名探偵コナン ベイカー街の亡霊
流れる血・・・そしてシャーロック・ホームズ。
『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』 (2002年・日)

スタッフ
監督:こだま兼嗣
脚本:野沢尚
原作:青山剛昌「名探偵コナン」
音楽:大野克夫
主題歌:B'z 「Everlasting」
配給:東宝
キャスト
江戸川コナン:高山みなみ
毛利蘭:山崎和佳奈
毛利小五郎:神谷明
工藤新一:山口勝平
鈴木園子:松井菜桜子
阿笠博士:緒方賢一
灰原哀:林原めぐみ
吉田歩美:岩居由希子
円谷光彦:大谷育江
小嶋元太:高木渉
目暮十三:茶風林
白鳥任三郎:井上和彦
千葉刑事:千葉一伸
工藤優作:田中秀幸
樫村忠彬:平田広明
滝沢進也:高乃麗
江守晃:愛河里花子
菊川清一郎:斎賀みつき
諸星秀樹:緒方恵美
トマス・シンドラー:津嘉山正種
ヒロキ・サワダ:折笠愛
アコーディオン弾きの男:宝亀克寿
ハドスン夫人:速見圭
アイリーン・アドラー:島本須美
セバスチャン・モラス大佐:藤本譲
ジェームズ・モリアーティ:小林清志
ジャック・ザ・リッパー:速水奨
シャーロック・ホームズ:田中秀幸
ノアズ・アーク:折笠愛
こだま兼嗣監督作品「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」
結構、声優陣が豪華ですよね。何といってもモリアーティ教授が小林清志にトマス・シンドラーが津嘉山正種。緒方恵美と林原めぐみのWめぐみコンビといえば、エヴァンゲリオン。
こだま監督は次作、「迷宮の十字路」の後にコナン監督を降板しています。だから来週の日曜日に「迷宮の十字路」を見ておそらくこだま監督ともお別れですね。
脚本の野沢尚さんは推理小説作家でもあります。彼が起用されたのはマンネリ化を防ぐためらしいですよ。
一言で表すならシャーロック・ホームズに興味を持てる映画、でしょうか。
【あらすじ】
仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティ。少年探偵団は何とかしてコクーンに乗り込むことに成功する。またコナンも現実で起きた殺人事件の繋がりが、このゲームにあると感じコクーンに乗る。しかしコクーンは人工知能のコンピューターが占拠してしまう。人工知能によればプレイヤーが全員、ゲームオーバーになると子供たちの脳も破壊される、ということだった・・・
【以下全文ネタバレ注意】
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↓四行後にネタバレ文あり
シンドラーカンパニー社長トマス・シンドラー(津嘉山正種)の養子であるヒロキ・サワダ(折笠愛)は自分の部屋のベランダから飛び降り自殺を図る。ヒロキは死ぬ直前、人工頭脳〝ノアズ・アーク〟をパソコンから一般電話回線へ逃亡させていた。
2年後、樫村忠彬(平田広明)によって開発され、それにシナリオを提供した工藤優作(田中秀幸)のゲーム、それは「コクーン」。仮想体感ゲーム機だった。
江戸川コナン(高山みなみ)、吉田歩美(岩居由希子)、円谷光彦(大谷育江)、小嶋元太(高木渉)、灰原哀(林原めぐみ)ら少年探偵団は阿笠博士(緒方賢一)、コナンの居候先である毛利小五郎(神谷明)、毛利蘭(山崎和佳奈)と共にコクーン完成披露パーティに来ていた。
完成披露パーティでは鈴木財閥の令嬢・鈴木園子(松井菜桜子)も来ていた。そのパーティには警察官僚や政治家の二世三世など金持ちのお坊ちゃまがたくさん来ていた。その中で狂言師の息子・菊川清一郎(斎賀みつき)、銀行頭取・江守哲之助(依田英助)の孫・江守晃(愛河里花子)、与党政治家の息子・滝沢進也(高乃麗)、警視副総監・諸星登志夫(堀部隆一)の息子・諸星秀樹(緒方恵美)らがいた。
