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猫好きの人のための映画!私も猫好きですね!が、猫アレルギーなんですよねえ。


『こねこ』 Котёнок (1996年・露)
こねこ
スタッフ
監督:イワン・ポポフ
脚本:イワン・ポポフ、アレクサンドル・マリヤモフ
製作:エレナ・チシナ
撮影:ウラジミール・ファステンコ
編集:ワレリーヤ・ベロワ
音楽:マルク・ミンコフ
キャスト
フェージン:アンドレイ・クズネツォフ
マーニャ:マーシャ・ポポワ
サーニャ:サーシャ・ポポフ
マーニャたちのパパ:アレクセイ・ヴォイチューク
マーニャたちのママ:タチヤナ・グラウス
マーニャたちの婆ちゃん:リュドミーラ・アリニナ
指揮者:アレクサンドル・フルギン
地上げ屋の手下:アレキサンダー・ペスコフ、オレグ・ベルシーニン



 イワン・ポポフ監督作品「こねこ」。原題は「Котёнок」。ちなみに英題は「The Kitten」。

 この映画はタイトルにあるとおり、子猫が可愛くて、それに癒されるヾ(*´∀`*)ノというのもありますね。子猫の可愛さ。これがバーンっと!子猫の動きの仕草の可愛さもあってああ、可愛いなあとか思わせられます。

 監督のイワン・ポポフさんは5人の子持ちです。この映画の音楽はクラシックなどは全然使われておらず、ウキウキする音楽ばかり使われていました。それは子供にもちゃんと観てもらえるように、との事だそうです。この作品はイワン・ポポフ監督の長編映画第1作だそうですよ。ちなみにこの映画のチグラーシャ、計5匹の虎猫が使われるのですが、そのうちの3匹は監督さんが飼っている虎猫だったそうです。

 アンドレイ・クズネツォフ。この人は実際に動物相手にサーカスをやっていた人です。この映画でも無類の動物好きで、動物をうまく操り懐かれている役をやってます。監督さんはこの人がいたから映画がうまく撮影できた、とこの人との出会いを幸運に思っていたようですね。

 舞台はモスクワ。ソ連が崩壊したばかりでまだまだ新生ロシアも混乱を極めていた時代に違いありません。そんな時代に子猫の視点からロシアの現在の姿を描いていますね。特に大きな出来事は起こりません。本当に当時のロシアを猫がたくましく歩く、といったような映画です。しかしその映画に当時のロシアの“景色”といったものが鮮明に描かれています。

 さて景色に繋げて私の感想を一言。この映画はとにかくロシア芸術だなあ、と思いました。ロシアの芸術家というのはとにかく風景を大切にします。その流れがこの映画でくっきりと見て取れました。ネコを主人公としてAとします。ネコが歩く背景に移る景色をBとします。とにかくAを観客に魅せるにはまず背景のBも大切にしなきゃなんねえ。それがロシア芸術にはあるのだと思います。だからこの映画は背景の景色でも妥協はしてません。背景を美しく撮ることで主体すらも輝かせていました。私はそう感じましたね。この映画の魅力はネコちゃんだけでなく、景色の美しさという所にもあると思います。
 それは田園の美しさ、ではありません。モスクワのソ連崩壊直後の都市の美しさ、というものがこの映画にはありましたねえ。




【あらすじ】

 マーニャの誕生日。マーニャへの誕生日プレゼントとしてお婆ちゃんが虎猫を買ってくる。虎猫はチグラーシャと名付けられ最初こそは家をひっちゃかめっちゃかにして、困らせていた。やがて家族全員に可愛がられるようになるが・・・













【以下全文ネタバレ注意】













↓四行後にネタバレ文あり




 市場でマーニャ(マーシャ・ポポワ)は誕生日プレゼントにお婆ちゃん(リュドミーラ・アリニナ)から虎猫を買ってもらった。マーニャは弟サーニャ(サーシャ・ポポフ)と共に猫を可愛がる。

 さあ誕生日パーティで家族と集められた親戚全員にお披露目された虎猫。パパ(アレクセイ・ヴォイチューク)とママ(タチヤナ・グラウス)らは虎猫の名前を何にしようか、と家族中で話し合いお婆ちゃんの命名した“チグラーシャ”に決まる。

 さてチグラーシャは家具諸々に興味を示す。そして色々引っ掻き回してはマグカップを割ってしまったりフルート奏者のパパの音符をバラバラにしてしまったり、ととにかく家族を困らせる。ママはもはや我慢の限界。

