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エデンの東・・・この映画は音楽が物凄く素晴らしい。私のお爺ちゃんによればCDがまだ無い時代、ラジオのリクエスト曲では大体、このエデンの東の音楽か慕情の映画音楽が流されていたといいます。


『エデンの東』 (1955年・米)
エデンの東
スタッフ
監督:エリア・カザン
脚本:ポール・オスボーン
原作:ジョン・スタインベック「エデンの東」
製作:エリア・カザン
音楽:レナード・ローゼンマン
撮影:テッド・マッコード
編集:オーウェン・マークス
配給:ワーナー・ブラザーズ
キャスト
ケイレブ・トラスク“キャル”:ジェームズ・ディーン(野沢那智)
アブラ:ジュリー・ハリス(香野百合子)
アダム・トラスク:レイモンド・マッセイ(鈴木瑞穂)
アロン・トラスク:リチャード・ダヴァロス(富山敬)
ウィル・ハミルトン:アルバート・デッカー(石田太郎)
サム:バール・アイヴス(富田耕生)
アン:ロイス・スミス(小山茉美)
グスタス・オルブレヒト:ハロルド・ゴードン
ジョー:ティモシー・ケイリー(青野武)
ケート:ジョー・ヴァン・フリート(鳳八千代)


 エリア・カザン監督作品「エデンの東」。原題タイトルは「East of Eden

 ジェームズ・ディーンが初主演作品にして彼のスターとしての不動の地位を確立させた作品となりました。彼のスターとしてのキャリアはこれと、「理由なき反抗」(1955)、「ジャイアンツ」(1956)でその幕を閉じました。短いキャリアながらものすごく深いスターとしての人生を送りました。愛車での事故死。ほかの同乗者は生き延びてもディーンだけが即死して死んだ、ということにも何か因果のようなものを感じました。

 何といっても音楽が素晴らしい。まさしく永遠に残る音楽だと思いますよ。

 エリア・カザン監督は結構、名作を残すんですよねえ。波止場、とか欲望という名の電車、とか革命児サパタの映画も残した名監督中の名監督ですからね。

 ヒロイン役のジュリー・ハリスは素晴らしい魅力あるヒロインを演じてくれました。作品でのジュリー・ハリスは本当にかわいげがあっていいですね。

 この映画はどんなに良い人でもどこかに脆さを持っていることも教えてくれているような気がしました。そして、人が人に求める愛とはどんなものだろうか。そして「許すこと」と「許されること」とは?

 ちなみに私は聖人じゃありません。この映画を観た人ならば私の言った意味が分かってくれると思います。

 そして、良い人が決して優しい人だとか聖人のような人だとは限らんのです。それは人それぞれなんですよ。

【あらすじ】

 農家の次男坊、キャルは娼館を営んでいた女性の秘密を探っていた。キャルは兄・父そして亡き母ともに成人のような善人である。この一家で善人とはいえないのはキャルだけだった。キャルは一人だけはみ出し者。しかし彼自身は父に愛されようと努力してもいつも空回りしていた・・・



♪エデンの東     ビクター・ヤング・オーケストラ













【以下全文ネタバレ注意】











↓四行後にネタバレ文あり




 カリフォルニア州。農場の地主アダム・トラスク(レイモンド・マッセイ)の次男坊、ケイレブ・トラスク(ジェームズ・ディーン)は通称キャルと呼ばれていた。

 キャルは家から少し離れた地でケート(ジョー・ヴァン・フリート)という酒場経営の女性を追っていた。ケートは尾行されていることに気付き、用心棒のジョー(ティモシー・ケイリー)をキャルの下へ向かわせ、キャルはジョーに「あの女性のケートって本名?」など些細なことを聞いて立ち去っていく。

 列車に無銭乗車してサリナスに帰ってくる。帰って来た直後に双子の兄アロン(リチャード・ダヴァロス)とその兄の恋人アブラ(ジュリー・ハリス)と出くわす。三人は揃って野菜の冷凍事業を企画する父の下へ向かう。

列車に乗るキャル

 アダムは聖人のような男で兄アロンもその良い部分を受け継いだのか、素直で優しい男だった。対してキャルは獣のような目つきでお世辞でも父や兄の良い部分を受け継いでいる、とは言えなかった。

 キャルはアダムに第一次世界大戦にアメリカが参戦すれば大豆は値上がりする。そうすれば、野菜の冷凍技術よりも儲かる、とほんの提案のつもりで言ったがアダムからはトラスク家は儲けを必要としていない、と話しその提案を却下する。

 アダムはキャルに兄アロンと比べ家族としての愛を明らかに不足していたのだ。キャルはそのことに寂しさを感じ愛に飢えていた。キャルは、アブラとアロンが婚約することを盗み聞きし、さらにアブラまでもが自分にいい印象を持っていないことを知り氷の貯蔵庫から氷を流してしまう。

 その夜、氷を流したことでキャルはアダムに説教をされる。キャルは聖書を読まされ、「第二節」とか「第三節」は読まなくていい!と言われているのにそれを無視してキャルは読んだためにアブラに激怒される。