この四人の子供たちは会場で人の迷惑も考えずサッカーをしていた。少年探偵団らと突っかかっても無視する。四人はサッカーでブロンズ像の手に置かれていたナイフを落とした。
やがてコクーン開発責任者・樫村が何者かに殺害される。コナンは樫村が何者かに刺されたあと、血でワープロの〝J〟〝R〟〝T〟を打ち込んでいるのを樫村のダイイングメッセージだと判断。コナンは血相を変えて、阿笠によってプレゼントされたコクーンのチケットを握りしめコクーンに乗り込む。
少年探偵団は何とかコクーンに乗ることができるチケットを獲得する。全員コクーンに乗り込む。一方、コナンが血相を変えてコクーンに乗り込んだことを知り、蘭も気になってコクーンに乗った。
工藤優作は樫村殺しの現場を調べていた。コナンがJRTで血相を変えたことを知り、この事件には〝Jack the Ripper〟が関わっていることに気付く。ジャック・ザ・リッパーこと切り裂きジャックはコクーンの仮想ゲームの一つ「オールド・タイム・ロンドン」に出てくるのだ。だからコナンはコクーンに乗った、とのことだった。
しかしコクーンで異常が発生する。人工知能〝ノアズ・アーク〟(折笠愛)がコクーンを乗っ取ってしまったのだ。コクーンでもし参加していた子ども50人が全員ゲームオーバーになると、現実で脳を焼かれて死んでしまうとのことだった。
工藤優作はなんとかコクーンをコナンにクリアさせようとするが、通信は遮断されてしまう。優作はいま自分にできるのは樫村殺しの犯人を見つけることだ、と悟りトマス・シンドラーに目をつける。
コナンと少年探偵団、蘭、そして江守・菊川・滝沢・諸星の四人組はオールド・タイム・ロンドンに参加する。
オールド・タイム・ロンドンのステージクリア目的は「ジャック・ザ・リッパーを捕まえること」。早速、ノアズ・アークの介入で橋が崩落。菊川が落ちそうになるがコナンと蘭によって助けられる。また道中、アコーディオン弾きの怪しい男(宝亀克寿)とも出くわす。阿笠によればそれはデータにない男だそうだった。
コナンたちはお助けキャラのシャーロック・ホームズに会うべく家に向かうが、途中で切り裂きジャックの被害に遭った女性を目撃する。コナンは博士の発明品のシューズで切り裂きジャックを捕まえようとするが発明品は使えない。ゲームの世界では使用できないことがわかった。
やがてシャーロック・ホームズの家に到着した一行は下宿人のハドスン夫人(速見圭)と出くわす。ハドスン夫人によればホームズと助手のジョン・H・ワトスンは出張中だそうだった(バスカヴィル家の犬で出張中という設定)。それもデータにない。ノアズ・アークが勝手に作り変えてしまったのだ。
コナンたちはホームズの調査資料を見てジャック・ザ・リッパーの裏にホームズの宿敵ジェームズ・モリアーティ教授が影で暗躍していることに気付く。モリアーティ教授に何とか会うべく、コナンはとりあえず彼の腹心セバスチャン・モラン大佐(藤本譲)のいる酒場に向かう。その直前に諸星はホームズの拳銃を密かに持っていく。
酒場でコナンはモラン大佐がポーカーでイカサマをしていたトリックを暴き諸星と滝沢に教える。だが二人はモラン大佐の前に出てきて、モラン大佐はイカサマをしていた、と告発してしまう。
それによってモラン大佐らはコナンらを襲う。そこに全員が集結し大乱闘となってしまう。その乱闘で歩美、光彦、元太、そしてコナンに助けてもらった借りを返したかった菊川がゲームオーバーとなってしまう。
やがて店にモリアーティの執事と名乗る男が入ってくる。コナンらはその執事に案内され馬車のところへやってくる。しかしコナンはその執事こそがモリアーティだと見破る。ジェームズ・モリアーティ(小林清志)は正体を表し、自分を追いかける理由を問い詰める。
コナンはモリアーティにジャック・ザ・リッパーを捕まえたい、ということを話す。モリアーティはリッパーは自分が拾い犯罪者として育て上げたが自分を捨てた母親に似ている女たちを次々と殺す暴走に走ってしまったのだという。
