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今日は「グランド・ホテル」を観賞しました。


『グランド・ホテル』 (1932年・米)
グランド・ホテル
スタッフ
監督:エドマンド・グールディング
製作:アーヴィング・G・タルバーグ
原作:ヴィッキー・バウム「ホテルの人びと」
脚本:ウィリアム・A・ドレイク
音楽:ウィリアム・アックスト、チャールズ・マックスウエル
撮影:ウィリアム・ダニエルズ
編集:ブランシェ・セルウェル
キャスト
グルジンスカヤ:グレタ・ガルボ
フォン・ガイゲルン男爵:ジョン・バリモア
フレムヘン:ジョーン・クロフォード
プライジング:ウォーレス・ビアリー
クリンゲライン:ライオネル・バリモア
オッテルンシュラーク医師:ルイス・ストーン
ゼンフ:ジーン・ハーショルト


 エドマンド・グールディング監督作品「グランド・ホテル」。原題タイトルは「Grand Hotel

 実はこの映画、ある画期的な物語進行が話題にもなったんですよね。「グランド・ホテル形式」と呼ばれ、同一時間及び同一の場所に集まった複数の人物の行動などを、同時進行的に一度に描く作品の手法が評価され、アカデミー賞優秀作品賞を受賞しています。この手法は今でも使われており、例えばゲームになりますが「絶体絶命都市2」や映画「2012」などもこの手法を用いています。他にも「20世紀少年」や「デュラララ!」、さらに「銀河英雄伝説」などもこの映画と同じ手法を使っています。つまりこの映画の影響は今にも残っているんですよ。

 そしてライオネル・バリモアといえば、やっぱり私は「素晴らしき哉、人生!」のあのポッター氏が出てきてしまいますね。ちなみにジョン・バリモアはライオネルの弟です。

 またこの映画はMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)という映画会社のドル箱スター二人が共演することでも話題になりました。それがグレタ・カルボとジョーン・クロフォードです。しかし二人の共演シーンは一度もなく、それは二人がお互いにいがみ合っていたからです。

 淀川長治曰くジョーン・クロフォードがグレタ・カルボとこの映画の撮影で初めて会った時にジョーン・クロフォード少し緊張しながら「おはようございます」と挨拶するとグレタ・カルボは「ご苦労さん」と言ったそうです。これにジョーンがカチンと来てしまったそうで、映画に出ないなんて言ったりもしました。このエピソードが当時は話題を呼んだそうですね。


【あらすじ】

 ベルリンの超一流ホテル「グランド・ホテル」。ここには様々な登場人物が泊まっていた。落ち目のバレリーナ、破産した男爵、命が残りわずかの帳簿係、金に執着する美人速記者、経営危機の大企業社長など。全く異なる世界観のこの登場人物たちがそれぞれの物語に交差していく。その結果、どんな物語が生まれるのだろうか・・・
















【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 ベルリンの超一流ホテル。ここには様々な客が宿泊していた。どれもこれも一流の客人ばかり。オッテルンシュラーク博士(ルイス・ストーン)はグランド・ホテルはいつも賑わいを見せている、とつぶやくのだった。

グランド・ホテルのロビー

グランド・ホテルの賑わい

 クリンゲライン(ライオネル・バリモア)は繊維工場の帳簿係をしていた。しかし医師の診断で命が残りわずかであると知り、病気のために会社を休みヤケになってグランド・ホテルに泊まってみせたのだった。

 プライジング(ウォーレス・ビアリー)はクリンゲラインの勤めていた会社の社長だった。しかし会社は経営危機に陥っておりマンチェスター社という会社と合併を図ることで何とか乗り切ろうとしていた。

 グルシンスカヤ(グレタ・カルボ)は落ち目のバレリーナ。過去の栄光は見る影も無く、自身も落ち込んでおりその結果、また客が減っていくという悪循環に陥っていた。

 フォン・ガイゲルン男爵(ジョン・バリモア)は幼いころから紳士的であるよう教育され、紳士的で優しい男性。しかしギャンブルで破産し借金を抱え、ホテル泥棒で何とか借金を返済しようと画策している。

 クリンゲラインはホテルでガイゲルン男爵と親しい仲になる。クリンゲラインは仕事を切りつめても誰も優しくしてくれない自分の人生に惨めさを感じていたが、ガイゲルン男爵に優しくされ彼に好感を抱いたのだった。

 そしてガイゲルンはプライジングに部屋の外で待たされていた美人の女記者フレムヘン(ジョーン・クロフォード)を口説きにいく。親しみやすいガイゲルンにフレムヘンはすぐに打ち解け明日の5時にイエロー・ルームでダンスをしようと誘われそれに応じる。

フレムヘンとガイゲルン

 やがてフレムヘンはプライジングに部屋へ通される。プライジングはフレムヘンの魅力に鼻の下を伸ばしつつもフレムヘンに速記をさせるが、途中で電報が入りマンチェスター社から合併が拒否された、という報せを受ける。フレムヘンはプライジングから部屋を出される。

 一方のガイゲルンは舞台に発ったグルジンスカヤの部屋に忍び込む。そして真珠の宝石を盗み出すのだが、やがて部屋人が帰ってきてしまい慌てて隠れる。グルジンスカヤは運搬人で世話役のゼンフ(ジーン・ハーショルト)を部屋から追い出し自殺を図ろうかしら、とつぶやく。