 それからキャルはアロンが去ったのを見計らってアダムに自分の母親のことを訊ねる。兄弟二人には母は天国へ行った、と言い伝えられていたがアダムはキャルに本当のことを明かす。母は家族を捨てて東部へ去ったのだという。その後は音信不通なのだ。また、アダムは自らの妻に去り際に銃撃されたのだ。

 キャルはそのことを聞くと引き止める父を無視してケートの酒場へ向かう。

 ケートの酒場でキャルはそこの従業員アン(ロイス・スミス)からケートの部屋を聞き出す。

母の部屋を聞き出すキャル

 キャルは部屋へ行きケートに話したいことがあるんだ、と必死に伝えるがケートはジョーを呼び追い出してしまう。

 保安官事務所に連れて行かれたキャルはそこでアダムの古い友人と名乗る保安官サム(バール・アイヴス)から父と母の話を聞く。キャルはサムから父と母の写真を見せられてやはりケートこそが自分の本当の母だったことを知る。

 サムの厚意により家までキャルは送られるが、キャルはそこでサムになぜ父が全く釣り合わない母と結婚したのか、をサムに聞く。サムによると「田舎農家で世間知らずのアダムは移民でも美人だったケートに惚れ込んでしまった」とのことだった。

 そしてサムはこうも言った。「アダムは正しい善人だ」


 キャルは父のレタスを冷凍保存して列車で輸送する事業を手伝う。キャルはレタスの積み込み作業を円滑に進めるべく石炭落としを使う。円滑に進む作業のアイデアにアダムはキャルを褒める。気をよくしたキャルは昼休みに初めて兄アロンの恋人アブラと長い時間、会話をする。

 アブラは前に、キャルと同じような状況に立ったことがあるらしい。母が死に再婚した父親が許せなかったがしばらくして父を許し親子の愛を取り戻したのだという。アブラはキャルに根気よく続ければきっとキャルもアダムに愛してもらえる、と励ます。

 やがてアダムは使用したのが石炭落としだと知りキャルを叱る。しかしその効率性はアダムも認め兄アロンに木造で同じようなものを作るよう命じる。

 やがてレタスと氷を積み込んだ列車は出発するが途中で立ち往生しレタスは腐ってしまう。アダムは「思いあがっていたのだ」と反省するが、やはり無駄ではなかったと確信。すぐに立ち直る姿にアロンはやはり父親は偉大な人物だ、と喜ぶ。しかし父の損害は軽いものではなかった。

 第一次世界大戦参戦への参加が国内論で高くなる。ドイツ人の虐殺などの噂が広まり靴屋を営むドイツ人のグスタス・オルブレヒト(ハロルド・ゴードン)は町の人から批難される。

 大豆の需要が高まると確信したキャルはアダムの友人ウィル・ハミルトン(アルバート・デッカー)に大豆事業のことで相談する。しかしキャルが大豆事業を手に出すには農家を買い占めるための5000ドルがまず必要だと話す。

 キャルは5000ドルを借りるあてとしてケートのことを思い出す。キャルは再びケートの下を訪ね、ケートはめげないキャルに折れてついに話を聞いてもらうことになった。

 ケートは自分に似ているキャルのことをついに息子として扱ったのだ。キャルは父の損失を取り戻すために5000ドルが必要だということを話す。

 そして家を出て行ったあと、娼婦として金儲けしたケートは家族のことをキャルに聞かれ話し出す。アダムはケートを妻として農場に束縛しようとしていた。しかしケートは自由が好きで束縛されることを嫌う。出ていく際にあまりにも引き止められたためにアダムを撃ってしまったので殺すつもりはなかった、と話した。

 善人として名高くまるで聖人であろうとするアダムには今でも嫌気が差しておりキャルにも、自分と同じ考えだろう?と聞く。最初はそんなアダムを助けるのなど冗談じゃない、と思っていたケートだったがキャルに睨まれやむなく5000ドル貸すことを承知し小切手を切る。


 そしてアメリカは戦争への参戦を発表する。大豆の値上がりを喜ぶキャル、一方でアロンは平和主義者で戦争は人のすることではない、と反対する。

 キャルは契約した農場の畑に毎日、入りびたりだった。

 ある夜、キャルは遊園地でアロンと待ち合わせていたアブラと出くわす。しばらく時間もあるので遊園地を遊び回る二人。二人で観覧車に乗った時、アブラはキャルにアロンのことで相談する。アロンはなんだか戦争が始まってから人が変わってしまったようだ、と。