モリアーティはコナンに協力を要請しリッパーをある場所へ誘き寄せるからそこで捕まえればいい、。翌朝の新聞に標的の場所を教える、とのことだった。
そして翌朝の新聞で。なんとモリアーティに標的にされたのは劇場でオペラを歌うホームズが生涯で唯一、愛した女性アイリーン・アドラー(島本須美)だった。コナンらはアイリーンに狙われていることを伝えるが、アイリーンは構わずに歌う、と話す。
歌唱中に劇場が突如、爆発する。コナン、哀、蘭、諸星、江守、滝沢らはアイリーンを避難させるがその過程で江守と滝沢がアイリーンを庇って、哀がコナンを庇ってリタイアとなってしまう。
コナン、蘭、諸星の三人はリッパーを追ってベイカー・ストリート駅の汽車に乗り込む。そして乗客を集め、女装していたジャック・ザ・リッパー(速水奨)を暴き出す。リッパーは煙幕を使い、汽車の屋根に乗り込む。すると乗客や運転手が何故か消滅してしまっていた。コナンと諸星は屋根の上に登りリッパーの下へ向かう。
リッパーは蘭とロープで繋がっていた。もしリッパーを突き落せば蘭もリタイアすることになる。リッパーは今でも自分の血が流れていることを明かす。
優作はそのリッパーの言葉をトマス・シンドラーに聞かせそれこそが動機である、ということを明かす。なんとシンドラーはジャック・ザ・リッパーの子孫なのだそうだ。それを明かされるのを困り、ヒロキを束縛し精神的に追いつめ自殺に追い込んでしまったのだ。
ヒロキの生き別れの本当の父親である樫村忠彬はヒロキの死を悔い、工藤優作に調査を依頼した。そしてその結果をトマスに伝え自首を促したがトマスによって殺されたのだった。
トマスは人殺しの血に怯えていたことによる犯行だったことを打ち明けるが優作は「血がなんだ!それに立ち向かわないでどうする!」と叱咤する。
一方の仮想世界ではリッパーはコナンを追い詰めていた。蘭は新一のシャーロック・ホームズでのお気に入りの言葉「君を確実に破滅させることができれば、公共の利益のために、僕は喜んで死を受け入れよう。」という言葉を思い出し、コナンを助けるために自ら電車から飛び降りリッパーを道連れにした。
コナンは蘭の飛び降りを嘆く。諸星はコナンに立ち上がるよう言うが、コナンは「汽車の連結部分を解除させる唯一の方法が無くなった。蘭がいなければ子供二人では連結を解けない」と嘆いてしまう。運転士のいなくなった汽車は駅に向けて全速前進で走り続けていた。
そこへ突如、シャーロック・ホームズ(田中秀幸)が現れ、コナンにヒントを与える。コナンはヒントの意味に気付き、ワイン樽が積まれた車両に二人で入り込みワイン樽の栓を片っ端から抜いて車両をワインであふれさせる。ワインのプールをコナンたちは作ったのだ。
やがて列車が駅につっこみ横転する。コナンと諸星はワインプールに潜りなんとかリタイアを免れたのだ。
やがて仮想世界のスタート地点でコナンと諸星は会話する。実は仮想世界での諸星はなりすましで本当は人工知能〝ノアズ・アーク〟であり亡きヒロキだったのだ。コナンは諸星がヒロキである可能性に気付いていたのだ。
汚れた政治家や医者の悪しき血を受け継いだ子供たちをリセット、つまり血を絶とうとした〝ノアズ・アーク〟ことヒロキ。しかしヒロキはどうしてもリセットすることに非情になりきれず最後でコナンにお助けキャラのホームズを召喚させたのだ。
またヒロキの本当の目的は金持ちや汚れた親の助けを借りず自分たちの力だけでなんとか乗り切ってほしい、との思いだったのだ。コナンはヒロキと別れを告げる。
現実世界で目覚めたコナンたち。やがて子供たちも解放される。やがてコンピューターは次々と停止していき人工知能〝ノアズ・アーク〟は自分でその命を断ったのだった・・・
♪Everlasting B'z
世襲制の愚かさを訴えた作品でもありますね。政治家の息子は政治家、医者の息子は医者、汚れた血は受け継がれていく、との訴えですね。そして今回の犯人は殺人者の血を受け継いでいたんですね。
