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しばらくテスト期間だったので勉強に集中しており映画は観ておりませんでした。

テストも終わりましたのでまた映画を観ていきたいと思います。あと更新途絶えてすいませんでした。



『自転車泥棒』 (1948年・伊)
自転車泥棒
スタッフ
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
脚本:オレステ・ビアンコリ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ、ヴィットリオ・デ・シーカ、アドルフォ・フランチ、ゲラルド・ゲラルディ、ジェラルド・グエリエリ、チェーザレ・ザヴァッティーニ
原案:チェーザレ・ザヴァッティーニ(脚色、翻案)
原作:ルイジ・バルトリーニ
製作:ヴィットリオ・デ・シーカ、ジュゼッペ・アマト
音楽:アレッサンドロ・チコニーニ
撮影:カルロ・モンテュオリ
編集:エラルド・ラ・ローマ
製作会社:Produzioni De Sica
キャスト
アントニオ・リッチ:ランベルト・マジョラーニ
ブルーノ・リッチ:エンツォ・スタヨーラ
マリア・リッチ:リアネーラ・カレル
バイッコ:ジノ・サルタマレンダ

 ヴィットリオ・デ・シーカ監督作品「自転車泥棒」。原題タイトルは「Ladri di biciclette」。英語題は「The Bicycle Thief

 貧困にあえぐ親子を描いた人間劇のような映画でしたね。もし貧困さを全面的に押し出してきた映画を紹介してほしい、と言われたらこの映画を真っ先にご紹介するかもしれませんね。

 監督のヴィットリオ・デ・シーカ監督はもともと俳優さんだったんですが「紅バラ」(1940年)で監督デビューしました。他に代表作としては「子供たちは見ている」(1941年)、「靴みがき」(1946年)、「終着駅」(1953年)があります。

 主演俳優のランベルト・マジョラーニですが、彼はもともと工場の労働者だったようですがオーディションに合格しこの映画での演技が評価され以後は俳優として活躍していたようです。しかし彼に関してはこの映画以外に特筆するような映画はなかったようですね。若き頃のチャールトン・ヘストンに少し似ている気がしました。

 子役のエンツォ・スタヨーラ。彼も父親役のランベルトと同じく素人だったのをオーディションに合格し見事いい演技をしてくれました。貧しい環境の中に生きる本当の親子のように私は見えましたね。

 この映画、主人公で父親のランベルトが演じたアントニオですが、終盤の5分くらいは全く喋りません。最後のセリフは「このお金で電車に乗って帰りな」と息子に言って交通費を渡したシーンです。これで察しがついたらよほど勘がいいか物語を想像するのがお上手な人でしょう。

 そしてこの映画、自転車泥棒という一つの出来事から貧しい人間を主人公として主人公アントニオとその息子ブルーノの親子を描きました。この映画は究極に追いつめられた人間を描いた映画だとも私は思っています。


【あらすじ】

 職安から役所のポスター貼りの仕事を貰ったアントニオは仕事の条件として自転車が必要だ、と言われ妻の嫁入り道具の布団のシーツを質屋に売ってなんとか自転車を購入する。しかしポスター貼りの作業中にアントニオは若い男に自転車を盗まれてしまい・・・


アントニオ・リッチ(ランベルト・マジョラーニ)
ランベルト・マジョラーニ
ブルーノ・リッチ(エンツィオ・スタヨーラ)
エンツォ・スタヨーラ









【以下全文ネタバレ注意】












↓四行後にネタバレ文あり




 イタリア。第二次世界大戦後で景気は最悪の状態だった。

 アントニオ・リッチ(ランベルト・マジョラーニ)は職業安定所の紹介によりついに市役所の配布するポスターを街の壁に貼る、という仕事を得る。しかしその仕事を得る条件に自転車が必要だったのだ。

 アントニオは妻マリア・リッチ(リアネーラ・カネル)に相談。マリアは自転車を得るために嫁入り道具でもあった布団のシーツを質に入れてなんとか自転車を購入することに成功する。

シーツを質に入れるマリアとアントニオ

 アントニオは市役所に行きそこで明朝からポスター貼りの仕事がある、と所長から言われる。アントニオは妻マリアを自転車に乗っけてマリアの行きたいといっていた女性の家に自転車を走らせる。

 女性の家に入ってからしばらく経っても出てこないマリアに不審を抱いたアントニオはマリアが占い師に今まで夫の職業がなかった、と相談していたことを知る。アントニオはすぐにペテン師だと決めつけマリアを連れ帰るのだった。

自転車を眺めるブルーノ

 翌朝、生まれたばかりの赤ん坊に挨拶を告げて息子ブルーノ・リッチ(エンツィオ・スタヨーラ)を学校へ送ってから市役所へ出勤する。

 ポスターを貼る道具を抱えて先輩からポスター貼りの仕事を教わってから一人でポスターを貼り始める。

 アントニオはポスター貼りに夢中になってしまい、若い男が自転車を盗もうとしていたことに気付かなかった。アントニオは自転車を盗まれてしまい急いで後を追うが逃げられてしまったのだった。アントニオは呆然とする。

