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いいですねえ。ものすごい昭和臭さのある映画でした。この頃の映画を劇場で観れた方が羨ましい!


『太陽を盗んだ男』 (1979年・日)
太陽を盗んだ男
スタッフ
監督:長谷川和彦
脚本:長谷川和彦、レナード・シュナイダー
原作:レナード・シュナイダー
製作:山本又一朗
製作総指揮:伊地智啓
音楽:井上堯之
編集:鈴木晄
配給:東宝
キャスト
城戸誠:沢田研二
山下満州男:菅原文太
沢井零子:池上季実子
田中警察庁長官:北村和夫
仲山総理大臣秘書:神山繁
市川博士:佐藤慶
山崎留吉:伊藤雄之助
浅井ラジオプロデューサー:風間杜夫
交番の警官:水谷豊
サラ金の受付:小松方正
サラ金社員:西田敏行
電電公社技師:草薙幸二郎


 長谷川和彦監督作品「太陽を盗んだ男」

 長谷川さんは調べてみたら監督作品はこの作品と「青春の殺人者」(1976)だけのようですね。あとは脚本とか製作とか。

 日本映画に外国人が関わっているぞ!?と気になって調べてみました。レナード・シュナイダーさん。この人日本のヤクザとかに興味持って色々日本でも映画を作っているそうです。

 主演は沢田研二。沢田研二はアーティストですけど演技も出来るんですねえ。もうちょっと素人っぽい演技かと思ってなめていたら大間違いでした。沢田の曲は一回も聴いたこと無いけど少し興味も持ちましたよ。

 皇居前や国会議事堂でのゲリラ的撮影。これには昭和の頃の無茶苦茶な芸術性があるからこそできた芸当だと思いますね。今ではそんなことできないでしょう・・

 当時は興行的に大敗したそうです。同年、「ルパン三世 カリオストロの城」も公開されましたがこれも興行的に失敗していますね。今では二作ともとても高い評価を受けています。

 実はこの作品を知ったのは「真剣で私に恋しなさいA-1」というゲームをやっていて作中で「太陽まで盗んだ男」という映画が出てきます。調べたら元ネタがこの映画だったので興味を持ち観賞して観ました。個人的には「ブルー・クリスマス」の方が好きですがこの映画も好きになれました。


【あらすじ】

 中学校理科教師の城戸誠。城戸はバスジャック事件に巻き込まれ所轄署の山下警部と知り合い興味を持つ。やがて城戸は茨城県東海村の原子力発電所から液状のプルトニウムを強奪し、それを基に原子力爆弾を制作することに成功してしまった。城戸はそれをタネに政府を脅し要求に応えさせようとする・・・





城戸誠(沢田健二)
城戸誠(沢田研二)
山下警部(菅原文太)
山下警部(菅原文太)











【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 中学校教師・城戸誠(沢田研二)。修学旅行のバスを山崎留吉(伊藤雄之助)にバスジャックされてしまう。山崎の要求は天皇に謁見し話しがしたい、とのことだった。

 皇居前に停止したバス。山下満州男(菅原文太)警部が指揮をとり包囲作戦が進行する。緊張が走るなか、山下はバスの中に入り山崎に「陛下が話してくださるそうだ。陛下は話す前に人質の解放を望まれている」と出まかせを話す。山崎は感涙し人質を多く解放して何人かの人質を自分の周りに囲んで盾にして歩み始める。



 やがて山下は盾となっていた生徒に逃げるよう指示し山崎を取り押さえようとする。そして警察の狙撃隊が山崎を射撃。山下は山崎と揉め合いの際に銃で撃たれながらも、何とか生還する。その時、城戸は山下警部に興味を持つのだった。



 退院後、山崎が死んだことを城戸は知る。山下は英雄的な刑事として新聞で評価されていた。城戸は交番の警官(水谷豊)を催眠ガスで眠らせてから拳銃を盗んでいた。

 一方の城戸は茨城県東海村から液体プルトニウムを強奪することに成功する。城戸はプルトニウムを金属にして金属の欠片を誤って飼い猫が食べてしまい猫が死んでしまうというアクシンデントも起こったが、ついに原爆を開発することに成功してしまう。

原爆を作る城戸

 城戸はまずダミーの爆弾を国会議事堂に仕掛け警察庁の田中長官(北村和夫)を脅す。そして要求をするので通話相手は山下警部を指名する。

 田中は仲山総理大臣秘書(神山繁)、市川博士(佐藤慶)、そして山下を呼んで対策本部を置く。城戸は第一の要求に「プロ野球のナイターを試合最後まで中継せよ」と命じる。城戸は〝9番〟と名乗る。世界で原爆所有国は8つ。そして自分が9番目、そういう意味だった。

 慌てた仲山は総理大臣に事の重要さを伝えてからナイターを試合最後までなんとか中継させる。気を良くした城戸はこの原爆がある限り日本政府はなんでも言う事を聞いてしまう、ということに気付くのだった。

 しかし城戸には第二の要求がなかなか見つからない。どんなことを要求すればいいのか、悩んでしまった城戸はお気に入りのラジオDJ、ゼロこと沢井零子(池上季実子)に「自分は原爆を手に入れた。日本政府を脅迫してなんでも頼むことが出来る。あんたなら何を頼む?」という電話をするのだった。