もちろん私は全員がそうではないと信じたいですが。
『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』 (2002年・日)

スタッフ
監督:こだま兼嗣
脚本:野沢尚
原作:青山剛昌「名探偵コナン」
音楽:大野克夫
主題歌:B'z 「Everlasting」
配給:東宝
キャスト
江戸川コナン:高山みなみ
毛利蘭:山崎和佳奈
毛利小五郎:神谷明
工藤新一:山口勝平
鈴木園子:松井菜桜子
阿笠博士:緒方賢一
灰原哀:林原めぐみ
吉田歩美:岩居由希子
円谷光彦:大谷育江
小嶋元太:高木渉
目暮十三:茶風林
白鳥任三郎:井上和彦
千葉刑事:千葉一伸
工藤優作:田中秀幸
樫村忠彬:平田広明
滝沢進也:高乃麗
江守晃:愛河里花子
菊川清一郎:斎賀みつき
諸星秀樹:緒方恵美
トマス・シンドラー:津嘉山正種
ヒロキ・サワダ:折笠愛
アコーディオン弾きの男:宝亀克寿
ハドスン夫人:速見圭
アイリーン・アドラー:島本須美
セバスチャン・モラス大佐:藤本譲
ジェームズ・モリアーティ:小林清志
ジャック・ザ・リッパー:速水奨
シャーロック・ホームズ:田中秀幸
ノアズ・アーク:折笠愛
こだま兼嗣監督作品「名探偵コナン ベイカー街の亡霊」
結構、声優陣が豪華ですよね。何といってもモリアーティ教授が小林清志にトマス・シンドラーが津嘉山正種。緒方恵美と林原めぐみのWめぐみコンビといえば、エヴァンゲリオン。
こだま監督は次作、「迷宮の十字路」の後にコナン監督を降板しています。だから来週の日曜日に「迷宮の十字路」を見ておそらくこだま監督ともお別れですね。
脚本の野沢尚さんは推理小説作家でもあります。彼が起用されたのはマンネリ化を防ぐためらしいですよ。
一言で表すならシャーロック・ホームズに興味を持てる映画、でしょうか。
【あらすじ】
仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティ。少年探偵団は何とかしてコクーンに乗り込むことに成功する。またコナンも現実で起きた殺人事件の繋がりが、このゲームにあると感じコクーンに乗る。しかしコクーンは人工知能のコンピューターが占拠してしまう。人工知能によればプレイヤーが全員、ゲームオーバーになると子供たちの脳も破壊される、ということだった・・・
【以下全文ネタバレ注意】
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↓四行後にネタバレ文あり
シンドラーカンパニー社長トマス・シンドラー(津嘉山正種)の養子であるヒロキ・サワダ(折笠愛)は自分の部屋のベランダから飛び降り自殺を図る。ヒロキは死ぬ直前、人工頭脳〝ノアズ・アーク〟をパソコンから一般電話回線へ逃亡させていた。
2年後、樫村忠彬(平田広明)によって開発され、それにシナリオを提供した工藤優作(田中秀幸)のゲーム、それは「コクーン」。仮想体感ゲーム機だった。
江戸川コナン(高山みなみ)、吉田歩美(岩居由希子)、円谷光彦(大谷育江)、小嶋元太(高木渉)、灰原哀(林原めぐみ)ら少年探偵団は阿笠博士(緒方賢一)、コナンの居候先である毛利小五郎(神谷明)、毛利蘭(山崎和佳奈)と共にコクーン完成披露パーティに来ていた。
完成披露パーティでは鈴木財閥の令嬢・鈴木園子(松井菜桜子)も来ていた。そのパーティには警察官僚や政治家の二世三世など金持ちのお坊ちゃまがたくさん来ていた。その中で狂言師の息子・菊川清一郎(斎賀みつき)、銀行頭取・江守哲之助(依田英助)の孫・江守晃(愛河里花子)、与党政治家の息子・滝沢進也(高乃麗)、警視副総監・諸星登志夫(堀部隆一)の息子・諸星秀樹(緒方恵美)らがいた。
この四人の子供たちは会場で人の迷惑も考えずサッカーをしていた。少年探偵団らと突っかかっても無視する。四人はサッカーでブロンズ像の手に置かれていたナイフを落とした。