 アントニオは警察に盗難届を出すが警察は「自転車をローマで探すのは無理だ。自力で探せ」と見捨てられてしまう。

 アントニオは学校までぎゅうぎゅう詰めのバスに乗って行き、息子ブルーノを迎えてから手をつないで歩いて家まで帰って行く。自転車が壊れた、と言いながら。

 集会場で友人のバイオッコ(ジノ・サルタマレンダ)に相談するアントニオ。バイオッコは盗まれた自転車はだいたい市場で売られている、と聞かされ明朝、自転車を探すことを手伝ってもらうことになった。そこへ妻マリアがやってきて自転車がない、というのは本当なのかと問いただされる。バイオッコがうまくとりなしてなんとか事なきを得るアントニオだった。

 明朝、市場にやってきたアントニオ、ブルーノ、バイオッコとその友人ら。広場の市場で自転車を探すが結局は見つからなかった。

 ブルーノと別の広場に来たアントニオはそこで犯人らしき男と老人が会話しているのを目撃する。アントニオは急いで犯人らしき男は自転車で逃げてしまう。アントニオは老人のほうを追い教会で問い詰めるが隙をついて老人は逃げ出してしまった。

 教会を出たアントニオはあきらかに不機嫌になっていた。ブルーノはアントニオを責めアントニオは思わずブルーノの頬をぶってしまう。アントニオは後悔しつつも今度は河原を探し始める。

 そこに「子供が溺れた」という声が聞こえる。驚いたアントニオは急いで現場に向かうがその子供はブルーノではなかった。アントニオはブルーノの無事を確認したあと、ブルーノを慰めるために高級レストランに入る。

 アントニオはブルーノに生きていれば何とかなると自分に言い聞かせるように語ってからポスター貼りの仕事を続けられれば生活が楽になる、と話す。

 アントニオはあのペテン師呼ばわりした占い師まで訪ねるが占い師は「すぐに見つかるか、見つからなければ永遠に見つからない」と具体的な発言はされなかった。

 アントニオは占い師の家を出て通りに出るが、そこで犯人と思わしき男と遭遇する。アントニオはその男を力ずくで問い詰めるが男は何も知らない、と話すだけ。やがて男は頭痛を訴えて倒れはじめる。

 貧民街の男たちから一斉に非難されるアントニオ。アントニオはブルーノが呼んできた警官に男が自転車を盗んだんだ、と訴える。警官と共にその家に押し入るが結局、自転車は見つからなかった。

 貧民街の仲間が相手の証人となっており、警官はアントニオは証人も証拠となる自転車もないから不利だ、と言いアントニオは結局、男を訴えるのをやめてしまう。貧民街の男たちに罵られながら通りを後にするのだった。

 無口になってしまったアントニオはブルーノと共にサッカーの試合会場の駐輪場と通りに一台、停められた自転車を見つける。欲望にかられるアントニオだったがやがてサッカーの試合が終わり、ぞくぞくと人がやってきてしまう。

 アントニオはブルーノに交通費を渡し「この金で電車に乗って帰れ」と電車で家に帰るよう怒鳴ってから、通りに停められていた一台の自転車を盗んで乗ってしまう。しかし持ち主がすぐに気付いてアントニオは持ち主と男たちに追われる。

 ブルーノは電車を一台、見逃してしまっていた。そこへ「自転車泥棒!」の声が聞こえた。声のする方向を観ると父アントニオが男たちに捕まっていた。

 急いで駆け寄るブルーノ。アントニオは男たちと持ち主に問い詰められ警察に連行されていた。そこへブルーノが駆け寄って必死に父にしがみついたのを見て持ち主は警察に連行する気が失せ解放する。

 アントニオは解放されてからブルーノと手をつないで弱々しく歩きはじめる。やがてアントニオは悲痛で泣き出しブルーノは強くアントニオの手を握りしめる。親子は雑踏の中を歩いて行った・・・





 さて二人はこのあとどうなるのか、それは知りません。ただ一言、言えるとしたら息子のブルーノは本当に強い子ですね。

 自転車泥棒をされたアントニオがラストで自転車泥棒になりさがる。これがどれだけ悲しい時勢を物語っているか。実は私の通う高校でも行きは雨だったので歩きか自転車で来て帰りは雨があがって自転車に乗って帰ってしまう、という愚かな人がいるようです。私はこの映画を観た後、それがどれだけくだらないことかなお一層、思いました。

 それともう一回、自転車を買えばいいじゃん、なんて思ったらダメですよ。この家族はシーツを質に入れてやっと自転車が買えるくらい、お金がなかったんですから。

 まあどんな理由があろうとも泥棒は最低ですよ。アントニオは最低な行為をされて最低な人間になりさがってしまいました。この後はどうなるんでしょうかねえ・・

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