 パパも、チグラーシャに自分のフルート用ケースを“お便所”に使われたことで赤っ恥をかいてしまう。とっ捕まえて放り出そうとしたが、マーニャとサーニャに庇われ手出しができなかった。

 だが時が経てばチグラーシャもきちんとおトイレすることを覚え、なお一層、家族から愛情を受けることになる。

 ある日、窓の外の小鳥が気になってチグラーシャはつい窓から外へ飛び出してしまう。落ちた場所は輸送トラックのネットの上。やがてトラックは動き出し、チグラーシャは降りられないままになってしまう。

 ゲームに夢中で気付かなかったマーニャとサーニャはエサをあげようとしても来ないことで、チグラーシャがいなくなってしまった事に気付く。その日はパパもママも懸命に探すが、チグラーシャは見つからない。

 当のチグラーシャは夜になって、家から離れて何処か分からないところでやっとトラックが止まりチグラーシャは道路に降りた。

 文字通り路頭に迷ったチグラーシャ。マンホールの上で温まっていたが、大きな犬ッコロが二匹、チグラーシャを追い払ってマンホールの上で温まり始めた。

 翌朝、チグラーシャは町民の残り飯を食べていた。一方、パパは同僚の指揮者(アレクサンドル・フルギン)の提案で街中に貼り紙を貼る。しかし賞金目当ての悪ガキが違う虎猫を連れてきたり、連絡があってもそれは違った虎猫だった、という事ばかりで本物のチグラーシャは見つからない。

 チグラーシャはゴミ箱の中で食べ物を漁っていたところを心優しいオバサンに拾われ、レストランに連れて行かれ、そこで飯と暖かい場所を与えられた。だが閉店のとき、レストランの飼い猫がチグラーシャを追い出してしまう。外に出たチグラーシャは除雪車に恐怖し、木の上に登って夜を過ごす。

 夜が明けると木の上にはカラスがたくさんとまっていた。チグラーシャはカラスにいじめられ、木から落っことされてしまった。さあ今度はドーベルマンがチグラーシャを追っかける。逃げるチグラーシャはついに追いつかれそうになるが、同じ虎猫に助けられる。チグラーシャはもう一匹の虎猫についてき、その虎猫はあるアパートに入っていった。

 そこに暮らしていたのは沢山の猫と同居している男フェージン(アンドレイ・クズネツォフ)だった。先ほどの虎猫はワーシャというらしい。他にもシャム猫のイザウラ、2本足でジャンプをするのが得意なぶち猫のジンジン、同居猫の中で一番高価そうなベロ出しっぱなしのペルシャ猫のシャフ、白猫のペルシーク、他にブドゥライ、黒猫二匹が飼われていた。更にご近所さんに飼われているがよく遊びに来るデブっちょの白猫のプショークらがいた。

 フェージンはチグラーシャにエサを与えてやり、捨て猫かなにかだと思い“シピンガレット”(いたずらっ子)と名付ける。

 その日の夜中、パパとママはショックを受けているマーニャとサーニャに新しい猫を買ってやることを話し合っていた。サーニャはトイレのために起きてその話を聞いてしまう。

 翌朝、融雪剤を撒く仕事をするフェージン。キオスクのお姉さんにペルシークは懐いており、フェージンはキオスクのお姉さんに恋しているようだ。フェージンはペルシークとサーカスをする夢を思い描いたりもした。

 フェージンが帰宅するとアパートの玄関に勝手に看板を取り付けられており、家の中では地上げ屋とその手下(アレキサンダー・ペスコフ、オレグ・ベルシーニン)が待っていた。三人は脅すように早く家から退居するようにサインをしろ、と迫っていた。

 一方、もし新しい猫を買ったら、という話でマーニャとサーニャが話し合っていた。もし新しい猫を買ったらせっかくチグラーシャが帰ってきてもチグラーシャは他の猫が家にいることを匂いで判明し、引き返しちゃうかもしれない、と。

 地上げ屋はフェージンに仕事を与える人物にまで圧力をかけてフェージンをクビにさせてしまう。フェージンは新聞売をして稼ごうとするが、今度は手下に無理やり、車に詰め込まれ、彼らの用意した新居を見せられる。しかしフェージンは新居に移るつもりもなく隙をついて逃亡する。