やがてコクーン開発責任者・樫村が何者かに殺害される。コナンは樫村が何者かに刺されたあと、血でワープロの〝J〟〝R〟〝T〟を打ち込んでいるのを樫村のダイイングメッセージだと判断。コナンは血相を変えて、阿笠によってプレゼントされたコクーンのチケットを握りしめコクーンに乗り込む。
少年探偵団は何とかコクーンに乗ることができるチケットを獲得する。全員コクーンに乗り込む。一方、コナンが血相を変えてコクーンに乗り込んだことを知り、蘭も気になってコクーンに乗った。
工藤優作は樫村殺しの現場を調べていた。コナンがJRTで血相を変えたことを知り、この事件には〝Jack the Ripper〟が関わっていることに気付く。ジャック・ザ・リッパーこと切り裂きジャックはコクーンの仮想ゲームの一つ「オールド・タイム・ロンドン」に出てくるのだ。だからコナンはコクーンに乗った、とのことだった。
しかしコクーンで異常が発生する。人工知能〝ノアズ・アーク〟(折笠愛)がコクーンを乗っ取ってしまったのだ。コクーンでもし参加していた子ども50人が全員ゲームオーバーになると、現実で脳を焼かれて死んでしまうとのことだった。
工藤優作はなんとかコクーンをコナンにクリアさせようとするが、通信は遮断されてしまう。優作はいま自分にできるのは樫村殺しの犯人を見つけることだ、と悟りトマス・シンドラーに目をつける。
コナンと少年探偵団、蘭、そして江守・菊川・滝沢・諸星の四人組はオールド・タイム・ロンドンに参加する。
オールド・タイム・ロンドンのステージクリア目的は「ジャック・ザ・リッパーを捕まえること」。早速、ノアズ・アークの介入で橋が崩落。菊川が落ちそうになるがコナンと蘭によって助けられる。また道中、アコーディオン弾きの怪しい男(宝亀克寿)とも出くわす。阿笠によればそれはデータにない男だそうだった。
コナンたちはお助けキャラのシャーロック・ホームズに会うべく家に向かうが、途中で切り裂きジャックの被害に遭った女性を目撃する。コナンは博士の発明品のシューズで切り裂きジャックを捕まえようとするが発明品は使えない。ゲームの世界では使用できないことがわかった。
やがてシャーロック・ホームズの家に到着した一行は下宿人のハドスン夫人(速見圭)と出くわす。ハドスン夫人によればホームズと助手のジョン・H・ワトスンは出張中だそうだった(バスカヴィル家の犬で出張中という設定)。それもデータにない。ノアズ・アークが勝手に作り変えてしまったのだ。
コナンたちはホームズの調査資料を見てジャック・ザ・リッパーの裏にホームズの宿敵ジェームズ・モリアーティ教授が影で暗躍していることに気付く。モリアーティ教授に何とか会うべく、コナンはとりあえず彼の腹心セバスチャン・モラン大佐(藤本譲)のいる酒場に向かう。その直前に諸星はホームズの拳銃を密かに持っていく。
酒場でコナンはモラン大佐がポーカーでイカサマをしていたトリックを暴き諸星と滝沢に教える。だが二人はモラン大佐の前に出てきて、モラン大佐はイカサマをしていた、と告発してしまう。
それによってモラン大佐らはコナンらを襲う。そこに全員が集結し大乱闘となってしまう。その乱闘で歩美、光彦、元太、そしてコナンに助けてもらった借りを返したかった菊川がゲームオーバーとなってしまう。
やがて店にモリアーティの執事と名乗る男が入ってくる。コナンらはその執事に案内され馬車のところへやってくる。しかしコナンはその執事こそがモリアーティだと見破る。ジェームズ・モリアーティ(小林清志)は正体を表し、自分を追いかける理由を問い詰める。
コナンはモリアーティにジャック・ザ・リッパーを捕まえたい、ということを話す。モリアーティはリッパーは自分が拾い犯罪者として育て上げたが自分を捨てた母親に似ている女たちを次々と殺す暴走に走ってしまったのだという。
モリアーティはコナンに協力を要請しリッパーをある場所へ誘き寄せるからそこで捕まえればいい、。翌朝の新聞に標的の場所を教える、とのことだった。
