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今日は戦争映画ともいえる「太平洋の鷲」を観ました。


『太平洋の鷲』 (1953年・日)
太平洋の鷲
スタッフ
本編監督:本多猪四郎
応援監督:小田基義
特撮監督:円谷英二
脚本:橋本忍
製作:本木荘二郎
音楽:古関裕而
撮影:山田一夫
編集:岩下広一
キャスト
山本五十六:大河内傅次郎
古河中佐:二本柳寛
鹿島中佐:清水将夫
友永大尉:三船敏郎
米内光政:柳永二郎
及川古志郎:菅井一郎
連合艦隊参謀長:佐々木孝丸
連合艦隊先任参謀:清川荘司
機動部隊司令官:見明凡太郎
畑俊六:山田巳之助
近衛文麿:高田稔


 本多猪四郎、小田基義、円谷英二らによる監督作品「太平洋の鷲」。

 大スター大河内傅次郎を山本五十六に据えての超大作。年をとって熟練し貫禄が更に増した大河内傅次郎による演技がこれまた素晴らしいんですよ。

 円谷英二が特撮技術監督を務めていますね。そして本編は本多猪四郎。これは「ゴジラ」でのコンビでもあります。二人が組んだ作品は大作になりますねー。

 山本五十六はアメリカ政府が日本で一番厄介な男、と認定されていました。それだけ五十六は生涯の間、日本とアメリカの和平を望み、徹底抗戦の世論を後ろに持つアメリカにとっては最も恐れた男なのです。それに真珠湾攻撃を成功させたこともありますからな。

 この映画での戦闘シーンは主にアメリカから提供された資料フィルムやら他の映画の戦闘シーンを流用したりしているんです。私も観ていてなんかこれは資料フィルムの映像っぽいなあなんて思ったりする場面もいくつか発見できました。

 そしてこの映画では日本で初めて人が火を浴びるというスタントがありました。その火を浴びたのはスタント俳優・中島春雄で彼は航空兵の役をやっていました。


【あらすじ】

 海軍次官兼航空本部長の山本五十六。五十六は日独伊三国同盟に対し異論を唱えていた。この同盟はソ連だけを対象としていたが、やがては大国アメリカとも戦うことになるだろうと五十六は考えていた。これに海軍大臣の米内光政も賛同しており、彼が総理大臣に就任し三国同盟の話は一旦は白紙にされた。だが陸軍省を始めとする閣僚が内閣を解散させ、再び陸軍内閣が誕生。やがて三国同盟が締結され、日本はアメリカと敵対する。五十六はあくまで和平を考えながらも真珠湾攻撃を計画する・・・

太平洋の鷲 予告編 ※中華系サイトに転送されますのでご注意下さい。
太平洋の鷲の配役















【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 ある右翼の青年(堤康久)は日独伊三国同盟に反対する山本五十六(大河内傅次郎)こそ逆賊であると命を狙った理由について証言する。


 昭和十三年、横須賀飛行場。山本五十六は新鋭戦闘機のテスト査閲に立ち会っていた。彼は海軍省次官と航空本部長を兼任しており部下からは戦闘機を雀から鷲に変えてくれた、という事で絶大な信頼を得ていた。五十六は海軍大臣・米内光政(柳永二郎)に呼び出される。

 山本五十六は米内光政らと共に海軍として日独伊三国同盟に猛反対していた。三国同盟はソ連に対しての圧力の意味でしかない、という名目を保っていたが仮に三国同盟を締結すればドイツは英仏を攻撃。すると大国アメリカは英仏側についてしまう、と考えていたからだ。しかし今回、五十六が命を狙われたことを米内は配慮する。しかし五十六が主張を止める気はない、という意思を持っていることを米内は確認した。

 近衛文麿(高田稔)総理大臣や政府首脳部をはじめ陸軍参謀大佐(志村喬)らは五十六ら海軍の主張を飛躍しすぎだ、と考えていた。しかし結局、五十六の思ったとおりにドイツとイタリアはアメリカも攻撃対象に入る、という見解を示し近衛内閣は崩壊する。やがて米内内閣が誕生し三国同盟は白紙にされたかに見えた。

 しかしドイツの欧州での猛攻を知った陸軍は再び三国同盟締結を打診。やがて陸軍の命令を受けた陸軍大臣の畑俊六(山田巳之助)は次期陸軍大臣を決めないまま米内に辞表を提出。更に他の閣僚もそれに習い、米内内閣は崩壊。第二次近衛内閣が誕生する。

 海軍内にも三国同盟を推し進める派閥が現れ始め世論も開戦一色に統一されていく。新海軍大臣の及川古志郎(菅井一郎)は山本五十六に開戦の風に乗ってくれるか?と問う。五十六は心のうちでは開戦に反対しながらも、政治に従わざるを得ないと発言。そして五十六は及川に問い返す。「国力で圧倒的に負けている日本が果たしてアメリカに勝てるという自信を政府や軍部が本当に抱いているのか?」と。及川はそれをはぐらかすのだった。