 日はクリスマスへと近づいており、マーニャとサーニャはテレビを使って失踪したペットを探す番組を観て、チグラーシャをテレビを使って探して欲しい、と父に頼み込む。

 フェージンは新聞売の仕事も失い、次に始めたのは地下街での路上パフォーマンス。みんなはお金を入れてくれたが、そこへ地上げ屋の手下がやってきて、パフォーマンスを台無しにしてしまう。更にパフォーマンスで稼いだ金も心無い人間によって盗まれてしまった。

 さて、フェージンはこれ以上は逃げられない、と覚悟を決めたのかシャフを老夫婦に売りつける。しかし帰りに乗り込んだバスに売りつけたシャフが乗ってきてしまい、フェージンは詐欺師まがいのことをしてしまったなあ、と思いながら老夫婦から得た金でささやかな晩餐を猫たちと開く。

 その時、チグラーシャを探している、というコマーシャルが入りフェージンはそれが“シピンガレット”だと気付いた。そこへまたしても手下たちが無理やり押し入ってきた。

 手下は契約書に無理やりサインさせようとチグラーシャの首根っこを掴んでサインしないと猫の首をそぎ落とすぞ、と脅迫してくる。フェージンは書くフリをして、手下に掴みかかる。手下と揉め合いになり、フェージンは突き飛ばされて冷蔵庫に頭をぶつけ血を流して動かなくなってしまった。

 手下たちはその隙に家具を持ち出そうとしたが、怒ったネコたちが手下二人に襲いかかる。異変に気づいた近隣住民が警察に通報し、手下二人は逮捕。フェージンも搬送され、猫たちはついに帰るアテが無くなってしまった。

 翌朝、食料を確保するために!まずシャフがその高価さをプリップリに出して、ソーセージ売りのオヤジを惹きつける。その隙にイザウラは売り物のソーセージを盗み出してしまった!
その後、何故か一度もシャフが登場しないのですが、オヤジに捕らわれた、という事で良いのでしょうか?

 さあ夜。コンビニのファン(通風機)から中に潜入したワーシャ、イザウラ、ジンジン、チグラーシャ。しかし店のオヤジに見つかってしまい、ファンから緊急脱出するワーシャ、イザウラ、チグラーシャ。さてジンジンが一足遅れて逃げようとするがオヤジがファンを回してしまい通れなくしてしまった。

 ジンジンは大人しく投降する。オヤジはジンジンを可愛がり、ミルクとソーセージを与えるのだった。

 翌朝、クリスマスの日。再びフェージンの家に帰ってきたワーシャ、チグラーシャ、イザウラ。そこへジンジンが帰ってきた。しかしフェージンは帰ってこない。夜、プショークの飼い主の家の窓ぶちを歩くと温かい家で可愛がられていたプショークがいた。プショークは意味ありげな目でワーシャたちを見つめ、ワーシャは窓に吊るされたエサを取ろうとするが、飼い主がそれを追い払ってしまう。

 さあ、ある家に忍び込んだワーシャたち。そこにはエサや飲み物があり、それにありつける四匹。そこでチグラーシャは聴いたことのあるフルートの音を耳にする。すぐさまその音の場所へ走り、フルートを演奏するパパの下へと現れる。家族はチグラーシャと無事、再会した。そのシーンを見ていたワーシャたちは静かに去っていく。

 さてクリスマスの夜。フェージンは退院し家に帰ってくる。キオスクの近くで新しい子猫を見つけたフェージン。そして、いつものキオスクでシャンパンを購入するフェージン。キオスクの姉さんから牛乳をプレゼントされた。

 フェージンの家ではすでに行き過ぎた交渉により地上げ屋の手下たちが逮捕され、立ち退き計画自体は消滅したが、電気は止められていた。ロウソクの火を灯すフェージン。

 一方、帰宅したチグラーシャはすぐにお風呂で体を洗われ、クリスマスパーティーがまさに開かれようとした。そしてパパがシャンパンを開けようとしていた。明るい賑やかな幸福がこの家に取り戻された。

 フェージンはシャンパン一本を机に置き、新しい子猫にミルクを与えじゃれつく。そこへロウソクが灯っているのを見つけたワーシャ、ジンジン、ブドゥライ、イザウラが次々と家に帰ってくる。フェージンは新しい虎縞の猫をルイジックと名付けたのだった。静かでささやかな幸せがこの家に戻ってきたのだった・・・









 最後の幸せの二つの家の対比もなかなかに良かったですね。これは暗く捉えるとロシアの貧富格差を表しているのですが、その二つの家の中でも幸せが取り戻された、と思えばいいと思います。

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