そして翌朝の新聞で。なんとモリアーティに標的にされたのは劇場でオペラを歌うホームズが生涯で唯一、愛した女性アイリーン・アドラー(島本須美)だった。コナンらはアイリーンに狙われていることを伝えるが、アイリーンは構わずに歌う、と話す。
歌唱中に劇場が突如、爆発する。コナン、哀、蘭、諸星、江守、滝沢らはアイリーンを避難させるがその過程で江守と滝沢がアイリーンを庇って、哀がコナンを庇ってリタイアとなってしまう。
コナン、蘭、諸星の三人はリッパーを追ってベイカー・ストリート駅の汽車に乗り込む。そして乗客を集め、女装していたジャック・ザ・リッパー(速水奨)を暴き出す。リッパーは煙幕を使い、汽車の屋根に乗り込む。すると乗客や運転手が何故か消滅してしまっていた。コナンと諸星は屋根の上に登りリッパーの下へ向かう。
リッパーは蘭とロープで繋がっていた。もしリッパーを突き落せば蘭もリタイアすることになる。リッパーは今でも自分の血が流れていることを明かす。
優作はそのリッパーの言葉をトマス・シンドラーに聞かせそれこそが動機である、ということを明かす。なんとシンドラーはジャック・ザ・リッパーの子孫なのだそうだ。それを明かされるのを困り、ヒロキを束縛し精神的に追いつめ自殺に追い込んでしまったのだ。
ヒロキの生き別れの本当の父親である樫村忠彬はヒロキの死を悔い、工藤優作に調査を依頼した。そしてその結果をトマスに伝え自首を促したがトマスによって殺されたのだった。
トマスは人殺しの血に怯えていたことによる犯行だったことを打ち明けるが優作は「血がなんだ!それに立ち向かわないでどうする!」と叱咤する。
一方の仮想世界ではリッパーはコナンを追い詰めていた。蘭は新一のシャーロック・ホームズでのお気に入りの言葉「君を確実に破滅させることができれば、公共の利益のために、僕は喜んで死を受け入れよう。」という言葉を思い出し、コナンを助けるために自ら電車から飛び降りリッパーを道連れにした。
コナンは蘭の飛び降りを嘆く。諸星はコナンに立ち上がるよう言うが、コナンは「汽車の連結部分を解除させる唯一の方法が無くなった。蘭がいなければ子供二人では連結を解けない」と嘆いてしまう。運転士のいなくなった汽車は駅に向けて全速前進で走り続けていた。
そこへ突如、シャーロック・ホームズ(田中秀幸)が現れ、コナンにヒントを与える。コナンはヒントの意味に気付き、ワイン樽が積まれた車両に二人で入り込みワイン樽の栓を片っ端から抜いて車両をワインであふれさせる。ワインのプールをコナンたちは作ったのだ。
やがて列車が駅につっこみ横転する。コナンと諸星はワインプールに潜りなんとかリタイアを免れたのだ。
やがて仮想世界のスタート地点でコナンと諸星は会話する。実は仮想世界での諸星はなりすましで本当は人工知能〝ノアズ・アーク〟であり亡きヒロキだったのだ。コナンは諸星がヒロキである可能性に気付いていたのだ。
汚れた政治家や医者の悪しき血を受け継いだ子供たちをリセット、つまり血を絶とうとした〝ノアズ・アーク〟ことヒロキ。しかしヒロキはどうしてもリセットすることに非情になりきれず最後でコナンにお助けキャラのホームズを召喚させたのだ。
またヒロキの本当の目的は金持ちや汚れた親の助けを借りず自分たちの力だけでなんとか乗り切ってほしい、との思いだったのだ。コナンはヒロキと別れを告げる。
現実世界で目覚めたコナンたち。やがて子供たちも解放される。やがてコンピューターは次々と停止していき人工知能〝ノアズ・アーク〟は自分でその命を断ったのだった・・・
♪Everlasting B'z
世襲制の愚かさを訴えた作品でもありますね。政治家の息子は政治家、医者の息子は医者、汚れた血は受け継がれていく、との訴えですね。そして今回の犯人は殺人者の血を受け継いでいたんですね。
もちろん私は全員がそうではないと信じたいですが。