構、積極的にプロパガンダ映画を作ってますね。それが本人の意志であるかは私には分かりませんしコメントするつもりもありません。ただディズニーは映画監督として偉大ではある、と言えます。

 いやあ、正直こんな不用意な発言をするのはアレかもしれませんが、面白いですよ。ドナルドダックがドイツの兵士にいじめられ強制労働をさせられるあたり、チャップリンの「モダン・タイムス」(1936年)を思い出させますねえ。どちらもブラック・ジョークがお得意なようで風刺がかってて面白いですよ。

 ただ日本ではソフト化はおろかテレビ放映も一度もしたことありませんし予定もないようです。アメリカで発売されたドナルド・クロニクルDVDの日本語版にはこの話は収録されてませんでした。まあ、内容が内容だけにソフト化できないでしょう。“日本人にとって”不謹慎と思えてしまうでしょうし宮内省は許さないでしょうから。


【あらすじ】

 ドイツ兵のドナルドダックは朝起床して昭和天皇、ムッソリーニ、ヒトラーの肖像画の前で敬礼する。「ハイル!ヒットラー!」貧乏、不自由な暮らしを強いられながら、強制労働工場で48時間の強制労働を強いられドナルドダックは気が狂う。

総統の顔のシーン













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 ここはナチランド。

 町中いたるところにハーケンクロイツがあり、軍人が朝っぱらから軍歌を高らかに歌う。

 ドナルドダック(クラレンス・ナッシュ)は軍歌に起こされ不機嫌になり窓のカーテンを閉めるが、逆に軍人にカーテンを斬りつけられ、アドルフ・ヒトラー、昭和天皇、ベニート・ムッソリーニの三人の肖像画の前で敬礼させられる。

 それから二度寝しにベッドに向かうと、軍人にバケツで水を叩きつけられドナルドは着替えを済ませる。

 ドナルドは朝食にノコギリで切らなければ切れないような堅いオガクズ入りライ麦パンを食し、“ベーコンエッグの香り”というものの匂いを嗅ぎながら食す。軍人に隠れながら一粒分の小ささの三角パックを使ったコーヒーを飲んでしまう。贅沢は敵だそうだ。

 知識を磨け!と軍人に言われてヒトラー著「我が闘争」を読まされ、軍隊に連れられて兵器工場に働きに出る。

 一日48時間働いて砲弾を製造させられるドナルドダック。ベルトコンベアで流れてくる砲弾を流れ作業で製造していき、ときどき流れてくるヒトラーの肖像画には敬礼をしなければならない。

 やがて放送で演説が流される。ヒトラーは全く生産ラインが追い付かずやがては狂いだしてしまった。

 目が覚めると窓際からの物影が伸びており、それはヒトラーの敬礼だった。ドナルドダックはすぐに敬礼しようとすると自分が星条旗のパジャマを着ており、物影は自由の女神のミニチュアだった。

 ここはアメリカ。ドナルドダックは悪夢を見ていた。ドナルドダックは自由の女神のミニチュアに抱き着き自分がアメリカ国民であることを心から喜ぶのだった・・・・







 アニメ映画でこんな余裕あるプロパガンダ映画を作れる国に勝てるわけがないですよね。日本はひたすら戦時中は戦意を高めるプロパガンダばっかだったんですから、ブラックジョークの余裕もありませんでした。この映画は風刺が面白く、そしてアメリカの強さが身に染みる映画ですねえ。

 ちなみに私は落ちている動画を見ました。日本語字幕はありませんでしたが、意味はそこそこ分かるもんですねえ。
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