 ガイゲルンはグルジンスカヤの前に現れ警戒を解いてから「僕はずっと君を見てきた。死ぬなんて勿体ない」と愛のささやきを交えて生きるよう説得し、グルジンスカヤはたちまち希望を取り戻すのだった。

 翌朝、ガイゲルンは真珠をグルジンスカヤに返して盗み目的で部屋に入ったことを打ち明ける。しかしグルジンスカヤへの愛が本物になってしまった事も打ち明け、彼女はガイゲルンに翌朝、二人でホテルを発とうと約束をするのだった。

ガイゲルンとグルジンスカヤ

 プライジングは何としても他会社との交渉に成功させようと、「マンチェスター社との合併に成功したのだから経営不振は乗り切った」と嘘を話してしまい、交渉を成立させてしまう。終わった後、プライジングは自分が放った嘘を後悔するがふと速記者のフレムヘンのことが気になりイエロー・ルームへ向かう。

 イエロー・ルームでは約束のダンスをフレムヘンとガイゲルンがしていた。ガイゲルンは一緒に飲んでいたクリンゲラインが哀れだから一緒に踊ってほしい、と懇願する。フレムヘンはクリンゲラインと踊ろうとするがそこにプライジングが乱入。プライジングがフレムヘンに大金の仕事がある、と誘おうとするが一旦はガイゲルンによって追い払われる。

 しかし彼女は貧乏で金に困っていた。クリンゲラインとのダンスを終えて申し訳なく思いながらもプライジングのところへ行く。プライジングはクリンゲラインを労働者のくせにこのホテルに泊まるのは生意気だ、と馬鹿にしたのをはじめとして二人は掴み合いになったのだった。

 プライジングの話というのは英国へ行くので秘書として来てほしい、ということだった。フレムヘンはその話に乗る。プライジングは今晩だけこのホテルの部屋をフレムヘンに用意するのだった。

 ガイゲルンはどうしてもグルジンスカヤから金を頂くのは忍びない、と思っていた。また、彼はどうしても金を同情的な意味で得るのは忍びないと思っており、アナタは親友ですからぜひ、金をさしあげましょうか、というクリンゲラインの誘いも断る。

 しかしギャンブルで大勝したクリンゲラインから財布を盗もうとする。クリンゲラインが財布を無くしたと気づき「あの金は私の残りの人生すべてなのに」とわめき散らしたのを見ていられず、結局財布を返してしまった。

 夜、ガイゲルンはプライジングの部屋に忍び込む。実はフレムヘンが困っていたガイゲルンのグルになっていたのだ。財布を盗もうとしたがプライジングに気付かれてしまい、プライジングは激情のあまりガイゲルンを殴り殺してしまう。

 フレムヘンはガイゲルンの死体を発見するとプライジングに引き止められるのも構わず部屋を出てクリンゲラインにガイゲルンが殺された、と泣きながら伝える。クリンゲラインはプライジングの部屋に行き、ガイゲルンの死に顔を見る。やがてプライジングから隠蔽に協力してほしいと金や地位で釣られるが、クリンゲラインはそれを無視してフロントを呼び出すのだった。

 ガイゲルンの死。それは生きる希望を取り戻し、再び歓声が戻ってきたグルジンスカヤに知られればとてもマズい事だった。グルジンスカヤの関係者はただちにホテルに口止めをし、グルジンスカヤにガイゲルンは汽車で待っているから行こう、と言いグルジンスカヤを連れ出すのだった。

 プライジングは警察に連行されていく。

 クリンゲラインとフレムヘンは互いに慰め合う。フレムヘンはプライジングは嫌いだったが金のために仕方がなかった、ということとガイゲルンに好意を抱いていたことを打ち明けた。やがてクリンゲラインは良ければ自分が残りわずかの命の間だけフレムヘンを世話させてほしい、と言い二人は気持ちを新たにパリへと出発するのだった。

クリンゲラインとフレムヘン

 残ったオッテンルンシュラーク博士はつぶやく。「グランド・ホテル。今日も客が去りまた新しい客がやってくる」






 恋するフレムヘンとグルジンスカヤが凄くかわいらしいんですよね。さすがはドル箱スターが演じるだけはありますな。

 それにしてもこの二人の女を手玉にとれたガイゲルン男爵に嫉妬しますねえ。

 さてさてガイゲルン男爵はなぜ、クリンゲラインに金をさしあげましょうか、と頼まれたのにそれを断っておきながらカジノで大勝した彼の財布を一度、盗もうとしたのか。私はこの部分を考察したいと思います。

 ガイゲルンはおそらく、一人で解決してしまおうとするタイプなんですよ。また、ワルになりきれないワルとでも言いましょうか。小さい頃から紳士的であるように教育された彼は人に与えることばかりを教わっていたから、人から金を頂くという行為が素直にできなかったのではないでしょうか。つまり「私は金に困っています。私に金をください」と素直に言えないんだと思います。それを言えないから彼は誰にも知られないように金を得ようとしたんじゃないでしょうかね。
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Category: 洋画カ行

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