 やがてアブラはキャルにキスしてしまいその後にすぐ自分のしたことに困惑する。心のどこかでアロンとは違い奔放で逞しいキャルに惚れてしまっていたのだ。

 直後、ウィル・ハミルトンが町民から一斉に非難されている場面に出くわす。その町民をなんとか押しとどめようとしていたアロンの身が危なかった。

 キャルは止まってしまった観覧車を鉄筋伝いに降りてアロンを助けに向かう。やがてアロンを助けに飛び込んだことで一斉に殴り合いになってしまう。

 そこへ通りかかった保安官サムがそれを鎮める。しかしアロンは恋人のアブラがキャルと過ごしていたことを知りキャルを罵る。キャルは思わずアロンを本気で殴ってしまいすぐにそれを後悔して近くの酒場に転がり込む。

 アブラはそれを追いかけ、キャルを慰める。そこへアロンも入ってきてアロンは「どっちがお父さんの真の息子か、お父さんなら分かるはずだ」と言い捨て去って行った。

キャル、アブラ、アロン

 翌日、キャルは儲かった金を銀行からおろしてアブラの家に行く。そしてアブラに自分が儲かった金をプレゼントすることと父の誕生パーティを開きたいから装飾を手伝ってほしい、と頼み込む。アブラはキャルの嬉しそうな姿に安堵する。

 やがて父アダムが帰宅する。誕生パーティの装飾で父を驚かせたキャルは珍しく父に喜ばれキャルはアダムに自分のプレゼントを渡した。

 キャルを妬ましく思うアロンはアダムに、アブラと結婚することを伝えそれが誕生日プレゼントだと伝える。アダムは喜び、それがなによりのプレゼントだと言った。

 キャルとアブラにせかされキャルのプレゼントを開けるアダム。アダムは中身が金であることに困惑しキャルから大豆で儲けた金だと言われ、受け取ることを拒否する。

 アダムは徴兵者選択委員の立場であり、戦争を嫌っていた。その心遣いは嬉しいが戦争を利用した金は受け取れない、とキャルを叱りつける。

 「アロンのプレゼントを見習え。お前はもっとマシな生き方をすることがなによりのプレゼントだ」と言いキャルはショックのあまり庭へ出ていく。

父アダムに泣きつくキャル

 庭で追い打ちをかけるようにアロンがキャルのことを批判する。「お前は昔から父さんにとっていらない息子だ」と言い、その言葉でついに何かがおかしくなったキャル。キャルはアロンをどこかへ連れて行く。

 アロンは母が真っ当な善人のまま天国へ行った、と信じていた。しかしキャルはアロンを母ケートの下へ連れて行くことでそれをぶち壊してしまおう、と考えたのだ。アロンをケートと再会させ、キャルはアロンに復讐したのだった。アロンはキャルの予想通り、絶望してしまう。

 家に帰宅したキャル。キャルはアダムに「アロンに母が生きていることと、母が娼婦であることを教えましたよ」と言い「今まで父さんに愛されようと努力した。でも全部、無駄だ。愛なんて無駄で必要ない。もうあなたの愛などいらない」と言い捨て、父が受け取らなかった金を拾って家を出ていく準備をする。

 そこへ保安官サムがやってくる。サムは、駅でアロンが酒に酔って暴れ喧嘩をして自分を痛めつけようとしていることと、軍隊志願の電車に乗る準備をしていることを話す。アダム、キャル、アブラは急いで駅へ向かう。

 駅では電車に乗り込んだアロンが父アダムが来たのを見て狂ったように電車の窓を頭突きで割りつける。呆然とするアダムに電車が走り出す。アダムは昏倒してしまう。

 アダムは脳卒中を起こし半身不随となってしまった。サムはキャルとアロンが聖書通り(旧約聖書『創世記』第4章「カインとアベル」を参照)になってしまったな、と寂しそうに言いキャルにこの地を去るように言う。

 アダムの様子を知ったキャルは自分の行いを後悔する。アブラはアダムに何か言ってあげるように押し込み、キャルはアダムに謝罪する。何の反応もないアダムにキャルはいたたまれなくなり部屋を出ていく。

 アブラはアダムにキャルが本当は父の愛に飢え欲していたことを伝え、ぜひ彼に自分の愛をなにかで示してあげてほしい、と懇願する。そしてアブラはキャルを部屋へ入れ込む。

 キャルはアダムに話しかける。そこへ無神経な看護師が入室してきてうるさく話し出したためにキャルは大声を張り上げて追い払う。

 アダムは力を振り絞って「あの看護師は気に食わない。お前が看病してくれ。それでいい・・」

 キャルはアブラに父に言われたことを伝えキスを交わす。そしてアダムのベッドに寄り添う。

キャルとアブラ

 アブラはその姿を見て安堵し部屋を退室するのだった。








 「カインとアベル」に当てはめるとカインがキャル、アベルがアロン、ヤハヴェがアダムですかねえ。

 最後にキャルは父の言葉に救われたんでしょうが、私としては父アダムにとってキャルは最後の瞬間、居なくなった妻ケートの代わりになったように感じました。それは弱ったアダムの最後の発言があるからですかね。

 この映画は人の価値観の違いってのがくっきりと出ていますよね。聖人でもそれがいつでも正しい、とは限らないのですよ。かといってキャルのような生き方も正しいとは言えないでしょう。
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Category: 洋画ア行

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