 五十六は米内光政に手紙を送る。「個人の意思とは全く正反対のことを決意しなければならないのは変な事です」と。(つまり米国との戦争を望まないのに米との戦争で、死を覚悟しなければならないのはおかしいですね、という意味だと思われます

 しかし近衛文麿も実はアメリカとの戦争は避けたい、と考えていた。山本五十六は近衛と会い、「是非アメリカと和平交渉を結ばれるよう努力してほしい」と提言。近衛もその気になるが米ルーズベルト大統領との面会は結局、実現せず近衛内閣も崩壊する。

 やむを得ず、山本五十六は連合艦隊司令官となり真珠湾攻撃を画策。全く成功する確率が無い、と連合艦隊参謀長(佐々木孝丸)や先任参謀(清川荘司)から反対を受けるが五十六は「日米和平交渉が実現しなかった場合は決行せざるを得ない。実現すれば決行は取りやめとする」として真珠湾攻撃の準備を整える。

 やがて頼りにしていた日米和平交渉は実現できず、五十六は外務省に作戦の前に宣戦布告を確かに行ったかを確認し真珠湾攻撃命令を下す。宣戦布告をせず寝首をかくようなことをすれば大日本帝国海軍史上最大の恥だったからだ。友永大尉(三船敏郎)らが先頭を切り、真珠湾を攻撃しアメリカの歴史でも語り継がれるパールハーバーはこうして日本軍の勝利となる。

友永大尉

 山本五十六はこの作戦の成功によりアメリカも日本政府との和平に応じるのでは、と期待を抱く。しかし陸軍大臣出身の内閣総理大臣・東条英機らはこの作戦成功に調子づいてしまい、戦線拡大を命令。五十六の期待したような結果にはならなかった。

 山本五十六は日米の工業生産力を比較しそのあまりの差に絶望的にもなる。日本はアメリカの10分の1程度の生産力しかなかったのだ。それでも1年は優勢に立てる、と考えた五十六はミッドウェー島に機動部隊を送り込み攻略を図った。

 第1機動部隊は島の基地を攻撃に成功。だが第2機動部隊の派遣を要請し機動部隊司令官(見明凡太郎)は第2機動部隊に陸用魚雷の設置を命令する。やがて空母が見当たらない敵機動隊発見の報告が入る。しかしその後に巡洋艦5隻、駆逐艦5隻が発見され機動部隊の艦隊は大慌てになる。

 加賀、赤城の空母は戦闘機の武器を陸用魚雷から切り替えている内に米軍艦隊の攻撃を受け撃沈される。蒼龍からは友永大尉らが出発し米艦隊に大打撃を与えて玉砕する。やがては蒼龍も撃沈されていく。五十六は自分の乗る戦艦「大和」も含め残った艦隊を撤退させる。五十六は一人、この敗戦でもはや日米の和平協定は無いだろう、と悔しさに震える。

 米軍はこのミッドウェーの勝利に乗りやがて反攻を開始。ガダルカナル島の基地を攻撃して占領した。

 大本営はラバウル基地に移りラバウル作戦というラバウル基地から出発する戦闘機によってのガダルカナル島奪還作戦を進めるがことごとく失敗。五十六は大本営の撤退を決意しもはや勝ち目もなく玉砕しか残っていない現地部隊に最後の別れを告げる。この頃、五十六は心身共に衰弱していた。

 五十六は護衛戦闘機と共にブイン基地へ移動する。だが米軍はこの情報を得てこれは山本五十六を撃墜させるいい機会だ、と出撃する。

 1943年昭和14年4月18日午前6時、海軍甲事件。ブーゲンビル島上空で山本五十六らの戦闘機は次々と撃墜される。五十六は機銃掃射を受ける。「個人の意思とは全く正反対のことを決意しなければならないのは変な事です」こんな自分が言った言葉を思い出しながら息絶えた・・・






 アメリカにとって恐らく山本五十六は忌み嫌う、というよりライバルとして嫌っていたのではないでしょうか。優秀で和平を望む司令官・山本五十六。アメリカにとっては好きになる理由がありませんよね。

 この映画は冷静に太平洋戦争がいかに忌まわしく醜い出来事だったかを映画として描いたのだと思います。でもどっちかというとこれは日本の戒めとしての映画、というよりアメリカに「お前たちの軍や政府はこんな事をしたんだよ」っていうことを教授されているようにも感じてしまいました。最初に映像提供にアメリカの文字があったからでしょうかね。だからなるべく日本にもアメリカにもどちらの立場にも立たないで第三者としての目で見てみました。まあ私は日本人だからそれは難しいんですけど。
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Category: 邦画タ行

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