 プロデューサーの浅井(風間杜夫)は相手にするな、と釘を刺すが沢井は興味を持ってしまい「ローリングストーンズがドラッグ常習者だったから来日が実現しなかったの。だからローリングストーンズに武道館で来日公演をしてほしいなあ」と答える。



 9番からラジオ生放送に電話が入った、と聞いた山下はラジオ放送を聴く。やがて9番から警察庁に要求の電話が入り、ローリングストーンズを武道館で来日公演させよとのことだった。外務省は念のために調整に入り始める。

 ほんの冗談のつもりだったが山下が血相を変えてラジオ放送のスタジオに駆け込んで来たり自分に尾行の刑事がついたりしていることで、沢井は本当に9番は存在するのだ、と信じる。そして外務省が動き始めていることを知った沢井は確信を得て山下に会いに行く。

 山下は沢井に真相を話し協力を求めるが、沢井は「9番はリスナーや私たちに夢を与えているの!協力はできないわ」とそれを拒否するのだった。

 そして沢井は9番をラジオで挑発する。沢井はラジオスタジオのすぐ近くで電話をかけている城戸の存在に気付き、追いかけていく。

 沢井は城戸とデートのように歩きはじめ店に寄ったりする。そして夕方の埠頭で城戸は沢井とキスを交わす。それから沢井は城戸に海に突き落とされる。城戸は悠々と去って行き、沢井は城戸に突き落とされる直前に握ってしまい抜けてしまった城戸の髪を手にする。

 その後、警察に協力した沢井は城戸の顔をバレないようにするために曖昧な証言をする。城戸を庇ったのだ。

 一方の城戸は実験器具を買う際にサラ金(小松方正)から金を借りていてその取立の男(西田敏行)に追われていて思わず刑事かと思ったがサラ金だと知り安堵する。しかしサラ金の借金の返済の目処が立たないので、5億円を山下に要求する。

 山下ら捜査本部の面々は電電公社の技師(草薙幸二郎)に無理を言って逆探知の時間を短縮することに成功する。取引の日は刻々と近づく。

 城戸はデパートの上から電話をして、金を持ってきた刑事を双眼鏡で追う。一方、山下らは逆探知に成功してデパートを封鎖する。

 万事休すとなった城戸はデパートの入り口を封鎖され出れずにいた。そして城戸は吐血し自分が被ばくしていることに薄々気づき始めていた。

 城戸は山下に電話をかけ、山下が待機していた喫茶店の机の下に原爆が仕掛けられていることを伝えるとともに5億円はデパートの屋上からすべて地上にばらまき、デパートの封鎖を解けば解除の方法を教えると交渉する。山下はやむなく封鎖を解き、城戸は何とか逃亡。原爆は山下らによって運ばれていった。

 城戸は原爆を取り戻す方法を考え沢井の協力を得て、原爆を盗み出してしまった。そして沢井と共に車で逃亡。山下や他のパトカーも城戸の車を追跡する。



 パトカーは追跡しきれず、城戸の車を追いかけるのは山下の車だけになった。城戸の車は山下の車をも撒き、山下は沢井がラジオのネタとして呼んでいた逃走劇をラジオ中継していた浅井のヘリに掴まる。

 山下はヘリに城戸の車に接近するよう命じ、走る城戸の車を銃撃。車は土手から横転し城戸も沢井も負傷する。やがて沢井は城戸が被爆していることと、城戸に生きるよう言い残し息を引き取った。

 城戸は顔を見せず仮面を被って逃亡。また衰弱していた山下は這いずりながら城戸を撃つが城戸は見えなくなっていった。

 日本武道館。結局ローリングストーンズは来ないながらも武道館にやってきた犯人を捕まえる、と山下たちは躍起になっていた。そこへ城戸が近づき、山下に拳銃を突きつけてビルの屋上に行くよう命じる。

 ビルの屋上で山下と城戸の二人だけ。山下は原爆を城戸に見せられる。山下は城戸を罵倒し、やがて石を城戸にぶつけて怯んだところを突き落そうとする。しかし城戸は必死に抵抗し山下は何発も被弾しながらも城戸を捕まえる。そして息も絶え絶えの山下は城戸を捕まえながら
「さあ行くぞ。9番」
 と言ってビルの屋上から城戸を巻き込んで落下する。

城戸を巻き込む山下



 しかし城戸は助かっていた。落ちている時に導線のようなものに引っかかり奇跡的に生存したのだ。城戸は山下の落下した死体を見て呆然としながら、落ちて木に引っ掛かっていた原爆入りのバッグを手に取る。

 城戸はただ街を歩いていた。タイマーが鳴る原爆入りのバッグを手に持ちながら・・・








 惨めなものです。最初の頃はすごい格好いい犯人だったんですよ。沢田研二が演じる犯人も。警察や東海村からプルトニウムや原爆を盗み出した時だってヒーローのような恰好よさでした。

 でも最後、山下との格闘とその後の城戸はものすごい惨めな一人の男にしか見えませんでした。カッコいい犯罪者なんてやっぱりいないんですよね。結局は。

 太陽というのは原爆のことです。城戸は「原爆はまるで太陽のようだ」と言っていました。でも城戸は太陽を手に入れても多くを失いすぎました。太陽を手に入れて結局、何がしたかったんでしょうか、と思ってしまうほどです・・


 音楽もこの映画良いですよ。本当に
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Category: 邦画タ行

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